2014年01月16日

Coming Up Roses/さかいゆう



 帰ってきて郵便受けを見たら、アマゾンからのゆうメールが。



 あ、そうか、1月15日だ。 何日か前に“発送しますメール”が来てたな、と思い出す。



 実際に受け取ってサインしなくてもいい(在宅していなくてもいい)メール便は便利だなぁ。



発売日当日に届くかどうかはその発送元によるけど(逆に、なんでアマゾンは当日に着く



ように発送できるんだろう)。



 今年初めて買うCDでした(昨年のうちに予約していた)。



   初回限定版で。



 さかいゆう、3枚目のメジャーアルバム。



 4年くらい前になるだろうか、“まなざし☆デイドリーム”を初めて聴いたときはひっくり



返ったけど、そのクセになるポップセンスやウォール・オブ・サウンドなどに楠瀬誠志郎の



面影を見つけてしまったあたしは、誠ちゃん不在の物足りなさを穴埋めするように彼の



アルバムを聴きはじめたのだけれど、いつしか普通にさかいゆうのファンになってました



(といってもライヴには行かないし、フルアルバムしか買わないけどさ)。



 今回はいろんな人とコラボしていて、結構冒険? メジャーデビュー以後はピアノメロディ



中心で押してきてたのに、なかなかハードなアップテンポの曲も増やしてきている。 でも



それは自分の作品に対する自信からきているものなのかも(そういう路線も受け入れられる



という確信。 タイトルも『Coming Up Roses』だもんね)。 秦基博との共作・デュエットは



想定内ですが、横山剣に作詞を依頼するとかびっくり! 山崎まさよしがギターとコーラスで



参加している“僕たちの不確かな前途”はサビがどこかスガシカオっぽい! 聴いている



こっちが福耳のイメージを呼びこんでしまうのかしら。



 とはいえ、あたしが好きなのはバラッド寄りのミディアムテンポの“キミのいない食卓”



“イバラの棘”だったりするんですが。



 でも、まだ通して2回しか聴いてません! これからじわじわと味が染み込んでくる予感。



 初回特典のDVDは現段階におけるベストアルバム的選曲であるビデオクリップ集。 まだ



見れる予定が立たないけど・・・。


posted by かしこん at 06:47| Comment(0) | TrackBack(0) | Music! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月15日

追加の2冊は、雪山つながり。



 先日の本屋で、手にとってみたものの一回棚に戻してしまった本がどうしても気になって、



結局買いにやってくる。



   冬山の掟【新装版】/新田次郎



 こんな直接的なタイトル、いいんですか?!



 実際は<遭難を材に取った全十編>という短編集なので、「事実を基にしたわけでは



ないのか・・・」と手を離したわけだが、そもそも“遭難”そのものがテーマの小説も少ない



だろ、と思い返したというわけ。 まぁ、この表紙の絵からも、多少古い時代のものであると



感じさせられるが・・・。



 で、この本の解説を角幡唯介が書いていたので、「あぁ、あれが文庫になったんじゃ



なかったっけ」と思い出す。



   雪男は向こうからやって来た/角幡唯介



 ハードカバーと表紙がまったく同じ気がするが・・・ノンフィクションにはそういうお金は



かけられないのだろうか? そんなわけでハードカバーのときに図書館から借りて読んだ



のであるが、こういうタイプの作品は文庫化の際に加筆訂正がされたりするので常に最新



情報であることが多い。 なのでどうせ買うなら文庫のほうがいいと思ってしまうわけで。



 帯を見たら『雪男は――』は第31回新田次郎文学賞を受賞していた。 あぁ、そういう



つながりで。 ちなみに筆者は現在37歳ぐらいなので、自ら山に登って手記を書くタイプの



人としては若い方なのではないだろうか(というか、他に思い浮かばない)。



 文庫版あとがきは面白エッセイの風情になっていた。 冒険もの同様、こっち方面にも



期待しているのだが。


posted by かしこん at 06:52| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 買っちゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月14日

第71回ゴールデン・グローヴ賞



 ニュースサイトに「『風立ちぬ』、授賞逃す!」とはあるが、実際何がどれを受賞して



いるのかは書いていない。 この、「日本の作品以外どうでもいい」みたいな姿勢は



よろしくないと思います。



 なので授賞式を放送するAXNのサイトにアクセス!



 ゴールデン・グローヴ賞はアカデミー賞の前哨戦とよく言われますが、映画はドラマ部門



(内容がシリアス)とコメディ・ミュージカル部門にわかれているので、アカデミー賞よりも



獲りやすい印象がある。 実際トム・クルーズやレオナルド・ディカプリオなどオスカーが



獲れない方々もこっちでは何度も賞をもらっている。



 そんなわけで、今回の映画の部は。



ドラマ部門

作品賞(Best Motion Picture - Drama)




  『それでも夜は明ける』



 他の候補作 : 『キャプテン・フィリップス』・『ゼロ・グラビティ』・

           『あなたを抱きしめる日まで』・『ラッシュ/プライドと友情』



女優賞(Best Performance by an Actress in a Motion Picture - Drama)



  ケイト・ブランシェット (『ブルージャスミン』)



 他の候補者 : サンドラ・ブロック (『ゼロ・グラビティ』)

           ジュディ・デンチ (『あなたを抱きしめる日まで』)

           エマ・トンプソン (『ウォルト・ディズニーの約束』)

           ケイト・ウィンスレット (『とらわれて夏』)



男優賞(Best Performance by an Actor in a Motion Picture - Drama)



  マシュー・マコノヒー (『ダラス・バイヤーズクラブ』)



 他の候補者 : キウェテル・イジョフォー (『それでも夜は明ける』)

           イドリス・エルバ (『MANDELA: LONG WALK TO FREEDOM』)

           トム・ハンクス (『キャプテン・フィリップス』)

           ロバート・レッドフォード (『オール・イズ・ロスト〜最後の手紙〜』)





コメディ/ミュージカル部門

作品賞(Best Motion Picture - Comedy or Musical)



  『アメリカン・ハッスル』



 他の候補作 : 『her/世界でひとつの彼女』・『インサイド・ルーウィン・デイヴィス

           名もなき男の歌』・『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』・

           『ウルフ・オブ・ウォールストリート』



女優賞 (Best Performance by an Actress in a Motion Picture - Comedy or Musical)



  エイミー・アダムス (『アメリカン・ハッスル』)



 他の候補者 : ジュリー・デルピー (『ビフォア・ミッドナイト』)

           グレタ・ガーウィグ (『FRANCES HA』)

           ジュリア・ルイス=ドレイファス (『ENOUGH SAID』)

           メリル・ストリープ (『8月の家族たち』)



男優賞 (Best Performance by an Actor in a Motion Picture - Comedy or Musical)



  レオナルド・ディカプリオ (『ウルフ・オブ・ウォールストリート』)



 他の候補者 : クリスチャン・ベイル (『アメリカン・ハッスル』)

           ブルース・ダーン (『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』)

           オスカー・アイザック (『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』)

           ホアキン・フェニックス (『her/世界でひとつの彼女』)





助演女優賞(Best Performance by an Actress in a Supporting Role in a Motion Picture)



  ジェニファー・ローレンス (『アメリカン・ハッスル』)



 他の候補者 : サリー・ホーキンス (『ブルージャスミン』)

           ルピタ・ニョンゴ (『それでも夜は明ける』)

           ジュリア・ロバーツ (『8月の家族たち』)

           ジューン・スキッブ (『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』)



助演男優賞(Best Performance by an Actor in a Supporting Role in a Motion Picture)



  ジャレッド・レト (『ダラス・バイヤーズクラブ』)



 他の候補者: バーカッド・アブディ (『キャプテン・フィリップス』)

          ダニエル・ブリュール (『ラッシュ/プライドと友情』)

          ブラッドリー・クーパー (『アメリカン・ハッスル』)

          マイケル・ファスベンダー (『それでも夜は明ける』)



アニメ作品賞(Best Animated Feature Film)



  『アナと雪の女王』



他の候補作 : 『クルードさんちのはじめての冒険』・『怪盗グルーのミニオン危機一発』



外国語映画賞 (Best Foreign Language Film)



  『THE GREAT BEAUTY』 (イタリア)



 他の候補作 : 『アデル、ブルーは熱い色』(フランス)・『偽りなき者』 (デンマーク)

           『ある過去の行方』(イラン)・『風立ちぬ』(日本)



監督賞(Best Director - Motion Picture)



  アルフォンソ・キュアロン (『ゼロ・グラビティ』)



 他の候補者 : ポール・グリーングラス (『キャプテン・フィリップス』)

           スティーヴ・マックィーン (『それでも夜は明ける』)

           アレクサンダー・ペイン (『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』)

           デヴィッド・O・ラッセル (『アメリカン・ハッスル』)



脚本賞(Best Screenplay - Motion Picture)



  スパイク・ジョーンズ (『her/世界でひとつの彼女』)



 他の候補者 : ボブ・ネルソン (『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』)

           ジェフ・ポープ、スティーヴ・クーガン (『あなたを抱きしめる日まで』)

           ジョン・リドリー (『それでも夜は明ける』

           エリック・ウォーレン・シンガー、デヴィッド・O・ラッセル (『アメリカン・ハッスル』)





 外国語映画賞に『偽りなき者』がノミネートされてる! 『風立ちぬ』、絶対無理じゃん。



 邦題が多いということは日本公開が時期は未定でも決まっているということで・・・ありがたい。



でもダニエル・ブリュールが助演扱いとか微妙!、と思う部分もあり。 しかし大半はまだ



見ていない映画なのでなんとも・・・ですなぁ。 アカデミー賞授賞式までにどれだけ公開



されるのか、そしてあたしはどれだけ見られるのか!


posted by かしこん at 07:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画関連情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月13日

今日は、5冊。



 よく考えたら今年初めての本購入ではないか・・・本を買う・読むことがほとんど習慣に



なっていることを自覚せざるを得ない。



   虎と月/柳広司



 中島敦『山月記』のその後を新解釈で描く・・・というストーリー。 この表紙の虎は



かわいすぎるんですけど、『山月記』のイメージから考えると。 でも今回の主役は李徴の



息子14歳という設定なので、これでいいのかも。 ついでに、もう読んだけど文庫化したのを



きっかけに『ロマンス』/柳広司も購入することに。 結局好きなんですよね、この時代の



話。 続編は、ないのかしら・・・。



   影の妖精国で宴をひらいた少女/キャサリン・M・ヴァレンテ



 『宝石の筏で妖精国を旅した少女』の続編。 え、続編、こんなに早く出るんですか?、



とあわててあたしは今『宝石の筏で―』を読んでおります。 ナレーターがいてですます調、



というのはなんだかとても新鮮です。



   四色問題/ロビン・ウィルソン



 翻訳が茂木健一郎って大丈夫ですか・・・と思ったら、専門家が下訳したのを基に削って



いったのだそうで。 なのでぱっと見、数学的内容を取り扱ったものとしては大変読みやすい



感じになっておりますが、ならば共訳とすべきでは? いまいち翻訳家を記述する際の



ルールがまだよくわかりません。 あ、飛び地を同じ色で塗るとしたら4色では足りなくなって



しまうそうですが・・・そういう実務レベルと数学的証明は結構関係ない。



   ケプラー予想/ジョージ・G・スピーロ



 <同一の球を最も効率よく三次元空間に詰め込む方法は、果物屋のオレンジの積み方と



同じ>ことを証明するために400年かかった、という話。 『フェルマーの最終定理』的な



数学歴史ノンフィクションであろうと予測。 数学はまったくわかりませんが、こういうのは



好きなんですよ。



 先日、仕事場の人と話していたらいわゆる“小説”というジャンル以外に買う本はあるのか、



みたいなことになり、あたしは異常犯罪ものや山岳遭難もの以外はほとんど自然科学分野



ばかり、ということが発覚。 特に社会科学系はほとんど持っていないことが発覚(話した



相手は法学系の人なので真逆だった。 哲学は社会科学かどうかあやしい)。



 図書館でたまに借りて読むことはあるんですけど・・・と、ほとんど言い訳になってしまい



ました。 高校までは文系だったんだけど(大学受験で理転して、とても苦労することに)。



 いや、文系・理系とわけることの方がナンセンスさ!、と、どっちつかずのあたしはここでも



また言い訳をする。


posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 買っちゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月12日

出遅れシアター → “仁義なき戦い”シリーズ一挙放送 その1

 今月のWOWOWの目玉のひとつは『仁義なき戦い』シリーズの一挙放送。
 何故新年からこれなのかはいまいちよくわかりませんが(どうもリマスターしたものを映画館で一挙上映という企画もあるようなので、それに乗っかっているのか)、実はまったく見たことがないあたし。 深作欣二再評価の流れも昨今ありますし、プログラムガイドにはこのシリーズをほめちぎるコラムも載っていたし、とりあえず見てみようじゃないか、と思ったのであります。

仁義なき戦い
 シリーズ第一作(というか、これを制作中にシリーズ化が決まった模様。 公開年度を見てみたら1973・74年の2年間で5作品。 どんだけ撮影が早いのか、それとも並行して撮影していたのか?)。 実話がもとで広島が舞台、ということは知っていたのですが、冒頭のショットで原爆のキノコ雲を捉えているのに度肝を抜かれる。
 あぁ、そういう時代なんだ!

  仁義なき戦いP.jpg なんだかもうポスターから怖い(というか時代を感じる)。
 敗戦直後の広島県呉市。 復員兵である広能昌三(菅原文太)は女性に無体をはたらく進駐軍に殴りかかり、度胸のよさと正義感を買われて地元組織(のちの山守組)にスカウトされる。 成程、進駐軍への反感からヤクザが組織化されたのか、と一瞬考えたあたしだが、日本人同士で縄張り争いをしている描写(日本刀でばしばし斬ってるし)でがっくり。 まぁ、敗戦という国全体を覆う空気が影響していないとは言えないだろうけど。
 <日本暴力団抗争史上で最も多くの血を流した“広島ヤクザ抗争”を、ドキュメンタリー・タッチで描く>というだけあって、人がいっぱい集まって口々に騒ぎたてるシーンでは何を言っているのかよくわからない・・・方言がよくわからない、ということもあり。 おまけに今から見ても相当のオールスターキャストなのに、登場人物の誰ひとりの心情にも寄っていない徹底したドライ感。 斜めアングルや静止画などの多用によるスピード感はもはやドライヴ・グルーヴ感と言ってもいいほど。 「あぁ、この感じ、なんか見たことある!」と何度も思ってしまうのは、この映画が与えた影響が世界にも広まっているから?
 裏切りの連鎖というか、死が常に自分をつけ狙っているような感覚があるのに、結局のところ迎える“死”はあっさりとしたものというか・・・無力感が半端ない。

仁義なき戦い/広島死闘篇
 なのに引き続き見てしまったシリーズ第二作。 呉であんなことがあったあと、広島では・・・という番外編的なつくりなのか? 菅原文太の名前が最初にクレジットされますが、彼がちょこっと顔を出すからシリーズだと言えるのか? 主役は北大路欣也でした。

  仁義なき戦い広島P.jpg <見せる生の暴力!>ってコピーもすごいよ・・・。
 ちょっとしたことですぐキレて暴力に走る山中(北大路欣也)は賭博場での傷害事件がもとで刑務所へ。 出所後、無銭飲食のトラブルで大友連合会のメンバーに袋叩きにされ、その仕返しのため対立する村岡組の組員になることを志願する。
 なんとなく北大路欣也ってエリート的な育ちのよさとかインテリなところを感じさせる役者だと思っていたので(多分それは『八甲田山』の影響。 若い頃の作品はそんなに見ていないので)、感情を抑えられない愚鈍ぽさが似合わないように思えたのですが、顔つきが違うくらいの熱演(知っていなければ北大路欣也だとはわからなかったかも)。 おまけに前作とは違って完全に彼が主役という立ち位置で、血で血を洗う抗争と同時に村岡組長の姪との純愛物語まで描かれててびっくり。 山中にあたる人物が実在の人物だからか?
 が、勿論、北大路欣也一人の映画では全然なくて、大友連合会会長の息子を演じる千葉真一の針の振り切れっぷりはヤクザというより快楽殺人者の域に達しており、これまた度肝抜かれましたよ。 前作よりも若者たちの無軌道ぶりというか、やりきれない青春の暴走といった空気が強くなった感じ。 そのなかで、大人な成田三樹夫がかっこよすぎで。

 一挙放送のおかげで、映画終了後に次作の予告編(当時の)が流れるのですよ・・・となると次も見ないとね、という気持ちになっちゃうわけです。 三作目には一作目で死んだ方が続々出てくるようですが、時間軸が変わるのか? 別の人物設定なのか?
 ほら、それも気になるし。

ラベル:日本映画
posted by かしこん at 23:59| Comment(3) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月11日

ハンガー・ゲーム2/THE HUNGER GAMES:CATCHING FIRE



 今年初めての映画はこちらになりました。



 ジェニファー・ローレンス目当てで見た一作目『ハンガー・ゲーム』でしたが、やはり



二作目の目的もまた彼女・・・アメリカで大ヒットでも日本ではあまり受けない『トワイライト』



シリーズのような扱いっぽいのが気になります。



 でも思ったよりもかなり面白かったのです。 一作目を見ていない人をまったく相手にして



いないのもよかったかと(それでも147分ですけどね)。



   覚悟はいいか

              歴代勝者による、壮絶なバトルの幕が開ける!



 独裁国家・パネムでの第74回ハンガー・ゲームの優勝者となった12地区のカットニス



(ジェニファー・ローレンス)とピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)は、ゲーム勝者が住むことを



許されている区域で静かな生活を送りながら、凱旋ツアーで他の地区を回ることになって



いた。 首都キャピトルでは二人の人気は絶大だが、ゲーム中のカットニスの言動に



国家への不満を募らせる人々は救いを見た、と感じ取ったスノー大統領(ドナルド・サザー



ランド)はカットニスの抹殺を考えるが、ただ殺すだけでは反乱の火に油を注ぎかねない。



新たにゲームオーガナイザーとなったプルターク(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、次の



第75回は記念大会だから、と大統領に新たなゲームを提案する。



   一作目ではほとんど出てこなかったスノー

  大統領が、今回はかなり出てきて喋る。 それがストーリーにいい緊張感を与えている。



 よく考えたら去年を締めくくった『鑑定士と顔のない依頼人』も、今年初映画のこれにも



ドナルド・サザーランドが出ている。 しかも印象がまったく違う役なので(体型すらも違う



気がする)、妙に感慨深い。 今年もおじさま盛り沢山の映画を見られそうな気がする。



 ドナルド・サザーランド、ウディ・ハレルソン、スタンリー・トゥッチは前作に引き続いての



登場だけれども、フィリップ・シーモア・ホフマンといいジェフリー・ライトといい、今回から



出演の方々も結構大物である。 それがうれしくて盛り上がったのもあるかしら。 でも、



前作でいまいちぱっとしなかったピータが、「うわーっ、なんていいやつなんだ、ピータ!」と



何度も思わせてくれる描かれ方になり、微妙な扱いだったゲイル(リアム・ヘムズワース)も



立ち位置がはっきりしたし、カットニスをめぐる(そしてそれは国の今後をめぐるものでも



あるのだが)群像劇はくっきりと浮かび上がったのだった。 スノー大統領がカットニスを



排除したいと思う流れも自然で、説得力のある展開だったし(大統領の孫の存在をちらちら



映すところが効果的!)。 あぁ、そこが前作にはなかったところかしら!



   それ故に、更にジェニファー・ローレンスは輝く。



 カットニスとしてはもともと妹の身代わりとしてゲームに参加したわけだし、自分の家族や



大切な人々が危害を加えられないのならそれでいい、革命の旗印にされるなんてまっぴら



ごめん、という気持ちではあるのだが、それでも立ち上がる決意を固めるための過程が



ここでしっかり描かれていて、第三作目への期待が高まります(だから、「え、ここで終わ



られても・・・」という内容ではある、原作通りなんだけど)。



 戦うとは一体どういうことなのか。 そしてその規模が<戦争>につながると考えたとき、



自分の役割はどうなのか、と考えた人々が背景にいる、という物語だった(なので結構



何度もうるうるした・・・)。 その典型例が衣装デザイナーのシナ(レニー・クラヴィッツ)の



選択。 ちなみにシナは出番多くなるけど大丈夫なんだろうか・・・と思っていたら、レニー・



クラヴィッツの出番は多かったけど台詞は限りなく少なかったです。

 

 それにしてもサブタイトルを訳さないあたりが(たとえば『ホビット:竜に奪われた王国』



なんかと違って)、ヒットを期待されていない感じがありあり・・・一作目のTV地上波放送も



深夜だったし。 ぐっと面白くなったのに、残念だわ。


posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月10日

キリング シーズン3/FORBRYDELSEN



 スーパードラマTVにて、『THE KILLING/キリング』シーズン3・全10話を見終わる。



 デンマークの国営放送が制作のドラマなので、原題は“FORBRYDELSEN”(罪・犯罪の



意)。 『キリング』というタイトルはイギリスで放送されたときにつけられたもののようだ。



扱われる事件は常に殺人なので、まぁ直接的なタイトルです。



 事件が発生して、時系列通りに1話でほぼ一日分の捜査を描く手法はシーズン1から



変化なし。 だから今回は10日間の出来事。



 シーズン3で完結と決めてつくられたそうなので、これまでの集大成的というか、これまで



以上に刑事サラ・ルンドの人生、生き様を描くものになっていた印象。



   重犯罪を扱う刑事という仕事の過酷さを思い知る。



 ラストは、まさかそうなるのではないかとは思ってたけど、ほんとにそうなるか! でも、



もしあたしがサラの立場なら同じことするかも、ということでズーン、と胸に響く。 バッドエンド



だけれども、選択する中ではそれが最もよいものに思えてしまうというか。



 それもこれも、出てくる男たちがみな覚悟がないからなのだ。 それぞれの立場で守る



べきものがあるから、という気持ちもわからないではないが、これまでもそうやってきたから



今回のような事件が起こったわけで、根本的な解決になってない。 その守り方は間違って



いるのでは?



 だから、サラ・ルンドがすべてを引き受けるしかなかったのではないか。

 

 多分、首相(男性)も秘書的右腕の女性に見限られるに違いない。



 それにしてもデンマーク。 少数政党が乱立しているが故に単独与党が成り立たず、常に



連立政権を組まなければならないので政党間のパワーバランスに振り回されて首相と



いえども意志を通せない、というのはなかなか厳しいものがある。 そりゃ、裏でいろいろ



行われちゃいますよね。 政治家も人気取り先行だったり相手のミスをあげつらったり



しちゃいますよね。 国民も政治に対して不信感を持ちますよね。 なんだか日本みたいで



親近感(?)を持ってしまうわ。



 それにしても・・・ルンド、この先、どうするの〜。



 ダークな余韻に打ちのめされて、しばし立ち直れそうにない感じ。


posted by かしこん at 06:27| Comment(1) | TrackBack(0) | WOWOW・CATV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月09日

意外と、明るい。



 先日の、部屋の天井の灯りが切れた件ですが・・・。



 実はまだ、蛍光灯を買いに行っていません。



 そういえば、こんなのがあったなぁ、と使っていないクリップライトを出してきて部屋の



隅にセットしたところ(天井より少し低い位置に、ハンガーラックになるようなところあり)、



結構それで部屋が明るい。 勿論、天井の蛍光灯に敵うレベルではないのですが、



白熱球のちょっとオレンジがかった明るさが懐かしいというか、間接照明的な雰囲気も



あり、不眠症気味のあたしにはむしろこういう灯りのほうがいいのではないか、という気に



なってみたり。



 そしてもうひとつ、パソコンのUSBポートにつなげるLEDライトスタンド(なんでこんな



ものを持っているのか・・・)。 これをPCを置いてある机を照らすように設置してみますと、



びっくりするほど明るい! (← それは、部屋が暗いからだ・・・



 LEDのちっちゃな電球が10個並んだ細っこいスタンドなのですが、これで十分読書も



書きものもできますわ。 というわけで蛍光灯を買いに行く必要性を感じなくなって



しまったあたし。 しかしクリップライトはつけていたら本体がすぐ熱くなるので、夏場は



キケンそう。 それまでに、蛍光灯を取り替える気持ちになるかなぁと思います。


posted by かしこん at 06:39| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記のようなもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月08日

天冥の標U−救世群/小川一水



 結局、読んでしまいました・・・。



 時代は一気に遡って西暦201X年、舞台は現代の地球。 国立感染症研究所所属の



医師である児玉圭伍と矢来華奈子は、謎の疫病が発生したとの知らせにパラオへと出発。



二人の目の前に横たわるのは、肌が赤く爛れた上に目のまわりに黒斑が出た、世界各国



からのリゾート客たちの無残な姿。 大半が死体となっていたが、わずかに息がある人々も



二人や少し遅れて駆けつけてきたWHOの医師たちの懸命な治療にもかかわらず次々に



死んでいく。 何が感染源なのか? 勿論治療法もわからないまま、この疾病は世界各地で



パンデミックを引き起こす・・・。



   あぁ、この表紙は野戦病院がモチーフだったか。



 シリーズに関係なく、これ一冊単独で“疫病パンデミックもの”としても読めるのでSFが



苦手な方にもお薦め。 川端裕人『エピデミック』との比較も一興。 しかし『T−メニー・



メニー・シープ』
を先に読んでいれば出てくる言葉に「あ、あれだ!」と気づくことができる



からより面白い。 ここから宇宙叙事詩が始まるというか、人類の大きな変換点なのだと



思うとほんとに何がきっかけになるかわからないものです。 この疾病は通称“冥王斑”と



名づけられるが・・・そこもタイトルにかかってますか?



 もし、現代の日本で致死率の高い伝染病がアウトブレイクしたら・・・という仮定のリアルな



提示になっていることも結構おそろしい。 何年か前にあったSARSや新型インフルエンザの



ときの騒ぎどころの話じゃないことは想像に難くないよ・・・(マスクをしている人・していない



人との違い、咳き込んでいる人への殺意のような視線など、あの排他的な空気ははっきり



覚えている)。



 そんな中でもあたしは、冥王斑のキャリアとなってしまった(感染してからくも回復したが、



ウィルスが体内から消えないので隔離されてしまう)女子高生・千茅と、学校でのお互いの



印象は最悪だったのに、結果的に彼女といちばんの友人になる青葉との友情に泣いて



しまった(女の友情に弱いあたし)。 青葉は感染していないので、二人の気持ちだけでは



どうにもならない事態が発生するんだろうなぁという予感もまた涙を誘う(実際、その通りに



なったし)。



 あぁ、ここで人類という種の欠陥があらわになって、いろいろ変遷を辿るのだろうにまた



『メニー・メニー・シープ』で同じような問題に突き当たるのか・・・。



 それってなんだか、人類が滅亡することよりも絶望的な感じがする。



 そして早速、第三部にも手をつけてしまいました・・・次の舞台は西暦2310年ですよ。



 やはり登場人物には感情移入してはいけないらしい。


posted by かしこん at 07:05| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月07日

海外ドラマ・シーズン終了



 WOWOWでの『SUITS/スーツ』シーズン1・2一挙放送の、残り4話ぐらいをまだ



見れていないのだけれど、今のところ見終わったシーズンは。





アンダー・ザ・ドーム シーズン1



 日本での放送前から「シーズン2の制作が決定!」と聞いていたので、この全13話で



終わらないんだろうなぁ、ということはわかっていましたが・・・。



 何の変哲もない田舎町、チェスターズミルがある日突然前触れもなく巨大で透明な



ドームに覆われてしまったからさあ大変、という話。



   ドームの中と外は直接交信もできないし、往来も不可。



 基本設定は原作通りなのですが、キングがかなり気を配って書いていたであろうドーム



内部の大気や水の循環等については必要最小限の説明しかなくなった。 スピルバーグ



製作・総指揮でドリームワークス作品でありながら、ドラマの雰囲気は同じくキング原作の



『ヘイヴン』に似ている(制作スタッフは全然違うのだが)。 どちらも閉鎖された特殊な町が



舞台だからであろうか。 で、キャラクターも大幅に性格変更。 ジュニアをこんな重要な



キャラにするとは・・・でもバービーをコックではなく“謎の男”としてた初回からそんな気配は



ありましたけど。 ただ、ビッグ・ジム・レニーの悪の変遷(?)が丁寧に描かれているのは



面白い。 しかし、ちゃんとまとまるのか・・・という不安はなきにしもあらず。





TOUCH/タッチ シーズン2



 キーファー・サザーランドが『24』の次に選んだドラマ、シーズン2にしてラスト。



   マーティン(キーファー)の息子ジェイクがいい。



 シーズン1は「世界は確かに混沌としていて、織り糸がぐちゃぐちゃに絡まり合った



カーペットみたいなものだけれど、人々の善意が集まればきれいに一本の糸をほぐして



取り出すことができる」みたいな話で、あたしはそういうところが好きだったのだけれど、



シーズン2ではシリアスにぐっと方向転換。 “人と人との見えないつながり”を追求していく



意味では同じではあるんだけど、どんどん人が死ぬ話になってしまった・・・。



 しかもマーティンは元新聞記者という経歴なのに、息子のジェイクを守るためということも



あるけどどんどんジャック・バウアー化していく・・・。 まぁ、キーファー・サザーランドに



求められているのはそういうヒーロー像なんだろうな(だから次は結局『24』を新しく始め



ちゃうんだよな〜)。



 アメリカのテレビドラマ業界はシビアすぎるから、視聴率取れないと(取れてても制作費が



かさみ過ぎると)さっさと打ち切るからなぁ、特に民放。 それ故に高いレベルのドラマ制作が



維持されてるんだろうけど、いろいろ面白く見てるんだけど、ときどき切なくなります。


ラベル:海外ドラマ
posted by かしこん at 06:38| Comment(0) | TrackBack(0) | WOWOW・CATV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月06日

怪奇大作戦 【オリジナルバージョン】



 昨年秋から年末にかけて、NHK-BSプレミアムで放送された『怪奇大作戦』



見残していたものを見る。 時間が不規則な放送カードだったので(基本的には



海外ドラマ『アンス・アポン・ア・タイム』の次に放送していたのだが、毎週という



わけでもなかったので)、全部は見られなかったのだけれど。



   それに、全話放送したわけでもなく。



 だから“傑作選”という位置づけなのか。 あたしが見たのは以下の話。





『氷の死刑台』



 酔っぱらっていたおじさんを誘拐してきて冷凍人間をつくってしまった、というマッド



サイエンティストもの。 黄金時代のSFのような科学礼讃批判と『フランケンシュタイン』の



哀しみが混ざったような話。 因果応報的結末も含め、こういうテーマは古びないですなぁ。





『オヤスミナサイ』



 何故か牧さんが山で悪天候に見舞われ、助けを求めて飛び込んだ屋敷でのまさに



“悪夢のような”出来事。 夢と現実の境が曖昧、な描写が岸田森の雰囲気と相まって



いい具合に混乱してました。



 で、牧さんが思っていたほどの科学信奉純粋合理主義者ではないことを知る。





『吸血地獄』



 東欧の大使館勤務だった両親が現地で養女にしたのは吸血鬼だったのか?、という話。



交通事故をきっかけに能力が目覚めたのか、人の血を吸わないと生命を維持できなくなる。



 これはとにかくラストシーンが美しかったですよ、手首から流れる血が海岸を赤く染めて



いくのが。 実際はここまで海水が赤くなるには血液が何リットル必要になるんだろ、とか



考えちゃいましたけど。





『光る通り魔』



 失恋の痛みに耐えかねて阿蘇山の火口に飛びこんだ男が死に切れず、リンや硫黄の



化合物となってストーカー化する。 なんとなく、『ガス人間第一号』を思い出させる話



だった。 ひらひらと光りながら近寄ってくる感じが今見ても結構リアル。





『かまいたち』



 『怪奇大作戦 ミステリー・ファイル』の最終回『深淵を覗く者』の元ネタだそうで、



確かに事件そのものはほとんど同じ(手法はちょっと違うが)。 今でいうところの「動機なき



殺人」を60年代に描いちゃってることがすごい。 そしてこれを踏まえたならば、『深淵を



覗く者』
のラストシーンがああなったことは納得。





『呪いの壺』



 何故か突然何の説明もなくSRIメンバーが京都にいてびっくり。 そして京都タワーは



あるけれど、今の京都市内の風景とまったく違うことにびっくり。 ラストの炎上シーンは



『姑獲鳥の夏』の医院炎上を思い出させるなぁ、と思ったら監督は実相寺昭雄だった!



そういう好みって変わらないのね!





『京都買います』



 引き続きの京都ネタは牧さんのエモーショナルフィルム。 ほぼ一人芝居!



 小路を抜ければ全然違うところに、みたいなこれまた『姑獲鳥の夏』の坂道を下って



いくときのような描写のたたみかけにニヤリ(これは最初から監督が実相寺昭雄であろうと



踏んでました)。 クールな合理主義者・牧史郎が唯一狼狽した事件(?)として、名作と



名高いのが理解できました。 そして京都の仏像はそんな気持ちなのかしら・・・と思うと



なんだかとても切なくなったり(でもあの方たちの方が人間よりずっと長生きなのだから、



感情面など人間の尺度では理解できないところにあるような気がするのだけれども)。





 なるほど、オリジナルを見てから『セカンドファイル』『ミステリー・ファイル』



見れば更に味わい深いわけですね。 オリジナルを全話見てみたくてDVDを検索したら、



結構なお値段ですよ・・・



 最近、WOWOWは円谷プロと協力していろいろやってるんだけど、『怪奇大作戦』



NHKが権利を持っているのか、ノータッチだ。



 NHKもどうせやるなら全話放送すればいいものを。


posted by かしこん at 06:35| Comment(2) | TrackBack(0) | テレビ・テレビドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月05日

休みボケは明白



 気づけば、たっぷりあると思っていたお休みも終わりである。



 あぁ、海外ドラマ一挙放送に振り回されて、HDDの残量を増やせていない。



 おまけにあたしの部屋のシーリングライト(天井にくっついている電灯)が切れた・・・。



 背が低いからそのままでは届かないのよねぇ、踏み台でも無理なので、脚立出して



こなきゃ。 というかその前に、新しい蛍光灯(二重の輪っかタイプのやつ)買ってこなきゃ。



 でもどうせ明日出かけなきゃいけないんだし〜、今日出かけるのは面倒だよ〜、と、



すっかり社会復帰が危ぶまれる姿勢になっている。 だって昼間はカーテン開けとけば



本は読めるし、リビングは電気つくからいいかなぁ、と思って(で、実際仕事が始まって



しまえば自室にいる時間はそんなに長くはない)。



 あと半日、こころゆくまでだらだらしようっと。 海外ドラマの残り、見ちゃえ!


posted by かしこん at 12:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記のようなもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月04日

バーニング・ワイヤー/ジェフリー・ディーヴァー



 思えば、リンカーン・ライムとの付き合いも長い。



 シリーズ一作目である『ボーン・コレクター』を読んだのは映画を見に行く前のことだから



1999年。 映画はそれなりの出来ではあったけど、原作を先に読んでおいてよかったよ、



という気持ちに。 その後、シリーズをずっと読んでいるわけですが、そのくせリンカーン・



ライムのあたしの脳内イメージはデンゼル・ワシントンだという不思議(でも何故かアメリア・



サックスはアンジェリーナ・ジョリーではない)。 だから何作目かでリンカーン・ライムが



黒人ではない的な描写に出くわしてひっくり返ったことがある。 先入観はおそろしい



(それでもやっぱりデンゼル・ワシントンのイメージで今も読んでしまう。 最近の彼ではなく、



映画のときのちょっと若い感じで)。



 さて、シリーズ9作目に当たる今回の敵(というか凶器?)は電気。



   人が死ぬには100ミリアンペアで十分なんですよね。



 送電システムの急激な異常により、電力がひとつの変電所に集中。 爆発的な放電が



発生した結果、アークフラッシュが路線バスを襲う。 が、これは事故ではなく、電力網を



あやつる犯人によるデモンストレーションだった。 犯人はニューヨーク市への送電を予告



なしに50%削減することを要求し、のまなければ更なる犠牲を出すと言ってくるが・・・。



 犯人の名前が割れるのが早すぎないですか!、と思えば勿論ちゃんと意味があるわけで、



流れがわかっているのにハラハラしてしまいますよ!



 今回は久し振りにFBI覆面捜査官のフレッド・デルレイにスポットが当たり、彼のバック



グラウンドがこんなに語られるのなんて初めてでは!、とうれしくなる(もう、シリーズものの



レギュラーメンバーには長く続いている海外ドラマばりの親しみを感じる)。



 そして電気の専門家としてゲスト登場のチャーリー・サマーズがすごくいいキャラで!



 あと電話でしか出てこないけど、メキシコ連邦警察副長官であるロドルフォ・ルナがやたら



かっこいい! 結構人は死ぬし、ウォッチメイカーの追跡はまだまだ続いているので展開が



容赦なく、そういう部分で読者としては気持ちを盛り上げるしかなく。



 また、犯人の手記らしきものに「電気が今の半分でも十分人間たちがやっていけると



わかれば、こんなに苦しむ人は出なくてすんだ」的記述があり・・・グサグサ刺さった。



そうですよね、あの節電意識で猛暑を乗り切っていたことを思えば、フクイチは継続運転



しなくてよかったですよね・・・そうすれば3.11のときはとっくに動いてなかったですよね



・・・なんかすみません。 再生エネルギーの話とか、環境テロとか絡んでくる部分もいちいち



日本に置き換え可能なところが切ないわけで(本筋とは微妙に関係がないところですが)。



 『CSI:科学捜査班』への悪口(?)が今回も出てきたり、エンタメ系の時事ネタ(?)が



毎回織り込まれているのは楽しく、お約束です。 その反面、ウォッチメイカーの件は反則



ではないかとも思ってみたり(でも、それを言ってしまってはディーヴァーは常に反則である



ことになる)。



 エピローグでは今後のリンカーン・ライムに大きな変化が起こりそうな予兆!



 シリーズの展開も変わりそう。 でもまたそれは、もう少し先の楽しみである。



 さ、そのうちキャサリン・ダンスシリーズの新作も読もう!


posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月03日

捜査官ポアンカレ−叫びのカオス/レナード・ローゼン



 またしてもポケミスサイズ、なんだかすっかり慣れてきてしまった。



 早めに図書館に返すのを優先、ということで最初に読み終わったのはこちらに。



 主人公はインターポールのベテラン捜査官であるアンリ・ポアンカレ。 あの数学者の



ポアンカレの曾孫にあたるが、本人には数学の才能がない。



 ある日、アムステルダムのホテルの最上階で爆破事件が起き、高名な数学者が死亡。



世界貿易機関で講演するはずだった被害者はフラクタル理論の専門家で、それを世界



経済にどう連動させるかを考えていたらしい。 この事件の背景には一体何が?



 そして、かつてボスニア紛争の際に起こった虐殺事件の首謀者を逮捕したアンリだった



が、その犯人から恨まれ、アンリの家族を皆殺しにせよという指令がキリスト教原理主義的



テロリスト仲間に出されていることがわかり・・・という話。



 いやぁ、第一章から第二章への飛び具合がスリリングでしたよ!



   表紙もフラクタル。



 本書の中にもフラクタル模様を内在しているものの写真(稲妻、葉脈、ペトリ皿の上の



バクテリア、などなど)があって、それにいちいち感嘆するICPOの刑事さん達のコメントにも



ニヤニヤする。 それって、はじめてフラクタルを知ったときの自分自身の感想を思い出す



からだ!



 といっても“フラクタル”を明確に厳密に説明せよ、と言われると困るんですけどね・・・



ある図形の一部をとって拡大すると、全体とほぼ同じ形になる、ってことでいいでしょうか。



 つまり、ひとつひとつの事件は奇異に見えたり、当事者たちにとっては心臓をえぐられる



ような苦しみをもたらすものなのに、事件という統計に照らし合わせるとどこかに分類されて



しまう。 それは新しい事件ではなく、同じような出来事の繰り返し、ということなのか。



 だからサブタイトルが『叫びのカオス』なんですね、『カオスの叫び』ではなく。 ここでは



カオス自体が唯一の逃げ道というか、新しい突破口のように描かれているから。



 だからといって物語にはまったくと言っていいほど爽快さがないのですが・・・むしろ、



気持ちはどんよりしてしまうのですが、複雑化しすぎた世の中が悪いのでしょうか(いや、



そういう問題でもない)。



 数字だけで世界を構築する数学は美しいけれど、人間社会とは相いれないなぁ。



 なんだか、考えすぎて頭が痛い。 熱が出てきたかもしれん。


posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月02日

2013年の映画を振り返る



 さて、毎年自分の中で勝手に決めております、「去年見た映画で何がよかったか」を



振り返るコーナーです。



 2013年は比較的数が少なく、80本でございました(映画館で見たもののみ)。 原因は



夏が暑すぎた、そして残暑が以上に長かったせいではないかと思われます。



 となると、見逃したものの中に傑作があったのでは・・・とついつい考えてしまいがち。



 今年はなるべく見逃さないようにがんばろう(とか言いつつ元日早々出かけるのを渋り、



元町映画館の『武器人間』を見逃しております)。



 ちなみに、80本は以下の通り。



  大奥〜永遠   シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ

  もうひとりのシェイクスピア    LOOPER/ルーパー

  ストロベリーナイト/インヴィジブル・レイン

  ライフ・オブ・パイ〜トラと過ごした227日間    アウトロー 

  ゼロ・ダーク・サーティ   ヒンデンブルグ‐第三帝国の陰謀

  世界にひとつのプレイブック  レ・ミゼラブル   横道世之介

  オズ‐はじまりの戦い   ムーンライズ・キングダム   フライト

  クラウドアトラス    ひまわりと小犬の7日間    偽らざる者

  ザ・マスター   アンナ・カレーニナ  X−DAY(相棒シリーズ)

  汚れなき祈り   シャドーダンサー   天使の分け前   ヒッチコック

  リンカーン   舟を編む   探偵はBARにいる2   LAギャングストーリー

  モネ・ゲーム   ヒステリア   アンチヴァイラル   コレクター

  ポゼッション   オブリビオン   エンド・オブ・ホワイトハウス

  ローマでアモーレ   イノセント・ガーデン   二流小説家‐シリアリスト

  ファインド・アウト  殺しのナンバー  ハングオーバー!!!‐最後の反省会

  奇跡のリンゴ   アフター・アース   華麗なるギャツビー   さよなら渓谷

  31年目の夫婦げんか   アンコール!  バーニー‐みんなが愛した殺人鬼

  終戦のエンペラー  最愛の大地   ワールド・ウォー・Z   パシフィック・リム

  ムービー43  ニューヨーク、恋人たちの2日間   風立ちぬ   タイピスト!

  ペーパーボーイ‐真夏の引力   エンド・オブ・ウォッチ   サイド・エフェクト

  スター・トレック‐イントゥ・ダークネス   許されざる者   エリジウム

  パッション   そして父になる   ランナウェイ‐逃亡者   死霊館

  トランス   キャリー   グランド・イリュージョン   ブロークンシティ

  ウォールフラワー   清須会議   悪の法則   キャプテン・フィリップス

  利休にたずねよ   47Ronin   ゼロ・グラヴィティ   ハンナ・アーレント

  鑑定士と顔のない依頼人






 日本映画は色を変えてみました。 「日本の映画はあまりお好きではないんですか?」と



知り合いに聞かれてしまうこともあるあたしですが、決してそういうわけではないのですが、



ミステリ・SF方面を愛する身としては洋画に偏重してしまうのはいたしかたないかと。



 そんなわけで、いつも決められないのですが2013年は決まりました。



 ベストワンは!



   グランド・イリュージョン/NOW YOU SEE ME



 もうこれは完全に、“あたしの好みの映画”なので冷静に評価ができないほど(欠点すらも



愛してしまっているので欠点だと思っていない)。 マーク・ラファロについてもしばらく前から



「カッコいいんだって!」と言っておりましたが(しかしあたしの周囲では知名度がいまいち



なので賛同者は少ない)、この映画ではあたしが思う彼のかっこよさをしっかり引き出して



くれております。 オタク系へなちょこくんなイメージのジェシー・アイゼンバーグをこんなにも



かっこよく撮っているのもこれが多分初めて。 しかも犯罪・事件がらみの話でありながら



誰も死なず、ファンタジックながら痛快。 あぁ、褒め言葉はいくらでも出てくるけどきりがない



ので、でもそのくらい久し振りに出会った「大好きな映画」。 面白いとかよくできているとか



名作だとか打ちのめされたとかではなく、が重要。



 2位以下はほぼ同率ということで・・・。



 偽らざる者 ・・・ トマス・ヴィンターベア監督でマッツ・ミケルセン主演という見る前に

            起こってしまう期待を裏切らない作品。



 ゼロ・グラビティ ・・・ やっぱり映画で“体験”ができてしまうことはめったにないので。



 鑑定士と顔のない依頼人 ・・・ ついこの前見たから印象強すぎるというのも

            あるけれど、ここで描かれる美しさもなかなかあたしの好みです。



 パシフィック・リム ・・・ 日本の怪獣映画愛が十分伝わってきて、うれしかったので。



 コレクター ・・・ ジョン・キューザック版。 これも正統派ミステリーだったから。





 ナレーションがよかった・文語的英語の響きがよかった『華麗なるギャツビー』、独自の



映像センスが光った『トランス』『イノセント・ガーデン』、ハッピーでキュートな



『タイピスト!』『ヒステリア』も忘れ難い。



 いや、どの映画にもそれぞれ、いいところはあるんですけどね(あ、唯一論外なのは



『ムービー43』)。



 最も後味が悪かったのは、『ペーパーボーイ 真夏の引力』が有力候補だったの



ですが、土壇場で『悪の法則』に逆転されました。



 日本映画のベストは『舟を編む』かなぁ。 次点は『横道世之介』



 いろいろ考えてしまう作品、という意味では『そして父になる』も印象深い。



 大作映画もよいですが、ちょっと地味系な映画のほうが好きだなぁ、としみじみ感じた



去年でありました。



 今年は『インシディアス 第2章』があるし、『ホビット』の残り2作が一年のうちに



公開されるし、ホラーやファンタジーに期待! そしてジョン・キューザックやユアン・



マクレガーなど、ごひいき俳優さんが出演する作品があればいいなぁ(そして新たに



素敵な役者さんに出会いたいなぁ)。



 毎年いつもそんなことを思ってますけど、そういうのがあるからこそ生きていこうという



気になるわけなので、あたしにとっては大事なことなのです。


posted by かしこん at 10:11| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画関連情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする