2014年11月04日

石 【ふしぎ文学館】/小松左京

 『Away』を読んだ妹が、元ネタである小松左京の『お召し』を読みたいから、と地元の図書館で古い短編集を借り出して読んだらしい。
 曰く、「この頃のSFって、シンプルでベーシックで、いいね。 今度長編を読んでみようかなぁ」とのこと。 うーん、あたしもよくわからないけど、日本のSFはライトノベルの隆盛と“セカイ系”の盛り上がりでいささか二極化している面もなきにしもあらずかも(勿論、「伊藤計劃以後」は単純に“セカイ系”とくくるのも難しくなってますが)。
 しかし妹同様、あたしも日本のSFのいわゆる黄金時代、初期の頃の作品に親しみを覚えてしまう性質なので、つられて小松左京の短編集を借りてみました。

  小松左京 石.jpeg 表紙の絵はデルヴォーっぽいなぁと思ったけど、日本の方でした。

 残念ながら、これには『お召し』は収録されていない。
 でも15年前くらいに読んだ作品集(タイトル忘れた。 角川ホラー文庫だったような気もするけど、違うかも)に入っていたのが半分くらい。 つまり、内容を覚えていたのだ!
 この『石』自体、SF作品の中からホラーテイストにあふれた作品をセレクトしたもの、というコンセプト。 第一部は日常の些細な出来事がきっかけながら世界が崩壊していくであろう予兆に満ちた終わり方の作品群。 第二部は怪談ベースというか、<現代の怪談>と呼んでいい内容。 当然、『くだんのはは』も入っています。
 巻頭を飾る『夜が明けたら』は、個人的に忘れられない作品で、正直『くだんのはは』よりあたしはこっちの方が怖い。 再読して更にぞーっとしました。
 他のもどれも面白い、というかはずれがない(再読のもしっかりネタは覚えているのに、飽きることはない)。 SFとホラーの親和性についてつい考えずにはいられないほど。
 妹が、「他のも読もうかな〜」と言いたくなる気持ち、わかっちゃったわ(ちなみに長編を読みたいという妹に、あたしが薦めたのは『首都消失』でした)。
 では、あたしは今度こそ『お召し』が収録されているものを探すか・・・。

ラベル:SF
posted by かしこん at 04:09| Comment(2) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする