2018年04月01日

ガラスの城/わたなべまさこ

 最近、というかしばらく前から、電子書籍で懐かしいマンガを買ってしまっていることが多くなってきた。
 その「懐かしさ」には時間的な違いはあるのだが・・・でもまぁ、子供の頃に読んでいたものほど(更に今、手元にないことが多いから)、見つけたらつい読みたくなっちゃいますね。
 つい先日も、<集英社コミックセットセールキャンペーン>みたいなものがあり・・・そのラインナップをだらだら見ていたら、なんとその中に『ガラスの城』があるではないか!

  ガラスの城1.jpg マーガレットコミックスバージョン?
 ちなみにあたしが昔読んでいたのは(それこそ小学生低学年とかである)、表紙がお城の写真などになっていた古い文庫版であった。 なのでこういう表紙はあたしも初めてで。
 とはいえ「うわっ、なつかしい!!」と思って即ぽちる。
 でも、実は不吉な予感はあったのだ。 <全1−5『ガラスの城』セット>となっていたけれど、あたしの記憶では7巻とか8巻とかまであったはず・・・文庫版、薄かったからまとめたら5冊になるのかなぁ? でもサブタイトルがなんか足りないような・・・。
 実際、ダウンロードして読んでみたら(読み始めたら当然一気読みである)、5巻はすごい中途半端なところで終わってる!
 よくよく見たら、5巻までの電子書籍化は2016年に行われていた。 え、今年、2018年ですよね?!
 とりあえず<続巻リクエスト・予約>にチェックを入れて、待ってました。

 召使いの娘と伯爵令嬢が入れ違う物語、という今から見ればありがちな話ではあるものの、その当時(60年代)としては画期的な連載だったんだろう(というか、少女マンガにおける先駆者というか、元祖のような。 その後、細川智栄子の『伯爵令嬢』もありましたけど、初期設定だけ同じでその後の展開は全然違う・・・作者の資質の違いが出ますね。 どっちも面白いですが)。
 それにしても・・・あれだけ本がバラバラになってしまいそうなくらい繰り返し読んだのに、細かいところいろいろ忘れてるんだけど・・・「おぉ、そうだった!」と感じること多々。 そして当時はまったく不自然さを感じなかったのに(それだけ物語に没頭していたのだろう)、今の目で読むと・・・「マリサ、お人よしすぎだぞ!」と言いたくてたまらない。 クロッキーの気持ちになっているじゃないか(クロッキーは執事なのでいろいろ言うのだけれど、最終的には「〇〇さまのおっしゃる通りに」と引き下がってしまう。 しかしあたしは引き下がれない!)。
 イギリスの話だし、マリサは信仰深くて「神におすがりしましょう」ってなるのも昔はそんなものかなぁって思っていたけど、現代の目で見たら慈悲深すぎる! 逆にいえば、今のほうが人の心にゆとりがないというか、他者に対する許容量が少なくなっているのかもしれないけど・・・。
 イサドラももっとあくどさ満載のイメージだったけど(まぁ十分にあくどいんだけど)、思いのほか行き当たりばったりだな〜。 感情過多で情緒不安定だし、遠からぬうちに破綻するのは目に見えているのに、昔のあたしはすごくハラハラしていた・・・。 いい大人になった今ではそういうことがわかるけど、物語の引っ張る力にはあらがえない。
 おい、続きはどうした!、ともやもやしていたら、ついに、「2018年4月1日配信開始」のお知らせが。

  ガラスの城8.jpg やっぱり最終巻は8巻じゃないか。
 ほんとに4月1日未明を過ぎたらタブレットに入ってきたよ。 というわけで最後まで一気読み。
 あぁ、グラスゴー島! すごく覚えてる! <グラスゴー>って架空の地名だと思っていたので、後日実在することを知ってとても驚く(勿論、同じなのは名前だけだけど)。
 8巻の内容はこれ単独のホラーとしても読めるすごさで、その感じは今読んでも変わらないなぁ。
 そう、わたなべまさこというマンガ家は、あたしにとっては「ホラーものを描く人」のイメージ。 『聖ロザリンド』とか『白狐妖しの伝説』とか(なので『恋愛風土記』はちょっと異色作に思えたけど、あれもファンタジー寄りだからな)。 なので『ガラスの城』は正統派少女マンガの趣きで当時は特別な作品に思えたけど、結構グロいシーンもあってホラー路線から外れてないよ・・・。
 でも、今回の電子書籍版には文庫版にはなかった短編『慕情』が収録されていて、これがまた王道!
 もともとホラー志向のあった方なのでしょうけれど、初期の頃はみなさん正統派な作品を描いていた(描かされていた?)のね。
 あぁ、すごい満足。 これでまた、昔のマンガを探してしまうことになるんだよ・・・。
 でもセール以外では買わないから!! (←と、自分に言い聞かせる)

ラベル:マンガ
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする