2019年11月09日

特捜部Q 自撮りする女たち/ユッシ・エーズラ・オールスン

 ハヤカワ文庫新刊で<特捜部Q>が出たので、「ならばもう図書館で待たずに借りれるな」と思ったわけです。 ポケミス版、すぐに借りられました。 シリーズももう7作目ですよ・・・全部読んでいるけれど、記憶がごっちゃになってきている部分はあるけど。

  特捜部Q07自撮りする女たち.jpg “SELFIES”:自撮り写真
 未解決事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の特捜部Qに予算削減と解体の危機が。 チームの一員・ローセの精神的不調(前の事件からの影響)で報告書を上げられず、警部補のカール・マークは上層部の陰謀にどう対処するか考える。 そんな中、元上司から最近発生した事件がかつて自分が捜査していた未解決事件と似ているという電話がカールのもとに入る。 だが世間ではまた別の事件が起こっていて・・・という話。

 なんでシリーズが続くと「その部署を解体させよう」という流れが必ずと言っていいほど入ってくるのだろう・・・『相棒』も『CSI:マイアミ』もそうだったし。 利権を絡ませたいの? 知らないところで利権は生まれてしまうものなの? “部門の危機”で話をつなげようとしているのではと感じてしまうんだけど、それはあたしが世間を知らなさすぎるのか?
 とはいえ今回のメインは“自撮りする女たち”。 苦労や努力はせずにおいしい目にだけあいたいという人たちと、そんな社会保障にぶら下がる態度を快く思わない者の憎しみ合いなのだけれど、立場は正反対に見えて本質は同族嫌悪なのではないかと感じられて・・・共感できるできないの域をこれまでのシリーズ作以上に越えてしまったような。
 が、今回の主役はむしろローセである。 彼女の背負ってきたもの全部が明らかにされ・・・とにかくつらい。 カールの反省が少なすぎる!、ぐらいに感じるのだ。 だから少なからず連動している複数の事件ですら、ローセのことよりはるかに軽くなる(むしろ「どうでもいい」です)。 今回、いつものようにカールとアサドは身の危険を感じることはほぼないですが、その分ローセをあまりにもひどい目に合わせすぎ! ほんとにひどい! ここにいくまでに助けの手はなかったのかとつい思ってしまうけど、周囲の人間にとっては「そこまでだと思っていなかった」部類になってしまうんだな、と・・・自分ももっとまわりに目を向けなければ、自分の尺度で判断しないようにしなければ、と自戒する。
 それにしても今回、Qの地味なメンバー・ゴードンの存在意義を初めて感じたよ・・・みんなローセが大好きということです。
 次はアサドの秘密(?)だろうか。 でもそれはあとにとっておいて、むしろカールがQに来るきっかけになった事件を先に解決してほしい。 ハーディの調子もよくなってきているみたいだし、決着がついてほしいです。

posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする