2014年03月26日

ラヴレース/LOVELACE

 時間が合っていたのがこれだった、という理由で(それだけじゃないですけど)、『それでも夜は明ける』より先に見ちゃいました・・・。

  ラブレースP.jpg 私をスターにした、最悪で華麗な17日間

 1972年に公開されて、アメリカのみならず諸外国でも社会現象にまでなったという伝説のポルノ映画『ディープ・スロート』誕生の内幕と、その主演女優としてスターダムに躍り出たリンダ・ラヴレースの数奇な半生を描いたというこの映画。 どちらもあたしは知らなかったのですが、“ディープ・スロート”って“情報提供者・密告者”って意味だとずっと思っていた・・・こっちが先なのか?、と唖然(英単語の意味をリアルに考えて気持ちが悪くなった)。

  ラブレース4.jpg 暇と情熱を持て余す若者たち。

 舞台はフロリダ。 21歳のリンダ(アマンダ・セイフライド)は、敬虔なカトリック教徒である父(ロバート・パトリック)と母(シャロン・ストーン)との三人暮らし。 特に厳しい母には飽き飽きしていたが、それもかつて彼女がしでかした過ちのせいでもあり、鬱屈した日々を送っていた。 ある日、ローラースケートリンクに友人と遊びに行った彼女はバーの経営者と名乗る男・チャック(ピーター・サースガード)と知り合う。 大人に思えた彼との付き合いでリンダはこの苦境を脱しようとするが・・・。
 この厳しいお母さんがシャロン・ストーンだとなかなか気づかなくて! でっかいメガネ、化粧っ気のない顔、全体的に女性性を否定しているような外見のせいもあるけれど・・・それ、役づくりですよね(と、思いたくなるほどシャロン・ストーンの面影なし)。 女優魂!
 女優魂といえば、アマンダさんもごく普通にさらっと脱いでいらして、売れててもチャレンジ精神を失わない心意気はお見事(もともとはエマ・ワトソンで決まっていたらしいこの映画、内容に難色を示したエマの降板によってアマンダ主演になったらしいですが、すっかりアマンダさんの映画です!)。
 ポルノ映画が題材なので、キワモノ的興味で見られる方もいるかとは思いますが、実は母と娘の確執と葛藤がメインテーマ。 なのでむしろ女子同士で見た方がそのあとの話がはずむかもしれない(サブテーマは、ダメ男に引っ掛かったらあとが大変、です)。 なので許してほしいと頼む娘と、それを結局突き放してしまう母、の場面がいちばんの見どころ。

  ラブレース3.jpg 映画ヒット後のイベントで、ヒュー・ヘフナー(ジェームズ・フランコ)と。

 その当時のアメリカンカルチャーを知っていればもっと楽しめたんでしょうけど・・・あたしとしては70年代ファッションが大変面白かったです。 ヒゲのせいでピーター・サースガードもすぐわからなかったし(しかしこの人もこういうイヤなやつの役をやるとはまるなぁ)、プロデューサーという名の山師をちょっと脂ぎった“ミスター・ビッグ”がやっていたのも笑ってしまいました(なんか似合ってた・・・)。
 前半はいわゆる成功譚、後半はその裏で起こっていた出来事を種明かし・・・という構成でしたが、冒頭で暗い表情でバスタブにつかるリンダの姿を映しているので、そこまで衝撃展開というわけではなくて予想がつきましたが・・・そりゃー女性解放運動も起こりますよね、という近い時代なのに現代と違う価値観がまかり通っている悲しさ、でも当時の価値観を引きずっている人が数が少なくなってきたとはいえ今もいるという悲しさを呼び起こします。
 という、実は大変まじめな映画なのでした。

ラベル:映画館 外国映画
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする