2020年02月02日

フォードVSフェラーリ/FORD V FERRARI

 結構前に予告を観たときに「おおっ、これは!」と思った。
 しかしマット・デイモンの、クリスチャン・ベイルのファンでもないのだが(勿論、キライじゃない)。 おじさん多めだからかしら。 いや、あたしはカーレースが好きなのだ。

  フォードvsフェラーリP.jpg 絶対王者に挑んだ男たちの奇跡の実話。

 1960年代後半、フォード・モーター社は経営困難の憂き目にあっていた。 ここでイメージを刷新するため、ヘンリー・フォード二世(トレイシー・レッツ)は常勝フェラーリにル・マンで勝つことにし、アメリカ人初のル・マン優勝者で、現在はレーサーを引退しエンジニアに転身したキャロル・シェルビー(マット・デイモン)に白羽の矢が立つ。 シェルビーは勝つためには唯一無二のレーサーが必要だとイギリス人のケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)を口説き落とす。 しかしマイルズの歯に衣着せぬ物言いは、フォード副社長レオ・ビーブ(ジョシュ・ルーカス)の反感を買い・・・という話。
 序盤のカーレースシーンは車窓の風景がいかにもCGっぽく、「やっちまったかな」と思ったのだが・・・徐々に気にならなくなり、後半の1966年ル・マン24時間耐久レースに至ってはのめり込んでしまった。 音も臨場感あり、カーレースの迫力、ものすごい!(あたしは「モータースポーツ」という言い方がピンとこない。 スポーツじゃない、命がけだもん)

  フォードvsフェラーリ1.jpg サングラスかけてるとガラ悪い。
 60年代という時代のせいもあるのだろうが、現場の人間対背広組の対立があまりにもあからさま・・・フォード上層部がマジむかつくのだ。 現在ではもっと複雑になっているのだろうから、この単純さが爽快といえば爽快だが。 ジョシュ・ルーカス、一時期は主役を張ったこともあるけど脇で落ち着いたのかな。 金髪碧眼の美丈夫はすっかり悪役が定着した。
 背広組の中で唯一話の通じるリー・アイアコッカ(ジョン・バーンサル)、なんか見たことあるなぁと思ってたんだけど・・・『ウォーキング・デッド』最初の頃のシェーン(リックの親友の保安官仲間)の人じゃないか! 悪そうなところがひとかけらもなくて、全く気づかなかったよ! そんな感じで、見たことある人たちが沢山出ていたのも楽しかった。

  フォードVSフェラーリ2.jpg ピーター、かわいい!
 マイルズの息子ピーター役のノア・ジュープは『wonder 君は太陽』の最初の友だち、『クワイエット・プレイス』の長男など“なにかにじっと耐えているような困り顔”が印象深い子役だけどそのまま成長してくれているなぁ、とうれしい。 このままいい役者になってほしい。 父親としてはまったく落ち着きのないケン・マイルズだけど、ピーターは大好きだったんだろうなと感じる(エンドロールで、ピーター・マイルズご本人がこの映画に協力していることを知る)。
 ケンの奥さんは地味顔美人?、と思っていたら『アウトランダー』の主役の人だった。

  フォードVSフェラーリ3.jpg ケン・マイルズ飛ばす。
 登場人物が出揃い、状況が説明されるまでちょっと長く感じたけど、いざル・マン目指します!、となったら早い早い。 爆走するクルマの合間にシェルビーとマイルズの信頼と友情が積み重なり、「あぁ、この二人は少年のまま大人になったある種の理想像か!」としみじみ。 勿論、“ある種の理想像”なので完璧ではないんだけど(特にシェルビー、ひどい)。 でもこの映画の語り口自体も“古き良きアメリカ”的な理想像なのかもしれない、フォード上層部のやり方は汚いが、個人の存在を否定するレベルの昨今のパワハラ問題に比べればましかも。
 終盤、ある選択をするマイルズに、あたしは悔し涙があふれてしまった。 それが気遣いか? 丸くなることなのか? ・・・あたしは全然成長してないらしい。
 シェルビーとマイルズ、マット・デイモンとクリスチャン・ベイル以外じゃ無理、というほどはまってる。 この二人あっての企画かなぁ。
 153分もあったことを知り、驚く。 後半の体感は5000回転以上のスピードだった。

posted by かしこん at 15:19| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする