2016年09月04日

アンフレンデッド/UNFRIENDED

 サメ映画を見てしまったので、次はやっぱりホラーだよな、となりますよね、この暑さだと。
 <『パラノーマル・アクティビティ』のスタッフが送る>という宣伝文句だけで前知識なく鑑賞。 低予算の中にも新たな仕掛けがあるのであろう、ということだけ期待して。

  アンフレンデッドP2.jpg 検索したら、呪われる――。

 ブレア(シェリー・ヘニッグ)は高校で自殺したローラ・バーンズ(ヘザー・ソッサマン)の映像をYouTubeで見ている。 彼女が銃を手に持ち、気づいた人に「やめなさい」などと声を懸けられているさなか、自分の頭を撃ってそのあとの混乱の様子まで映った映像を。そこにボーイフレンドのミッチ(モーゼス・ストーム)がスカイプを申請してきて、高校生男女独特のきわどい話題と映像で盛り上がる。 すると突然、高校のクラスメイトらしき男女4人が会話に参入し、さんざん二人をからかう。 だがその会話には、見知らぬ誰かが入り込んでいた・・・という話。

  アンフレンデッド1.jpg 写真じゃないのが謎の人物。
    勿論、当然のようにローラ・バーンズのアカウントです。

 スクリーンはずっとPC画面のみを表示する。
 スカイプで会話する相手の顔や声が確認できるが、あくまでWebカメラが見える範囲、というのがホラー的構造ですかね。
 友人たちと会話しながら、ブレアはミッチに向けてだけライブリーク(LINE的なもの)を使ってこっそり「これ、どういうこと?」というような内緒話をしたりする。 他の友人たちも陰ではそうしているのかもしれないが、ブレアのPC画面しか写さないのでそこは不明で。 謎の人物からブレアにメッセージが届くが、きっとほかの人にも届いているのだろうな、と想像できるし。
 画面上で見えるものが限られるから、PCの持ち主が打ち込むメッセージを<送信>ボタンを押す前にためらう、何度も言葉を打ち直す、マウスのポインタ(矢印ですね)がうろうろと落ち着きなく動き回るといった様子に、本人の心の動揺が浮かんだり、何を考えているかがわかる、という演出はちょっと楽しい。 スカイプもフェイスブックもやっていないあたしでもわかるのだからかなり考え抜かれたやり方だろう(が、SNSの知識がまったくない、という人にはつらい映画かも)。

  アンフレンデッド3.jpg 「一回、回線切ってコイツ排除しよう」という流れに当然なるが、イラストアイコンは消えないのであった。

 それにしても「私たち、友達でしょ」という言葉の軽いこと。 ネットにより人間関係は広くなったが内容はより希薄になっている、という類型的なやつらばっかり出てくるんですけど。
 まぁ、出てくる高校生たちがみなさん揃いも揃ってクズばっかりなので、まったく感情移入できないため怖いとか思えず、どういう最後を迎えるのかが意外に楽しい、という妙なホラー映画になってしまっています。 ある意味、いちゃつく男女が真っ先に殺される、いじめる側こそ殺されるという「ホラー映画の定義」の負の方向の法則を全部ぶち込んだかのような。

  アンフレンデッドP.jpg ちなみに真っ黒いチラシ、光の加減を変えるとこのようなことに・・・これがいちばん怖いのでは。

 SNSという電脳ネットワークに入り込む呪い、という意味では『リング』『回路』に連なる系譜であるとは思うが、ローラ・バーンズが貞子ばりのキャラになれるかどうかは未知数。 その“呪い”がどこまで拡大していくのかは、バカな行為をネット上に拡散するバカどもがいなくなるまで続きそうではあるのだが・・・(それはつまり永遠ということかもしれない)。
 あぁ、残念ながら涼しくはならなかった。
 しかしこういうものに振り回される若者は大変だなぁ、と同情することはやぶさかではない。

ラベル:外国映画 映画館
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする