2020年02月10日

第92回アカデミー賞授賞式

 アカデミー賞授賞式、ありました。
 おおかたいわゆる批評家の方々の言う通り。 ただ未知数の部分は「字幕の外国語映画を選ぶのか否か」。

作品賞
『パラサイト 半地下の家族』
 結果的に「あり」ということだった。 アカデミー会員を増やし多様性を増した(もともとは白人の60歳以上が大多数だった)成果が表れたということだろうか、去年の『ROMA/ローマ』がいい線いったのもその流れだったのかも。

主演男優賞
ホアキン・フェニックス(『ジョーカー』)
 スピーチの最後にちょっと兄に触れたことが、リヴァーのホアキンへの影響の大きさを感じずにはいられなくて目頭が熱くなる。

主演女優賞
レニー・ゼルウィガー(『ジュディ 虹の彼方に』)
 あまりスピーチに心打たれなかった。 作品を観てないから、ジュディ・ガーランドをよく知らないからだろう。

助演男優賞
ブラッド・ピット(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』)
 面白いことを言うのかと期待していたら、そんなでもなくて・・・助演男優賞は最初の発表だから空気が読みづらい? しかし彼が政治寄りの発言をしたので、以後の人たちは言いやすくなったのかも。

助演女優賞
ローラ・ダーン(『マリッジ・ストーリー』)
 家族バンザイの価値観をいちばん見せてくれたのは今回この人。

監督賞
ポン・ジュノ(『パラサイト 半地下の家族』)
 英語喋れるんじゃなかったっけ? でも通訳をはさみ、その間を理解しながら会場の笑いをとる感じに、「どんだけ海外の映画祭などで場数を踏んでいるのか!」と思う。 確か韓国内でも政権によってブラックリストを作られ、製作に制限をかけられた時期があったような・・・今が自由に映画をつくれる環境ならばよかったよ。

脚色賞
『ジョジョ・ラビット』
 作品賞にノミネートされている映画のフッテージが現れるとき、観客のリアクションが賑やかなのが『パラサイト』と『ジョジョ・ラビット』だった。 それだけ支持されている、愛されているのねと感じる。

脚本賞
『パラサイト 半地下の家族』

撮影賞
『1917 命をかけた伝令』
 全編ワンカット、だからかなぁ。 実際はワンカットは無理で、4〜8分ぐらいのワンカット撮影したシーンをつないでいるらしい。

美術賞
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
 1960年代のハリウッド完全再現が、当時を知る人の心を打ったのね。

音響編集賞
『フォードvsフェラーリ』
 エンジン音やブレーキがきしむ音などをつくりあげたことに、らしい。 確かに、あの臨場感はすごかった。

録音賞
『1917 命をかけた伝令』
 こっちは「映画館で観たときの観客への音の伝わり具合」が評価のポイントらしい。 こっちはこっちで別の臨場感がありそう。

編集賞
『フォードvsフェラーリ』
 レースシーンすごかったもんね・・・納得。

作曲賞
『ジョーカー』
 『ジョーカー』の音楽はいわゆる“劇伴”とは違うもの・・・存在意義がそもそも違うものを並べて評価しなきゃいけないのも大変。

歌曲賞
“(アイム・ゴナ)ラヴ・ミー・アゲイン”(『ロケットマン』)
 エルトン・ジョンと一緒に壇上にあがった人がバーニーなの!

衣装デザイン賞
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
 若草物語の時代もコスチューム・プレイ扱いになるのかと驚く。 というか、女の生き方ってこの時代の悩みがいまだに共有されてるってことよね・・・。

メイク・ヘアスタイリング賞
『スキャンダル』
 シャーリーズ・セロンの顔の骨格を変えたことか・・・横顔のシーンは別人だもん。 でもシャーリーズ・セロンだとわからないといけないし、その加減が絶妙なんだろうな。

視覚効果賞
『1917 命をかけた伝令』
 廃墟などほぼCGらしい・・・。

国際長編映画賞
『パラサイト 半地下の家族』(韓国)
 ペドロ・アルモドバル監督の『ペイン・アンド・グローリー』も観たい・・・。 フランス代表の『レ・ミゼラブル』(あの『レミゼ』とは全然違う話)もヤバそう。

長編アニメ映画賞
『トイ・ストーリー4』

短編アニメ映画賞
『ヘア・ラヴ(原題)』

短編実写映画賞
『向かいの窓』

短編ドキュメンタリー賞
『ラーニング・トゥ・スケートボード・イン・ア・ウォーゾーン(原題)』

長編ドキュメンタリー賞
『アメリカン・ファクトリー』
 紹介フッテージを見てやっとどういう内容なのかがなんとなく。 他の候補作『娘は戦場で生まれた』・『ブラジル−消えゆく民主主義』などもヤバそう(知らないことを知らされる感)。

  20200209ハリウッド (6).JPG 授賞式前日のドルビー・シアター
 実はアメリカにいる友人から、「ロスに来る用事があったから、ドルビーシアターに立ち寄ってみたよ!」と写真が送られてきた。
 おぉ、レッドカーペットのスタートってこんな感じなの。
 「準備で動いている人がすごく多い。 でもちょっと場所はずれると、ホームレスの人がめっちゃいる」とのこと。 オープニングあたりでクリス・ロックもいじってたから珍しいことではないのか。
 あと、式全体的に女性をたたえることが強調されている感が・・・Me,too以後の流れではあるけど、わざわざ称えないといけないのかというのになんだか微妙な気持ちに。 いや、これはアカデミーが女性を選ぶことにためらいを持たなくなった、変化の現れだと強調しているのかもしれないのだけれど、2020年でもまだその段階?、っていうのが微妙で。 いやいや、ホアキンが「権利を侵害するものを許してはならない」みたいなことをスピーチしたけど、その対象は弾圧やヘイトスピーチと同様、ハラスメントも含まれるという概念がまだまだ世界に広まっていないということなのだ。
 作曲賞のパフォーマンスで、92回にして初めてオーケストラの指揮者が女性であることを紹介したシガーニー・ウィーヴァーがぐっと涙をこらえているのを見て、「あぁ、“戦う女性”の最初の主人公ともいえるこの人は、どれだけ大変なものと戦ってきたのだろうか」とあたしもウルウルしてしまいました。
 それと、ビリー・アイリッシュどんだけ愛されてる! エミネムがおっさんになってる!

ラベル:アカデミー賞
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | WOWOW・CATV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする