2014年06月01日

砕かれた鍵/逢坂剛



 これは・・・えっと、『MOZU』には直接関係ないな。



 というのが読んでいた途中の率直な感想。 <グラーグ・アルファ作戦>、出てこないし、



“百舌”も出てこないしね。 ならば何故原作にカウントされているのか?



 それは、倉木と大杉という正反対の男たちの生きざまを反映させるためかな?



 ということで、納得(だから『よみがえる百舌』には新装版が出ないのか・・・)。



 純粋にこれ一作の内容を判断すると・・・あらすじを書くともうネタバレになってしまうので



控えます。 警察組織の腐敗をどうするか、に対してどのようなスタンスを取るかによって



登場人物の立場が決まる話、とでもいいますか。



   この話では確かに美希さんがいちばん出番多いですかね。



 「ハードボイルドは人が死にすぎる」というのがハードボイルドが苦手な方の一般的な



意見のようですが・・・そういえばあたしもスティーヴン・ハンターを初めて読んだときはそう



思った記憶が。 本格ミステリにおいては<死ぬためだけに現れた登場人物>の存在は



批判される傾向にあるので(「人間が描けていない」とはまた違う種類の批判ですが)、



そのへんを割り切らないとハードボイルドは確かに読めないかも。 理不尽な暴力描写も



ありますしね。



 これは1991年発表ということで・・・携帯電話がないというだけでこんなにも違うものか!、



というのを実感させてくれます。 爆弾とか過激派とかのくだりも古さを感じさせるというか、



時代ですなぁ、という感じ。 同じ公安でも外事は格下扱いみたいな描写も今だと考えられ



ないでしょう。



 やはりあたしはいちばん“普通の人”に近い大杉さんが好きです。


posted by かしこん at 19:19| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする