2016年02月06日

火星の人/アンディ・ウィアー

 やっと読み終わった・・・。
 これで映画にもいつでも行ける!!!
 大変面白かったですが、つくづくSFって一般受けしないというか、最近ではそうでもないけどちょっと前までSF好きって言うだけでちょっと肩身狭かったよな、ということも同時に思い出させてもらえた大作でした。
 マーク・ワトニーは有人火星探査ミッション<アレス3>のメンバーの一人。 猛烈な火星の砂嵐に襲われ、ミッションは6日目にして中止を余儀なくされるものの、脱出過程で彼一人が砂嵐にさらわれて行方不明に。 いったんは絶望視されたワトニーだったが彼は生きていて、火星に残された設備と物資、そして自らのアイディアで救助を待つ、あてもないサバイバルが始まる・・・という話。

  火星の人.jpg 現在は映画化に備えて2分冊となっておりますが(おまけにカバーはマット・デイモン)、あたしが買ったときは映画化は決まってたけど一冊でした。
 あたしはこっちでよかったけど、分冊にした方が売れるのかな? ← こういう対応の早さがハヤカワの特徴でもある。

 マーク・ワトニーくん、読んでいるイメージだとマット・デイモンより声がちょっと高めな気がする(年齢もちょっと若めか)。 で、なにしろ宇宙飛行士になるくらいの人材だから(普通、宇宙飛行士は科学者か技術者の面ももつ)、優秀で才能ありながらどこか純粋なところがあって・・・つまりガキっぽい。 そういう社会性の乏しさというか、自分に言動が他人からどう見られるか・どう影響を及ぼすか気にしないところとか、「あぁ、オタクだ・・・」としみじみ思ってしまうわけです。
 SFは面白いんだけど設定がまず普通の日常じゃないから、そのルールをまずは理解しないといけないというのが慣れない人にはハードル高いのかな。 この場合も、火星の環境条件やどうやって呼吸をしているか等々の理屈をまず聞かされて、全部じゃなくても8割くらいは理解しておいた方が続きでつまづかない(あとで関係することが出てくるし)。
 どうやってサヴァイヴするか、も特に派手な展開があるわけではなく、大半は地道なトライアル&エラーの繰り返し。 それがまた科学において必要な手続きであったりするわけなんだけど、興味のない人にとってはまどろっこしいよなぁ。
 著者は自らオタクを自任する人物らしく、そういうディテールをはぶかずにワトニーくんの前向きでユーモアあふれる(ときにはガキっぽ過ぎる)キャラクターで読者を飽きさせないことに成功しているけれど、それは読み手であるあたしもちょっとオタク入っているからか?
 そんなわけで、「SFって・・・」という原点(?)を思い出させてくれる、とてもわくわくする作品。 これを面白く感じたら、あなたもSF者認定!、ぐらいの。
 それでもレベル的には十分初心者向けなんだよなぁ。
 なのにミステリなどに比べて他の人に薦めにくいというのはどういうわけだ?
 SFというジャンルの特異性をしみじみ感じる今日此頃。
 それとも、そう感じてしまう自分が閉鎖的なんだろうか・・・。

ラベル:SF
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする