2019年08月02日

天気の子/WEATHERING WITH YOU

 『君の名は。』からもう3年も経ったとは・・・それがいちばんの驚きですよ。
 で、どうしても前作と比較して・比較されてしまうんだろうな、音楽も一緒だし・・・と思いつつ、やはり前情報が入ってこないうちに観に行くことに。 レイトショー、めっちゃ込んでいた。 やはり話題作だからか、と思ったら『アラジン』にもかなりお客が入っていて、「あ、世の中的には夏休みなのか・・・」を実感。

  天気の子P.jpg これは―― 僕と彼女だけが知っている、世界の秘密についての物語

 今年の東京の夏は毎日が雨ばかりで、連続降雨記録を更新し続けている。 帆高(醍醐虎汰朗)はある離島から家出して東京にやってきた。 しかし特に行く当てのない帆高はネットカフェやファーストフード店を転々としていたある日、バイトの陽菜(森七菜)からハンバーガーをごちそうしてもらった。 さすがに限界を感じ、フェリーで会ったうさんくさいおじさん・須賀(小栗旬)の伝手を頼ってムーに原稿を売りつけるライターの仕事を得、100%晴れ女という都市伝説を追いかけていたら、陽菜と出会う・・・という話。

  天気の子1.jpg 水煙に沈む東京。
 雨、水の表現は多々あり、きれいな絵で見せてくれるのにときめく。 けど、登場人物たちはびっしょり濡れるか濡れないかで、湿度の高さからくる“もあもあする暑さ”は感じられない。 夏だと言ってるから夏なんだろうな、とわかるけど、気温が全く感じられないのは・・・いいのか悪いのか。

  天気の子2.jpg あ、“セカイ系”ってそういう話なのか、と初めて理解しました。
 梅雨は明けたけど、それまでは雨が降るのか降らないのかはっきりしない天気に一喜一憂していたあたしたちの気持ちがそのまま曇天が続く空に反映されているような気がした。 結果的にすごくタイムリーな作品になったけど、それもまた監督の「引きの強さ」なのではないかと。 『君の名は。』はたまたまのヒットではなかったということだよねー、としみじみする。 基本的に同じ話を描き続ける新海誠監督の、ある到達点が『君の名は。』だったのだから。
 そんなわけで、『天気の子』も『君の名は。』同様、『秒速5センチメートル』(第一話)と同じ話である。 踏切や駅の電光掲示板など、共通のモチーフも繰り返し出てくるし。 とはいえ、きちんとアップデートされていますよ。

  天気の子4.jpg おばあさん(倍賞千恵子)は『ハウル』のときよりハマってましたよ。
 でもね・・・『君の名は。』のほうがメインの人たちの声がうまかったような・・・あたしの好みの問題かもしれません。 帆高の声(喋り方)は『秒速』のときの水橋研二とちょっと似ている気がしたし、監督の好みなんだろうなと思うんだけど、これまでの新海作品の主人公たちの誰よりもおバカっぽい気がするのは何故だ。 神木くんと上白石萌音ちゃんはうまかったなぁ、と思い出してしまった。 小栗旬も悪くはないんだけど、津田健次郎だったらもっとよかったのに! 平泉成さんはあの声がキャラになっているのでそれはいいんだけど。 ちょい役で野沢雅子や島本須美が出てくると、「おお!」ってなっちゃいましたよ・・・キャスティングって大事よねぇ。

  天気の子3.jpg 曇りの日がほとんどなので、差し込む光がより美しい。
 何に触れてもネタバレになりそうなので避けますが・・・個人的には『君の名は。』のほうが盛り上がったな、と感じ、二回目観ることはないかもしれないなぁ、たとえWOWOWなどで放送されても、と思った。 でも翌日からなんかじわじわと沁みてきて・・・いろいろ考えてしまっている自分がいる。 あまりにラノベに寄りすぎているような話に閉口する部分もあるんだけど、否定はできないし、かといってすごく好きとかこれいい話とか言えないし・・・。
 まさか『ムー』が実名で!、と驚いたけど、他にもいろんなロゴが沢山出てくる。 いっぱい協賛しているCMは「うーん」ですが、本編単独で見ればサイバーパンクでまったく気にならない。
 でも新海監督の世界観にはSFやファンタジーはあまり合わないのかもしれない、ともちょっと感じたり。 これが新たなる地平の踏み台なのかもしれないけれど、次がどうなるのか、やはり気になります。

posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする