2017年09月11日

エル ELLE/ELLE

 不道徳な映画だ、という意見と、絶賛の意見と、まさに賛否両論という事前の評判。
 ま、ポール・ヴァーホーヴェン監督の場合、<不道徳>というのはほぼ褒め言葉じゃないのかと思いつつ、なみいるハリウッド女優が即座にお断りしたという主演オファーを自ら望んで引き受けたというイザベル・ユペール見たさに参戦。

  エルP.jpg 犯人よりも危険なのは、“彼女”だった――。

 野心的なゲーム会社のCEOであるミシェル(イザベル・ユペール)は、自宅で突然覆面の男に暴行される。 けがを負い、食器類など室内も破損するが、ミシェルは警察に通報せず、お風呂に入って割れ物をホウキで片づけてごみ箱に捨て、夜に訪ねてくる約束の息子ヴァンサン(ジョナ・ブロケ)のためにスシのデリバリーを電話でオーダーする。 そしてやってきた息子にもいつも通り対応する。 翌日もいつも通りに出社したミシェルは、共同経営者で親友のアンナ(アンヌ・コンシニ)と新しいゲームのプレビューに出席して社員たちと意見を取り交わし、いつものように仕事をしてから病院に行き、性感染症の検査をしてもらう。
 普通(?)ならばショックのあまり半狂乱になってしまうような体験をしたのに、ミシェルは何事もなかったように振る舞いつづける。 しかし彼女の中では着々と犯人捜しの計画が構築されていた・・・という話。
 オープニング、黒いバックに黄色い文字でクレジットが出る。 穏やかで流れるような、でもどことなく不安をかきたてるような音楽に合わせて。 それを破るのは悲鳴であり、声と音だけでいきなり観客の度肝を抜く。 冒頭からヴァーホーヴェン節全開。
 『ELLE』はフランス語における女性単数名詞。
 とにかくイザベル・ユペールがすごい。 それにつきる。

  エル1.jpg その魅力に、あたしはやられちゃいました。
 あとから考えると彼女はちょっとずれてる・おかしい人なのに、ミシェルのポーカーフェイスや自信満々の表情に、「彼女は普通の・まともな人なのでは?」と思ってしまい、かなり早い段階でミシェル目線であたしもこの物語を観てしまっていることに気づく。 なので彼女の言動すべて肯定的にとらえてしまっていた。
 ミシェルは高い教養の持ち主で美人なのに、彼女の行動はときに驚くほどぞんざいで、「他人からどう見られるのか」をまったく意識していないように見える。 カフェに立ち寄るとき、一人なのに四人掛けの席を普通にとり、テーブルの上にカバンを放り投げるように置く。 歯を磨くときもうがいした水の吐き出し方が雑(というかうがいそのものも雑)。 飼い猫に対する態度もかなりクール。 人間関係においても、また同様。

  エル3.jpg そのかばん、気になる。
 服装や持ち物などもサラっとお洒落だし。 流行は追っていないけど(関心がないわけではない)、オーセンティックな上質のものを持っている感じ。 仕事においてもプライベートにおいても、明らかに<大人の女>。 なのに、小さな子供のようながさつさが同居している。
 それが彼女への興味をかきたてるのだ。 ミシェルとはどんな人物なのか。 彼女の元夫や親友アンナの夫、向かいの家の若夫婦、仕事場の若いゲームクリエイター等々、彼女に接点を持つ人々をじっくり観察したくなるのは彼女を読み解きたいがためなのだ。 でも誰もミシェルほど何か複雑なものをかかえてはいない。 でもこの中に、犯人はいるはずなのだ。

  エル2.jpg 必要になるかもしれないので銃の訓練もしちゃいます。
 ま、そりゃそうだよね、と納得してしまう彼女の行動。 明らかな証拠がないので犯人を挑発する行動にも出ますが・・・それが無謀に見えない、というすごさ。 目的のためにはパワハラ・セクハラも気にしない、という態度にはすがすがしささえ感じてしまいます。
 何故ミシェルがそもそも警察の介入を拒んだのか、という理由は彼女の少女時代のある事件が原因だとわかりますが、それがわかってもそれ自体に更なる謎がついてきて、一向に解明されない。 両親の愛を得られた実感がないせいなのかなぁと思いはするけれど、そんな簡単なことでミシェルを説明するのは陳腐な気がする。 彼女は今のままでいいのだ、これまでも、この先も。
 そんなわけでミシェルに魅入られてしまったあたしには、この映画のどこが不道徳なのか、不快なのか不愉快なのかまったくわかりません。
 ポール・ヴァーホーヴェン監督、『ブラックブック』のときよりも更に洗練されているぞ!、ということに驚きと感嘆を禁じ得なかった。 そういうシーンも多いけど、「エロい」とかまったく感じなかったし。
 失うものなど何もない、と心の底で思っている女は、何でもできる。
 襲われたときのことを思い出し、「こうすればよかった」とミシェルの妄想が犯人をボコボコにやっつけるところを思い描いて、ニヤリ、とほくそ笑む場面は痛快だった。 最終的にも痛快に終わるんだけどね。 ミシェルとアンヌが微笑みあうことで「男ってバカばっかりよね」と切って捨てるみたいに見えちゃうところとか・・・。
 ポール・ヴァーホーヴェン監督はグロくてゲスな映画を撮りつつも、その根底にはいつも<女性賛美>があると思う。 それは女神崇拝のようなものではなくて、女のどうしようもなさ・業みたいなものも含めて全肯定というか(男の欲望についても同様に否定はしていないが、そのかわり男の登場人物たちは大概ひどい目に遭うけどね・・・)。
 なるほど、これはいい意味で問題作だわ・・・。 ミシェルは謎を抱えたままだけど、それがまた潔い。
 原作を読んだら印象が変わってしまうかもしれないけど、あたしはこの映画版のミシェルを支持する。
 この役を断るなんて、女優として滅多にないものすごいチャンスだったのに、なんてもったいないことをした人たちだろう。 それとも、やはりアメリカはなんだかんだ言ってキリスト教的道徳感が人々の奥底に根強いのだろうか。 その点、やはりフランスはすごいな〜。

ラベル:映画館 外国映画
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2017年09月10日

今日は7冊

 9月新刊ラッシュ開始。

  高丘親王航海記.jpg 高丘親王航海記【新装版】/澁澤龍彦
 どうも最近やたらと澁澤龍彦の本が復刻されてないか?、とは思っていたのだが・・・没後30年だそうである。
 新刊棚に『少女コレクション序説』と四谷シモンの本が並んでいるのを見たときは感慨深かった。
 で、だいたい読んだし、家にあるのもあるし・・・と全部揃えていられないよ、と結論付けて今回は一切手を引くはずだったのだが、まさかこれが新装版で出てくるとはね・・・。
 以前の表紙は白地にセピア色の、どこかぼんやりとしたものだった。 内容に合っているかと言われたら「ちょっと地味では」という記憶。 でもそれがここまでフルカラーで登場されると・・・一瞬気圧されたが、これはこれでいいかもしれない、と思った。

  哲学散歩.jpg 哲学散歩/木田元
 あたしの学者界最後のアイドル・木田元さんの最後の著作、ついに文庫化。
 筆者プロフィールに「2014年8月逝去」とあっておののく。 もう3年もたったのか!、ということに。

  ネクサス1.jpgネクサス2.jpg ネクサス/ラメズ・ナム
 ナノテクスリラーもの。 あぁ、生きていればマイクル・クライトンがどんどん書いていただろうテーマのひとつ(すでにいくつか書いていたけど)。 勿論、<第二のマイクル・クライトン>がそう簡単に現れるとは思わないが、そういうテーマや素材への愛着はあたしもまだ持ち続けている。 これはかなり専門家からの評価も高いようなので、面白そう。

  マインドハンター.jpg マインドハンター/ジョン・ダグラス
 サブタイトルに<FBI連続殺人プロファイル班>と。 これって結構前に単行本で出たやつでは?(『診断名サイコパス』とか『平気でウソをつく人たち』とかが出た、そういう本ブームのとき)。 それがなぜ今更文庫に?
 そしたらどうも、これを原作としたドラマがNetflixで放送になるから、らしい。 そのあたりはさすが機を見るに敏な早川書房。
 懐かしいなぁ、と思って買ってしまった。 『クリミナル・マインド』につながる部分もあるかな?

  東の果て夜へ.jpg 東の果て、夜へ/ビル・ビバリー
 これはなんだか表紙がよかった。 そして帯裏にはドン・ウィンズロウが推薦文を寄せていた。
 クライムノヴェルでロードノヴェルだが、主人公たちが少年、というのがツボ。 しかもデビュー作にしてゴールドダガー賞、とってます。

  キング死の舞踏文庫.jpg 死の舞踏【完全版】/スティーヴン・キング
 もともとの単行本は、地元の図書館で大変目立っており(その分厚さと存在のでかさで)、借り出すのも一苦労、という印象であった。 まぁ家でなら読めるけど、これを持ち運んだりできないぞ、という。
 その頃からこれは「キング、創作の秘密を語る&結果として自伝」と呼ばれていた。
 それの追補版の再文庫化。 もしかしたらこれを逃したらもう手に入れることはないかもな・・・と思って。 昔、キングのことあんまり好きじゃなかったのに、いつのまにやら好きになっちゃってたなぁ。
 文庫にあるまじき厚さ、というのは時々あることだが、1620円という強気のお値段に少々ひるんだのは事実。
 まぁ、それも、翻訳物の宿命である。

ラベル:新刊
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2017年09月09日

フクロウの声が聞こえる/小沢健二

 さっそく聴いてみました。
 前作『流動体について』と比べると、きらきらするほどの多幸感はいささか控えめ・・・。 まぁ、あれは『LIFE』世代へのサービスだったのかな。
 今回は父親と息子の関係性をテーマに歌っているので・・・ちょっと童話的なところもあり、力強さみたいなものがサウンドに出ているのかな。 あ、慣れたのかオザケンの声は前より出ていると思います(声質が低くなったのはしょうがないとしても)。
 セカオワとのコラボですが、「えっ、歌い出し、そっち?!」という驚きはあれど、意外にもそんなに違和感はなかった。 なんだろ、年齢不詳なFukaseの声が“息子”役になっている感じなのかしら。

  オザケンフクロウの声が聞こえる.jpg 装画は松本大洋。 内側ブックレットの絵もすごい! 夜の森がそこには!

 詩はやっぱり相変わらずオザケンで、なんだかニヤリ。
 “父から息子への、この世界を生きるための教え”の体裁をとりつつ、<世界>を再び定義しなおす。
 本当と虚構、混沌と秩序、絶望と希望、孤高と協働、残酷さと慈悲、ベーコンといちごジャム。
 「フクロウの声が聞こえる」ことは、もしかしたら今が平和で幸せであることの象徴なのか。 強さには知恵が必要であるという意味なのか。

 カップリングの『シナモン(都市と家庭)』は、『犬は吠えるがキャラバンは進む』時期の発展形のようで・・・でもぐっと哀愁みたいなものを感じさせて、ちょっときゅんとなるかも。
 そして2曲のインストルメンタルが収録された全4曲構成。 ヴォーカルなしで聴くとまた別の印象になるから不思議。
 でも『流動体について』のオーケストレーションほどの感動はなかったな。 今回はセカオワがアレンジも担当したみたいなので、そのせいもあるかな(逆に「あ、ここオザケンっぽい!」と気づくことができます)。
 アルバムを出さない・シングルで毎回勝負する(?)、そういうスタイルの人って今の日本の音楽業界にあんまりいないと思うので(アルバム聴いてみたらシングル曲しかいい曲なかった、というのは世界中いろいろいたりするけど)、オザケンにはこの独自ポジションでしばらくは活動してみていただきたい。 あくまでマイペースで。

ラベル:邦楽
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2017年09月07日

イヤな予感、的中。

 朝、目が覚めた時からイヤな感じがしていた。
 カーテンの外は真っ暗で、「え、今何時?」と(目覚まし設定時間よりは早かったが、別に起きても問題ない時刻)。 これがなんかイヤな感じだった。 北東北に住んでいると、日の出は早い。 関西に来てまず驚いたのは、朝がいつまでも暗いことだった。 朝5時にゴミ捨てに出てみたら、月の角度が全然違って(そもそも5時で月明かりがわかるほど暗いのも変なのだが)、「あたし、違う星に来た」と思ったくらいだから。
 いや、でも今日の暗さはそれとは違う。 空が雲で覆われているから。 だとしても暗すぎる。
 ・・・仕事、行きたくないなぁ。
 思わずそう思うが・・・「イヤな予感がするので休みます」なんて言えない社会です。
 渋々起きて、いつものように出かける。 外に出てみれば曇り空ではあるが、そこまで暗くはない。 雨が降る気配もないじゃないか。
 なんだったんだ、さっきのは、と思いながら最寄駅まで歩く。 いつもの電車にまだ余裕があるので改札前のセブンで涼み、念のためセブン限定甘さ控えめ午後の紅茶ミルクティを買う。 そして・・・JR神戸線、途中で列車が突然止まる。
 「停止信号が付きましたので緊急停止いたしました。 状況がわかるまでしばらくお待ちください」
 駅じゃない線路上で止まったのでここがどこだかわからない。 本を読んでたし、まだ大阪に着いてないし。
 「先程、三ノ宮駅にて貨物列車で人身事故が発生しました。 ただいま神戸線全線が運転見合わせとなっております。 車両確認等、安全点検ができ次第、信号が変わり次第出発いたします。 お急ぎのところ大変ご迷惑をおかけいたしますが、しばらくお待ちください」
 最初に思ったのは、飲み物、買っておいてよかったな、ということだった。
 あー、人身か・・・遭遇するのは久し振り。 なんだろう、今日の天気であたし以上にイヤな気分になってしまった人がすべてを終わらせたくなってしまったのだろうか。 そう考えて、ブルーになる。 三ノ宮駅、最近トラブル多いなぁ。 少し前も歩きスマホをしている女性に腹を立てた、といういい歳の男性が体当たりして女性に重傷を負わせた、という事件があったはず。 日常的に利用する駅でそういうことが起こるってことはとても怖いことなのに、回数が多い・利用客が多いということで何故か恐怖心があまり起こらない。 都市生活で、あたしは何かに麻痺をしているようです。
 いつ動き出すかなー、ということが気になって本に集中できない(多分遅刻するから仕事場に電話したのだが、「いまどこ?」と聞かれて答えられなかったことに思いのほか自分はダメージを受けた)。
 新大阪駅の改札を出て長い駅建物構内を抜けると・・・「えっ、雨降るの?」という空模様。
 仕事場に向かっててくてく歩く・・・あと2ブロックぐらい、という地点で一気に豪雨と遭遇する。 ぽつぽつ来てたから傘はさしていたけれど・・・どうにもならないほどの勢いで(ゲリラ豪雨かスコールか、ぐらいの短時間雨量)。 あたしの近くを歩いていた人たちはたまらず道なりの屋根があるっぽいところに入って雨宿りしているが(その人たちも傘はさしているのに)、あたしはすでに遅刻である。 しかもあと2ブロック。 すぐにあがるというのなら雨宿りもありだろうが・・・そんな保証はないので歩き続けるしかない。
 辿り着いた十字路はすでに川となっており、仕事場のビルの前の駐車場に至っては池である。 もちろん自分自身も全身ぐっしょりになっている。
 ふんだりけったり、とはこういうことか。
 あたしの朝のイヤな感じはこれを予測していたのか。
 しかもなんやかんやで仕事も多く、21時くらいまで残業・・・最寄駅に着いたら22時過ぎではないか。
 それから帰り道を歩き・・・でもヨーグルトがないなぁ、とスーパーに寄ることを考えていたら、家まで3ブロックちょっと、というあたりでまたも豪雨と出くわす(大阪の午前中ほどではないが、ぐっしょり濡れる程度ではある)。 今日はこういう日か! もういいわ!
 で、ザーザー降りの中、スーパーに辿り着くと小降りになってくる。 そんなもんよね!
 冷蔵コーナーの冷気にくしゃみが出そうになりつつ買い物を終え、エコバッグに詰め込んでいると・・・また雨脚が強くなってきた。
 ヨーグルトだけじゃなくアイスも買っちゃったのよ! 「しばし収まるまで待つ」という選択はあたしにはない!
 あぁ、やっぱり今日はそういう日だった! あきらめて、再びの豪雨に身を投じる。 自宅に着いた頃には、すべての服がびしょぬれになっていたことは言うまでもない。 しかし結構遅い時間になってしまったので、洗濯機を回すことは明日にすることにする(洗濯機そのものは静音設計なのだが、水がたまるまで結構うるさい)。
 しかしあたしは即座にシャワーを浴びるので、その気遣いに意味があったのかどうかよくわからない。
 つまり、そういう日はある、ということなのだ。

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2017年09月06日

CDが届きました

 最近、発売日にお店に寄れるかどうか全然わからないし、そもそも発売日を忘れがち、ということもあってネットで予約をしてしまっています(ときには、予約したことを忘れることも・・・)。
 そんなわけで、本日ポストに入っていたのはこちら。

  オザケンフクロウの声が聞こえる.jpg フクロウの声が聞こえる/小沢健二
 オザケン、音楽活動再開後の第2弾シングル。
 えっ、オザケンがセカオワとコラボ・・・?!
 なんか、ちょっと、意外。 以前からのオザケンファンはセカオワを聴かないんじゃないか(勿論、逆もあり)、という気がしていたから。 あたしもセカオワの存在は知っていましたが、アルバムを買うほどでもない感じだったから。 その意外性も承知の上で、あえて選んだコラボ相手なんだろうなぁ(かつての『今夜はブギー・バック』だって意外といえば意外な組み合わせだったわけだし)。
 またサイズが大きいな・・・どうやってしまおう。

  さだまさしたくさんのしあわせ.jpg 惠百福−たくさんのしあわせ/さだまさし
 通算41枚目のオリジナルアルバム。 「たくさんのしあわせ」と読むそうです。
 全10曲入りで「少なっ!」と思ってしまったあたしは洋楽かぶれしています。
 久し振りのおぐらひろかず画伯によるジャケットデザインは、パンドラの箱の逆バージョンって感じかな。

  テイクザット ワンダーランド.jpg WONDERLAND/TAKE THAT
 3人になったアルバム『V』から、約2年ぶりに発表されたニューアルバム。
 実は2017年3月24日に発売されていたんですよ! 全然気づいてなかった・・・。
 やけに時代がかったゴージャスなジャケットからは、80年代のUKポップの空気感が漂う(いろんな人がインドにかぶれてた時代というか・・・)。 でもそれが、3人になってもこのグループを続けていくという彼らの覚悟のような気がして。
 おじさんになっても彼らはアイドルである宿命を受け入れた、そんな感じ。

ラベル:邦楽 洋楽
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2017年09月05日

秘密 The Top Secret Season0 5・6/清水玲子

 あの実写映画騒ぎはなんだったのだ?、という記憶も薄れてきた頃に、コミックスは続巻が出ました。
 映画になってもこの世界観のぶれなさはいいですねぇ。 題材に映画は使われているけれども、あの見事な失敗作を思い出させることはないですよ。

  秘密0−05.jpg 今回のエピソードは<増殖>。 2冊で解決(?)。
 これは<第九>が全国各支部に散らばってからの話。 でも事件の規模の大きさから各チーム大集合になる(薪さん・青木くん・岡部さんが一堂に会しても違和感のない設定)。 相変わらず薪さんは優秀でシビアですぐブチ切れるけど、サブカルネタには弱い天然。

  秘密0−06.jpg そしてやっぱり青木くんは根性なしなのだった。

 日本エクストリーム映画祭にて先行上映された『見えない子ども』。 それを観た観客たちが幻覚などを見ていろんなかたちで死んでいっている・・・ということがわかってくる。 「リアル・『リング』だ!」と世の中が騒然とする中、呪いなどみじんも信じない<第九>室長の薪は科学的に解明できる原因が必ずある!、とある人物に捜査協力を求める・・・という話。
 近未来設定なのに、世の中の人はそんなにも『リング』を記憶しているだろうか、というのがちょっと疑問ですが・・・そうだったらうれしいな、とあたしは思いました(だってドラマ『24』をいまの若い子たちは結構知らないんだぜ・・・)。
 が、この物語の肝は後編のほうです。
 そうなると“呪いの映画”はただの手段にすぎなくなり、もっと恐ろしいことが明らかになってきます。
 若干、「ここ、このままで流しちゃって大丈夫?」という部分もあるものの、ラストシーンに向けての不気味な疾走感を優先するとこうなってしまうか、と。
 めずらしくも、未来に解決(というか、生まれそうな種をこれから刈り取ることができるように)を願う薪さん。
 あきらめたわけではないだろうけれど、「自分の仕事の領分には限界がある」ということをわきまえた、さすがえらい人になっただけのことはある言動でした(その割には、事件捜査中においては大人げない言動が相変わらず目立つけど・・・)。
 そして青木くんはどうも同じところで悩んでいる気がしないでもなく・・・まぁ見た目は老けてるけど彼はまだ若いから、これからも悩んで迷っておたおたしてもらいたいですね。 それがときに薪さんの癒し(?)になるなら。
 今回のエピソードを読んで、あたしはますます岡部さんが好きになってきちゃいました・・・。

ラベル:新刊 マンガ
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2017年09月04日

開かれた瞳孔/カリン・スローター

 ウィル・トレントシリーズの救いのなさにちょっと疲れたので、それ以前の<サラ・リントンシリーズ>を探してみた。
 ハヤカワミステリ文庫に、一冊。 2002年刊行。 あの当時は性犯罪色の濃いシリアルキラー物が林立していたような気がする・・・(『リゾーリ&アイルズ』の原作になったテス・ジェリッツェンとかもこのへんか?)。 『羊たちの沈黙』ブームの頃はいろいろ読んだけど、ちょっと食傷気味になったからチェックが甘かったかも。 2002年といえば『飛蝗の農場』なんかを読んでおののいていた時期だなぁ。 一皮むけば変態、よりも、普通っぽい人が何かを踏み外して転げ落ちていく、というほうに興味が向いていたのかもしれない。
 そんなわけで今では当然品切れ・重版未定。 図書館から借りだしました。

  開かれた瞳孔.JPG この表紙も記憶にあるようなないような・・・。
 サラ・リントンはジョージア州グラント郡の小児科医であり、検視官。 この町で生まれてこの町で育った。 両親も妹も近所に住んでいる。 警察署長であるジェフリー・トレヴァーはよその町から来た人物だが、サラの元夫でありお互いがお互いを忘れられないのに素直になれず、いびつな関係性を保ったままである。
 そんなある日、妹と昼食の約束をした簡易レストランの女子トイレで、切り裂かれて血まみれの女性―知人の大学教授ジビル・アダムスを発見する。 懸命に命をつなごうとするサラだが、出血多量のためショック状態に陥ったシビルを救うことはできなかった。
 シビルの双子の姉のリナは刑事であり、ジェフリーの部下でもある。 妹に起こった事態を知って刑事の枠を超えた行動に出るのをジェフリーは恐れる。 さらに女子大生の行方不明事件が発生、同一犯による連続事件が疑われる。
 そんな三人を主要視点として描かれる、おぞましき事件の真相とは。

 『ハンティング』に登場したサラはジェフリーを亡くしており、それ故に彼恋しさに支配されていたようだが・・・この時点ではジェフリーはまだ生きているせいか、向こうの浮気がもとで離婚したことにサラは非常に腹を立てており(というか浮気されたことに、か)、ジェフリーが「あれは君の気をひきたくてやったことで、今も愛しているのは君だけ」という弁明に耳を貸さないが、心の底では許したいと思っているのだが性格的に傷つけられたことがどうしても許せない、というとても面倒な状況に。 ジェフリーとしてもいい大人がその言い訳かよ・・・という感じで、結局許さないうちにジェフリーが死んでしまったから、サラは後々ジェフリーとのいい思い出しか思い出せなくなって『ハンティング』の状態になっているのだろうな・・・と思うしかない。 それくらい、『ハンティング』のときとサラは別人のようである。 『開かれた瞳孔』のシリーズの続きが読みたくなってしまうではないか! <ウィル・トレントシリーズ>にいま結構注目が集まっているので、その勢いでこっちのほうも訳してもらえないかな〜(でも、これってネタバレになるんだろうけど・・・時間がさかのぼってしまったから許してもらってもいいですか)。
 となると、タイミングが合わなくてわかっていないけど、こういった「埋もれた傑作シリーズ」ってのは意外に多くありそうな気がする。

 で、今回の事件ですが・・・顔見知りの多い町で起こった事件ということで、「犯人、こいつでは?」と読者としては結構早い段階で気づきますが、動機とかがわかるのは最後のほう。 犯人以外にもいろいろな要素がちりばめられているので(それらをレッド・へリングと呼ぶには登場人物たちの人生に影を落としすぎである)、「やっぱりこの作者は登場人物たちをひどい目にあわさないと気がすまないのか?!」と思うほど。 それが物語の吸引力になっているのは確かですが・・・やはりつらい。
 たとえ事件は解決しても、関係者には深々と残る傷。
 それらを思う存分描いてくれているので、550ページ越えである(にもかかわらず、読み始めたら割と早めに読み終えてしまった)。
 エピローグにはサラとジェフリーの関係が修復されるような予兆はあれど、その手前までに救いがない展開が続いたのでとってつけたような無理やりなハッピーエンドに感じなくもなく・・・そのあたりが<デビュー作だから>なのかも。

ラベル:海外ミステリ
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2017年09月03日

今日は3冊。

 9月に入って、さっそく本を買ってしまった。
 だいたい年間ランキングに向けて、9・10月には大物が出ることが多いからな・・・。

  わたしの本当の子どもたち.jpg わたしの本当の子どもたち/ジョー・ウォルトン
 ジョー・ウォルトン新作。
 これは創元SF文庫。 なんとなく、『あなたの人生の物語』の逆パターンというか、そういう印象を受けました。
 多作の人ではないけれど(あたしは<ファージング三部作『図書館の魔法』についで三作目>)、なんかこの人はあたしのツボを突いてくる人だな、と感じる。

  月明かりの男.jpg 月明かりの男/ヘレン・マクロイ
 ヘレン・マクロイのベイジル・ウィリング博士もの、未訳残り2作のうちの一冊(つまり残りはあと一冊)。
 帯に<珠玉の犯人当て>とあります。 やっぱりマクロイの魅力はそこよね、端正な本格ミステリ。

  三人の名探偵のための事件.jpg 三人の名探偵のための事件/レオ・ブルース
 なんとレオ・ブルースのデビュー作だそうである。
 キャロライン・ディーンものではなかった! しかも『名探偵登場』的なパロディ感満載っぽい。 もしかしてこの発想のオリジナルはこれ?

 ほんとはケイト・モートンの新作も出ているのですが、単行本・・・。
 文庫化を地味に待ちたいと思います(もしくは、図書館か)。

ラベル:新刊
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2017年09月02日

つい観てしまうのよね、何度でも。

 現在CATVのファミリー劇場にて、アニメ『銀河英雄伝説』本伝のBD版が絶賛放送中。
 原作は高校の時に読んでまして、アニメを見始めたのはずーっとあとの大人になってから。 当時、WOWOWでアニメの第4部を一挙放送することになって、観てしまったのがきっかけでした。
 第4部は最終部です。 物語は終盤に向けて一気に収束し始め、第3部までに登場人物たちは結構死んでるんだけど、さらに加速をつけて死んでいきます。 「そんな理由で死ななくてもいいだろ!」と(原作をすでに読んで話は全てわかっているのに)、毎晩号泣していたのでございます。
 アニメ版は原作にかなり忠実なつくりだったし、吹き替える声優の方々もベテランぞろい、違和感がなかったからより入り込んでしまったのでしょう。
 その後、なんらかのチャンネルで放送していると知ればつい観てしまい、本伝も外伝もほぼ全部観たのであるが、それでも放送していると観てしまう。 観たら長いのはわかっているのに観てしまう。

  銀河英雄伝説アニメ1.jpg もはや習慣ですか・・・。
 先週分で『ウルヴァシー事件』まで来ちゃいましたよ。 ルッツに泣いちゃいました。
 今回も「まだ先、長いなー」と思っていたのに、残りが少なくなっている。 ・・・寂しくなってきた。

 そういえば、新たに『銀河英雄伝説』アニメプロジェクト始動!、とかで9月にイベントで新キャスト発表とかあるんじゃなかったっけ。
 でも、繰り返し観てしまっているあたしとしては、現行のヴァージョンにまったく不満はないのですよ。 なんで、新しく作り直す必要があるんだろう。
 『アルスラーン戦記』もようやく完結するらしいし、なにか権利的な問題でもあるのだろうか。
 もしもこれで放送しばらく見合わせとなっても困るので、またDVDに落としちゃってますけどね。

ラベル:SF
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2017年09月01日

いつまでも寝ていたかった・・・

 今日から9月である。
 今朝、すごく久し振りに、エアコンかけなくても快適というか、涼しさに気持ちのいい感覚が得られて、その状態でいつまでも寝ていたかった・・・。
 しかし今日は平日の金曜日。 しかも月初だ、仕事に行かねば。
 なかば強引に起き上がり、仕事に向かう。
 涼しいと思ってたけど、太陽の光はまだまだ強くて、駅までの道は日陰を選んで歩く。 まだ風があるからいい。
 明日も少し涼しいらしい。 うれしいけど、その後、また気温が上がるらしい・・・。
 秋の実感はまだ先だ。
 でも一度涼しさを感じたら、暑さにはさらに耐えにくいんだろうな・・・。

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