2014年07月31日

パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間/Parkland

 シネ・リーブルでチラシを見たとき、「おっ!」と思ったのだが、よく見たら上映時間が93分。 これでは、JFK暗殺事件の新たな真実が描けるわけもなく、悲劇的な出来事を中心に据えた点描画だな、とそのときは解釈(結果的にその印象は大きく外れてはいなかったと思う)。
 でも群像劇が好きなんで、そこに期待して。 キャストも結構豪華ですし。

  パークランドP.jpg 事件に関わったものだけが知る驚きの真実が、今明かされる。

 1963年11月22日のダラスは、大統領ジョン・F・ケネディのパレードを待つ熱気であふれていた。 エイブラハム・ザプルーダー(ポール・ジアマッティ)は愛用の8ミリカメラでパレードの様子を撮影しようと余念がなく、店の従業員に休みをやり「みんなでパレードを見に行くんだ!」と勧めている。 しかしそれは特別なことではなく、まさに町中が浮かれていた。 しかし運命の時刻に発射された弾丸たちが大統領を撃ち抜き、アメリカ全土もパニック状態に陥る・・・そんな3日間をドキュメンタリータッチで撮ったもの。
 “パークランド”は撃たれたケネディが運び込まれた病院の名前(のちにオズワルドも運び込まれることになる)。
 そのとき病院にいたのは新人研修医のチャールズ・“ジム”・キャリコ(ザック・エフロン)で、彼のうろたえぶりというか実感を伴えない反応のなさがやけにリアルでした。 看護師長のドリス・ネルソン(マーシャ・ゲイ・ハーデン)に檄を入れられる感じもいかにも。

  パークランド1.jpg ザック・エフロン、ちょっと抑え気味の演技がよかった。
 そして、これまで要人を誰ひとりとして殺害されたことがないシークレットサービスは初めての出来事に動揺するわメンツ丸つぶれだわ、副大統領を守らなければならないわで大混乱している様子も、今から思えば平和な時代だったのか?、と思ってしまったり(いやいや、キューバ危機だの冷戦だの、決して平和とはいえなかったはず)。 シークレットサービスのトップ・フォレスト・ソレルズ(ビリー・ボブ・ソーントン)の姿に、「えっ!、ビリー・ボブ・ソーントン老けた!」と思ってしまったあたし・・・。 そう、結構見覚えある人たち多数出演なのですが、あの時代の服装・髪型なので一瞬気づかないことも。
 登場人物が多いので“群像劇”といえるほどの深みには乏しいのだが、対照的な二人、ザプルーダー氏とオズワルドの兄ロバート(ジェームズ・バッチ・デール)の存在が際立っているかも。 ザプルーダー氏は自分が撮影してしまったものの重要性にいち早く気づき、「もう二度と自分に平和な日常は戻ってこない」と悟る(なにしろ現在でも“ザプルーダー・フィルム”と呼ばれちゃってるわけですし)。 しかしロバートは“暗殺者の兄”というレッテルにあらがうことなくダラスに住み続ける。 それぞれの心情までは描かれないけれど、絶対的な事実の重さがのしかかる。
 お兄さんはこんなにまともな人なのに、やっぱり母親は奇妙で恐ろしい人だった・・・(キングの『11/22/63』の印象ともちょっと違って)。 またジャッキー・ウィーヴァーが見た目イカレ気味の母親をあのかわいらしい声で演じていて、迫力満点でした。
 あぁ、事実の前には勝てないなぁ、としみじみする。

ラベル:外国映画 映画館
posted by かしこん at 03:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする