2016年08月20日

ミステリー・ウォーク/ロバート・R・マキャモン

 読む本は沢山あるにもかかわらず、図書館で蔵書検索したときに懐かしい本を見つけてしまうと、つい予約を入れてしまうのは何故でしょう。
 未読本の山を抱えつつかつて読んだ本をまた読む・・・しかもかなりの時間をおいて。
 これってかなり贅沢なことかもしれないなぁ。
 ロバート・R・マキャモンは90年代に怒濤のように翻訳されて一大ブームを巻き起こしたのだけど、『魔女は夜ささやく』以降、単独署名の出版が日本で途切れているのは何故!(アンソロジーに収録はありましたが)。 あたしのオールタイムベストテンに入れたい名作『少年時代』ですらも絶版です・・・文芸春秋、責任を取れ!

  ミステリーウォーク図書館.JPG そんなわけで図書館から来たのは福武書店ソフトカバーバージョン。 あたしはハードカバー版を20年以上前に図書館で借り、その後創元推理文庫に入ったときに購入し、再読。

 というわけで今回が3度目になるわけなんですが・・・プロローグを読んで愕然とする。
 びっくりするほど覚えていない!
 勿論、印象深いシーンなどは断片的に覚えているんですが・・・「あ、そういうつながりだったっけ?」とか、「あ、こういう人、いたよ!」と非常に(別な意味で)新鮮でした。
 アメリカ南部出身で、南部を舞台に主に書き続けているマキャモンのターニングポイントになった作品でもあり、これができたからこそ『少年時代』が書かれたんだろう、と思うと感慨深く、でもちょっと若書き感が見える微笑ましさもあり。 以前は全然気がつかなかったけど、スティーヴン・キングとレイ・ブラッドベリの影響がストレートに出てるところとか。
 けれど映画『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』に出てくる移動宣教師みたいな存在を普通に受け入れられたのはこの作品を読んでいたからで(そういうのが南部では非常によくあることだとわかっていたから)、何が繋がるかわかりませんよ。
 あたしは絶対唯一神非許容派なので、この作品で描かれる“神”や“信仰”については語る資格はありませんが、ネイティヴアメリカンの血をひく主人公ビリーの“迷える死者の魂に行く場所を示し、送り出してあげる力”の意味合いは信仰の種類に関係なく伝わるなぁ、と。
 2回目読んだとき、エピローグ前の章で号泣した記憶があるんだけれど、今回そこまではいかなかった(覚えていたからかもしれないし、あたしが彼らにリアルに共感できるトシじゃなくなったということかもしれない)。
 でも上下巻をサクッとあっさり読み終わった・・・予想以上のハイスピードで。
 それは(忘れていたとはいえ)再々読だったからかもしれず、やはりマキャモンのリーダビリティーの強さのせいかもしれず。 あぁ、まずい、『スワン・ソング』も読みなおしたくなってきちゃったぞ、どうしよう。
 まずは、家の未読本を何冊か片づけてからにしましょう。 もし図書館に予約入れても、しばらく取りに行けるかどうかわからないんだし、と自分をだます。 でもこれで自分の中のマキャモンブームにまた火がついちゃったらどうしよう・・・。

ラベル:海外ミステリ
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする