2014年08月17日

テニスコートの殺人【新訳版】/ジョン・ディクスン・カー

 夏休みはヘニング・マンケル『北京から来た男』を一気読みする予定であったが、諸般の事情により断念・・・(なんか去年も似たようなこと、なかったか?)。
 なので日々の通勤電車で地味に読んでいた『テニスコートの殺人』を読み終えてしまうことに(なにしろ途中で2回乗り換えるので、集中して読めない。 しかも電車に乗ってるトータル時間は15分以内だし)。 登場人物があまり多くなかったのと、それほど長くない(336ページ)というのがよかったか。
 でもこれがなかなか、面白かったんですよね!

  テニスコートの殺人新訳版.jpg 読み終わってから表紙を改めて見ると、意味深だわ。

 名探偵フェル博士モノだけれど、若き恋人たちヒュー・ローランドとブレンダ・ホワイト視点で物語は進むので、フェル博士は純粋謎解き要員。 パタリロがよく変装するフェル博士のイメージがあたしの中に刷り込まれてしまっていたので、実は大男と知ってびっくり!(服装などはイメージ通りでしたが)。
 絵に描いたようなどら息子フランク・ドランスや、甘々の後見人ニコラス・ヤングなど、登場人物に時代を感じてしまったりもするのだが(そりゃそーだ、書かれたのは1939年である)、数は減っただろうがこういう人、今でもいるんだろうな・・・と思わせる説得力はある。 人間って、変わらないのね。
 さて、ここで重要なのは“足跡の謎”
 疑われまいとするカップルの行動が余計な疑惑を招きそうで「おいおい!」とつっこみたくなること再三。 で、フェル博士が披露する真相も、十分論理的ではあるのだが、「これ、実際にやったらかなり間抜けなことにならないかな?」と思ってしまった(なんかすみません)。
 でも会話劇としてはすこぶる面白く、『火刑法廷』のようなおどろおどろしさ・オカルト趣味もなく、純粋推理的ミステリとして「カーってなんかよくわからなくて苦手だわ〜」という人に薦めやすい!、と思う。

ラベル:海外ミステリ
posted by かしこん at 08:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする