やっと、読み終わった・・・。
長いことかかってしまったけれど、実は読んでいない時間のほうがはるかに長かった。 あまりに重い内容なので途中でやめるとなかなか本を持つことすらできなくなるんだけど、開いて読み始めればすぐにその世界に入ってしまい、そしてまた手ひどい展開にしんどくなって読むのをやめ・・・の繰り返し。
下手すると一カ月以上間があいたりもしたんだけど、前どうだったっけ?、とページを戻ることもなく読み始めればこれまでの物語がありありと浮かんでくる。
最近記憶力に衰えを感じてきているあたしですらそうとは、なんておそろしい物語だろう! 中学生の頃とかに読んでいたら人生観変わったかも・・・。
第3部になってやっと、第1部で「悪の権化」のようなイメージで登場したジェイム・ラニスターが、実はただ単に自分に正直なだけのおバカ男だった、というのにはちょっと笑っちゃったんですけど(おかげでサーセイの印象がより悪くなる)。
そしてブリエンヌを応援したいあたし。 ティリオンにはますます同情心がわいてくるけど、サンサはあれだけ痛い目に遭っておきながら成長してないよ・・・と悲しくなる。 人間の本質とはたやすく変わらないということなのか。
しかし運命のタペストリーはますます苛酷さと複雑さを織り込み、「なんてことを!」と叫び疲れるほどの怒濤の展開へ。 死んでほしくない人が死に、こいつ死んだらいいのにというやつが死ぬときは周囲に迷惑が及んでしまう。 そしてこの作者はほんとに容赦がないとこれまでで十分学習したはずなのに、3巻目の終わりには「え!」・「えっ!」・「ええっ!」とまさに目を疑う驚愕の出来事にたたみかけられtr、絶句。 ぐったりと、疲れました・・・。
うーむ、カトリック的価値観(?)はおそろしい。 そしてなんだかこの物語がどこかの世界のほんとの歴史のように思えてきて、登場人物たちの身の上に降りかかる出来事に、名もなき民たちの苦しみに、胸が詰まりそうだ。
とはいえ、第4部も入手(まだ怖くて開いてないけど)。
全7部完結の予定みたいだけど現時点で邦訳はここまでしか出ていないので、できればこれを読んでいる間に第5部が刊行されてほしい。
ラベル:ファンタジー