2014年01月06日

怪奇大作戦 【オリジナルバージョン】



 昨年秋から年末にかけて、NHK-BSプレミアムで放送された『怪奇大作戦』



見残していたものを見る。 時間が不規則な放送カードだったので(基本的には



海外ドラマ『アンス・アポン・ア・タイム』の次に放送していたのだが、毎週という



わけでもなかったので)、全部は見られなかったのだけれど。



   それに、全話放送したわけでもなく。



 だから“傑作選”という位置づけなのか。 あたしが見たのは以下の話。





『氷の死刑台』



 酔っぱらっていたおじさんを誘拐してきて冷凍人間をつくってしまった、というマッド



サイエンティストもの。 黄金時代のSFのような科学礼讃批判と『フランケンシュタイン』の



哀しみが混ざったような話。 因果応報的結末も含め、こういうテーマは古びないですなぁ。





『オヤスミナサイ』



 何故か牧さんが山で悪天候に見舞われ、助けを求めて飛び込んだ屋敷でのまさに



“悪夢のような”出来事。 夢と現実の境が曖昧、な描写が岸田森の雰囲気と相まって



いい具合に混乱してました。



 で、牧さんが思っていたほどの科学信奉純粋合理主義者ではないことを知る。





『吸血地獄』



 東欧の大使館勤務だった両親が現地で養女にしたのは吸血鬼だったのか?、という話。



交通事故をきっかけに能力が目覚めたのか、人の血を吸わないと生命を維持できなくなる。



 これはとにかくラストシーンが美しかったですよ、手首から流れる血が海岸を赤く染めて



いくのが。 実際はここまで海水が赤くなるには血液が何リットル必要になるんだろ、とか



考えちゃいましたけど。





『光る通り魔』



 失恋の痛みに耐えかねて阿蘇山の火口に飛びこんだ男が死に切れず、リンや硫黄の



化合物となってストーカー化する。 なんとなく、『ガス人間第一号』を思い出させる話



だった。 ひらひらと光りながら近寄ってくる感じが今見ても結構リアル。





『かまいたち』



 『怪奇大作戦 ミステリー・ファイル』の最終回『深淵を覗く者』の元ネタだそうで、



確かに事件そのものはほとんど同じ(手法はちょっと違うが)。 今でいうところの「動機なき



殺人」を60年代に描いちゃってることがすごい。 そしてこれを踏まえたならば、『深淵を



覗く者』
のラストシーンがああなったことは納得。





『呪いの壺』



 何故か突然何の説明もなくSRIメンバーが京都にいてびっくり。 そして京都タワーは



あるけれど、今の京都市内の風景とまったく違うことにびっくり。 ラストの炎上シーンは



『姑獲鳥の夏』の医院炎上を思い出させるなぁ、と思ったら監督は実相寺昭雄だった!



そういう好みって変わらないのね!





『京都買います』



 引き続きの京都ネタは牧さんのエモーショナルフィルム。 ほぼ一人芝居!



 小路を抜ければ全然違うところに、みたいなこれまた『姑獲鳥の夏』の坂道を下って



いくときのような描写のたたみかけにニヤリ(これは最初から監督が実相寺昭雄であろうと



踏んでました)。 クールな合理主義者・牧史郎が唯一狼狽した事件(?)として、名作と



名高いのが理解できました。 そして京都の仏像はそんな気持ちなのかしら・・・と思うと



なんだかとても切なくなったり(でもあの方たちの方が人間よりずっと長生きなのだから、



感情面など人間の尺度では理解できないところにあるような気がするのだけれども)。





 なるほど、オリジナルを見てから『セカンドファイル』『ミステリー・ファイル』



見れば更に味わい深いわけですね。 オリジナルを全話見てみたくてDVDを検索したら、



結構なお値段ですよ・・・



 最近、WOWOWは円谷プロと協力していろいろやってるんだけど、『怪奇大作戦』



NHKが権利を持っているのか、ノータッチだ。



 NHKもどうせやるなら全話放送すればいいものを。


posted by かしこん at 06:35| Comment(2) | TrackBack(0) | テレビ・テレビドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする