2017年10月12日

エイリアン:コヴェナント/ALIEN:COVENANT

 結局観に行ってしまった、『エイリアン』新作。 結構ギリギリになってしまいましたが・・・行ってよかったんだろうか、と悩んでしまった作品だった。

  エイリアン:コヴェナントP.jpg 絶望の、産声。

 西暦2104年。 入植船コヴェナント号は目的地である惑星オリガエ6に向かう途中で永い眠りの中にあった。 入植者2000人と数十人のクルーはコールドスリープ中で、最新型アンドロイドのウォルター(マイケル・ファスベンダー)が船の管理を任されていた。 が、小惑星帯に突入したことで船の運航に支障が出、果てに船長の他に入植者を含め47名もの犠牲者を出してしまう。 目覚めさせられたクルーはコヴェナント号の修理にかかるが、その途中で“カントリー・ロード”が繰り返し流れる発信を傍受する。 どうやらそこはここからすぐ近くにある人類が移住可能な惑星だと判明するが、もともとの目的地であるオリガエ6に向かうべきだという意見と対立する。 結局副船長が船長の代理として判断を下し、未知の惑星に調査隊を送ることにする・・・という話。
 このコヴェナント号の故障の理由(?)も『パッセンジャー』と似てるんだよね〜。 なんかもう、既視感がいっぱい。 ちなみにカプセルごと燃えた船長は、ジェームズ・フランコでした。

   エイリアン:コヴェナント1.jpg オープニング、「あ、ガイ・ピアースだ!」とびっくりし、「そういえば『プロメテウス』に出てたんだった」と思い出す(そして『プロメテウス』のことも)。 このエピソードは『プロメテウス』よりも前の時間。 しかし、オープニングタイトルが出た後の展開はすべて『プロメテウス』よりも後の話(行方不明になったのが10年前・・・という台詞があるが、宇宙を長期航行中の人間にとってその基準ってどういう意味があるんだろうか)。 そして『プロメテウス』よりも結構前の出来事であるはずなのに、アンドロイドのデヴィッド(マイケル・ファスベンダー)はなんか老けている。 ここはメイクでちょっとでも若返りさせてくれよ!
 そんなわけで『エイリアン:コヴェナント』はサイエンス的にとても正しかった『ライフ』を観た後では、イラつくこと満載である。

  エイリアン:コヴェナント3.jpg 当然、調査のために降り立った惑星というのは『プロメテウス』と同じ場所なわけですが。
 ちなみにマイケル・ファスフェンダーはアンドロイドのウォルターとデヴィッドの二役。 この写真はウォルターです。
 いくら大気の組成が人体に無害だからといって、どんな病原体がいるかもわからないのにマスクもせずに外に出るとは何事か。 しかも葉巻をくわえたまま出てくるものや、「ちょっと用を足してくる」とその場を立ち去り、物陰でタバコを吸うやつもいる(当然、吸い終わったタバコは足で踏み潰す)。 それが見知らぬ惑星にどういう影響を及ぼすかもわからないのに! クルーたちが所詮二流である(一流の人は一部しかいない)という場面がそれまでにあればいいのだが、特にないので大変腹が立つ。 それとも、このシーンをもって「こいつらはエイリアンの犠牲になっても仕方のないやつらなのだ」ということをいいたいのか? あ、マスクをしない問題は『プロメテウス』のときも思ったので、そういう世界観というか、質の低いクルーしかいない時代なんだと思うしかないのかしら。

  エイリアン:コヴェナント5.jpg だから文字通り、やつらに寄生されようとも、自分たちの危機管理の甘さでぶっとぼうとも、まったく同情ができないのであった・・・。
 で、「エイリアンの起源」とやらの説明を受けるのですが、これがまたどうでもいいというか、もうそれは重要ではないところまで行ってしまっているというか・・・。 『プロメテウス』のほうはまだ神話的な荘厳さがあったけど、これは・・・「結局、悪いのは人間ですか、そうですか」というところで完結してしまっていて・・・なんか新しさが感じられない。 こういうネタ、SFで散々使われまくってるからね!
 ほんとにこれが『エイリアン』(一作目)につながるの?
 てことは・・・人間の欲と軍需産業には終わりも際限もない、ということですね。
 というか、進化したAIの負の側面ばかりが描かれていて、やつらの出番も少なかったんですけど。 なのにタイトルに『エイリアン』と入れちゃうのはどうなの・・・と思ってしまうぐらいに。
 やつらの進化については『エイリアン3』『AVP』(エイリアンVSプレデター)でも描かれていたし、特に『AVP』はキワモノ映画だと思っていたけど人類との関係については意外にしっかり設定がなされていて、ちょっと納得しちゃったのですよね。 ここまで複雑に進化した生物に対し(ある種、あのエイリアンは<完全体>ですから)、もう<起源>とかどうでもいいじゃないですか・・・と思ってしまってはダメですか? むしろ解き明かさないほうがいいんじゃないでしょうか。
 もう完全に<before『エイリアン』三部作>のコンセプトを否定する感じになってしまいましたが、だって観ていて気持ちが全然盛り上がらないんだもん・・・。 たとえバッドエンディングでも意外性があれば「おぉっ!」ってなるけど、そういうのもなかったし・・・ほとんどが想定内だったから。
 次でどこまでこちらの予想をひっくり返してくれるのか。
 リドリー・スコット御大、すでに79歳だそうで・・・あとは好きなように作ってくださいよ、それが長生きの秘訣なのならば。
 しかしガイ・ピアースはクレジットになかった気がする。 あたしが気づけなかっただけか、ノーギャラ特別出演なのか。 もしろそっちのほうが気になるかな。

ラベル:外国映画 映画館
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする