2018年11月24日

ビリオネア・ボーイズ・クラブ/BILLIONAIRE BOYS CLUB

 予告を見て・・・「おー、アンセル・エルゴートとタロン・エガートン共演かー、若手実力派だね〜。 ケヴィン・スペイシーももう映画館で観るのもこれで最後かも」と思ったんですよね〜。 そして油断するとあっさり終わりそうだし。 でも話の予測はだいたいついちゃう感じなんだけど・・・「あらためて観る必要ある?」というくらい。
 後押しになったのは、ケヴィン・スペイシー最後かも、ということですかね。 栄光はあやういですな。

  ビリオネア・ボーイズ・クラブP.jpg スマートに、駆け抜けろ
   1983年ロサンゼルスで実際に起きた、ある社交クラブによる欲望まみれのスキャンダル!

 1983年、ビバリーヒルズの富裕層を相手に商売していたディーン(タロン・エガートン)は、ある商談の場で高校の同級生のジョー(アンセル・エルゴート)と偶然再会する。 富裕層の子息が多い高校にともに奨学金で通っていた二人はハングリー精神が強く、成り上りたい気持ちがあったが一人でできることには限界があり、一緒に組むことでもっと大きなことを始めようと思い立つ。
 まずは高校の同級生であったお坊ちゃまたちを集め、ゴールドに投資するよう口説く。 こうして投資グループ<ビリオネア・ボーイズ・クラブ(BBC)>を立ち上げるが・・・という話。
 実話、ということですが・・・いつの時代にもこういう話はあるのね、という印象。
 なんとなく「若い人たちが集まってお金集めて」と聞くと<光クラブ事件>を連想してしまうあたし。

  ビリオネア・ボーイズ・クラブ2.jpg ディーンは口が達者、ジョーは頭脳派。 二人のコンビは悪くないのだが・・・。
 楽して儲けよう、という発想がよろしくないというか、スタートはそれでも途中からうまく変換できれば事業としてやっていけるのかもしれないけど・・・それを若い者に言うのはやはり無理なのか。
 というか、映画としては全然話がよく見えない・・・<ボーイズ・クラブ>のわりにディーンとジョー以外のお坊ちゃまたちはほぼモブ扱いで、キャラ区別できるエピソードとかないし、ほんとにこの二人だけで引っ張ってる感ありあり。
 投資グループの内情も実際はほぼ自転車操業状態なのに、それがいつ破綻するのかのハラハラ感も薄いし、逆に大当たりしたときの高揚感にも乏しい。 まぁ、やってることが薄いから具体的に描いても盛り上がりに欠けてしまうのだろうけど。
 そう、なんか面白くないというか、観ていてその世界に乗り切れないのだ。

  ビリオネア・ボーイズ・クラブ3.jpg それでも大きな投資話を実現させたりするけど。
 盛り上げ役となる敏腕投資家ロン・レヴィン(ケヴィン・スペイシー)の存在が画面を締めますが・・・そこはアンセル・エルゴートと共演した『ベイビー・ドライバー』と二人とも全然違って楽しめるんだけど・・・やってることがしょぼすぎるんだよなー。 80年代だったら理解できることなのかな? 結局パーティーピーポーしか出てきてない、みたいな印象に・・・。
 ジョーは賢くカリスマ性のある人物ということだけど、あまりそう感じない。 映画自体がディーンの語りで進行するから、というだけではないと思う。
 ジョーと付き合うことになるシドニー(エマ・ロバーツ)も、上流の汚れてないお嬢さんみたいな描かれ方だけど、初対面ではかなり遊び慣れてるっぽかったではないですか・・・アート方面の仕事をするようになってパーティー遊びからは足を洗ったってこと? でも真剣恋愛にはお互い不器用で、そのあたりも若さですな〜。

  ビリオネア・ボーイズ・クラブ1.jpg ボディガードのティム(ボキーム・ウッドバイン)がいちばん地に足ついた人物像かも。
 まぁそのせいで転落への道筋がついてしまうわけですが。 でも全員自業自得としか思えないのが悲しい。
 まだ事件として結論が出ていない(無罪を主張している人がいる)ため、あまり詳細を描けないのだろうか・・・いろいろと食い足りない部分が多くて消化不良、「しまった、はずしたか」と久し振りに思ったかな。

 とはいえ・・・映画にはいろんな意味があるけれど、「役者の“ある時期の輝き”を焼き付ける」っていうのも大きな役割のひとつなんじゃないだろうか。
 ふと、あたしは『トゥルー・カラーズ』という映画のことを思い出す。 正反対の出自の男性がハーバード大学の寮で同室になったことで親友になり、その後また正反対の道を行くというよくある話ではあるものの、ジェームズ・スペイダーとジョン・キューザックの若さと美しさと演技合戦を観ることに価値があり、この二人のどちらかでも好きな者には特別な存在になる映画もあるんだから(あたしはかつてケーブルの映画専門チャンネルで観て、それっきりだけど今も鮮明に覚えている)。 あたしは二人とも好きですけど(特に90年代〜ゼロ年代頭のジェームズ・スペイダーは、ほんとに別格)。
 だから、アンセル・エルゴートとタロン・エガートンが好きな人・これから好きになる人があとから遡って観る映画として、この存在は必要だと思う。

posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする