2015年07月19日

レフト・ビハインド/LEFT BEHIND

 ニコラス・ケイジ主演のSF航空機パニックサスペンスのわりに上映館数が少ないな・・・ということで気づくべきだったのです。 でも予告をさらっと見たあたしは「設定としては逆『ランゴリアーズ』じゃない?」と盛り上がってしまって、まったく気づかなかった。
 これもひとつの教訓、である。
 ある日突然、何の前触れもなく世界各国で数百万もの人間(主に子供)が荷物や衣服を残して一瞬にしていなくなる、という事態が発生、残された人々はパニックに陥る。 各種通信網やエネルギー網といったライフラインのシステムもダウン。 そのころ、パイロットのレイ(ニコラス・ケイジ)が操縦するジャンボジェット機内でも多くの乗客が荷物と衣類だけを残して姿を消した。 この現象が機内だけのものなのか、全世界でも起こっているのかわからないまま管制塔との連絡を必死にとろうとするレイだが・・・家族、特に微妙に確執のある娘との再会を信じ、レイはどうにかこの飛行機を無事に着陸させようとする・・・という話。

  レフトビハインドP.jpg 高度三万フィートで消えた大量の乗客たち
   そのフライトで何があったのか?

 冒頭からレイと娘クローイ(キャシー・トムソン)とのやりとり(離れた大学に通っているので久し振りの帰郷)、家に戻った彼女と母親、弟とのやりとりをずいぶん丁寧に描写するんだなぁ、まぁそうしておくことで後半の父娘関係の回復を感動的に盛り上げるつもりなのかしら、と思っていたのですが・・・レイと妻(なんとリー・トンプソンだ!)の関係がぎくしゃくしたきっかけが、妻が近所の牧師の説教に傾倒して神を生活の中心に置いてしまったことで、娘もまたそれを理解できていない、ということを観客に周知させるためだとは。

  レフトビハインド3.jpg 空港ロビーで知り合ったクローイとバック。
   おっ、『One Tree Hill』の彼だ!

 飛行機の乗客にはイスラム圏の人や小人症の人、ジャーナリストのバック(チャド・マイケル・マーレイ)等がいたり、レイがキャビンアテンダント(ニッキー・ウィーラン)と浮気しようとするエピソードを入れてみたり、いろいろ人間ドラマとして広げようとしておりますが、非キリスト教圏の者から見たら一緒よ〜。
 あぁ、これも『神は死んだのか』と同じか・・・クリスチャンの、クリスチャンによる、クリスチャンのための映画だった・・・。
 飛行機内のパニックになりそうでならないギリギリの緊張感みたいなものはそこそこうまく描かれていたため、あぁ、なんか(パニックサスペンスとして)もったいない。 客室乗務員が二人だけって、どんだけ小さい飛行機なの?(ビジネスクラスとエコノミーにわかれているのに。 それとも、アメリカ基準ではそれでOK?)
 得体の知れない怪物の登場で全部説明(?)されてしまった『ランゴリアーズ』のほうが、ニコラス・ケイジ映画的には同じ破滅ものとして『ノウイング』のほうがまだ納得できたよ・・・。
 いや、別にクリスチャンの方々を否定する気はないんですよ。
 ただ、他の宗教も存在することが明らかに判明している中、「結局クリスチャンの神を信じることがいちばん!」と受け取れる結論にはがっかりなのです。
 内なる神は人それぞれ、その神を信じるならば・・・という結論ならば納得できるのに。
 でもこの発想自体が八百万の神を漠然と信じる、日本人ならではのものなのかも。

ラベル:外国映画 映画館
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする