2014年07月01日

ノア 約束の舟/NOAH



 以前、シネコンのロビーのモニターでこの映画の予告らしき映像を初めて見たとき、



「いまどき『ノアの方舟』って、企画がベタすぎるだろ! しかもラッセル・クロウって」と



半笑いになってしまったのだが・・・あとから監督がダーレン・アロノフスキーだと知った。



 彼がただの<宗教映画>を撮るわけがない! おまけにヴァチカンからもお墨付きを



得られなかったということで・・・なんだか楽しみになってしまいました。



   その舟に、すべての希望は託された。

             映像化不可能な伝説を描く壮大なスペクタクル感動巨編。



 エデンの園から追放されたアダムとイヴの末裔たちが地球上に広がっていった時代。



 どのコミュニティにも属さず、家族だけで暮らしているノア(ラッセル・クロウ)はある日、



世界が水に飲み込まれる幻覚を見る。 それが神からのお告げであると感じたノアは、



妻(ジェニファー・コネリー)と長男セム(ダグラス・ブース)と二男ハム(ローガン・ラーマン)



らとともに、動物たちを救うための方舟建設に乗り出す。 ノアの宿敵トバル・カイン(レイ・



ウィンストン)はノアの受けた予言を信じていなかったが、<その日>が近付いていると



感じ始め、箱舟を奪おうと画策するが・・・。



 神の啓示、といったって絶対に確かなものではない(神が親切に姿を現わして言葉で



はっきり説明してくれるわけではない)。 予兆をお告げと信じ込んでいく様はまるで強迫



神経症で、しかもそれがまるで悪夢のように繰り返し描かれているところにぞっとする



(映像が美しいが故に、よりおそろしいのだ)。 神のお告げはまるで呪いのようで、ノアは



次第に“とりつかれた男”になっていく。 そのへんが、さすがダーレン・アロノフスキー!、



“狂気”から離れられない!



   ほんとに箱のような舟です。



 なるほど、これじゃヴァチカンに認めてもらえないわけだよ・・・と、納得(聖書の話は



詳細まではわかってないけど、本筋以外はだいぶ違っていることはわかる)。



 堕天使たちが地上の泥にまみれた巨大な岩石男として登場するビジュアルは、とても



面白い! 彼らが手伝ってくれるから方舟建設がすごく順調、というのは説得力がある。



というか個人的に、彼らがとてもキュートでした。



   様々な対立が生まれ、時代を越え繰り返される。



 人間優先、という西洋文化的価値観で生きるのがトバル・カイン側、人間よりも動物、



いや、そもそも地球が大事という概念(ガイア理論か!)がノア、と感じられるのは大変



興味深く、どちらかが善でどちらかが悪と決められない複雑さは、映画後の話し合いが



盛り上がること請け合い。 テーマ的には日本人のほうがむしろ理解しやすいのでは、と



思える部分もあり(アメリカで評判いまいち・賛否両論という理由もわかる気がする・・・)。



 自然は征服するものではなく、時の移ろいとともに生じる変化を唯々諾々と受け入れる。



なのであきらめの早い日本人としては、お告げを守るために極端なことまでしちゃうノアの



言動は過激すぎますが・・・。



 ひねくれ者要素のある二男、どこかで見たことがあると思ったら・・・パーシー・ジャクソン



だ! 『ウォールフラワー』のときの繊細さはなく、まるで『ナルニア国物語』の二男くんを



より硬派にしたみたいでしたよ。 芸の幅が広がってくれたら、大変うれしいことです。



 エマ・ワトソンは・・・ハーマイオニーからはかなり成長しましたが、特に新境地という感じも



しないかな〜。 相変わらず役を選ばないように見えるアンソニー・ホプキンスが、今回



ちょっとお笑い担当です。


posted by かしこん at 03:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする