2020年04月30日

今日は6冊。

 ネット注文し、家に届けてもらいました。 宅配業者のみなさま、お仕事大変なのに、ありがとうございます。 できる限りこの時期、通販は使わないようにと意識してるけど・・・ゼロにすることは難しく。 感謝の意を捧げるのみです。

  鳥の歌いまは絶え.jpg 鳥の歌いまは絶え/ケイト・ウィルヘルム
 「ヒューゴー/ローカス/ジュピター賞三賞受賞」・「ティプトリー、ル=グィンに並び称されるSF作家の代表長編、待望の復刊」という帯の文字にやられた。 もともとサンリオSF文庫に入っていたものらしい(あたし自身はサンリオSF文庫は読んだ記憶がなく・・・評判高いそのラインナップは憧れだ)。 文語テイストの題名に、ロマンを見るよ。

  ハーリー・クィンの事件簿 アガサ・クリスティー.jpg ハーリー・クィンの事件簿/アガサ・クリスティ
 あたしはこれまでハーリー・クィン物は読んだことがなくて・・・でも前に読んだ法月綸太郎のクリスティ論でこれについて言及されていて、今更ながら気になってきました。 またちょうど新訳版が出たので、これもタイミングってやつで。

  仁木悦子 死の花の咲く家.jpg 死の花の咲く家/仁木悦子
 短編傑作選、という位置づけか。 仁木悦子再評価はうれしいけど、短編ばかりじゃなく長編も復刊してほしいなぁ。

  美食探偵明智五郎06.jpg 美食探偵ー明智五郎ー 6/東村アキコ
 「いつかドラマになるのかなぁ」と一巻読んだときから思ってましたが、なりましたね。 中村倫也はちょっと若い気がしたが、ドラマを観てみたらこれはこれであり!
 マンガのほうはちょっと急展開というか、マリアの暴走がエスカレートしていっている途中。 そろそろこれも終わりが近いのかな、と感じた。

  シュガシュガルーン新装版3.jpgシュガシュガルーン新装版4.jpg 新装版シュガシュガルーン 3・4/安野モヨコ
 全4巻で完結。 表紙は描き下ろしらしいが・・・安野モヨコ、以前に療養のため『オチビさん』以外のマンガの仕事全部やめると言っていたけれど・・・回復してきているのかしら。 『働きマン』の続き読みたいけど、もう時代が変わってしまったかなぁ。

ラベル:マンガ 新刊
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2020年04月28日

SAVE OUR LOCAL CINEMAS から

 家の郵便受けに、ハガキが届いていた。

  20200428ローカルシネマ2.JPG SAVE OUR LOCAL CINEMAS から
 あ、そうか、「お礼にカードを送ります」とか書いてあった、これか。
 わざわざそういうことをしたら手間とお金がかかるじゃないの、と思ったけど、ノーリアクションなのはさすがに、ということか。 でもメールが来ていたからそれで充分ではあったんだけれども。 その分、映画館のために回してほしい気持ちはある。
 <SAVE OUR LOCAL CINEMAS>とは、近畿エリアのミニシアターが共同で起こした「映画を上映できないからTシャツを売ろう」というやつ。 もう締め切られたけど完全受注生産、利益は参加した映画館で均等に分配します、というやつ。
 こういうTシャツ、いいんだけどあたしは結局着ない・・・なので少額ですがカンパだけしたら、そのお礼としてこの葉書が来たわけ。

  20200428ローカルシネマ1.JPG あたしが行ったことがあるのは、
 上から、パルシネマしんこうえん(湊川公園)、シネ・ピピア(阪急塚口)、シネ・ヌーヴォ(西九条、最近行ってない)、第七藝術劇場(十三、最近行ってない)、元町映画館(元町)である。 結構行ってるな! あとは個人的にシネマ神戸と、アートヴィレッジセンターも応援しています。 シネ・リーブル系も、OSシネマズもね! 好きな映画館がなくなった経験は何度もしてるから、これ以上はもう。
 映画館に行かなくても確かに生活はできますが・・・やっぱりなんかこう、物足りない。 家のテレビやパソコン画面で映画を観ても、自分の没入感や音響のよさが全然足りない。
 上映時間との調整に悩み、観に行けるかどうか悩むこと自体が贅沢で幸せなことだったよ・・・映画館の多さは選択肢の多さ、様々な映画に触れられる入口だもの。 ポスターやチラシの存在って大事だった、アマゾンプライムでは何があるか調べなきゃ出てこないもの(その点、WOWOWのプログラムガイドや特集紹介CMはありがたい)。
 映画館だけじゃないけど、なんとか乗り越えてほしい。

 病院・医療関係に迷惑をかけたくないので外出は最小限、基本は家にいます(COVID-19になる・ならないの問題以前に、外出することで事故などに遭っていろんな人の手を煩わせないために、外出自体がリスクだから)。 今日は出勤しちゃったけど。 あと体調不良にならないよう自己管理。 素人であるあたしには、それくらいしかできないから。

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2020年04月27日

レイトショー/マイクル・コナリー

 読みかけの本、読んでない本がたくさんあるので、次に何を読むか悩む。 未読本の山を整理するたびに「あぁ、これ」と気づくのであるが、そういうのが次々出てくるのでどれを先にするか考える。 で、本を選んでいる時間が増える・・・いやいや、それも楽しいんだけどさ、何か読みながら考えるとするか。
 そんなわけで手に取ったのが、割とあっさり読み終われそうなこちら。 ハリー・ボッシュシリーズは『燃える部屋』で止まっているのだが、こっちはレネイ・バラードを主役にすえる新シリーズなので気にしなくていい。

  レイトショー1 マイクル・コナリー.jpgレイトショー2 マイクル・コナリー.jpg とはいえ、ボッシュシリーズと同じ世界観。
 ロス市警ハリウッド分署深夜勤担当刑事のレネイ・バラードは三十代・女性・独身、ハワイ出身。 レイトショーとは警察内隠語で深夜勤を指す。 夜中に通報を受けて駆け付けても、本格的な捜査は昼勤務の刑事たちに回さなければいけないジレンマと戦いながら、バラードは被害者たちのためにベストを尽くそうとする。 ここにも、刑事という職務と使命に忠実な者がいる、という話。

 殺人課や重罪犯罪課など専門分野を持つところとは違い、深夜勤は「呼び出されたらとにかく出向く」。 その結果が殺人なら殺人課に回され、深夜勤の仕事は初動捜査で終わってしまう。 最後まで事件を追いたいと願う者にとってはストレスのたまりそうな職場だが・・・バラードは上司のセクハラを訴えたことで深夜勤に飛ばされたという<ロス市警の闇>のとばっちりを食らった人。 それでもコツコツと手掛かりを追う・・・自分が事件からはずされても。 もう、ハリー・ボッシュと同じものを持ってるじゃん。 ひどい目にも遭ってるし。
 しかもロス市警の引退した刑事をモデルに『ボッシュ』というドラマが放送されている・・・のちのち、バラードはボッシュと同じ作品に登場しているそうで、コナリー世界にまた一人強力キャラクターが誕生、ということで。 被害者となる弱い立場の者たちにより共感するため、女性刑事の登場は必然なのであろうけれど・・・本作は会話文があまりに直訳っぽくて気になった(女性ならば語尾を「〜だわ」・「〜ね」としろ、ということではない)。
 バラードの元相棒が「ローラは元気か」と声をかけたときには、「まさか、娘か!」とハラハラしたのだが、ローラは犬であった。 女性主役もしくは戦う女性にシングルマザーという属性がないとダメみたいな一時の勢いに、あたしは疲れを感じていたのねと気づいた瞬間であったよ・・・。
 上巻中盤からはラストまで一気読みしました。 なるほど、こりゃレネイ・バラードの行く末を知りたくなる。

ラベル:海外ミステリ
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2020年04月26日

とても笑った出来事

 今週は何回か友達と長電話し、録りためていた映画やドラマを観たり、ネット配信で限定公開の以前のドラマを観たりしていた。
 家に一人だと、メールはするけど直接喋ることがなくなるよね。 たまにおしゃべりするのって大事だわ。

 13年前の『ハケンの品格』を観て・・・小泉孝太郎のイケメン振りにびっくりする。 そして髪型に時代を感じる。 あぁ、懐かしい。 大泉さんがバラエティ枠でなく俳優として扱われていることが、当時はうれしかったのよねぇ。 そして安田顕もメジャーになる!、と。
 今回あらためて見直して・・・里中主任は大前春子に対しては人として尊敬の念を持っているけど、好きなのは東海林主任だよね?、と思ってしまった。 三ヶ月であれだけの結果を出すとは大前さんは大変有能だが・・・13年前はあんなにオフィスに紙があふれていたんだなぁ、と思うと感慨深い・・・現在はあの頃よりも紙は減っている・・・はず。

  ハケンの品格 春子のコート.jpg ポンチョ風コート
 ところで大前春子さんが着ていたこのコート、手が完全に隠れるから・・・感染予防の役割を果たしそうだし、次の秋冬に流行ったりしないだろうか。 それに、マスクもまたファッションアイテムとして定着するかも・・・ハイブランドが手を出せば一気に変わると思うんだけど。 そうなれば不織布のマスクに群がる人たちも少し落ち着いて、医療用に全部回せるんじゃないかな・・・と希望したい。

 松井大阪市長の、「スーパーでの買い物は男性がすれば早い」的な発言・・・。
 それに対して「男だったら」・「女だったら」論が飛び交ってますが・・・いやいや、そういうことではないのです。 いまどき、「家で献立を考えて料理を作るのは女性、女性が書いたメモに従って買い物に行くのは男性」というステロタイプな価値観を無意識に垂れ流した、ということが問題なのです。 どっちの買い物が早いとか遅いとかではなく。 そんなの、スーパーの売り場の配置に詳しいほうが一人で行って買い物すればいい、というだけの話ではないですか(慣れていなかったら何がどこにあるのかわからなくて探し回り、挙句店員さんを呼び止める可能性もあり、店員さんの負担になる)。 ネットであっという間に発言が世界中に広がる時代、<性差>と<役割>が結びつく発言をしてしまうこと自体アウトなのだと、首長レベルならもういい加減気づいてほしい。

 神戸市の元町商店街で、主にカバンを売っている店がその前に箱マスクが山積みにされて(しかも程よく高めのお値段で)売られていることを知る。 「あのへんかな?」と思い当たる場所が数か所・・・どこもやってそうだわ。
 ナゾノマスクに「飛ぶナメクジ」というワードが関連していたので画像検索したら・・・。

  20200426飛ぶナメクジ マスク.jpg 飛ぶナメクジ マスク
 パッケージに書かれた言葉・・・「日本(高效)ほこり、花粉、、飛ぶナメクジを除去します」・「空気中の微塵」・「肌あたりヤのある」・「耳が痛くな」に一瞬唖然、そののちゲラゲラ笑う。
 <飛沫を防ぐ>が翻訳変換で誤解されたんだろうな・・・笑いが止まらない、おなか痛い。 耳が痛くなるのかならないのかどっちなんだよ〜!
 一人でこんなに笑ったの、久し振りかも。 笑うことは、いい気分だ。

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2020年04月24日

離愁/多島斗志之

 何気なく開いてみたら・・・本文の前にある一節が目に入り。
 あれ、こんなのあった? 過去にあたしは単行本で既読済みなのですが、覚えてなかった。

> 今のわたしたちが交はす言葉は 恋人たちの甘い台詞の交換などではありませんよね。そんな気楽なものではありませんよね。だから 深い覚悟から出た言葉だけをお伝へします。

 この言葉に胸が撃ち抜かれた。 あぁ、これは本文終盤に出てくるやつだ!
 だが読んだのはだいぶ前なので・・・この手紙が書かれた背景については若干うろ覚え。 なので読み始め・・・結局一気読みをしてしまいました。

  離愁 電子書籍版.jpg 『離愁』 角川文庫電子版にて
 長じて物書きとなった“わたし”は、母の妹で徹底的に他人との関わりから距離を置いてきた藍子叔母のことを最近よく考える。 いとこの美羽は「叔母さまはなにが楽しくて生きているのかしら」とまで言う。 実の姉でもある母親も藍子叔母の人生をすべて知っているわけではなく、いくつかの偶然が重なって叔母の情報が入ってきて、“わたし”は本格的に藍子叔母の過去を調べることになった・・・という話。

 藍子叔母さんの青春時代は戦中なので・・・当時を回顧する手記や手紙は旧仮名遣いなのだけれど、使われているのは最小限なのか読みにくさを感じない。 
 なんというか・・・ミステリなんですけど、すごく文芸タッチ。 といっても堅苦しいわけでももったいぶっているわけでもなくて、「人間とは」の本質に迫ろうとする誠実さがあるのよねぇ。 勿論、“時代に翻弄される人物”の物語ではあるんだけど、そんな時代の中でも自分の覚悟をまっとうしようとする話。 美しいけど、それを美しいと呼んでしまってはいけない厳しさに、どうしたらいいのやら。
 でも、初読時はもっと強く打ちのめされたので・・・今回は「あ、こんな感じだったか」とちょっと肩透かしを食らった。 でもじわじわと、読み終わってから込み上げてくるものがある。
 最初に読んだとき、この本は『汚名』というタイトルだった。 文庫本になる際に『離愁』になったようだ。 冒頭の一節は電子書籍になってから?、なんか途中かららしいんだよな・・・(文庫版のプレビューには載っていないから)。 多島斗志之はタイトルづけだけちょっと下手というか、センスが微妙だという。 最初の題名が『汚名』だと知って読むと読まないのではちょっと感想が違ってくる感じが(前は思わなかったけど、今回は特高の若い刑事さんが実は主人公なんじゃないかという気がしたり)。
 紙媒体としては絶版(品切れ・重版未定)でも、電子版なら読める。 それが電子書籍のいちばんの利点だよなぁ。

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2020年04月23日

ライアー 交錯する証言/Liar

 WOWOWにて水曜23時から放送の『ライアー 交錯する証言』が22日最終回なので、それに合わせて一気見。 全6話なので(一話45分)、あっという間に終わった感。 イギリスのドラマらしい地味加減なれど、イギリスにしては派手なほうか。

  ライアー交錯する証言P.jpeg 
 ロンドン、高校教師のローラ・ニールソン(ジョアンヌ・フロガット/佐古真弓)は看護師の姉ケイティ(ゾーイ・タッパー/本田貴子)の紹介で外科医のアンドリュー・アーラム(ヨアン・グリフィズ/前田一世)とデートをすることに。 実はアンドリューの息子はローラの学校の生徒で面識があった。 二人がディナーをした翌朝、ローラはケイティのもとに駆け付けレイプされたと告白。 しかしアンドリューは同意の上だったという。 告発を受けて捜査する刑事のヴァネッサ(シェリー・コン/藤貴子)だが、証拠が不十分。 どちらが真実を言っているのか・・・という話。

 ヨアン・グリフィズ、またこんなあやしげな役を・・・まぁそういうのが似合う人だから仕方ないんですが、最近映画に出てないと思っていたらドラマに出ていたのですね(『Forever』というドラマで主演してますが)。 ローラ役の人は『ダウントン・アビー』のメイドのアリスだよ! メイン二人どっちも見覚えのある人、というのもイギリスのドラマでは珍しく豪華キャスティングではないかと。

  ライアー交錯する証言1.jpeg いつしか二人の対決に。
 話数が少ないので『アフェア』のように「同じ出来事を他視点から見る」という試みはなされないものの、固定観念に縛られてしまう感覚の恐ろしさがあります。 サスペンスとして引っ張る感じはものすごく、だから一気見してしまったんだけれど、感情的になるが故に手の内をさらけ出しすぎ・・・なのでミステリ的には弱め(あくまでサスペンススリラーですということか)。
 「えっ、これで終わり?!」なラストシーンにはやりきれなさ全開。
 何も報われない感じなんですけど・・・「ハッピーエンドは存在しない」な現実。

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2020年04月21日

4月ももう21日

 在宅勤務になってから二週間。 本日は三回目の出勤日。
 外に出ないと思うと、天気予報を見なくなりますね。 だから何を着ていけばいいのかもちょっと悩む。
 4月も後半に入ったけど・・・実感がないなぁ。

  20200418散った桜.JPG 桜はほぼ散っていた。
 今日からシャープのマスクを一般販売するというけれど・・・なんかすごく集中しちゃうんだろうなぁ。 前の日のあらゆるニュースで扱っていたような気がしてドキドキしていたけれど・・・、一般発売してもいいほど医療用に回っているのか。 だからあたしは検索もしない。
 仕事場に行くと、連絡版みたいな場所に「リードクッキングシートを使ったマスクの型紙」が置いてあり、「ご自由にどうぞ。 足りなければコピーして」とメモが貼られていた。 なんだかきゅんとしました。

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2020年04月20日

コールド・コールド・グラウンド/エイドリアン・マッキンティ

 ようやく読んだ。
 <刑事ショーン・ダフィ>シリーズ第一作。
 冒頭から『ザ・チェーン 連鎖誘拐』とあまりに雰囲気が違いすぎるので戸惑う。 一人称だから、舞台が北アイルランドだから、だろうか(こっちのほうが先に書かれているので・・・『ザ・チェーン』は心機一転なのかも)。

  コールドコールドグラウンド.jpg タイトルはトム・ウェイツの曲から。
 1981年、北アイルランド・ベルファスト。 北アイルランド紛争、暴動に揺れる街で奇妙な死体 ‐ 別人の右手とオペラの楽譜が仕込まれた死体が見つかる。 捜査を指揮する王立アルスター警察隊のショーン・ダフィは、テロ組織による犯行に見せかけた殺人ではないかと考えるが、紛争で一触即発のこの街では通常捜査もままならず・・・という話。

 のちのち島田荘司の影響を受けるというのが納得の、本格志向がほの見えるのが面白い。
 しかし本書では80年代北アイルランドの混乱と、カソリックであるショーンの微妙な立ち位置(北アイルランドはプロテスタントが主流)がハードボイルド的に描かれる。
 多くの警察小説・私立探偵ものの主人公のように、ショーンは若干ひねくれもので、女性に惚れっぽくて、手の引きどきを知らないという愛すべき男である。 彼がどうなるのか知りたい、と思わせなければシリーズは成立しないので、続きを読みたくなるラストになっている。
 いちばんの読みどころはやはり、北アイルランド紛争ただなかにいるという視点。 チャールズ皇太子とダイアナとの結婚式が間もなくという設定で、あたしが子供の頃とはいえ、北アイルランドがこんなになっているというニュースは聞いたことがなかった。 IRAのことを知ったのって『ツーリング・エクスプレス』と『パトリオット・ゲーム』だったんじゃないかと思い返す。
 方言なのか、返事が「あい」となっているのがすごく気になる・・・(ショーンが上司に話すときには「はい」となっているので、近い関係性で使われるんだろう)。
 ロックを愛するショーンの好みもニヤリ。 家にいるときはラモーンズのTシャツとか着ちゃうんだもん。

ラベル:海外ミステリ
posted by かしこん at 19:38| Comment(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月18日

時をかける少女

 午後3時頃、ツイッターのトレンドワードに『時をかける少女』が入っていて・・・ちょうどそのとき、関東圏では大林宣彦監督版『時をかける少女』を地上波で放送していると知り・・・関西ではやってないんですけど!、と思わずアマゾンプライムをチェックしたらあったので、観てしまった。

  時をかける少女P.jpg いつかどこかで 出会うはずの彼に、会ってしまった。
 高校2年生の芳山和子(原田知世)は幼馴染の堀川吾郎(尾美としのり)と深町一夫(高柳良一)と同じクラス。 理科室を掃除に行ったとき、何者かの気配を感じた和子はラベンダーの香りを感じたあと気を失う。 それ以降、彼女はタイムリープしていることに気づき・・・という話。

 1983年7月公開だそうである・・・あたし、子供の頃に映画館で観た記憶がありますが(同時上映は薬師丸ひろ子主演『探偵物語』)、そんな前ですか・・・(汗)、ちゃんと見るのはそれ以来かも(かつてのテレビ放送時ではカットされていた場面もあった気が)。 理科室のシーンはよく覚えているんだけど、「オープニングってこんなだっけ?!」とスキー場のシーン(しかもモノクロ)に驚く。 でもちゃんと深町君への違和感を描き出しているんだよなぁ。
 こんなにレトロモダンだったか! 深町家の異世界感、すごいな!、など、当時気づかなかったことに気づく(あたしも歳をとり、理解が深まりました)。 温室のラベンダーが明らかに造花とか、気づかなくてもいいことも気づいてしまうけど。
 理科室の倒れたフラスコから立ち上る白い煙の動きとかすごく芸術的! それ故にコラージュ的なタイムスリップシーンに違和感があるけど・・・CGや“不気味の谷”とは違う種類の違和感なのですよ(違う時代だなと感じるというか)。 崖のシーンは特殊効果とは思えなくて、ほんとに崖で撮影したんじゃないか(安全基準は大丈夫か?)、と聞きたくなる。 高校の掃除当番がゴミ袋を焼却炉に直接入れるとか、弓道部の練習場がグラウンドの一角(他の部活の方たちが近くで練習してる)とか、今の視点ではいろいろ基準が違うことに時代を感じてしまいます。 尾道(竹原)の街並みや和子の家、部屋の小道具などはレトロモダンで時代を超越しているにもかかわらず。
 深町君に漠然とした憧れを感じてしまっていたあたしでしたが(原作でも深町君はいい)、今観るとゴロちゃんの地に足の着いた好青年ぶりにおののく。 すごいよ、ゴロちゃん。
 高柳良一はのちに「自分は役者には向いていない」と角川書店にコネ入社(?)して編集者に転身しましたが、尾美としのりと比べて、と考えていたのならちょっと納得(個人的には彼を棒だと思ったことはないが、同時代で見てきているからかなぁ。 ドラマ版『ねらわれた学園』も盛り上がって観てましたよ。 主役はほぼ高見沢みちる ‐ 伊藤かずえだったけど)。
 古典教師役の岸部一徳が、やたら要潤っぽく見えてしまうことにも驚きました。
 なのに、最後の理科室のシーンではうっかり泣いてしまう。 純愛、と言えば聞こえはいいけれど、その瞬間はこれは永遠、と思ったことが、勿論その気持ちも真実なんだけど、決して永遠ではないと今のあたしは知ってしまいました。 だからこそそれを信じる和子の姿に、理想という幻を見るのです。
 幻想の少女を押し付けられた原田知世、その中でも輝きを放つ・・・。 アップのシーンで瞬きなしの目ヂカラ、吸い込まれそうです。
 エンドロールでいきなりアイドル映画になりつつ(ミュージカル?)、それ自身がタイムリープになっているという・・・大林作品の真骨頂はこういう実験性なんだよね、と感じる。 『転校生』よりもぐっと暗い町並みはホラーのテイストもあり。 赤い鼻緒の下駄なんてアイテムは萌えとホラーの境目じゃないですか。

ラベル:日本映画
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2020年04月17日

テレ東系<飯テロドラマ>をしみじみ楽しむ

 この状況下で、ゆったり外食がひそかな楽しみどころか夢物語のようになってしまった。
 だから、そんな現実を気にせず、いわゆる<飯テロドラマ>を楽しむことにする。

ワカコ酒 Season5
  ワカコ酒シーズン5P.jpg ぷしゅ〜っ。
 いつの間にやらSeason5。
 原作マンガのワカコはもっとシビアな感じなのだが、ドラマのワカコ(武田梨奈)はキュート寄り。 最初はちょっと違和感あったけどだんだんなじみ、いつしかマンガを読んでいるとワカコの心の声が武田梨奈の言い回しで浮かんでくるように。
 あたしはお酒が飲めないので・・・お酒さえ飲めればいろんなお店にふらっと入って料理一品だけ注文して出てくるのが可能、というのがすごくうらやましい! 特に夜、ひとりで行けるお店って限られがち・・・なのでこのシリーズを見て、疑似体験。 『孤独のグルメ』のほうがスタイルは合うけど、ゴローさんのようには食べられないので実はあまり参考にはならない。

絶メシRoad
  絶メシロードP2.jpg さて、いただきに行きますか。
 濱津隆之、ドラマ初主演作。 「もしかしたら絶滅するかもしれない、絶品メシ」に出会うために、車中泊をしつつドライブする中年サラリーマンの週末。 ドライブイン(死語?)とか、食堂とか、乗用車で行きやすい店、店主ひとりで営業、後継者いない、でもメシはうまい的なジャンル。 力の入りきってないナレーションがいい。
 しかし、濱津隆之ほどジャージやパーカー姿が似合う人もいない、気がする。 スーツ着るとくたびれ感が増すのに、パーカー着るとなんだか自由人。 ヒゲのせい? でもその姿で初めての店におどおどと入り、その店の独自ルールに困惑しながら、おいしい食事(メニュー的には普通)をいただく。
 それがすごく、かわいいんです!

今夜はコの字で
  今夜はコの字でP.jpg コの字酒場の魅力にハマる
 サラリーマン吉岡(浅香航大)は近頃ストレスが溜まっている。 そんなとき、憧れの先輩(中村ゆり)が<コの字酒場>を教えてくれる。 チェーンの居酒屋にしか行ったことがない吉岡、先輩にいいところを見せたくてコの字酒場に飛び込むと、そこは思いもかけぬ心地よい空間と、知らない人とのおしゃべりが楽しめる場所だった・・・。
 コの字酒場とは、カウンターがコの字型になっていて、その内側に店主らがいて注文を受けるシステム。 店主とのやり取り、見知らぬ客たちとのその場限りの(常連になったら変わってくるんだろうが)会話。 『深夜食堂』のリアルバージョンとでもいうのか(でも行くお店は毎回違う)。 これも、お酒を飲める人だからこそ楽しめるってやつよね・・・。

 でもこれが、ファンタジーじゃない世界を取り戻さなければ。 そのためにはできる限りの行動自粛。
 5月6日で終わらないだろうけど、医療従事者の方々の負担にならないように、出かける場所はできるだけ制限し、自分の体調を維持します! おいしい食事を友だちと、仲間たちと一緒に楽しくできるように。 長いマラソンには、そんな明るい目標が必要です。

ラベル:ドラマ
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2020年04月16日

花衣 夢衣/津雲むつみ

 在宅勤務を始めて一週間以上たちましたが(途中で出勤もしていますが)、微妙に感覚がつかめない。 時間のメリハリがつかないというか、なんかぼやっと一日が過ぎてしまうような。 仕事はもう何時から何時、とバシッと区切らねばダメだな!、と気づいたけれど、朝ちょっと寝過ごしても大丈夫と思うと「寝なければいけない」というストレスはなくなっていいけど、だらけがち。 今年の新しい手帳になってから行動履歴とか日記的なものをつけているけれど、家にいると書くことがない・・・。
 なにかに集中して区切りをつけよう!
 そうだ、あれだ!、と思い出したのが、津雲むつみの『花衣 夢衣』全11巻。

  花衣夢衣01.jpg 電子書籍でセット買い。
 画家の娘として生まれた双子の姉妹、真帆と澪。 戦後の東京、17歳の真帆は米軍将校の家のお手伝いを、澪は骨董店の売り子として働き始めるが・・・数奇な運命に翻弄される双子の生涯、愛憎を描いた大河ロマン。
 何年か前に期間限定無料で1巻を読み・・・「これはヤバい(続きが気になってしょうがない)」、とざわざわし、ついに電子書籍用クーポンとポイントを使って入手。 しかしその頃、作者がなくなり、「読んだら終わってしまう・・・」とダウンロードしないままクラウドに浮いていた。 今こそ、腰を据えて読む時だ!、と読み始めたら、止まらず。

  花衣夢衣04.jpg これは真帆ですかね。
 女性の一代記、大河ロマン、次の世代も・・・と代表作『風の輪舞』的な感じはあるものの、昭和中期〜平成初期という時代設定にもかかわらず古さが全然ない。 「そこは自己主張してもいいのでは?」とつっこみたいところもあるのだけれど、「女の子だからってそうしなきゃいけないってこともないよ」と言う登場人物もいるため、全体として価値観の古さにイライラさせられないというか、個人の性格の違いと受け入れられるというか。
 これってすごいことじゃないですか。
 しかも主人公の真帆と澪だけじゃなく、登場人物みなそれぞれ未成熟で自分勝手で、パーフェクトな人が一人もいない。 ジェットコースターのような悲劇の連鎖はあまりにも定番すぎるかもですが、津雲むつみ世界ならば許される。

  花衣夢衣11.jpg 一巻の表紙と同じ二人、その後。
 しかも問題作『闇の果てから』でも描かれた要素がここに入ってくるとは! いや、どっちが先に描かれたんだろう。 愛憎の執念を突き詰めれば妄執になるというのがしみじみと感じられます。 勿論、「こんなドロドロ、自分には関係ない」と思っちゃえばそれまでなんですけど、そんなふうになることもあるよなぁ、と他者への共感が可能になる気がする。 誰も責めることはできないよね、という話なんですよ。 いま、すごく必要なことではないですか。
 結末が駆け足過ぎるけど・・・じゃあ他にどうやって終わるんだよ、という話。 この語り口、クセになります。
 『暁の海を往け』も読み返しちゃおうかな・・・。

ラベル:電子書籍 マンガ
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2020年04月15日

夏の災厄/篠田節子

 またしても感染症もの、再読。
 これまた20年以上前に読んだかな〜。 でも印象はかなり鮮烈で、ある場面は(想像で)目に焼き付いている。
 しかし、やはり細かいところはしっかりと忘れていたのであった。

  夏の災厄 篠田節子.jpg いつのまにか角川文庫になっていた。
 最初に読んだのは文藝春秋社の単行本だった気が・・・文春文庫にもなってなかったか。 時間の経過を感じます。

 埼玉県昭川市、池袋から特急で43分の農林業中心の町だが、最近は工業誘致とベッドタウンとしての開発が進み、昔ながらの住民と新興住宅地との間に温度差が生まれている典型的な関東郊外の町。 そんな土地に突然、熱に浮かされて痙攣を起こして倒れる病が続発。 彼らは日本脳炎と診断されたが、撲滅されたはずの日本脳炎が何故いま? だが発症者が示す症状は、従来の日本脳炎とは明らかに違い・・・保健センター職員・医師・看護師らが戸惑いながらも原因究明に動くが、行政の対応は遅々として進まず・・・という話。

 そうだ、「インフルエンザワクチン反対」という母たちの運動から幕が開くのだ。 舞台は1995年あたり?
 ワクチンの副作用が問題になるのは、その病が流行っていないとき・もうその病は制御可能だと思い込んでしまうとき。 いざ感染が拡大したら、ワクチンの持つ危険性がとるに足らないように感じてしまう(副作用での死亡率より感染症による死亡率のほうがはるかに高いから)。
 ワクチンは先人たちの苦闘の末の存在で、ワクチンを改良していくことも研究課題だが、「ワクチン危険論」(副作用はゼロではない)を叫ぶ声が大きくなったら、獲得した知恵の結晶は葬り去られてしまうのか。 そもそもワクチンとはなぜ生まれたのかの意味を突きつけてくる話。
 行政がいつも後手後手だとか、素早く判断しない・責任をとらないのは変わらず。 この病が昭川市周辺で何とか収まっているから、国はまったく救いの手を差し伸べない、というあたりすごくリアル。 でもパンデミックにはまだなっていないので、COVID-19の現状とついつい比較してしまう・・・今のようなネット社会が舞台なら、この物語の進み方も変わっただろう。
 けれど「感染する恐怖」が街を覆っていく様は、いまと多少リンクする。 ただ新型日本脳炎に感染したら死ぬ、もしくは重篤な脳障害を起こすので、ほぼ回復者がいないというのが救いがない。 毒性が強いが故に、封じ込めは可能だけれど、その場合昭川市民のかなりの数が犠牲になること前提なので。
 風評被害や同調圧力に日本人は弱い。 そして自分に関係ないと思えばとても冷淡に(無関心に)なれる。
 だが、登場人物たちは自分にできることを懸命にする。 市井の人が活躍するのが篠田文学の真骨頂。
 ただ、今の状況ではSF展開な部分が荒唐無稽にも感じる・・・他の部分がリアリティあふれているから余計に。 とはいえ一気読み。
 現実の感染症はフィクションを霞ませてしまう・・・でも本作はすごく力が入ってるし、かなり現実に即していて、なにより面白い。
 人類、因果応報って感じ、キライじゃないです。

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2020年04月14日

プラズマ乳酸菌に頼っています(効果には個人差があります)

 実は、1月後半からほぼ毎日のように、これを飲んでいる。
 キリンの、iMUSE 水。

  キリン iMUSE 水 500mlPET.jpg 500mlの水の中に、10000億個のプラズマ乳酸菌配合。
 無糖の純水に、ヨーグルトのホエイ(ヨーグルトからしみ出してくる水分)を混ぜたような味。 これがなんか、冬の渇いたカラダに浸みこんでくるのがリアルに感じて、「あぁ、冬は乾燥に気づかない!」としみじみ。 ミネラルウォーターよりすんなり吸収される感じがしたんです。 同じiMUSEシリーズに<レモンと乳酸菌>と<まもるチカラのサプリすっきりヨーグルトテイスト>がありますが、前者はレモンの酸っぱさがあたしの好みとちょっと微妙で(グレープフルーツは好きだがレモンには好き嫌いあり)、ヨーグルトテイストはおいしいが甘い。 ときどき飲むのはいいが、ずっと飲むなら水だな!、ということで24本入りを箱で買った。 今、三箱目です。
 何故買ったかといえば・・・1月後半、中国が春節の大移動を止めないと知って新型コロナがパンデミックになるよ・・・と感じたため、乳酸菌で自分の抵抗力を高めよう! 個人的に対抗する術は自衛しかない!、となったから(新型コロナにはもちろんわからないが、乳酸菌はインフルエンザに対しては効果ありと実証された)。 だけどここまで大ごとになるとは思ってなかったよ・・・むしろ空振りになるかも、だったら花粉症対策になればいいや、だったんだけども。
 普段から普通にヨーグルトを食べていますが、それにプラスしたことでやはり効果はあったのか、現在二ヶ月半以上続けていますが風邪っぽい感じ一切ない。 朝もこれまでよりちょっとましに起きれる気も。 お通じも調子よい。 なんとなく、COVID-19になる気がしない(手洗いも、きっちりやってます)。
 勿論、過信は禁物なので、非常事態宣言後の外出はマスクをするようになりました・・・。 毎日、熱も測っていますが35.8℃〜36.1℃ぐらいをうろうろ・・・体温が低いんです、低くても安定してるからいいんです。
 とりあえず、あたしにはこれが合っている感じなのでしばらく続けよう。 1月に買ったときより値段がじわじわ上がっているので、許容範囲の金額にある限りは、だけど。

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2020年04月12日

ザ・ラウデスト・ボイス ― アメリカを分断した男 ―

 今月のWOWOWプレミアにて、『ザ・ラウデスト・ボイス−アメリカを分断した男ー』を観る。
 全7話、日本語吹替版で。 アメリカのケーブルテレビチャンネルFOXニュースの初代CEOロジャー・エイルズ(ラッセル・クロウ/山路和弘)の姿を1995年から2016年まで描く。 映画『スキャンダル』の別視点ドラマ(2019年制作とのことなので、企画は映画とほぼ同時進行だったかと)。
 ただ映画ではニコール・キッドマンが演じたグレッチェン・カールソンをナオミ・ワッツがやるあたり(この二人はオーストラリア時代からの親友というのはよく知られていること)、狙っている部分もなきにしもあらずかと。

  ザ・ラウデスト・ボイスP.jpg ラッセル・クロウ、特殊メイクで。
 1995年、CNBC局(後のMSNBC局)を差別的発言などの問題行動で解雇されたロジャー・エイルズだが、メディア王ルパート・マードックが新たに始めるニュース専門局FOXニュースの初代CEOとなる。 ロジャーは「ニュースはジャーナリズムではなく、ショーだ」と主張して開局準備を進め、ジャーナリズムを守りたいスタッフたちは次々と去っていく。 ロジャーは強権をふるってFOXニュースを全米の保守派層に受けるよう食い込ませ、必要とあらばフェイクニュースを用いることも辞さなかった。 2001年9月のアメリカ同時多発テロ事件により愛国保守姿勢をさらに強めることで、FOXニュースは全米視聴率ナンバー1を獲得、CNNよりも人気のあるニュース専門局となった。 そしてロジャーはその裏でパワハラ・セクハラを繰り返し、同時に政治的影響力を強めて大統領選挙にも口出しをするように・・・という話。

 前半はロジャー中心、後半はロジャーをセクハラで訴えたグレッチェン・カールソン(ナオミ・ワッツ/藤貴子)も中心にしつつ、の構成。 『スキャンダル』で語られている部分はあえて描かない(どうしても必要なところだけ)、メーガン・ケリーもニュース映像でだけ登場というのも差別化した結果か。 グレッチェン以前の被害者たちの姿がより強く印象付けられる。 時間を割いて描けるのが連続ドラマならではだけど、秘密保持契約を守っている人たちも多いのでどこまで事実を踏まえているのかわかりにくい(映画との違いが気になってしまった)。
 もうロジャーは最初からパワハラ体質で、こういうタイプが出世しちゃうから被害が出るんだよ!、と思うが、そういうタイプだからこそ権力を志向してしまうんだよな・・・(で、強引なので結果も出してしまったり)。 力を持ってしまったらまわりが何を言っても聞かないし、結局イエスマンばっかり残っていく・・・という悪循環。 ラッセル・クロウ、『バイス』のクリスチャン・ベイルばりのふてぶてしさでロジャーを熱演、踏んづけてやりたい衝動を何度も感じましたよ。 でもただイヤな奴というだけでなく、自分がしたことが最終的に自分に返ってくるような被害妄想になるところまで踏み込んだのがよかったです。 一切救いがなくて。 外画でもアニメでもすぐわかる山路さんの声ですが、今作はちょっとわからなかった! 一回考えて、「あぁ、山路さんか」と気づく感じで、ラッセル・クロウの喋り方とかロジャーの体形を意識しているのかなと思ったり。 それも吹替版の楽しさです。
 興味深いのはロジャーの妻・エリザベス(シエナ・ミラー/山口協佳)の描かれ方。 一貫して、「夫を疑うことなく信じ続ける妻」というポジションで・・・ロジャーもまたベスを大事にしているのですが(だったらなんで浮気とかセクハラするのかと思うが、それとこれとは彼の中では別な様子)、ベスの存在はロジャーのブレーキには全くなっていない。 身体もどんどん悪くなっているのに、不健康な食事を改めないロジャーを「それじゃ駄目よ」と諫めつつも、結局彼の言うとおりにしてしまう、許してしまうベス。 夫に従うのが美徳という世代なのか? それは自分で考えることを放棄しているからじゃないのか?
 FOXニュースは、ロジャーの件が明らかになった後でも視聴率ナンバー1を続けているという。
 ハラスメントは当事者間のことだけでなく、すべての人の問題(いつか自分にも降りかかるかも)だということが伝わってない? 結局のところ、人は“ひとごと”だと思えば何もしないということなのか。 共感力や想像力の欠如が分断を生む。
 ロジャーのパワーゲームの結果が大統領ドナルド・トランプの誕生を手助けしたのか・・・アメリカ保守層、マジヤバいよ。
 とはいえヤバいのは日本も同じだ・・・COVID-19で世界はどう変わるのか、これはその前のひどい話ですよ、と言えるようになったらいいんだけど。

ラベル:海外ドラマ
posted by かしこん at 20:48| Comment(0) | WOWOW・CATV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月11日

今日は5冊。

 普段、マンガと小説が混ざるときは三宮駅前店を利用します、レジが一回ですむので。 センター街のジュンク堂三宮店は各階ごとにレジがあるので(文庫は2階、マンガは4階)、ちょっとめんどい。 冊数が多いときは通販も使います。 しかし今はセンター街のお店しかやってないので。

  カメレオンの影 ミネット・ウォルターズ.jpg カメレオンの影/ミネット・ウォルターズ
 なんとなくお久し振りな気がするミネット・ウォルターズ。
 華々しく出てきた時の記憶があるので(『氷の家』・『女彫刻家』あたり)、新しい人のような気もしてたけど翻訳は時差があるので・・・だれがどの時代の人なのかどんどんわからなくなっている。 本作は「〈現代英国ミステリの女王〉が巧みな心理描写で紡ぐ傑作サスペンス」とのことです。

  ビール職人のレシピと推理.jpg ビール職人のレシピと推理/エリー・アレグザンダー
 『ビール職人の醸造と推理』の続編。 コージー系、これはこれでよし。

  ガラスの虎たち トニ・ヒル.jpg ガラスの虎たち/トニ・ヒル
 小学館文庫、最近ガイブンに力を入れ続けてるなぁ。
 帯の「スペイン発ノスタルジック・ミステリ」、「バルセロナの貧困地区に生きる、二人の少年の隠された罪。そして37年後の再会をやるせなく描く、濃密な人間ドラマ!!」にやられる。
 解説によればこの本が気に入った人には映画『デビルズ・バックボーン』を勧めるとのこと。 ギレルモ・デル・トロ監督の出世作、あたしも好きだ! 革命後の混迷するスペインってまだまだよくわからない。

  雪花の虎09.jpg 雪花の虎 9/東村アキコ
 探し回ってしまったのはこれ。 4階、いつの間にかかなりレイアウト変わっててびっくり。
 着々と話が進んでいるような、そうでもないような・・・。 「虎様は女」なのは全然違和感なく読めちゃってるけど。

  ソウナンですか?06.jpg ソウナンですか? 6/さがら梨々(作画)・岡本健太郎(原作)
 うーん、なんだかちょっと飽きてきたぞ・・・しかもページ数薄くなってる・・・。
 エイの捕獲過程はよかったが、それをどう分解(?)したのかは省略されすぎなのでは。

ラベル:マンガ 新刊
posted by かしこん at 17:10| Comment(0) | ☆ 買っちゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする