2016年01月22日

007 スペクター/SPECTRE

 今作がダニエル・クレイグ最後のボンドになるかもしれない、ともっぱらの噂だし、『カジノロワイヤル』からこのシリーズずっと観ている身としてはやはりはずせないです。
 『スカイフォール』のあとどうなってるのか気になるし、しかも『スペクター』だし、原点回帰の先には何が待っているのか!
 実際、集大成であるかのようにオープニング映像には『カジノロワイヤル』以来歴代の悪役たちの顔が順を追って現れ、ついには前のMも。 これまで歩んできたダニエル・クレイグ・ボンドの道筋が自然に辿れるようになっていて、「やはりこれが最後ってことなのかしら!」と思わされる。 でも予想してなかったので、数秒とはいえ見られたマッツ・ミケルセンやマチュー・アマルリックの姿に「きゃーっ!」と心の中で歓声をあげてしまったのはあたしだけではあるまい、きっと。

  スペクターP2.jpg キャッチコピーはありません。 ボンドの姿だけで十分と思われてる!

 『スカイフォール』事件後、MI6は爆破され廃墟となった元のオフィスから別のビルに移り、新しいM(レイフ・ファインズ)とともに新体制がスタートしていた。 が、ジェイムズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は焼け残った写真の謎を解くため単独行動に出る・・・という話。
 オープニング、いきなりメキシコの<死者の日>のイベントから始まるド派手ぶりは、アクション的にもとても盛り上がるんだけど「でも絶対、一般人に迷惑かけてるよね? ダブルオー要員としてそんなに人目を引く行動はどうなの?」と観る側に風紀委員ばりの厳しさをもたせてしまうほど。 人がいないところでやるのはいくらでも構わないんですけど。
 とはいえ、ダニエル・クレイグ・ボンド、なんだかすごく老けこんでいるように見える!
 まだこれで4作目でしょ? 『カジノロワイヤル』のときの若さ故の粗削り感、どこへ? それくらい『スカイフォール』が心労だったの?、と心配してしまうほど。 だからQくん(ベン・ウィショー)との会話シーンはなんだかなごみます。

  スペクター1.jpg Qくんの出番が結構多かったのもうれしかったなぁ。

 さて、今回の悪役はクリストフ・ヴァルツなんだけれども、「またあなたですか!?」と予告の段階で思ってしまったことをお許しください。 意外にも?、静かで淡々とした抑え目な演技でずっといってくれたのでとてもよかったです(どうも彼には最近、やり過ぎ感の印象が強くて)。 さすが悪の組織・スペクターのドン!の割には手抜かりが多くて笑ってしまいそうなところもあったんだけど、彼がのちにアイパッチをする理由もわかったし、組織としてはこれから成長していく過程だったのでしょう(そうでなければアジトがあまりにしょぼすぎるよ)。
 そう、ダニエル・ボンド過去作の歴史を踏まえつつ、ショーン・コネリー時代のボンドを中心にいろんなオマージュが仕掛けてあり、シリーズすべてにはまっている人ほどいろいろ気づくことがあってわくわくしてしまったのではないだろうか(あたしは主に金曜ロードショーで放送していた時代の作品の記憶がかなり残ってて、日曜洋画劇場に移ってからはあまり見てないかなぁ。 『ワールド・イズ・ノット・イナフ』は悪役がロバート・カーライルだったからそれは映画館に行ったんですけど)。

   スペクター2.jpg マドレーヌさん、一体それだけの服をどこに入れてるの?

 そしてマドレーヌ(レア・セドゥ)との恋愛は、「あぁ、そうだ、この人は激情家だった。 女と寝ることはあってもそれはあくまで任務であって、愛してしまったらそれは別次元なのだわ!」ということも思い出させてもらいました。
 だからあのラストシーンは、ダニエル・クレイグ最後の出演作としては必然。
 でも過去作の流れを考えれば続けようと思えば続けられる、という絶妙な選択で、「ダニエル・クレイグ、こりゃもう帰ってきちゃダメじゃん」という気持ちにあたしはなってしまいましたよ(感情移入しすぎ?)。
 しかしスペクター的にはこれから盛り上がっていくところだし・・・ボンド役者が変わってもクリストフ・ヴァルツでいくのはありですか?
 余韻に浸るエンドロールで、ボンド着用スーツはトム・フォードという表記を見てしまい、一体撮影中にトム・フォードのスーツは何十着(もっと?)ダメになったんだろう・・・と違う種類のため息が出た。
 そして毎回話題となるオープニングテーマ、今回はサム・スミスで、オープニングではいまいちピンとこなかったのだけれど、映画を観終わってからもう一度聴いてみれば・・・あっ、映画全体のことを歌っている!、と気づく。 これ、エンディングに流れたほうが感動した・・・でも007の様式美としてはテーマソングはオープニングだもんなぁ。 なんかもったいなかった。

ラベル:映画館
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする