2014年03月17日

出遅れシアター → アジアのミステリはアクション優先

王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件/狄仁傑之通天帝國
 『ディー判事』シリーズといえば、あたしは読んだことはないが世界のミステリ年表に載るような存在(作者は外交官として日本に赴任したこともあるというロバート・ファン・ヒューリックだが、例によって品切れの壁により噂でしか知らない)。
 なのでこの映画のタイトルを見たとき、「あのディー判事か!」と盛り上がったものの・・・主役はアンディ・ラウだけど監督はツイ・ハークなのだった(しかもアクション監督はサモ・ハン・キンポー)。 どう考えたってミステリよリアクション重視よね・・・。

  判事ディー.jpg 謀叛というか不服従の罪で牢の中でずーっと上申書の整理をさせられていた割には、身体が動きますね。
 紀元689年、唐の時代。 史上初の女帝として則天武后(カリーナ・ラウ)が即位する式の日を目前に控え、完成を間に合わせるために急ピッチで建設中の巨大仏塔“通天仏”の内部で、政権の重要人物が突然内部から発火して燃え尽きる、という事件が立て続けに起こる。 真相を探るため、則天武后はディー・レンチェ判事(アンディ・ラウ)を呼び寄せるが・・・女に即位されたくない者たち、先帝の遺物などなど様々な陰謀が絡み合う、という話。
 もう、オープニングから時代設定の説明テロップが炎の中から現れたり(実は3Dで上映か?)、唐の都や通天仏内部の描写のスケールの大きさには目をみはるばかり。 日本でこれをやろうとしたらアニメでしかできないのかしら?
 ワイヤーアクションも盛り沢山で、途中で人体発火の謎がどうなったのかどうでもよくなるくらいに息つく暇もない(結果、謎解きは「そんなのありかよ」というレベルではあったが)。
 ただ、シルクロードの終着点ともいえる唐には、当時様々な民族・血筋の人々がいたのかなと思わせる市場の何気ないシーンや、悪役のイメージの強い則天武后の秘めていた悲哀など、勢いだけでなくしみじみさせるところもあったのでよかった。
 ただこれじゃシリーズにならないよ!、というラストには、同じくアンディ・ラウが主演した『墨攻』に雰囲気が似ていないこともない・・・というか役柄も似てるかも!

捜査官X/武侠
 ミステリ心が満たされなかったので、金城武主演のこっちも見ることに。
 とある静かな田舎の村で、流れてきた指名手配中の凶悪犯が強盗をし、ついでに店の人も殺してしまう。 偶然、店内に居合わせてしまった製紙職人のリウ(ドニー・イェン)もまた襲われるが、すんでのところで犯人を殺して自分は助かる。 村人たちがリウを英雄だと褒め称える中、調査のために中央から村を訪れた捜査官シュウ(金城武)は現場検証や検死を開始する。 わずかな矛盾も見逃さない彼は、実は正当防衛に見せかけて故意に犯人を殺害したのではないかと疑い、リウの過去に疑問を持つ・・・という話。

  捜査官X.jpg 調べる側と調べられる側の、緊張感の中ではぐくまれる友情。
 捜査官といいつつも、金城武はどこかおとぼけな金田一耕助風。 ドニー・イェンはただの紙すき職人とは思えない身のこなし。 どちらも田舎の村には似つかわしくない存在ですが・・・なんとここでは『シックス・センス』『SAW』的なフラッシュバックのスローモーション技法で謎解きが! しかもそれはアクションシーンの中に!
 でもただの謎解きで終わってはいけないのか?!、と聞きたくなるほど“宿命”みたいなものが二人を縛る。 映像的にも綺麗だし、テンポもいいのだが・・・ラストが物悲しすぎる。
 いや、ほんとのラストシーンには救いがあるんだけどね。
 しかし改めて見ると、邦題と内容が遠いなぁ・・・。

ラベル:外国映画
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする