図書館から借りました。
のんびり内容のエッセイなので、一気に読んではもったいない。 ちょっとずつ、ちびちびと読んでみた。
かつて、NBOで月一連載を楽しみにしていたエッセイが、この本に収録されていた!
なんだか、記憶通りでうれしい。 あぁ、あの頃は時間的に余裕があった・・・(今はNBO:日経ビジネスオンラインを記事を探して読む時間がない)。
基本、大阪在住の方なので、『Meets』(関西一円を対象とする情報誌、私は神戸に住むようになって初めてその存在を知った)に連載していたらしい美術展訪問記にはあたしも行ったことがある美術館が続々出てきてにやにや(残念ながら展覧会そのものはかぶっていないのだが、わかるし)。 特に神戸市立博物館におけるミュージアムショップの商売っ気のすごさに言及していたのには「同感!」です!
会社員をやめて作家専業になったものの、フリーランスであるがゆえに不安要素が多く(いいことといえば満員電車に乗らなくて済むことぐらいしか思いつかないようだ)、だらだらしたいのだができない、という貧乏性もしくは苦労性な気質が微笑ましい。 こういう人は、いくら人に「もっとのんびりやりなよ」と言われてもそういう気にはなれないものだ。
とはいえ、このエッセイに書かれてることは日常レベルの話で・・・些細な、どうでもいいことに対して真剣に考え(考えすぎ?)、七転八倒する姿勢が、「あぁ、そういう感じは自分だけじゃないんだ」と思わせてくれて楽しい。
でもそれは作家としては<庶民派>であるらしい。 純文学系で芥川賞もとってるけどドラマ化されることもなく、大ブレイクとは程遠いから、らしいけど、専業でやっていけるんだから結構売れているほうなのでは・・・と思うけど。
まぁ、筆者が「印税で左うちわ」な生活を送るのだとしたらそれはそれで似合わない気もしてしまうのだが・・・。
好きな文房具のために一日使ってしまうような、そういう人であり続けてほしい。
ラベル:エッセイ