2018年07月18日

ジェリーフィッシュは凍らない/市川憂人

 第26回鮎川哲也賞受賞作。
 読むの今更?、とか言われても仕方のない感じですが・・・(去年の『屍人荘の殺人』があれだけ話題になった後だというのに)、図書館で見つけたのがこの時期だったんですから仕方ないじゃないですか。 それに鮎哲賞、ここ何年もずっと読んでないことに気づいたりして。 以前はちゃんと読んでいたのに。 だから何事もタイミングですよ(なんか言い訳だ)。 余談ですが作者の第二作『ブルーローズは眠らない』のほうが普通に書架に並んでいることのほうが多くてびっくりでしたが、シリーズものだったら困るのでこっちを先に読むことに。

  ジェリーフィッシュは凍らない.jpg ジェリーフィッシュとはクラゲに似た形の小型の飛行船のこと。
 帯に<新時代の『そして誰もいなくなった』登場!>、とありますが・・・物語の舞台はパラレルワールド展開の80年代。 “ジェリーフィッシュ”を成立させるために世界をイチから作り出すところはさすが鮎哲賞応募作!
 まぁ、若干文章が固いとか、一部登場人物の個性が薄いもしくは類型的過ぎるとかはありますが、そして刑事コンビのアニメのような会話っぷりもあたしはもうげんなりする年代になってしまいましたが、80年代だったらこんなもんかな、と思えるし。
 なによりも、それを超える大ネタトリックの存在には大向こうから声をかけたい感じ。
 そうそう、鮎哲賞といえばこういうトリックよね!、としみじみします。
 巻末には審査員総評が載っていて、これも面白い。 辻真先の「ぼくに比べたらみなさんにはまだまだ時間があるんだから」的な発言にはちょっと笑ってしまいつつ、でもドキドキするのでやめてください。

ラベル:国内ミステリ
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする