2014年05月19日

出遅れシアター → 『ある過去の行方』を見る前に



別離/JODAEIYE NADER AZ SIMIN



 シネリーブル神戸で『ある過去の行方』を見るつもりであるが、アスガー・ファルハディ



監督の代表作であるこっちをその前に見るべきでは、とHDDからあわてて探す(その前の



作品『彼女が消えた浜辺』もDVDに落としてあるはずだが、すぐには見つからない)。



   イラン映画です。



 状況説明など一切なしで映画は始まり、進む。 どうやら離婚調停中らしい。 娘の教育の



ために外国に移住したいという妻シミン(レイラ・ハタミ)と、父親の介護があるからイランを



離れられないと主張する夫ナデル(ペイマン・モアディ)には妥協点がない。 妻は家を出て



行ってしまい、夫は仕事中に父の様子を見てもらうため介護人を雇うが、彼女は夫が失業



したためこっそり働きはじめた敬虔なムスリムであったことから思わぬ不幸な出来事が・・・。



 裁判官を前にした調停の場面では、二人の言っていることがまったくかみ合っていなくて、



「これは『羅生門』か?」みたいな気持ちに。 ただそこに悪意はなく、それぞれがよかれと



思ったことが裏目に出た・・・という歯がゆさというか悲しさというか。 ちょっとしたずれの



積み重なりが、そばにいる人を結果的に遠くへ連れ去ってしまう。 大人同士ならばそれも



仕方がないというか自分たちの責任でもあるけど、そのツケを子供が払わなければならない



というのは・・・このへんは国も文化も宗教も関係なく共通なんだな、と思い知らされる。



 離婚調停中の夫妻と、介護人夫妻、二組の夫婦・家族の言動について説明がまったく



ないので推察するしかないのだが、実際の人間関係においても誰かがナレーションして



くれるわけではないし、事実について聞いたとしてもそれは話す人の視点だし、傍観者か



神の視点で映画を見ることに慣れてしまっているなぁ、と感じたり。



 構成は見事だと思うのですが、それにしてもカタルシスがなにもない・・・。



 「えーっ、そんなところで終わり?」、と放り出されてしまった。





ブレーキ/BRAKE



 気分がどよーんとなったので、アクション映画を見ることに。



 始まってすぐに、「あれ?、『[リミット]』ってリメイクされたんだっけ?」と思う。 意識を



失っていた主人公がふと目覚めたら棺状の箱の中に閉じ込められてて・・・ってまったく



一緒の始まりだったので。 でもあっちはスペイン映画だけど主演はライアン・レイノルズで



台詞はほぼ英語だったからリメイクする必要はまったくないわけで。



   じゃあ、ネタかぶりなのか!



 『[リミット]』では思い切り埋められていましたが、こちらの方は透明の強化プラスティック



らしき箱に閉じ込められており、何故か視界にはカウントダウンするタイマーが。 しかもその



箱は走行中の車に積まれているらしく、カーブで揺れたり信号で止まったりする。



 ジェレミー(スティーヴン・ドーフ)は箱の中で携帯電話や無線機を発見、どうにか外部と



連絡を取って助けてもらおうとするが、実は自分以外にも同じような目に遭っている人物が



他にもいることがわかり、それは彼の“FBI特別捜査官”という職務がかかわっているよう



なのだが・・・。



 低予算映画はアイディア勝負である。 だから『[リミット]』に似てるというだけでマイナス



ポイントなのだが、きっちりミステリーに仕上げたそっちに対し、こっちはそれに対抗しても



負けるだけとわかっているのか、トンデモ度合いが半端でない。



 ほぼ出ずっぱりでトンデモ設定を引っ張り続けるスティーヴン・ドーフ、見直しました。



 しかし、これまたすっきりした終わり方ではなかった!



 まぁ、途中から「そうなんだろうなぁ」と予想通りの展開ではありますが・・・救いが全然



ないぜ。 どうせなら見ている側が立ち直れないくらいの衝撃ならいっそいいのに、救いが



ないと言っても中途半端だ・・・。 次、なにを見よう。


posted by かしこん at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする