2013年12月02日

そんな死に方はないでしょ。

 ネット開いて、ニュースサイトの見出し、ある一行を見てかたまる。

   ポール・ウォーカー、事故死。 ポルシェ炎上。

 ポール・ウォーカーって、あの、ポール・ウォーカーか?!
 車をぶっ飛ばす映画が代表作になっている俳優が、車の事故で死んじゃダメだよ!
 どうやら、カリフォルニアで行われたフィリピン台風被害チャリティに参加中(帰り道だったとの報道もあり)の事故で、しかも自分は助手席だったという。
 もう、どれひとつとっても痛々しい・・・。
 あたし自身は自動車を運転しないので、『ワイルド・スピード』シリーズにはあまり思い入れはないんだけど、でも一作目は見ましたよ。 で、途中から主役を変えたり、やっぱりブライアン(ポール・ウォーカー)が戻ってきたりといった<ハリウッド事情>が露骨に見える感じが好きではなくて、このシリーズから離れた気がする。
 むしろあたしは『タイムライン』や『イントゥ・ザ・ブルー』あたりが好きでしたね。
 ドン・ウィンズロウ原作の『ボビーZ』はいささか大味な出来だったけどキャスティングはなかなかよかったし、『ザ・スカルズ』は若かったよね。
 『父親たちの星条旗』のときは「これから演技派と呼ばれるようになるのかも・・・」と期待していましたよ(しかしその後も『ワイルド・スピード』シリーズに出続けて、ちょっとあてのはずれたあたし)。 あ、何故か行われた『南極物語』のハリウッドリメイク版にも出てた!
 もしかしてあたし、ポール・ウォーカーのこと結構好き?
 うむ、“細面地味系ハンサム”とでも分類すれば、ジム・カヴィーゼルやガイ・ピアースと同じくくりといえないこともない(あくまであたしの主観ですので、反論があれば是非)。
 うちのHDDには、まだ見ていない『テイカーズ』が残っている。
 確か銀行強盗の話だったような・・・見てみよう。
 しかし歌い手の方もそうなのだが、役者が死んだと聞いても映像の中にはその姿が残っているから、どうも信じられないというか、実際にはもういないということを感覚的に忘れてしまい、「あ、そうか、この人は死んでいるんだった」と我に返ることが多い。
 多分、実感したくないのだろう。 リアルタイムで知っている人は、特に。

posted by かしこん at 05:12| Comment(2) | TrackBack(0) | 時事問題・ニュースに思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月01日

ウォールフラワー/THE PERKS OF BEING A WALLFLOWER

 原題は、<壁の花であることの利点>、とでも訳したらいいのかな。
 予告編でImagine Dragonsの“It's Time”がフィーチャーされ、泣きそうになってしまったのだけれども(映画やドラマの主題歌か挿入歌に使われればブレイクする!、と思った通りの使われ方で)、本編では使われていなかった・・・。
 物語は1991年に高校生になったチャーリー(ローガン・ラーマン)のこと。

  ウォールフラワーP.jpg さよなら、壁際の僕。

 スクールカーストバリバリのアメリカの高校の初日、チャーリーは中学の頃ちょっと仲がよかった人たちの様子をうかがうけれども、誰も一緒にランチに誘ってはくれない。 同じテーブルで食べろよと誰にも声をかけてもらえない。 たった一人で本を読みながらランチを食べる、彼は最下層の一年生としてあっという間に枠固定。
 得意な国語の授業でも隣の席の女子に持っているバインダーを「ダサい」とばかにされ、先生の質問にも全部答えられるのに点取り虫と更にばかにされたくなくて手を上げない。 ひっそり息をひそめて暮らすのが得策だ、と卒業までの日数を指折り数える日々。
 この気弱でおどおどのチャーリーが、『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』(続編の『魔の海』もやってますけど)のパーシー・ジャクソンと同一人物とはびっくりなんです。 いや、むしろこっちの方が素に近くて、あっちが結構無理してやっているのでは、と思えてしまうほど。
 しかしそんなチャーリーにも救いの光が! アメフトの応援に行ったチャーリーは、図工で同じクラスの上級生で人として好感を持っていたパトリック(エズラ・ミラー)に挨拶をする。 それをきっかけにパトリックとサム(エマ・ワトソン)の義兄妹(お互いの両親が結婚したため)と仲良くなって、いつしかチャーリーは彼らの仲間<はみ出しクラブ>のメンバーに。

  ウォールフラワー4.jpg パトリックとサムは、あるがままのチャーリーを受け入れてくれた。
 友達がいないと学校生活は厳しいのはどこでも同じだろうが、アメリカでは一際そうなんだろうな、と予測できてしまうのが悲しい。 あたしは集団でさせられることが多い小学校がいちばんつらかったよ。 次に中学校。 高校は周囲の地域でも有名な<のんき学校>だったので(自分たちは気づかなかったが、他の学校に行っていた友達から聞いた)、はっきりしたカースト制度はあまりなかったと思う。 むしろ「勉強しろ!」という学校側の強制にいかに対抗するかのほうが重要だった。 でもそのおかげで大学に行けたのだから感謝するべきなんだろうな。
 と、そんなこんなで自分の高校生活(内容的には大学生活も含む)を否応なく思い出してしまう、そんな映画。
 エマ・ワトソンは髪を切ってすっかりハーマイオニーの面影から抜け出してしまったよ(むしろロンの人の方が心配だなぁ)。 その歳でダメ男ばかりと付き合ってしまうサムの愚かしさと苦悩を好演。 エズラ・ミラーは『ハッピー・アナザー・デイ』でも頭のネジの緩みがかった鎮痛剤中毒をやっていたけど、それよりはかなり節度のあるイカレ者キャラ。 勿論、彼にもそう振る舞わなければならない理由はあって・・・誰しも何かを抱えていて、それでもどうにかどうしようもない現実と付き合わなければいけないのだから、その時間を自分なりに輝かせた方が勝ち、ってことなんだよなぁ。

  ウォールフラワー3.jpg たとえそのためには妄想が必要だとしても。
 全体的に大人の存在はかなり希薄だけれど、国語のアンダーソン先生(ポール・ラッド)がいい! 基本コメディ演技の人であるが誇張演技は一切封印して自然体。 チャーリーのことを気にかけるけどお節介はしない、でも必要と思うことはちゃんとする。 カッコいい大人だ! 憧れる!
 十分普遍的な物語なので、チャーリーの精神的な苦痛(“病”にまでなるほどの)がそこまで必要だったのかどうかは意見の分かれるところかも。 明確な描写・言及はないし、それを言うならチャーリーが学校でいじめられるひどいシーンも一切描かれてはいないのだが、そこまでのトラウマを持っていない、性格的に気弱な者は余計逃げ場がないではないか・・・。 『桐島、部活やめるってよ』のほうが乾いていて残酷度は上だ。
 この映画はつらく悲しいことを、思い出すだけで心が壊れそうな過去も美しくまとめてしまった。 勿論、だからこそ美しいし、誰しもが行間を読み過去もしくは現在進行形の“時間”に思いを馳せることができるのだけれど。
 ともかくも、この三人は素晴らしい。
 そして音楽もね。 帰り道はずっとデヴィッド・ボウイの“HEROES”が頭の中を流れていたよ。

posted by かしこん at 06:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする