2014年05月18日

パイは小さな秘密を運ぶ/アラン・ブラッドリー



 また新たなシリーズものに手を出してしまった・・・。



 舞台は1950年のイングランド、11歳の“あたし”、フレーヴィア・ド・ルースは化学大好き



少女。 元素周期表などは当然暗記しており、実験室もつくって天然資源から毒物を抽出



することがなによりも楽しみ、という強烈なキャラクターの持ち主。 でもそれをあまりヘンと



感じないのは、時代設定のせいもあるしフレーヴィアの一人称で進むからだろう。



   原題は“The Sweetness at the Bottom of the Pie”

          <パイの底にある甘いモノ>



 どちらかといえばコージー系。 でも時代モノの雰囲気もあるし・・・初めて読んだのに、



なんとなく以前似たモノを読んだことがあるような、といういい意味での懐かしさがある。



ペニーブラックのこととか、父親のパブリックスクール時代のエピソードとか。



 思わず、「自分の11歳ってどんなだったかな〜」ってことも考えてしまう。 自由奔放で



やんちゃだが、自分なりの理屈や正義を通そうとするフレーヴィアの言動は生意気だけど



キュートだ(自分の失敗や思い込みに反省したり恥じ入る記述があるからね、たとえ表面



上はそれをあらわさないとしていたとしても)。



 訳者あとがきによれば、作者のアラン・ブラッドリーはこの作品で2007年のCWAデビュー



・ダガー賞を70歳で獲ったとのこと。 70歳! ・・・そうか、庭師のドガーさんがある意味



作者目線なのね。



 このシリーズ、現在5作目まで邦訳が出ております。 また読んでしまいそうだな〜。


posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする