2020年05月31日

今日は7冊。

 前回とは打って変わって早めに到着。 通販の注文は落ち着いてきて、作業場が三密にならないような対策もできたのだろうか。 配送量もピークは過ぎたのか。 みなさま、ありがとうございます。

  アンドロメダ病原体 変異1.jpgアンドロメダ病原体 変異2.jpg アンドロメダ病原体 −変異−/マイクル・クライトン&ダニエル・H・ウィルソン
 あの『アンドロメダ病原体』50年目の公式続編(遺族公認)。 となれば、とりあえず買う。

  駆逐艦キーリング 新訳版.jpg 駆逐艦キーリング【新訳版】/セシル・スコット・フォレスター
 「冒険小説の名著」という噂しか聞いたことのない作品の新訳版。 トム・ハンクス主演で映画化されたらしい。 さすが、機を見るに敏なハヤカワ。 5月、発売予定がコロナ禍の影響で延期延期を、「発売日変更多発!」と逆にアピールしちゃうところも好き。

  ブルックリン・フォリーズ ポール・オースター.jpg ブルックリン・フォリーズ/ポール・オースター
 ポール・オースターにしてはハッピーっぽい話・・・なんとなく今のご時世、そういうのも必要かと。

  運命の八分休符 連城三紀彦.jpg 運命の八分休符/連城三紀彦
 連城三紀彦らしからぬさわやか風な表紙に逆に興味を惹かれる。 なんとほとんどない連作短編集らしいのである!

  たかが殺人じゃないか 辻真先.jpg たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説/辻真先
 『深夜の博覧会』の続編というか・・・12年後。 那珂一兵視点で見る昭和史ということなのかぁ。

  集結 P分署捜査班.jpg 集結 P分署捜査班/マウリツィオ・デ・ジョバンニ
 イタリア発、「21世紀の<87>分署」とのこと。 北欧、ドイツ、フランス、スペインときて次のねらい目はイタリアということでしょうか。

ラベル:新刊
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2020年05月30日

レ・ミゼラブル/LES MISERABLES

 「もうひとつの『レ・ミゼラブル』」、“レミゼ”じゃないレミゼ、と話題、「『パラサイト 半地下の家族』がなければこれが本命だった」という前評判の高さにもつられ、でも救いがなさそうなんだよな・・・と覚悟して。

  レミゼラブルP.jpg “悲劇”は終わらない この街は今も燃えている

 フランス、パリ郊外の街モンフェルメイユはヴィクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』の舞台として知られているが、治安の悪い地域でもあった。 他の街から異動してきたステファン(ダミアン・ボール)は、クリス(アレクシ・マナンティ)、グワダ(ジブリル・ゾンガ)がいる犯罪防止班(BAC)に加入する。 様々なグループが対立しあい、町は常に一触即発。 特にイッサ(イッサ・ペリカ)という少年のいるグループは子供たちだけに後先を考えずに厄介なことをしでかす。 ある日、サーカス団から「ライオンの子供が盗まれた」と通報があり・・・という話。
 かなりドキュメンタリータッチ。 現実のパリ郊外暴動や監督自身の経験をもとにつくられたそうで・・・フランス、大丈夫か? いや、この世界、大丈夫か?、という気持ちになる。 いや、大丈夫じゃない。

  レミゼラブル3.jpg BACの三人。
 ステファン(青いチェックのシャツの人)は新参者なので、観客は彼の視点で映画を観ることになるわけだが・・・先輩二人の横暴ぶりにげんなり。 しかしこの街の警官でいるためにそういう道を行くしかない的な不器用さ(もしくは臆病さ)のせいであることが次第にわかってきて・・・だからって同情もできないんだけど。
 いや、同情というのはちょっと違うか。 出てくる人たちみんなどこか強引で、話が通じなくて、弱いものであってもどこかちゃっかりしてて、生物としての本能に忠実な感じがする。 つまり、みんな自分のことで精いっぱい。

  レミゼラブル5.jpg ピリピリと、それぞれの立場で警戒・信用していない。
 組織とかではなく、個人の警官として頼りにならないどころか「悪徳警官」にしか見えない・・・。
 いったい、住民はこの町に住んでいて気が休まる時はあるのだろうか。 移民とか、文化的慣習が違う人たちが初めから仲良くするのはむずかしいだろうけど、そもそもみんな頭ごなしなんだよね。 誰も信用しない、信じたものが負けを見るみたいな風土(?)。 やったもん勝ちみたいな、でも当然やられたらやり返すみたいな、弱肉強食の空気がこの街を覆っている。

  レミゼラブル4.jpg 子供たちのグループもかなりやらかしている。
 イッサに代表される子供たちは常に怒りを抱えている。 警官からはぼこぼこにされ、親にも匙を投げられ、共にいられるのは仲間だけだけど、その仲間も確実に一枚板とは言えない。 とんでもない悪ガキどもだが、彼らに正面から向かい合う大人もいない。
 「悪い草も人間もない。 育てる側が悪いのだ」というユゴーの言葉がずしんと響く。
 だとしても・・・そのラストシーンはあんまりだ。 ばっさり切られて、「へ、そこで終わり!」と放り出された。 どよーんと、落ち込む。
 民族・宗教的な対立要素が、いつしか「お仕置き(?)された子供たちの恨み」と「わかってくれない・わかる気がない大人たち」の対立になっていく・・・未来に救いはあるのか。
 子供たちはスラム街に住む本物かなぁ。 これを演技指導したならすごいよ。

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2020年05月28日

盗まれたカラヴァッジョ/UNA STORIA SENZA NOME

 「この映画、観たい!」とずっと思っていたのは、『ローマに消えた男』・『修道士は沈黙する』のロベルト・アンドー監督の最新作だから。 この二作はとても面白かったのです。 ミステリ要素を散りばめながら、アメリカやイギリスとはまったく違う語り口で・・・さすがイタリア!、と思ったのですよ。
 しかも今回はカラヴァッジョの盗難についての謎を扱うということで、期待のハードルが否応なく上がります。

  盗まれたカラヴァッジョP.jpg 今、イタリア美術史上最大の闇が明かされる。

 1969年、カラヴァッジョの名画『キリスト降誕』が何者かによって盗難に遭い、以後行方不明。 マフィアが盗んだとされているが、詳細は不明で、それ故にさまざまな説がまことしやかに語り継がれてきた。
 人気脚本家アレッサンドロ(アレッサンドロ・ガスマン)のゴーストライターを秘密裏に務めている映画プロデューサーの秘書ヴァレリア(ミカエラ・ラマッツォッティ)は、ある日ラック(レナート・カルペンティエリ)と名乗る謎の男が近づいてきて、今も未解決の〈カラヴァッジョの名画『キリスト降誕』盗難事件〉にマフィアがかかわっていることを告げ、実情を話すからフィクションの映画の脚本にしてくれという。 仮にバレても書いたのはアレッサンドロで、ヴァレリアには危険はないから、と。 ヴァレリアが書き上げた事件の裏側に迫るプロットはプロデューサー、映画監督から熱狂を持って受け入れられ、映画の制作が始まる。
 しかしマフィアにとっては“都合の悪い出来事”故、なんとか制作中止に追い込もうとアレッサンドロを拉致、昏睡状態になるまで痛めつけるが、「ミスターX」を名乗る者(ヴァレリア)から「アレッサンドロから預かっていた」と撮影の続きの台本がメールで送られてくるように。 「ミスターX」は誰だ!、と騒然となり・・・、という話。

  盗まれたカラヴァッジョ1.jpg 40歳過ぎて独身、母親と同居はイタリアでも肩身の狭いものであるらしい。
 何故ヴァレリアはゴーストライターで甘んじているのか、というのがよくわからなくて・・・無理しているわけでもなく、自分から進んでやっている感じで。 なのでアレッサンドロのいい加減さに腹が立ってくるのだけれど、マフィアに「絵の盗難に次いで詳細を誰から聞いた?」と脅されても「あれは自分が考えた想像の産物だ」と言い張ったのには見直しましたよ(たとえ、自分の見栄のためであろうとも)。
 しかし“普通の人”が誰も出てこない。 ヴァレリアが主役という形なので彼女に共感しようと思って観ているのだけれど、「え、それ、ヤバくない?」ということをどんどんやる・・・共感はあきらめ、この人はどこまで行くのだろうと眺める感じになっていった。
 原題は『名もない物語』、ヴァレリアが書いたプロットのタイトルと同じ。 あっ、カラヴァッジョはそんなに関係ないんだ、邦題詐欺(?)か、と気づく頃には盗難事件は置いてけぼりである。 これ現実? 妄想?、となんだかハラハラする。

  盗まれたカラヴァッジョ2.jpg 母親のアマリア(ラウラ・モランテ)は序盤、観客には母親と教えられないので姉かと思ってしまった美魔女ぶり。
 ヴァレリアの母親へのこじらせ具合もなかなかで面白いのですが、「表に立つ男を陰で支える女」である母親に反発しながら同じようなことをしているヴァレリア・・・で、結局母親と和解してしまうのなら・・・イタリアに根深いという男尊女卑的感覚が拭えないんですけど・・・ともしかしたら映画のテーマとは違うところでもやもや。 『ローマに消えた男』と『修道士は沈黙する』ではそんなこと感じなかったのに、主役が男性だったからか? それはそれでショック。

  盗まれたカラヴァッジョ3.jpg ヴァレリアの変貌ぶりも見どころ。
 ラック役のレナート・カルペンティエリは、『ナポリの隣人』の予告で観た「マンディ・パティンキンにちょっと似た人」である(『クリミナル・マインド』のギデオンのほうではなく、『HOMELAND』のソールのほう)。 普通の人が出てこない分、登場人物のキャラがみんな濃くて「さすがイタリア!」と思う。
 映画の監督を引き受ける巨匠クンツェとして出てきた人にも見おぼえがあり・・・イエジー・スコリモフスキじゃないか! そりゃ巨匠だね!
 とか思っている間にクライマックス。
 ・・・あれ、こんなはずでは。
 結局、現実と虚構の境目が限りなく曖昧、というテーマなら『ローマに消えた男』のほうがぐっと洗練されていたのに。
 あぁ、なんかすごくもやもやする。 期待しすぎたのであろうか。

 あ、約一か月半ぶりのシネ・リーブル神戸は、クーラーききすぎでした・・・休館中に空調を新しくしたか分解掃除でもしたのでしょうか。 熱くもなく寒くもなく、常にちょうどいい温度だったのに。 今後はストール的なもの必須だわ(感染症拡大防止のため、ブランケットの貸し出しは休止中です)。

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2020年05月27日

今日は6冊。

 今回はタイムラグがあまりなしに届きました!
 もうピッキング・梱包体制は元通りに回復したのかしら。 ありがとう!

  ホット・ゾーン ハヤカワNF.jpg ホット・ゾーン エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々/リチャード・プレストン
 出ました、『ホット・ゾーン』。 第一章の続きも怖いですが、あたしが真に背筋が凍ったのは第二章(だった記憶)。 今の視点で是非読み直さなければ。

  寄宿学校の天才探偵 モーリー・ジョンソン.jpg 寄宿学校の天才探偵/モーリーン・ジョンソン
 YAノベルらしいけど・・・「少女探偵、天才学校の殺人に挑む」と帯にあったら期待しちゃうじゃない。

  バルタザールの遍歴 角川文庫版.jpg バルタザールの遍歴/佐藤亜紀
 角川は佐藤亜紀の版権を一気に引き受ける気? あたしは新潮文庫の新刊として買ってすぐ読んだので、初読は1994年12月だそうです。 一気読み、その世界にどっぷりつかった。 でも日本ファンタジーノベル大賞に投稿されたものだから、佐藤作品の中でも随一のわかりやすさなんだよね・・・その後、『1809』や『鏡の影』にはてこずりました・・・。

  王朝モザイク 木原敏江.jpg 王朝モザイク/木原敏江
 完全新作! でも一巻で終わりなのね・・・。

  岩を枕に星を抱き 豪華版 木原敏江.jpg 岩を枕に星を抱き/木原敏江
 豪華本として復刊。 これ、ファンタジーとロマンティックとコメディの混ざり具合が絶妙。 おまけにちょっと泣いちゃう。 連作三本できれいにまとまっている(勿論、語られない「余地」も十分残っている)。 何度も読んでるけど、改めて読むとまた没頭して読んじゃう。

  花の名の姫君 豪華版 木原敏江.jpg 花の名の姫君/木原敏江
 古典ものを木原節で解き直す。 元ネタは歌舞伎、四世鶴屋南北の『桜姫東文章』。 こういう風に描かれると、歌舞伎の話の大衆性がよくわかる。 こういうノリなんでしょうね。

ラベル:新刊 マンガ
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2020年05月25日

アンタッチャブル/THE UNTOUCHABLES

 WOWOWで、『アンタッチャブル』が放送されるのに気付き、録画した。
 ケヴィン・コスナー主演のこの映画、あたしは映画館で観てはいないが・・・多分レンタルビデオで。 その後、テレビ放送で観たくらい。 なんだか懐かしくなって、観てみることにしたのはまだステイホームで時間に余裕があるからだ。
 兵庫県は緊急事態宣言は解除されましたけど、すぐ元の生活には戻れないわけで(まるっきり元には戻らない気がする)、外出は短時間・時間をできるだけずらして、という姿勢が必要になる。

  アンタッチャブルP.jpg ポスターに時代を感じるな・・・。
 法務省の役人エリオット・ネス(ケヴィン・コスナー)は禁酒法に胡坐をかいて暴利をむさぼるマフィアのボスのアル・カポネ(ロバート・デニーロ)を捕えたいが証拠がない。 引退直前の警官マローン(ショーン・コネリー)と新米警官のストーン(アンディ・ガルシア)と経理専門のウォレス(チャールズ・マーティン・スミス)とともに、ネスは“買収がきかない者(ジ・アンタッチャブル)”としてカポネを追い詰める・・・という話。
 1987年映画ということで・・・みなさん若いです。
 当時ショーン・コネリー目当てで観たんだけど(『薔薇の名前』でかっこいいおじさまぶりに盛り上がりまして)、ケヴィン・コスナーのかっこよさに今頃気づいております。 アンディ・ガルシアも好きだった。

  アンタッチャブル1.jpg ケヴィン・コスナー、世界一スーツが似合う。
 何かあったら困るから仲間には独身者であることを条件にしながら、自分は「結婚って素晴らしい」と何度も言っちゃうエリオット・ネス。 理解のある妻の姿は『フィールド・オブ・ドリームス』にも通じる。 そういうところが当時のケヴィン・コスナー人気の理由だったのだろうか?
 ロバート・デニーロ、もっとでっかいイメージだったけどそうでもなかった(『エンゼル・ハート』もそうだった)。 バットで殴りつけるシーンも血が白いテーブルクロスにもっと広がっていたような。 記憶が派手なほうに改竄されてました。
 殺し屋役のビリー・ドラゴのあやしさといったら・・・白いスーツに赤い唇、及川光博か。
 マローンと署長の、雨の中のおっさん二人の殴り合いも味わい深い。
 その当時はまったく気づかなかったですが、ブライアン・デ・パルマ的な要素もいっぱいで、映画的な技法が今ならよくわかる!
 昔観た映画を改めて観るってのもいいものだわ・・・。

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2020年05月24日

ミズーラ 名門大学を揺るがしたレイプ事件と司法制度/ジョン・クラカワー

 ジョン・クラカワー最新作を、「読むのもったいない(読み始めたらすぐ読み終わってしまう)」という理由から隠匿していたのを、3年半ごしぐらいに読む。 やっぱり、読み始めたら一気だった。 でも、もっと早く読むべきだったような、いや、今だからこそなんとか冷静な気持ちでいられるというか。

  ミズーラ.jpg 実物の赤さは画像以上に強烈だ。
 アメリカ、モンタナ州で第二の都市ミズーラにはモンタナ大学があり、そのアメフトチーム「グリズリーズ」(愛称グリズ)は市民の誇り。 だが2010年から2012年にかけてグリズの選手たちが起こした複数の性暴力事件が明らかになった。 巻き起こったのは被害者への誹謗中傷。 何故被害者は告発することをためらうのか、何故被害者はセカンドレイプに苦しめられなければならないのか、何故加害者は守られてしまうのか。 インタビューと取材を通して、著者はレイプ事件の真相と司法制度の矛盾に迫る。

 いやー、つらい。 ノンフィクションだからこそ、物語的着地点がない。 罪に問える場合がある一方で無罪判決が出るものもあり、だとしても被害者の苦しみはなくならないわけで、ただただやりきれない。 その事件の前に戻れないか、とひたすら思う。
 「レイプ犯の、八割以上が顔見知りである。」と帯にあるように、本書で描かれている事件の被害者と加害者は顔見知りどころか家族ぐるみでの長い付き合いであったりもする。 だから被害者側の衝撃は大きい、自分のよく知っているはずの人がそんなことをするなんて信じられない気持ちや信じたくない気持ちにも押しつぶされるから。
 しかも加害者側は市民が応援するアメリカンフットボールチームのスター選手だったりするわけで、「チーム優勝のために有力選手が逮捕なんてとんでもない。 そもそも彼らは普段からモテモテなんだから女性をレイプする必要なんかない。 女に陥れられている!」とオヤジ概念に固まった方々から擁護されてしまうという・・・ある都市のある時期を切り取っただけだけど、それは全世界のこういう問題にそのまま置き換えられるわけで。
 日本でもここ最近だけでセクハラ→性暴力の件がどれだけ騒がれたことか。 だいぶ変わっては来たけれど、それでもやはり被害者側が叩かれ、加害者側が責任を取らないことは多いので。
 誹謗中傷は恐ろしい。 何事においても「自分だったらそんなことはしない」→「そんなことをするやつがおかしい」という発想が「自分が正義」になってしまう危険、それが人を追い込むこともあると誰もが自覚しなければ。

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2020年05月22日

今日は5冊。

 わーい、予約していた本がやっと届いた〜。
 STAYHOMEだからすぐ受け取れたし(これまでであれば土曜か日曜にもってきてもらってた)。
 ピッキング担当の方、配送の方、ありがとう!

  知りすぎた男 創元推理文庫版新版.jpg 知りすぎた男【新訳版】/G・K・チェスタトン
 あれ、これ、あたし、読んでる? パラパラめくると・・・十年ぐらい前に図書館からハードカバー借りて読んだかも。 そうだそうだ、坂田靖子のイギリスを舞台にした短編に雰囲気が似てる、と思って、面白かった記憶。
 新訳で、あたしの記憶もかなり抜けてて、また新しい気持ちで楽しめそう。

  鉄の時代.jpg 鉄の時代/J・M・クンツェー
 これはハードカバー発売時に「面白そう」と思っていたまま忘れてました。 文庫になっていただけてありがたい(池澤夏樹個人編集の世界文学全集の一冊だった)。 「暴力で分断された<鉄の時代>に、ノーベル賞作家が愛と恥と真実を問う傑作長編」と帯にあります。 まさに「いま」的な感じが。

  ボンベイ、マラバー・ヒルの未亡人たち.jpg ボンベイ、マラバー・ヒルの未亡人たち/スジャータ・マッシー
 これは少々厚め、640ページ。 ムンバイよりもボンベイのほうに親しみを感じてしまうかつての受験生。
 1921年のインドが舞台、「#MeeToo時代の歴史ミステリ―」とのこと。 当時、インドで唯一の女性弁護士の話、でも密室殺人事件も出てきますというアガサ賞受賞作。 インドにおける女性のつらさ、わざわざ確認しようとするのは・・・。

  アルスラーン戦記13コミック版.jpg アルスラーン戦記 13/荒川弘
 いつの間にやら13巻。 実は結構前から読んでなくて・・・なんでしょうね、読む気になんかなれず。 普通のマンガはもう電子版に切り替えるか・・・。

  ちはやふる44.jpg ちはやふる 44/末次由紀
 もう44巻か! でも話がなかなか進まないよな、と思っていたけど・・・今回はちはやとしのぶちゃんがっぷり。 百人一首の札に顔やイメージがある、というしのぶちゃんの世界が展開し、「あぁ、ここまで来てこれまでの積み重ねが一気に!」と盛り上がる。 ここのところ最近は惰性で読んでる感があったのですが、持ち直してきた。

ラベル:新刊 マンガ
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2020年05月20日

「営業再開のお知らせ」が次々、届く。

 今日は在宅勤務。 仕事場のパソコンを使うので、自分のパソコンを開くのは結局夜になってから。
 アウトルックを開けたら、メンバー登録している映画館からのメールが何通か続けて入っている。

件名:営業再開のお知らせ

 おぉ!、開けてくれるのか!
 ならば、とメールが来ないところも調べる。

5月22日(金) 神戸国際松竹
         OSシネマズハーバーランド
         シネ・リーブル神戸
5月23日(土) CinemaKOBE
5月25日(月) OSシネマズミント神戸
5月29日(金) 109シネマズHAT神戸
         パルシネマしんこうえん
5月30日(土) 元町映画館

 おぉ、5月中に開くんだ! ということは、映画館が入っている商業施設もその日に営業再開?
 とりあえずシネ・リーブル神戸では『盗まれたカラヴァッジョ』を観ねば!
 あとはラインナップを調べなければ。 でもしばらくはレイトショーは休止というところが多いので、出勤帰りには寄れないかな・・・在宅勤務の時間をずらして上映時間に合わせることができるかなぁ。 でもそんなことを考えると楽しい。 テンションが上がる!
 自粛生活はとても快適なんだけど、引きこもっても全然苦じゃないんだけど、「映画館が開く」というのはとてもうれしいことなんだわ。 廃業や倒産に追い込まれないで、というのがうれしくもありがたい。 しかし地元のある映画館は倒産寸前の状態らしいので・・・クラウドファンディングに参加するかなぁ。

 このわーい!、という気持ちを「気の緩み」と表現されちゃったら腹が立ちますね、確かに。
 「コロナで死ぬより経済で死ぬ」という言い方をする人がいるけど・・・そもそも「経済で死ぬ」こと自体がおかしいのではないか。 ていうか経済で死ぬ必要なんてなくない? ウツになっちゃって、という場合もあるだろうけど、自殺しそうな人を思いとどまらせるセイフティネットがないことが問題なわけで(公的なシステムだけじゃなく、相談できる友人の存在とか・・・突き詰めれば「男性の生きづらさ」になってくる)。 「女性の生きづらさ」については「女尊男卑だ!」と声を荒げる人もいるけれど、女性蔑視やミソジニーの解消が同時に「男の生きづらさ」の解消にもなるはずなんだけど・・・。

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2020年05月19日

文藝別冊 大杉漣 あるがままに 河出書房新社

 今月に入って、まだ本を一冊も買っていない!
 今月発売の本は全部通販で頼んだのである。 ジュンク堂とポイント共通のhontoで。 しかし感染症予防対策のために検品・梱包作業する人を減らし、三密を避ける対策をとっているのだろう、これまでに比べて「手配中」の期間が長い。 まぁ当然ですよね、と待っているしかないのだが(読む本は他にいっぱいあるし)、もう注文を入れてから「これ、出ます!」とわかってしまうと・・・それ一冊だと送料がかかるから他のと一緒に注文だと更に遅くなる。
 しかもこれは・・・あぁ、もういい、ちょうどその日は出勤するから本屋に行く!

  大杉漣 文藝別冊.jpg 文藝別冊 大杉漣
 丸ごと一冊、大杉漣。 これは読まねば! ていうか是非読みたい!
 仕事帰りなので三宮センター街のジュンク堂についたのは18時過ぎになってしまったが・・・「ここかな?」と思っていた二階の場所に置いてなく、途方に暮れる。 店内検索システムで調べたら、「在庫:15冊」となっているではないか! 「置き場所はお近くの店員にお聞きください」と・・・最近はむやみに話しかけることもマナー違反っぽく思われていることがあるから難しいぜ、と感じつつ検索結果を印刷。 これを見せれば会話は最小限で済むであろう。
 ドキドキしつつお店の方におうかがいすれば、「少々お待ちください」としばし置き去りにされ、「申し訳ございません、四階でした。 準備しておきますのでカウンターでお声がけください」とのこと。 「四階ですね、ありがとうございます」とエスカレーターで向かう。 まぁ、二階になければ四階なんだけど、どこにあるかわからないのよ・・・これまでなら探してうろうろするのもまた楽し、なんだけど、今は店内滞在時間を短くしなければならないから!
 四階のカウンターに行って検索結果の紙を出す。
 「すみません、さっき二階から問い合わせたものなんですけど」
 「あ、はい、少々お待ちください」
 一分もかからずに、カウンターの方はこれを持ってきた。
 「お買い求めでよろしいですか?」
 えっ、見るだけの人もいるのか?、と思ったけど、確認した上で買うという人もいるのだろう。 すみません、あたしは最初から買うことを決めてました。
 というわけで無事に入手。 よかった・・・。 本屋も思ったより込んでなくて、よかった(GW前はすごい混雑だった)。
 やっぱり、漣さんがもういないとは思えなくて・・・実際、思ってないということを実感する。

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2020年05月18日

ビール職人の醸造と推理/エリー・アレグザンダー

 このところ重たい(後味が悪い)作品ばかり続いていたので、気分転換にちょっとさらっと読めるやつをチョイス。 コージーものはそれはそれで読み始めるとハマるんだけどさ。

  ビール職人の醸造と推理.jpg カップケーキにもクリームにもビールが使われている。
 ビールで有名なアメリカ北西部の小さな町、レブンワースはドイツのバイエルン地方に少し似ている。 ドイツ系移民の義両親は町でいちばんのブルワリー<デア・ケラー>のオーナーで、“わたし(スローン)”は<鼻>を持つビール醸造職人。 平穏な毎日に満足していたのに、ある日夫の浮気が発覚! “わたし”は<デア・ケラー>を出て町に新しくオープンする<ニトロ>で働くことにするのだが、オープニングパーティーの翌日、<ニトロ>のビール発酵槽の中に落ちている死体を見つけてしまい・・・という話。

 「ビール・ミステリ、開幕!」と帯にありますが・・・意外にも(?)ミステリ度は低め。 スローンが事件の背景を探ろうとする場面はあるけれど、それよりも自分の問題(裏切った夫への対応、里親をたらいまわされた過去からくるトラウマ、一人息子と夫の両親への愛情、ビール醸造への情熱などなど)のほうの比重が多く、自己評価の低いスローンがいかに他者の愛情や気遣いを受け入れるのかというセラピー的な一面も。
 しかし、こういう話に出てくる夫って、男性的な魅力にはあふれているが不誠実という・・・よくあるパターンなんですかね(クレオ・コイルの『コクと深みの名推理』もそんな感じだった)。
 お酒全般飲めないあたしはビールも飲まないので興味はなかったですが、クラフトビールの奥深さに触れて認識を改めました。
 フルーツやスパイスを入れてホップの香りをより引き立たせる、フルーツの味を前面に出しても後味はすっきり、とかカクテルみたい。
 しかもスローンのビールはキンキンに冷やしたものがいちばんだそうで・・・ドイツビール系なのに常温じゃないんだ、ということに驚く。 というかキンキンに冷やしてビールを飲むのは日本人だけだと思っていた。 こういうのを知るのがコージーミステリのたのしみ。

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2020年05月17日

祝・『ホット・ゾーン』、復刊!

 早川書房からリチャード・プレストンの『ホット・ゾーン』が復刻されます! しかも文庫で!
 めでたい! 名著復活!
 というか・・・これが絶版になっているとは知らなかったですよ。 COVID-19が騒ぎ始めたとき、ウイルスパニック小説を読んでれば感染拡大の過程から収束までシミュレートできるから過度に恐れなくなるよ、と仕事場の人やらに伝えていたのですが、そのときは「ウイルスのノンフィクションといえば『ホット・ゾーン』でしょ、逆に本命過ぎて薦める必要もないわ」と思っていたのです。 でも念のため、と思って調べたら結構前に絶版になってんのよね! 2014年にエボラ出血熱がまた流行して緊急出版されたみたいだけどそれも絶版になってんのよ。
 これは現代の古典だよ! いつでも読めるようにしておかないでどうする!
 早川書房もそう思ってたんでしょうね。 COVID-19きっかけで準備始めてたのなら5月22日発売なんて間に合わないもん(当初は5月1日発売だったが、休業要請・自粛のあおりでちょっと延期)。 ハヤカワノンフィクション文庫に収録し、長く残していこうという意志を示してくれて、ありがとうございます!

 で、発売前のプロモーションとして、第一章を全文公開!
 興味のある方は、是非!
↓↓  第一章全文公開はこちら

 読んだ人の感想がツイッターで出まくっている・・・みなさん「怖い」・「怖くて眠れない」・「眠ったらヤバイ夢見そう」的な。
 そうそう、あたしは最初の単行本を比較的リアルタイムで読んだんです。 第一章、マジコワいんです。 コワかったです。 スティーヴン・キングが「本書の第一章は、私が生まれてこのかた読んだ最も恐ろしいものの一つである」という当時の帯の言葉に、声を出せずにただ小刻みに頷くだけで精一杯。 この体験により、「キングが推薦してるから」とその後あたしがいろいろな本を買うことになるきっかけ(結構騙される確率が高くなってきたので信用度は急降下だが)。
 コワいよね、ふふ、と「すでに読んだことのある者」として余裕をかましてアクセスし、目を通しました。 途中から、「ぐおっ」っとなりました。 余裕などなかった、“新鮮な動脈血”という単語に一気にフラッシュバック。 コロナ禍の視点で見て更にヤバい。
 あぁ、これきっかけで若い人たちにちゃんと読んでもらえればいいなぁ。

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2020年05月16日

変わるときの熱量

 なんだか、あれから3週続けて木曜日のANNを聴いてしまっております(生放送ではなく、追っかけで)。
 岡村さん、そういう人なんだな、ここ何年もずっとバラエティとか見てなかったけど、見なくなったのはそういうのを感じ取っていたからか?、と思ったり。 だからか俳優として映画に出てこられてもこちらとしてはノれない部分があったのですよ。
 でもやべっちの説教に対して変わるのか変わらないのか、変わるとしたらどう変わるのかには興味がちょっとあって・・・追いかけてしまいました。 深夜に一人でラジオを聴くなんて、『らもチチ魔界ツアーズ』以来かも! なんかこの感じ、懐かしい!

 まぁそれはともかく。
 岡村さんは回を重ねるごとに喋りに力が入ってきてる。 「あぁ、ほんま自分なってないんやな!」と自覚したはいいものの、何をどうしていいかわからず、気づくところの全方向に「これでいいのかわからんけど・・・とにかくすみません」という姿勢になっている、過剰なまでに。 それは多分、「ヤバい自分」をあわててかき集めて一個一個「これはどうなの?」とやべっちに判定してほしい!、という熱量。
 根は真面目な人なんですね。
 でもそれに付き合うやべっちは・・・おつかれのようです。 「カウンセリングみたい」って言ってたし。
 二人のANNと生まれ変わったこの番組で、岡村さんは人間的に学ぼうとしているのね、というのに好感は持てるんだけど、「何が何でも全部反省して直せるところ全部直します」という感じは、体育会系のよろしくない要素の影響も見えないこともなく・・・。
 「変わる」と一言でいっても、その範囲は広い・・・。
 岡村さんを先頭きって批判していた藤田さん、「心根を入れ換えます、その過程もある程度オープンにします、番組の体制も変えます」というのはかなり解決のための対応策になっていると思うのですが、それでも批判されますか。 この過程を見守ることはできませんか。 あなたの求めているゴールは何ですか。

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2020年05月15日

えっ、もうやってたの?!

 今日は出勤!
 すっかり身体がだらけており、朝、出かける支度がなんだかぐずぐず・・・思ったより時間がかかる。 駅までの歩きも筋力が落ちているのか、思ったよりも駅についたら電車の時間が迫っている!
 仕事場に行ったら行ったで、家での在宅勤務では短時間でばばっと仕事をするペースができてしまったせいか、ぐわーっと仕事して一息ついたら(メールの返事待ちタイム)、すごく時間が長く感じる・・・あぁ、これがアフターコロナの働き方か。
 でも返事が来たらまたばたばたと進むわけでして、17時35分の帰りの電車に乗りますよ。
 で、あー、あのお弁当屋さんでだし巻きたまごを買っていこうかな、と途中下車。 改札を出入りする人の数が明らかに増えていることにたじろぎつつ(ビフォアコロナよりは少ないですけど)、神戸駅前の商業施設に立ち寄りました。 入口で手指消毒していると、なんか違和感。 おや? やっておるお店が、増えてないか? もう解除なの?
 5月7日から、更に営業店舗が増えたらしい(通常は21時までだったけど、20時までの短縮営業)。 スタバはやってない。

  20200515無印が!.JPG 無印もやってました。
 わっ、知らんかった。 ラッキー!、コットンパフの残りが少なくなってきてるなぁと思っていたのよ。 そんなに並んでないし、買うよ!、と言いつつ不揃い紅茶バウムまで買う。
 そうか、GW明けからやってるお店が増えているのね。 神戸大丸も平日11時〜18時、地下だけ営業すると言ってたなぁ(そんな短時間じゃ逆に込むだろ、と思って行っていないけど)。 映画館やってないから、街をうろうろする気持ちがそもそもないという。 ステイホームしすぎて、元に戻れないかもしれない。

posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | 日記のようなもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月14日

怒り/ジグムント・ミウォシェフスキ

 「ほったらかしで読んでないシリーズもの、そろそろ読もう」大作戦の続きは、ポーランド。 <検察官テオドル・シャツキ>シリーズの三作目だが日本初訳。 シリーズ物は順番通り読みたいのはやまやまだが、よく知らない国が舞台の場合は違う順番でもいい場合もあるので(スウェーデンの<ヴァランダー警部>シリーズは、五作目の『目くらましの道』を読んでから一作目に遡ったおかげでハマった気もするし)、とりあえずこれから読んでみるか、という気になったのである。 実際は、一作目『もつれ』が見つからないからなんだけど・・・探してしまうと他の読みたいものも見つけてしまうので、まずはこれで手を打て!

  怒り1ポーランド.jpeg怒り2ポーランド.jpeg ポーランド語→英語訳からの日本語。
 2013年、冬。 ポーランド北部のオルシュティン市で白骨化した遺体が発見された。 現場に赴いたベテラン検察官のテオドル・シャツキは、ここがかつて地下の防空壕だったことから戦時中のドイツ人の遺体と考えた。 しかし検死の結果、被害者は二週間前には生きていたことがわかる。 こんな短期間で何故白骨に? 被害者の身元が判明するも、事件は奇妙な色合いを帯びてきて・・・という話。
 テイストはかなり北欧ミステリ(スウェーデン・デンマーク)に似ている。 同じヨーロッパでもフランスとは違うということか・・・しかし著者は「ポーランドのピエール・ルメートル」と呼ばれているそうな・・・ルメートルの特色はやはり「フランスっぽくない」ところなのかもしれない。 被害者の殺され方がなかなかえぐい!
 一筋縄ではいかない事件はもちろんのこと、読みどころはテオドル・シャッキというおじさんのキャラ。 「欧州一、ぼやく男」というコピーがついておりますが、これはぼやきなのかな? おじさんの思考がダダ洩れというのは面白いということなのかな。 頭の固い刑事たちが女性蔑視な発言をすると心底軽蔑するのに、自分でついそういう発言をしてしまって落ち込む姿は笑えるし、16歳の一人娘に振り回される姿はこういう仕事に没頭するあまりに家庭がうまくいかない主役にはありがち。 どれだけ仕事ができようとも人としての態度がよろしくないことの言い訳にはもうならない時代だし。
 そんなユーモアを散りばめつつも、事件のトーンは重い・・・この後味の悪さ、<ヴァランダー警部>よりも<刑事ファヴィアン・リスク>に近いかなぁ。
 下巻の帯に、「最後の一行、マジか。」、とあるのだけれど・・・いや、最後の一行ではならないんだけど・・・こういうラストなら、順番通りに一作目から読んでおけばよかった。 そうすればシャツキにもっと親しみを覚えられて、もっと衝撃を受けられたはずなのに。
 うむ、手間を惜しんではならぬ。

ラベル:海外ミステリ
posted by かしこん at 18:36| Comment(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月12日

リウーを待ちながら/朱戸アオ

 カミュの『ペスト』がベストセラーリストに居座り始めた頃、『リウーを待ちながら』という作品もすごい、という噂を聞いた。
 しかし全三巻のそのマンガはベスセラーには載らない。 篠田節子の『夏の災厄』も、川端裕人の『エピデミック』も。 それらはもう紙媒体が絶版(品切れ・重版未定)だから、電子書籍でしか読めない。 本屋の平台に上がることがないから、情報はひっそりとしたものになる。
 普段から読んでいますが、引きこもり生活ではいつも以上に「マンガ読みたい!」気分が強まる気がする。
 そんなわけで、『リウーを待ちながら』、まとめ買い&一気読み。

  リウーを待ちながら1.jpgリウーを待ちながら2.jpgリウーを待ちながら3.jpg 
 富士山のふもとの横走市で、ペストが発生。 医療関係者、研究者、自衛隊・・・が一丸となってペストと戦うが、ペスト菌は途中で変異、新型ペストとなる。 横走市の新型ペスト・エピデミックの記録。

 タイトルはアルベール・カミュの『ペスト』の主要人物の一人・リウー医師と、サミュエル・ベケットの戯曲『ゴドーを待ちながら』から?
 描かれたのは2017年ぐらい? その当時の最新情報できっちり取材がされており、2020年5月に読んでもリアルなところ多々。 お役所仕事の不備は『夏の災厄』でも指摘されているけど、25年以上たっても変わっていない(むしろ劣化している)のがかなしい。
 また本作ではカミュの『ペスト』へのリスペクト・引用が目立ち、話の展開すらも『ペスト』に似てしまっている・・・『ペスト』において<疫病>は概念だが、本作では感染症としてのリアルさが描かれているのが現代風。 感染者・横走出身者への誹謗中傷が巻き起こるのも痛い・・・。
 2巻までのスリリング具合、盛り上がりはものすごく、それ故に3巻のしめくくりがあまりにそっけなく感じる・・・。
 時間の経過の省略、最低限の説明は文学性を高めるものの、マンガとしてはキャラへの思い入れを阻害されているようで。 いや、だらだら続けずに3巻でまとめたのはすごいんだけど、もう一巻分ぐらい読みたかった。
 もしCOVID-19の致死率が高かったら・・・こうなっていたかもしれないような、いやペストだからこうなったような。 あぁ、なんかもやもや。
 コニー・ウィリス『ドゥームズデイ・ブック』を読むかなぁ。

ラベル:マンガ 電子書籍
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする