2016年03月13日

予兆なしのフラッシュバックと、その余波

 しばしのご無沙汰、申し訳ございませんでした。
 仕事がバタバタしているのと、急激な温度変化にいまいち身体がついていけてないのとで不定期更新となっておりまして、先日「あぁ、もう少しで追いつきそうだなぁ」というところまできていたのですが。

 10日の夜、突然、3.11のフラッシュバックに襲われました。
 これまでそんなことは全然なかったのに。 でもきっかけは、「確か、“あの日”も金曜日だったのではなかったか」と気づいてしまったためと思われます(それでスイッチが入ってしまったようで)。
 手足が震えだし、頭の中はぐるぐる。 これは眠らないとダメだ!、と精神安定剤・睡眠導入剤をのむものの効かず(効かないので一回の服用量のほぼ限界までのんだ)、朝までそのまま。 毛布にくるまってガタガタ震えてました。
 しかし立ち上がるとよろつくので、薬は効いているはずなのです。 しかしその効き目はあたしに届いてこない。 この状態で仕事に行くのはとても危険(もしかしたら駅の階段で足を踏み外して転げ落ちるかもしれないし、ホームでふらついて電車に接触などするかもしれない。 どこであたしの緊張が切れて眠り込んでしまうかもわからないし)。
 事情を簡単に上役にメールで説明し、お休みをもらうことに(指先が震えて何度もキーを打ち間違えるが、喋るより楽だった)。
 今気がついたけど、あれ以来あたし、声を出してないかも。
 神戸にいたくせに、あの地震を経験していないのに何故?、と思われることでしょう。
 実は、あの年の3月末に、あたしは一度東北に行きました。
 ボランティアできるほどの余裕も経験もないので、飛行機日帰りで(仙台空港が再開してすぐだったかな?)。 そこで見た光景や体験はとても言葉にできるものではなく。
 でも神戸に戻ってくればそこにはあたしの変わらぬ日常があって、まるで別世界を行き来したような感覚。
 家に帰ってきてまずしたのはシャワーを浴びたこと。 あたしの習慣ですが、こんなにも罪悪感の伴ったことはなかった。
 あまりに壮絶すぎたあの時間を、あたしはいつしか映画の中の出来事のように距離を置いて見るようになっていた。 その方が、あまりダメージを受けないから。
 でも人には話せなかった。 具体的なことだけではなく、あの3月に東北に行ったこと自体も。 2年くらい前か、いつものドクターには話したけれど。
 「それ、なんで話せないというか話さないんだと思います?」
 「うーん、相手が聞きたいのかどうかわからないから、ですかね。 仮に聞きたいとしてもどこまでのレベルなのか。 自分が話した方が楽になるのはわかるんですけど、何を話して何を話さないかという整理ができていなくて、そもそも整理しちゃっていいのか、というのもあって。 でもだんだん、記憶は曖昧になっていってるんです。 ショッキングすぎることは鮮明なんですけど、鮮明すぎて写真や映像みたいに思えます」
 と、すっかり<他人事>のように語っていたはずだった。
 なのに今回、“3月11日の金曜日”というスイッチが、全部の箱を開けてしまった。
 関連するニュースなどは少し前からあまり見ないようにしてたけど、自分の記憶に呑み込まれてしまった。
 仕事を休むことになって、何か食べたら気がまぎれたり眠くなったりするのではないかと思ったが、何を食べていいのかもわからない。 とりあえず体温を上げるため(寒さで震えているわけではないのであまり意味がないかもしれないが)ホットココアをつくり、飲む。 マグカップは指先にとても熱く感じられたので、実は冷えていたのかもしれない。
 TVはそれ関係の番組ばかりなので『銀河英雄伝説』のDVDを流しっぱなしにして横になる(頭には入ってこないが、見・聞き慣れているもののほうが安心できる気がしたから。 それに長いからいつまでも終わらないしね)。
 それが功を奏したのか、だんだん話がどこらへんなのかわかってきて、夕方近くに一時間ぐらいウトウトできた。 それで、震えはおさまった。
 かといってそれですべてがなかったことになるわけじゃなく。
 脱力のうちに土曜日は過ぎ、気がつけばもう日曜日である。
 家から一歩も出てはいないが、シャワーを浴びていないので気持ち悪い。
 でもシャワーを浴びることもまた少し怖いのだ、また思い出してしまう気がして。
 しかしシャワーを浴びないことには月曜からの仕事に行けない。
 今日の目標は、お風呂に入ることです。

posted by かしこん at 10:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 体調 好不調の波 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする