2014年08月15日

メトロ42/METRO

 シネ・リーブル神戸でこの映画の予告編を見て・・・「ロシア映画だけどハリウッド映画に負けない大迫力!」みたいな謳い文句に惹かれてみました。 パニック&ディザスタームービーって結構好きなもので。

  メトロ42ーP.jpg 地下鉄パニック・ムービー最高傑作に大都市モスクワ陥没!!

 高級マンション(ホテル?)の上階から眺めるモスクワの風景はかなり近代化され、整備された美しい大都市に見えるが、その大都市の中枢をめぐる地下鉄は「いつの時代の?」というくらい古い(改修工事とかされてないのか?)。 機関司令室みたいな部屋も、昔の日本映画『新幹線大爆破』の国鉄施設より古い&機能低そう。 ロシア、大丈夫か!、とまず思ってそれだけでハラハラする。 結局、高層ビルを地盤をしっかり作らずにどんどん建てていってしまったため、市内を流れる川の水がじわじわ浸食し、地下鉄トンネルの弱いところに負荷がかかって・・・という原因でした。
 ある朝のラッシュ時、地下鉄42号に乗り込むことになった人々の点描からスタートするあたり、パニック映画王道の構図。 しかしちょっと面白いのは、主演級の医師(セルゲイ・プスケパリス)の妻(スヴェトラーナ・コドチェンコワ)が浮気していて、地下鉄に夫とその浮気相手が一緒に乗り合わせるところ。 夫は浮気されていることを知っているけれど黙って我慢していた状態で、普通なら事故後は見知らぬ人々が協力し合って生還を目指す流れになるはずなのに、この二人は最後まで協力し合わないというか、途中で殺し合いをしかねない勢いのままだった、というのが新鮮というか、お国柄なのでしょうか、と思ったり。

  メトロ42−1.jpg 奥さん超美人。 『裏切りのサーカス』のロシア人スパイだった人だ〜。
 じわじわ漏れていた水が濁流となってトンネルの天井が一気に陥没、地下鉄の運転士が急ブレーキをかけるシーンは・・・スローモーションや無音を効果的に使い、特に窓ガラスの割れた細かい破片が散らばる様子が場面を美しく彩るけれど、描かれているものはとても恐ろしい。 シーン自体はさほど長いものではないのだが、JR西の福知山線脱線事故を思い出してしまい、思考停止に(当時のニュース映像などの記憶のふたが開いてしまって、そっちに飲み込まれそうになったのであえて思考を停止させたというか)。
 なるほど、これでは関西で拡大公開できないなぁ、と納得。
 地下水が襲ってきてからは『ポセイドン・アドベンチャー』的になるので・・・つらいのはそこだけでした。

  メトロ42ー2.jpg とりあえず、我先にと逃げる人々。
 地下鉄のレール周辺には電気通ってないのか?!、とこれまたハラハラ。 これもお国柄なのかなぁ、と思ったのは、急ブレーキによる慣性の法則で乗客はほぼ吹っ飛んだりしているのに、いち早く気がついたやつは倒れている人の懐から財布盗んだり・・・「意識ある者・動ける者からまず協力し合おう」という空気がまったくないことにびっくり。 なんか逃げ遅れちゃったから一緒に行きますか、ぐらいの感じ。 ドライだ。
 救助体制のほうも大きく描かれるところもポイントのはずなんだけど・・・ロシア当局、あまり機能していない?、という感じであまり見せ場にならず。 決死の覚悟の救助隊(精鋭なのだろうけど3人)にすべてが託されてしまうお粗末さ。 しかも、それより夫と娘が事故車両に載っていると知った妻の苦悩のほうがクローズアップされてしまっていて、「えっ、実はラヴストーリー、もしくは家族の再生の話?!」とびっくり。
 都市の基本的なインフラにお金をかけてこそなんぼですよ、という教訓が薄まってないかい?!
 報道の自由がいまいちなかったり、でもそれを潜り抜けるしたたかなジャーナリズム精神とか、ロシアという国(というかモスクワ限定?)の現状をなんとなく垣間見られた気がしたのは面白かったです。 確かに、ハリウッド映画に匹敵する迫力だったし。

ラベル:映画館 外国映画
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする