2015年06月16日

容疑者/ロバート・クレイス



 これほど、内容とタイトルがいまいちしっくりこないのもなんだか珍しい。



 原題は“SUSPECT”だからその通りではあるんだけど。



 というかこの話、お互いにパートナーを失った巡査と軍用犬のジャーマンシェパードが、



出会って新たなパートナーとなる、というあらすじだけで泣きそうになってしまうところが



メイン。 なにしろプロローグにおいて示される、アフガニスタンでマギーがハンドラーの



ピートを失うことになった顛末だけであたしは号泣であった。



   擬人化されすぎないマギー視点が胸に迫ります。



 それに対して巡査のスコットはマギーに比べて存在負けしている部分もあり・・・そんな



ふうに証拠を扱ったら裁判が成立しなくなるのわかるだろ!、と叱りつけたくなるほど



いろいろ無茶をする。 それは勿論、突然の銃撃戦でパートナーを失い、自分も死の一歩



手前まで行ったトラウマのせい、どうしてもその事件を解決したい気持ちのせいだという



こともわかっているけれど・・・もうちょっと考えて行動しようぜ、と思ってしまう。



 でもそれを補ってくれるのがマギー。 根本的にけなげなジャーマンシェパードに、



あたしはやられっぱなしでした(軍用犬から怪我をしたため警察犬へと異動?になった



この40kgのお嬢さんと、一緒に暮らすのって素敵ね、と思ってしまった)。



 なにしろこの二人(一人と一匹?)がいかにして心を通わせ、信頼関係を築いていくかが



読みどころなので、結構事件そのものはおろそかというか、読み手としてもそんなに興味を



ひかれないという・・・。 だから作者もタイトリングに困ったのかしら。


posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする