2014年11月15日

今日は9冊。

 もう11月も半ばですか! なんでしょう、この年末へ向けてのラストスパートの速さは。
 そろそろいろいろ準備を始めないとな、と危機感を覚えはじめました。
 なので文房具屋さんへGO。 そして本屋さんへもGO。

  ヴァイオリン職人と2.jpeg ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密/ポール・アダム
 『ヴァイオリン職人の探求と推理』の続編、早くも登場!
 人気あったのかな?(確かに面白かったけど)。 それとも翻訳権をまとめて買っていたからか。 でもあまり速いペースで出られると、うれしいけど次を待つのが余計長く感じてしまうのですけども・・・。

  マッハとニーチェ.jpeg マッハとニーチェ 世紀転換期思想史/木田元
 おお、木田元さんの学術書が文庫に! こういう専門書よりの内容はなかなか文庫にはなってくれないのですが、さすが腐っても講談社学術文庫。
 しかも木田元さんが自らの専門を遡ってのマッハとニーチェへの言及! これはぜひ読みたいです。 ニーチェ、結構好きなのです(でも『超訳・ニーチェの言葉』ブーム以降、彼の一面だけがイメージで広まっているような気がしないでもないが・・・ま、ブームも終わったので忘れ去られているかもしれませんが)。

  夢の遠近法.jpeg 増補 夢の遠近法(初期作品集)/山尾悠子
 おおっ、豪華本でしか存在しなかった『夢の遠近法』が文庫に!
 しかも“増補”ってなんですか?! 豪華本に乗ってない作品も収録、作者への作品コメントも付いている! ある意味、決定版ではないですか。 買わなくてどうする。

  ピスタチオ.jpeg ピスタチオ/梨木香歩
 あたしにとって梨木香歩でいちばん好きな作品は『からくりからくさ』なのだけれど、あれはある時期だから書ける作品であり、その後『沼地のある森を抜けて』のような円熟したというか、ある程度完成されたものを描いてしまったらきっともう戻れない、とはわかってはいる。 でも、もしかしたら・・・の気持ちも捨てきれないし、細部にツボがあるかもしれないし。 これも“流転と回帰の物語”っぽいので、『沼地のある森を抜けて』系のような気がするけれど(いえ、それはそれで面白いと思うのですけど)。

  判決破棄1.jpeg判決破棄2.jpeg 判決破棄 リンカーン弁護士/マイクル・コナリー
 ついにコナリーが出る時期になっちゃったよ・・・。
 タイトルは<リンカーン弁護士>シリーズとなっておりますが、今回はあのハリー・ボッシュ共演(?)ということで、ファンサービス大作?
 ミッキー・ハラーとハリー・ボッシュの間にある浅からぬ因縁について、ミッキーが知るのかどうなのか(ボッシュはもう知っているからね)、気になるところです。

  花冠の2−05.jpeg 花冠の竜の国2nd 5/中山星香
 もう、ここまで来たら読むのをやめるタイミングがわかりません・・・とことんまで付き合ってあげようじゃないですか。

  ダークネスサイコ1.jpeg 高階良子デビュー50周年記念セレクション1 ダークネス・サイコ 1
 あ、『ダークネス・サイコ』ってあたし最後まで読んだんだっけ・・・? 『マジシャン』+『死者の狩人』みたいな話だったよね、と思いつつ・・・え、デビュー50周年って!
 すごいキャリアの人だったのだな・・・(しかしあたしは小学生のときから読んでいるわけで、身近すぎて偉大さがぴんとこない的な)。 このセレクション、どういうラインナップなのかいまひとつ全容が見えませんが、なんか買ってしまいそうな気もしないでもない。

  七つ屋01.jpeg 七つ屋志のぶの宝石匣 1/二ノ宮知子
 次なる題材は<質屋と宝石>ということで・・・それこそあたしの宝石に関する知識は初期の『マジシャン』『パタリロ!』によってついた身としては、基本的なことは意外に忘れていないものだな、と幼児(幼少時)教育の大切さを思い知る。
 ただ、現代の質屋は結構未知の領域だな・・・<ブランド品買い取り!>のイメージが強いけど、昔ながらの要素ってどこまで残っているのだろう?
 そう思うとお仕事系マンガって実に興味深い。

ラベル:マンガ 新刊
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2014年11月14日

青雷の光る秋/アン・クリーヴス

 『大鴉が啼く冬』から読んできた、<シェトランド四重奏>もついに完結編。
 今回の舞台はシェトランド諸島でも更に離れたフェア島。
 ジミー・ペレス警部の故郷であり、婚約者のフランを両親に紹介するために休暇を利用してきたのだが、島のフィールドセンターでひらかれた婚約祝いパーティの直後、センター長のアンジェラが殺される出来事が! 折からの悪天候でシェトランド本島との交通も途絶され、単身捜査を(科学捜査の助けもなく!)余儀なくされるジミー・ペレス。
 一方のフランはジミーの両親とうまくやっていける感触を得るが、娯楽も何もないこの島にいつか移り住んできたとして、自分はやっていけるのだろうか、と考えて・・・という話。

  青雷の光る秋.jpg “秋”とはいえ緯度は高いし悪天候は多いし、冬の一歩手前のイメージ。 フェア島は一時期、世界中からバードウォッチャーたちが集まるあの島だったんだね!

 <シェトランド四重奏>の特徴として、陰惨な殺人事件は起こるものの、基本的に島の住民はそれほど多くない&ほぼ顔見知りという関係上、どこか牧歌的な空気が漂うのは事実で、だからこそ真相がわかったときの衝撃は倍増という、読者をどん底に突き落とす作品群である(他の作品は知らないのであるが、シリーズの特徴というより作者の志向・嗜好の問題かもしれない)。
 だから完結編といってもほのぼのとは終わらないかもしれないなぁと思ってはいたものの・・・まさか、こんなラストが待ち構えていようとは。
 そ、そこまでするんですか! ひどくないですか?! 読者へのいやがらせか!
 これだからイギリスのミステリは油断ならない・・・。
 ジミー・ペレス、という一人の男が<刑事>という生き方をかつて選んだ。 そして更に<よりよい刑事>になるために必要な4ステップだったというわけなのか!
 さすがに非難が集中したのか、罪悪感からかはわかりませんが、作者は続編を執筆したとのこと。 邦訳が待たれます。

ラベル:海外ミステリ
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2014年11月13日

試運転

 いま(というか結構前から)、あたしのパソコンが置いてある場所は家の中でいちばん冷え込む位置にある。 夏場はいいんですけどね。
 で、後方に<その前1mぐらいしか暖かくならない>小さなパネルヒーターを置いてあるのですが、置きっぱなしですので(当然、使わない間は棚と化すので本やらCDやら積んでました。 最近、片づけました)、いざというとききちんと動くのか、壊れているかどうかわからない危険を常にはらんでいるわけです。
 で、「いざ」というときにそれがわかっても困るので・・・本日、ちょっと試運転。
 無事に稼働しました。 多分、今シーズンもこれで大丈夫。
 でもしばらくつけていたら「あたし、腰のあたり低温やけどになるのでは?」と思うほど熱かったのに、もういいだろう、と消してみたら<冷え込み>をこれまで以上に感じてしまった・・・。
 そうして人は、楽な方へと流されていくのですね。

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2014年11月12日

姉の結婚 8/西炯子

 もうちょっと続くのかな?、と思ってましたが、これで最終巻ということで。
 まぁ、7巻で相手の離婚が成立したのだから、それ以上の障害をつくるのは難しい(わざとらしい)感じがするので、そろそろ終わりどころなんだろうなぁ、というのはわかるのですが。

  姉の結婚8.jpeg ある意味、『娚の一生』と同じ話(男女が同年代であることが前作との違い)という気がしないでもないが・・・。

 でも、話が長い分、登場人物により親しみを覚えたというか(共感はできないが・・・知り合い期間が長いという感じか)、脇キャラクターも多い分楽しめた、ということはあるかも。 結局最後まで立ち向かい勇気のなかった主人公・ヨリの姿は、「そのままでいいのです」と言ってほしい独身アラフォー女性がそこまで切実に苦しんでいるからそれの救いになるためのラスト、なのでしょうか。 でもそれを夢見てしまったら・・・現実はとても厳しい、と思ったり。 あくまでマンガなのでありうる話、女性よりも男性のほうが内面的に成長するなんてのは(そこもやはり「そうなってほしい」という女性側の願望故なのか)。
 盛り上げるための最後のひと波乱がありますが、あまりにもベタでそれはちょっと・・・的な。 むしろそんな話でページを使わずに、ラストシーンのその先で学ぶこと・わかることに言及してほしかった気が。
 それとも、それはまた番外編が出るのでしょうか。

ラベル:マンガ
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2014年11月11日

小野寺の弟・小野寺の姉

 これは舞台版の存在を知っていたので、「何故、映画?」と。
 しかし舞台版とは別エピソード(時系列的には前日譚)であることと、予告編で見たミッチーがいい男オーラを一切放っていないことが気になって、観てみることに(結局あたし、ミッチーが好きなのか?!)。

  小野寺の弟姉P.jpg 最強すぎるふたり。

 両親を早くに事故でなくしてから、姉弟で一軒家に暮らしてきた小野寺家の姉・より子(片桐はいり)と弟の進(向井理)も、もう40歳と33歳になった。 二人とも定職を持ち、こだわりや性格もまるで違うが恋愛に消極的なところだけはよく似ている。
 ある日、小野寺家にまったく知らない人宛の郵便物が配達されてきた。 「届けに行ってあげましょう」というより子と、「そんなのは郵便局に任せろよ」という進。 結局より子に押し切られて連れてこられたマンションでの出会いが、姉弟に恋を運んでくることに・・・という話。 しかしこれはラブストーリーではなく、あくまでコメディであり、しかも話自体は結構ベタ(よくある話)である。 なので面白さはひとえに小野寺の弟姉の関係性にあり、下手すれば姉に片桐はいりを持ってきたことがすべて、といえるかもしれない。
 より子さんを<子供の頃から容貌にコンプレックスのある女性>と設定して、あえて片桐はいりをかわいくない感じで撮る、というのは非常にずるい。 だけどより子さんはファッションセンスなかなかで、着こなしも上手(スタイルもよし)なのである。 コンプレックスが強力なものだったら、そんなにお洒落できないと思うんだけど! 本人はそう思いこんでるだけだけど実際はそうでもない、という客観性のために、より子さんがかわいく映るショットがほしかった(『かもめ食堂』のみどりさんはあんなにもかわいかったのに!)。
 逆に向井理は<いつも寝癖が直らない研究バカ>が似合っており、今までシリアス顔で恋愛ドラマをやってきたことが実は本人は本心ではうれしくなかったのでは、と思うくらい、この役柄が地のように感じられる。

  小野寺の弟姉3.jpg 小野寺家にあるものは、ほとんどが“昭和”。
 まぁ、家族というか、姉弟のひそかに屈折した大きな愛情を描いているので、ハートウォーミングな気持ちになるのは確かです。
 そして期待の及川光博は、<自分がハンサムだと自覚していない冴えない営業マン>を完全にミッチーオーラを跡形もなく消して好演。 “ハンサムと自覚していないが性格的に素晴らしければ自覚しているハンサムよりもはるかにグレードは上”、とあたしは思っているのですが、まったくそうではない<残念なハンサム>を終始一貫ぶれずにやり遂げていて、「いやー、ミッチー、うまくなったなぁ」とニヤリとしてしまいましたよ。
 あとはムロツヨシが<売れない俳優>という、これまた「地ですか?」なキャラで出てきて、もうこれはストーリーコメディというよりもキャラクターコメディだな!、と実感。
 だからたとえ媒体が変わっても(深夜の連ドラにできる可能性大)、主演のふたりは絶対変わらないんだろうな〜。
 エンディングテーマは阿部真央で、「あ、久し振りに彼女の歌をフルコーラス聴いた」と思いました。

ラベル:日本映画 映画館
posted by かしこん at 04:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月10日

それ以外に、7冊。

 たとえばジェフリー・ディーヴァーの新刊が並ぶと「秋だなぁ」と思う。 実は本屋の新刊棚にも季節感が存在する。 多分、定期的に書店に通う人ならそれぞれの季節ポイントをもっているはず。 そして11月・12月の定番ともいえるマイクル・コナリー新刊も、来週出るみたいです。

  007白紙委任状1.jpeg007白紙委任状2.jpeg 007 白紙委任状/ジェフリー・ディーヴァー
 リンカーン・ライムシリーズ、キャサリン・ダンスシリーズと、最近は周回遅れで読むことが定番化しつつあるあたし。 でもドン・ウィンズロウがトレヴィニアン『シブミ』の前日譚を書いたものを買ってしまっているので、なんとなくこれも持っておこうかな、みたいな。 なんなのあたし、コレクター?

  さよならの手口.jpeg さよならの手口/若竹七海
 なんとものすごくお久し振りに葉村晶が帰って来た! しかも文庫書き下ろしとは、ラッキー! あとがきによれば、前作『悪いうさぎ』は13年前だそうである・・・。 出てすぐ読んだわけではないのであたし自身はそこまでのインターバルではなかったけど、洒落にならない後味の悪さはしばらく引きずりました。 若竹七海は“日常の謎”系統の作品でデビューしたし、初期の頃は甘さもあったし、コージー的作品も多くあれど、誰しも<心の中の冷たい何か>を持っている、という手ひどい読後感が彼女の真骨頂ではないかと思う。 でもクールさが救いというか、あざとさがあまり感じられないのが昨今隆盛気味の<イヤミス>とは一線を画すところ、ではないかしら。
 つまり個人的には湊かなえは読もうとは思わないけど、若竹七海は読もうと思う、ということです(ドラマ『Nのために』はドキドキして見てますけど)。

  猫舌男爵.jpeg 猫舌男爵/皆川博子
 ついにハヤカワ文庫も皆川博子の短編集を出すように(親本は講談社)。
 ハヤカワでは長編のイメージがあるのですが、<皆川博子推し>のためには短編集もほしいところですかね。 あたしは『双頭のバビロン』『アルモニカ・ディアボリカ』の文庫化をお待ちしております。

  スカウト52.jpeg スカウト52/ニック・カッター
 タイトルはボーイスカウト第52隊の意味でしょう。 “カタカナ+数字”というタイトリング、結構あります。 <14歳の少年たちを襲った恐怖を描く正統派ホラーの傑作>という裏表紙の言葉に惹かれ。 600ページ弱のボリュームをそれだけで引っ張れるのか?!
 ちなみにニック・カッターとはクレイグ・デイヴィッドソンの別名義だそうである。

  邪悪な少女たち.jpg 邪悪な少女たち/アレックス・マーウッド
 まるで対をなすような、こっちは少女たちのひどい話。 そして同じくらいの厚さなんだな、こっちも。 是非読み比べたい!

  屍者の帝国.jpeg 屍者の帝国/伊藤計劃×円城塔
 これはまだ文庫になるとは思っていなかったのでびっくり(ハードカバー出てから一年半ぐらいしかたっていないのでは?)。 『虐殺器官』『ハーモニー』のアニメ映画化決定への勢いに乗っかる感じかしら。 あたしにはありがたい誤算でしたけど。
 伊藤氏生前の円城氏との対談を読んだことがある身としては、円城氏によるあとがきに、そんなに仲が良かったわけではないみたいな感じのことが書かれていることに驚いた。 つきあいは短かったかもしれないけど、すごく二人に通じるものがあったような記憶があるから(だから編集者も中断したこの作品の続きを書く相手として円城氏を選んだのであろう)。 が、伝説となった存在と引き合いに出されるのはつらい、という本心なのかもしれず。 芥川賞もらっても、勝った気にはなれないんだろうな。

  暴れん坊本屋さん完全版.jpeg 暴れん坊本屋さん完全版【平台の巻】/久世番子
 なんだかしみじみしてしまったり、後味悪そうなものばかり買うことになっちゃったよ、ということでお口直しに。 もともとの本は以前、妹から借りて読んだことがあるのではあるが、多分結構忘れてるし。 「本が好きなら本屋で働けばいいじゃない」と言われることもあるのだが、そうしたら多分あたしは今以上に本を買いこんでしまうことになるであろうし、書店業界にもある黒い話(書店員さんのPOPは大半やらせ・仕掛けであるなど、今でもやんわり耳に入ってくることをもっとダイレクトに知ってしまうのだ!)に踏み込んだら逆に出版社不信になりそうなのは明白。 なので今の仕事を失ったとしても、書店員にはならない! 同様に、映画館で働く気もない(ただで映画は見られるらしいが、そんな時間はあまりないらしい)。 好きなものを支えるためには、客でいることがいちばんの貢献になるかと。
 結構お金、使っちゃいましたし。

ラベル:マンガ 新刊
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2014年11月09日

結局買ってしまった、『悪童日記』三部作

 普段はぐずぐずと優柔不断なあたしではございますが、こういうときは行動が早い。
 電子書籍でもいいかなぁ、とは思ったのだが、今の仕事場で別の部署に本好きの人がいることが判明、映画『悪童日記』を見たことを話したら「面白そう」と言っていたので(その人は原作のことを知らなかったが)、人に貸すことを考えたらやはり紙の本のほうがいいわけで。

  悪童日記本1.jpg 悪童日記/アゴタ・クリストフ
 表紙がいい感じになっていたのも購入した大きな理由のひとつ。
 最初にハヤカワepi文庫になったときの装丁は「微妙・・・」だったから。

  悪童日記本1−2.jpeg わかりやすくepi文庫が共通の装丁フォーマットを持っていたせいもある。 それも初期だけで、今はなくなりましたが。

 ところでアゴタ・クリストフという名前、アガサ・クリスティの現地語読みとかつて読んだ気がするんだけど、文庫版訳者あとがきにはそのことは一切触れられていなかった・・・あたしの記憶違い?
 ちなみに原作では“ぼくら”が祖母の家に連れられてきたところから始まっていた。
 <大きな町>の描写がない! なるほど、あれは映画的な説明描写だったか(幸福な時期を一瞬でも挿入することで、<小さな町>での出来事の理不尽さを強調するためか)。
 平易で簡潔な文、短い章立て故どんどん読んでしまいそうになり、「待て! あたしには予約ありで図書館から借りている本がある!」と自分を押しとどめなければならなかった。

  悪童日記本2.jpg ふたりの証拠/アゴタ・クリストフ
 この同じテイストの表紙の絵が、なんかいいのだ。

  悪童日記本3.jpg 第三の嘘/アゴタ・クリストフ
 実際の本には映画のキャンペーンのための帯がついているが、それをはがして、本棚に表紙側を向けて三冊並べておきたい衝動にかられる。
 しかも、フランス文学の翻訳者としてある程度の地位を築いていると思っていた堀茂樹にとって、これが初めての翻訳だったとは!(言われてみれば、あたしの中のイメージより実際に翻訳している作品は少ない)。 しかも当時出版社に伝手をもっていなかったので原稿を郵便で早川書房に送りつけてたとか、気鋭のフランス文学者としてはなんだか切ない話である。 でもそれを受け入れる早川にはいい編集者がいるんだろうなぁ、と思う(まぁ、そういう勢いの社風であるというイメージもあるんだけども)。
 読みかけの本はいろいろあるのだけれど、結局これは隙を見て読んでしまうんだろうなぁ、という気がしている。

ラベル:海外文学
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2014年11月08日

悪童日記/A NAGY FUZET

 原作の『悪童日記』を読んだのはもう15・6年前であろうか(もっと?)。 小学校からの友達にゃーみみさんが「すっごい面白いよ!」と貸してくれたのがきっかけである(その頃、世間的にはすでにベストセラーだったかもしれない)。 一気読みした彼女と同様あたしも一気読みし、三部作全部読んで、しばし魂を抜かれた。 世の中に<映像化不可能>と言われる作品は多々あるが、この三部作こそがその筆頭ではないのか。
 それを映画化って、大丈夫なのか!
 心配半分、でも見届けたい気持ちも半分。
 監督がアゴタ・クリストフ本人と交流があった人物と聞いて、下手なものはつくらないだろうと確信する。 でもあたしの記憶の中では勝手にポーランドに置き換わっていたんだけど、実際はハンガリーでした。 ハンガリー語の映画、新鮮。

  悪童日記P.jpg 僕らは書き記す。 この眼に映る、真実だけを。

 <大きな町>に住んでいた一家だが、戦争の気配が近づき双子の“僕ら”は、母親に連れられ<小さな町>の祖母に預けられる。 祖母は<魔女>と呼ばれており、“僕ら”を<牝犬の子>と呼んで「働かざる者食うべからず」と日々厳しい労働を課す。 そして戦争によって影響を受けていく<小さな町>の姿を自分たちの状況と重ね合わせるかのように、“僕ら”は起こった出来事を克明に、事実のみを記すことを決めた日記を書きはじめる。
 原題“A NAGY FUZET”『大きな帳面』の意。 だから『悪童日記』というタイトルは内容を踏まえたかなり大胆な意訳である、みたいなことを翻訳者・堀茂樹氏があとがきで書いていた記憶がある。 “僕ら”ははじめから悪童というわけではなく、生きていくために必要な力を手に入れていったら、結果的に<悪童>と呼ばれるのかもしれないようになった、という話、というか。

  悪童日記1.jpg “僕ら”を演じたアンドラーシュ・ギーマーントとラースロー・ギーマーントの、ほんとの双子の役者が素晴らしい。

 なかなか美少年、でもどんどん薄汚れていっても衰えない、むしろ強くなる眼光の鋭さ。 容易く感情を現わさない表情、何者にも取り込まれないかたくなさと、自分たちが感じ取った道徳を唯一のよりどころにするあやうい純粋さ。 すごい難しい役だと思うんだけど、そこはやはり双子である強さなのか、一歩間違うと荒唐無稽になる部分にも説得力を添えてくる。
 映像化不可能と思っていたのは三部作を読んでいたからで(原作は二作目が一作目を、三作目が二作目をひっくり返す内容だったから)、あえて一作目『悪童日記』だけにしぼって忠実にやれば映画化できるのだ、とこれを見て気づかされました。
 特に彼らの日記の表現は、映画だからこそできる部分。
 東欧っぽいくすんだ空気感(特に冬の寒さ)を映し撮ったカメラも素敵。
 原作はもっと残酷だったりひどい内容があったような気がするが、映画ではそのあたりは直接的には描かず、けれど間接的に想像がつくように。 受け取るあたしの年齢が変わったせいもあるかもしれないけれど、映画のほうがちょっとマイルドな表現になっているような感じがする。 でも描かれている重みは、同じなのだろうけれど。
 あぁ、思っていた以上に完成度が高かったよ!
 無理だとわかっているけれど、この双子で『ふたりの証拠』も映画にしてくれないかな!
 そしてもう一度、原作の三部作を読み返したくなったあたしなのだった。

ラベル:映画館 外国映画
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2014年11月07日

あわただしい一日

 金曜日、思いのほか仕事が早く終わり(といっても定時は過ぎているわけですが)、行けないだろうと思っていた映画館へ行く(その前に本屋の新刊コーナーチェックを忘れない)。
 なので映画館にはぎりぎりで到着・・・この季節になんだか汗だくになっているあたし。
 しかし肝心の映画はいささかこちらの期待よりもツボを外され・・・(まったくダメということではないんだけど、どうしてもノリ切れないところがあり)、不完全燃焼。
 口直し(?)のため、レイトショーをやっている映画館まで小走り。 21時上映開始の別の映画も急遽見て・・・こっちは特に前知識あまり入れていなかったせいもあるけど、細かいことはどうでもいいアクション映画だったので、なんだかすっきりする。
 うむ、ある意味ストレス解消のための映画館訪問なのに、それでストレスをためてどうする?
 しかし、シネコンに行く途中のエレベーターの中で、懸命にスマホで映画情報を見ている男性がいて、「あ、映画を見ることは決めているが何を見るかははっきり決めてない人なんだな!」、と思ってちょっとなごむ。 で、その人は結局あたしと同じシアターに入ってきたのでニヤリとする。
 別に話しかけたりとかしませんが(あやしい人だと思われるし)、そういうささやかな何かを目にしただけでちょっと楽しい。
 実は、あたしの映画館行きを後押ししているのはそういうことの積み重ねもあるのかも。
 そんなわけで、自宅到着は0時少し前。
 次の日が休みだからそこできる、あわただしい贅沢でした。

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2014年11月06日

パタリロ! 93/魔夜峰央

 最近の『パタリロ!』はシリーズ物(続き物)があまりなく、どこからでも読めるけれどもかつてのような長編の読み応えには欠ける。 やはり長編を描くというのは体力が必要なのかなぁ。

  パタリロ93.jpeg 帯によれば、今回のテーマは「パタリロ殿下に学ぶリーダーに必要な6つの仕事術」だそうである。

 基本マリネラから出ない、パタリロとタマネギたちとのやりとりで話は進むが・・・なんだか前にも読んだことがあるような“偉大なるマンネリ”度合い炸裂。 でもそれは劣化ではなく安定感のレベルに保たれているのはよかった。
 でも初期の『忠誠の木』『Fly Me To The Moon』などでも十分にパタリロのリーダーシップというか、責任を取る決断などは十分読み取れてたし、今更改めて言うことでもないような・・・でも、「仕事術」みたいな言葉が売れる(もしくは人に手を取らせる)要因になるのかしら?
 100巻、もうすぐだなぁ、って思ってたけどまだ93巻か〜。 意外に進まないものですね。

ラベル:マンガ 新刊
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2014年11月05日

舞妓はレディ

 周防正行監督の新作。 WOWOWのドキュメンタリーで映画タイトルロゴ職人(赤松陽構造氏)の仕事紹介でこの映画のことが取り上げられていて、だからだいぶ前からこの映画のことを知っていたのに、「はっ!、これって、『マイ・フェア・レディ』のパロディかっ?!」と気づいたのは公開が始まってテレビCMを何回か見てからだった・・・。
 こういう“言葉遊び”的なものへの疎さが、オヤジギャグを好まない性格につながっているのかも。

  舞妓はレディP1.jpg あたし、舞妓さんになる。

 京都、長い歴史を持つ花街<下八軒>に、絶対に舞妓になりたいという少女・春子(上白石萌音)がやってきた。 しかし彼女は津軽弁と鹿児島弁のネイティヴに育てられたバイリンガルで、言っていることが誰にもなかなか伝わらない(しかしあたしは結構わかってしまった・・・)。 たまたまその場にいた言語学者の「センセ」・京野(長谷川博己)が、このバイリンガルを完璧な京都弁スピーカーにしたいと興味を持って擁護したため、春子は舞妓修行への道を歩むことになる・・・という話。
 花街は「はなまち」ではなく「かがい」と読む、など、これまで通り周防監督の綿密な取材の上に成り立っているのは感じた。
 <ミュージカル風>とは聞いていたが、ここまでベタなミュージカルだったとは・・・つらかった、とてもつらかった。 途中で、「うぉー、もう殺してくれ」と思うほどだった(あたしほんとにミュージカルがダメだ、と自覚)。 だって、あえてミュージカルにする意味がまったく見えない。 たとえば、春子が「あっ」と足を止めるシーンでセンセへの淡い恋心を自覚したことが十分わかるのに、そのあと恋を知ったヨロコビを高らかに歌い上げられても・・・わかってるから。
 それとも、舞妓や芸妓が歩む人生というのは結構へヴィなものだから(最近はそうではなくなっているだろうけれど、かつては水揚げされるということはお大尽の二号さんやお妾さんになるのがゴールということだから)、それを覆い隠すためのファンタジックな装置としてミュージカルという枠組みが必要だったのだろうか。
 でも、「所詮水商売だよ」という部分も描かれてますけどね。

  舞妓はレディ7.jpg 舞妓必須三単語 「おおきに」・「すんまへん」・「おたのもうします」

 繰り返される♪京都の雨は〜♪は『マイ・フェア・レディ』“スペインの雨”へのオマージュだろうし、多分「それ、いらなくない?」とあたしが思うところは『マイ・フェア・レディ』にあるシーンなのかもしれない。 でも、前作『終の信託』が重すぎた反動か、『ダンシング・チャップリン』の悪影響か、周防監督どうしちゃったの?、という気持ちは拭いきれない。 周防正行映画オールキャスティング、みたいな豪華な顔ぶれなんですけどね。
 しかしそんなふうに思うのはあたしだけなのか・・・映画館ではこの映画のサントラがすっかり売り切れていて(まぁ、公開してからだいぶたってますけど)、楽しんでいる人が結構いる雰囲気だったのだ。 キャッチーといえるのはそれこそ“舞妓はレディ”だけで、それ以外の楽曲はもう一回聴きたいとか歌いたいとかそういうレベルではまったくないにもかかわらず。
 ただし、エンディングに満ちるハッピー感はすばらしく、そのために二時間近くの我慢があったのかなぁ、と思うほど。 そのミュージカル演出は『ジャージー・ボーイズ』を思い出させ、シルバーグレイのタキシードに山高帽で軽快にステップを踏む岸部一徳が、クリストファー・ウォーケンにダブる。
 そうか! 岸部一徳は日本のクリストファー・ウォーケンなのか!
 それがわかったのは収穫。 そして上白石萌音さん、とても歌が上手いです。

ラベル:日本映画 映画館
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2014年11月04日

石 【ふしぎ文学館】/小松左京

 『Away』を読んだ妹が、元ネタである小松左京の『お召し』を読みたいから、と地元の図書館で古い短編集を借り出して読んだらしい。
 曰く、「この頃のSFって、シンプルでベーシックで、いいね。 今度長編を読んでみようかなぁ」とのこと。 うーん、あたしもよくわからないけど、日本のSFはライトノベルの隆盛と“セカイ系”の盛り上がりでいささか二極化している面もなきにしもあらずかも(勿論、「伊藤計劃以後」は単純に“セカイ系”とくくるのも難しくなってますが)。
 しかし妹同様、あたしも日本のSFのいわゆる黄金時代、初期の頃の作品に親しみを覚えてしまう性質なので、つられて小松左京の短編集を借りてみました。

  小松左京 石.jpeg 表紙の絵はデルヴォーっぽいなぁと思ったけど、日本の方でした。

 残念ながら、これには『お召し』は収録されていない。
 でも15年前くらいに読んだ作品集(タイトル忘れた。 角川ホラー文庫だったような気もするけど、違うかも)に入っていたのが半分くらい。 つまり、内容を覚えていたのだ!
 この『石』自体、SF作品の中からホラーテイストにあふれた作品をセレクトしたもの、というコンセプト。 第一部は日常の些細な出来事がきっかけながら世界が崩壊していくであろう予兆に満ちた終わり方の作品群。 第二部は怪談ベースというか、<現代の怪談>と呼んでいい内容。 当然、『くだんのはは』も入っています。
 巻頭を飾る『夜が明けたら』は、個人的に忘れられない作品で、正直『くだんのはは』よりあたしはこっちの方が怖い。 再読して更にぞーっとしました。
 他のもどれも面白い、というかはずれがない(再読のもしっかりネタは覚えているのに、飽きることはない)。 SFとホラーの親和性についてつい考えずにはいられないほど。
 妹が、「他のも読もうかな〜」と言いたくなる気持ち、わかっちゃったわ(ちなみに長編を読みたいという妹に、あたしが薦めたのは『首都消失』でした)。
 では、あたしは今度こそ『お召し』が収録されているものを探すか・・・。

ラベル:SF
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2014年11月03日

今日は2冊。

 創元推理文庫の10月最後の新刊、入手。

  ウィンブルドン.jpeg ウィンブルドン/ラッセル・ブラッドン
 これも「タイトルだけ知っているけど現物は見たことない」作品群の中のひとつ。
 テニスを題材にしたミステリの傑作として名高い、という噂だけは聞いていたものが・・・このたびめでたく復刻! 訳は大ベテラン・池央耿さんであるので新訳ではないようだが、池さんとの付き合いも長いので問題はない。
 スポーツは自ら進んで見る方ではないのですが(見たら見てしまうんだけど)、小説だとなんだか夢中になれる不思議(テニスのだいたいのルールも、あたしは『有閑倶楽部』で覚えたような気がするし)。 つくづく、インドア派です。

  消えた少年.jpeg 消えた少年/アンナ・ヤンソン
 こちらはスウェーデンミステリ。 しかも舞台は保養地でもある風光明媚なゴットランド島。
 観光案内的な要素もありそう(確かアニメ『魔女の宅急便』のモデルにした場所だったのでは・・・)!
 オースン・スコット・カード『消えた少年たち』という名作がすでにあるせいかもしれませんが(そしてあたし自身がまんまとそれにやられて号泣した記憶が明確に残っているからかもしれませんが)、なんだかこういうタイトルに弱いあたしです。
 表紙の感じもなんだかずるいよなぁ・・・。
 そんなわけで、ドラマや映画も消化しなければいけないのに、本浸りにもなりたい昨今。
 一日48時間ください・・・。

ラベル:新刊
posted by かしこん at 07:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 買っちゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月02日

ジャージー・ボーイズ/JERSEY BOYS

 予告で『君の瞳に恋してる(Can't Take My Eyes Off You )』が使われていて、「この人たちがオリジナルなの!」と驚いて、見るのを決めた(しかも予告ナレーションは小林克也だったし)。 ブロードウェイミュージカル作品の映画化、とのことだが、クリント・イーストウッドならただのミュージカル映画にはしないだろうとの期待もあって。

  ジャージーボーイズP.jpg クリント・イーストウッドがあの傑作ミュージカルを映画化するなんて夢のようだ。
    夢、栄光と挫折――それでも僕らは歌い続ける。

 あのビートルズよりも先に、世界を席巻した自分たちで曲を書いて歌った4人組・“ザ・フォー・シーズンズ”。 彼らの人生をモデルにつくられたミュージカル『ジャージー・ボーイズ』はトニー賞も獲り、2005年の初演以来現在もロングラン上演中。 それをあえて映画化する意味とは?
 でもイーストウッドは音楽とヴォーカルの大切さがいちばんだとわかっているかのように、メインキャストはブロードウェイ版と同じ人を起用(舞台と違って、映画で16歳設定から始めるのは無理があったけど・・・)。 オリジナルの<ザ・フォー・シーズンズ>を知らないあたしですが、大変楽しめました。 露骨にミュージカルじゃないのもよかったし。
 『ジャージー・ボーイズ』とはメンバーがニュージャージー出身であることから。
 1950年周辺、ニュージャージーの特に貧困地域に住んでいた彼らは、そこから抜け出すにはマフィアになるか軍隊に入るか、スターになるしか選択肢はなかった。 チンピラに過ぎないトミー(ヴィンセント・ピアッツァ)だが、スターを夢見て毎晩バーのステージに立つ。
 ある日、“天使の歌声”を持つフランキー(ジョン・ロイド・ヤング)が現れ、さらにシンガーソングライターの才能を持つボブ・ゴーディオ(エリック・バーゲン)も登場し、ベース担当のニック・マッシ(マイケル・ロメンダ)とともに、無敵のハーモニーが完成する。

  ジャージーボーイズ2.jpg プロデューサーに新曲を電話を通じて聴かせることも。

 オリジナルはミュージカル、とはいえ、歌うのは歌手としてなのでほぼストレートプレイと変わりない。 <歌合せ> → <レコーディング> → <TV出演での発表演奏>と続く流れに、同じ歌が繰り返されるのを飽きさせないためか、本番中にメンバーの独白を入れてみたりと演劇的工夫が。 こういうミュージカルならば、大歓迎でございます。
 瞬く間にスターダムに乗る、というあたりは「みなさん、だいたい想像がつきますよね」とばかりに描き過ぎず、大胆に省略。 栄光からの転落部分も華やかさから遠い場所を描くことで伝える。 彼ら4人の信頼関係がどう培われ、どう壊れていったのか、むしろそちらに重点が。
 ここでキーマンになるのが町を牛耳る実力者ジップ・デカルロ(クリストファー・ウォーケン)。
 彼は最初からフランキーの才能を見抜いていた人だが・・・イタリア系に優しいし、もしかしてゴッドファーザーのモデルの人? そう考えるとマフィアと芸能界の深いつながりのようなものも見えてくる(ドラマ『ケネディ家の人々』では若きフランク・シナトラがマフィア(それともギャング?)の使いっぱしりとして出ていたし)。

  ジャージーボーイズ1.jpg それでも彼らは確かに一世を風靡したのだ。

 『君の瞳に恋してる(Can't Take My Eyes Off You )』を初めて聴いたのは子供の頃、多分誰か女性グループのカバー。 ただの底抜けに明るいラブソングだと思ってた。 でも6・7年ほど前にミューズがカバーしたこの曲を聴いて、ノー天気な歌詞の奥に壮絶な何かが秘められているのを初めて感じて、この曲への認識を新たにした。
 そしてこの映画でこの歌がどうやって生まれたのかを知って・・・涙が出た。
 人に歴史あり、ですが、楽曲にも歴史あり。
 あぁ、これはサントラほしいかも。 改めて“ザ・フォー・シーズンズ”聴きたいかも。
 クリント・イーストウッド、なんて正しい音楽映画をつくってくれたんだ!
 エンドロールで、唯一といっていい“ミュージカル風演出”が取り入れられていた。 これくらいならば許容範囲です。 というか、音楽に合わせて軽快にステップを踏んでいるクリストファー・ウォーケン、キュートすぎ!

ラベル:外国映画 映画館
posted by かしこん at 19:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月01日

まさか! ついに!

 昨夜、スーパードラマTVで『ブリッジ』シーズン2第8話を録画しながら見ていたら、41分過ぎ頃であろうか、「HDDの残り容量がなくなりました。 録画を中止します」というメッセージが画面に出て、自動的にシャットダウン。
 お、おい、見てたんだぞ!(しかし帰宅したのが23時過ぎであったため、レコーダーの電源はタイマーのため自動で入ったことになっているので、途中からあたしという視聴者がいたことは感知してくれていない)。
 というか、ついに「HDDの残り容量がなくなりました」と強制的に録画番組をぶちぎられる状態になっちゃってるのね!、と、あわててDVDに落とせるものは落とし、どんどん見てどんどん消し(なにしろ土曜日も6番組くらい撮る予定があるので)、徹夜でどうにか残り18時間余をつくる。
 とりあえず30時間は余裕がないとまずいですよね。 11月から新番組も始まりますし。
 なので今日はこれからも、どんどん消化していく予定。

posted by かしこん at 17:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記のようなもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする