2013年08月25日

パシフィック・リム/PACIFIC RIM

 ギレルモ・デル・トロという監督の名前をあたしが知ったのは結構前、『デビルズ・バックボーン』『パンズ・ラビリンス』だったので、ミニアシアター向けアート系作品の方だと思ってたんですが、幽霊や怪物の描き方に妙な存在感はあったんですよね。 のちに、リアルなオタクであることを知るわけですが。
 そんな彼の怪獣映画愛が詰まった作品!、ということで、当然ゴジラやガメラ、ウルトラマンシリーズなどを見てきたあたしも見ないといけないみたいな気持ちに。

  パシフィックリムP2.jpg 人類最後の望みは、この巨兵。

 なにしろ冒頭から、KAIJU:怪獣(Japanese)みたいな説明書きが!
 2013年のある日、巨大な生命体が太平洋の深海から出現した。 環太平洋(つまりパシフィック・リム)の都市を次々と壊滅状態に追い込んでいくそれに対抗するために、人類は一致団結して人型巨大兵器イェーガーを開発する。 2人以上のパイロットが乗り込んで思考と行動をリンクさせて戦うので、イェーガーのパイロットには適性と相性がなにより重要視される(そのため兄弟・親子であることが多い)。 そんな戦いが10年間続いています、という初期設定のこの世界では、すべての国の人間が謎の“それ”“カイジュウ”と呼んでいるのだ! なんだかそれだけで盛り上がるよ!
 しかもイェーガーのスタイルときたらモビルスーツ、いかにも『ガンダム』的というか、日本サンライズ作品のロボットのような重量感で『トランスフォーマー』で感じた物足りなさをすっかり解消。 ロボットなのに中に人が入って自分の動きで操縦するなんて非合理的な方法なのに、日本のロボットアニメを見て育った身としては「そうでなくっちゃ!」という気がする。 2D字幕版を見ましたが、これはもしかしたら吹替版のほうがより盛り上がるのではないだろうか・・・時間が合えばもう一回見に行きたい。

  パシフィックリム6.jpg ただ残念なのは、怪獣がリアルタッチの上に動くスピードが速くて全貌が把握できないこと。 ウルトラ怪獣的なキュートさもない。
 しかし10年も戦ってきたのでイェーガーの老朽化・維持費、新規開発費用などが負担になっているらしく(怪獣も次々と出現しますし)、各国の首脳連合はイェーガーを捨て、太平洋の周囲に壁をめぐらすという作戦に切り替えるという無茶苦茶さ。 共通の敵が現れたことで世界は協調の道を一気に歩んだのに、やはり政治家はアホなのか!
 今ある予算と設備で、イェーガー作戦本部は独立軍として最後の戦いに臨む・・・という話。
 全人類消滅の危機、高い壁をつくって対抗、というところでも『ワールド・ウォーZ』との共通点は多いのだが、映画全体に漂う空気感はまったく違う。 世界各国からキャストを集めていてもこちらの方が知名度は一段落ちる方々ということもあるが、とりあえず、見ていてわくわくするのである。 重厚感あふれる映像、終末感が漂う暗さもあるのに、心が躍ってしまうというか。 ・・・あたしも、オタクなのか?
 太平洋から現れるから海での戦いが多いのだけれど、でもやっぱり湾岸に上がって建物などをぶっ壊しちゃうわよねぇ、それでこそ怪獣映画よねぇ、と感心。 しかし初期のイェーガーの動力が原子力という設定にはすんなり頷けない、心が痛い日本人。

  パシフィックリム1.jpg 芦田愛菜ハリウッドデビュー作!
 正直なところ、だれよりも力の入った演技だったような気がする・・・彼女が成長して菊池凛子になるというのはどうも納得がいかないのだが(しかも彼女の日本語の発音がヘン! そっちの世界観では世界レベルで言語が混ざるのか?)。
 ツッコミどころは多々ありますが、数学的見地から怪獣の出現パターンを探る人と、怪獣の生態・構造面からアプローチする二人の科学者の別の意味でのオタクっぷりも面白かったです(マッドサイエンティストまでいかないキュートさというか)。
 怪獣もよく見えないながらも、「今の、顔がガメラっぽい!」とか「あれ、絶対モデルはビオランテに違いない!」などと盛り上がってしまったので、詳しい方はきっともっと盛り上がれるでしょう。 音楽も日本版『ゴジラ』シリーズのテイストだったし。
 エンドロールにはイェーガーと怪獣たちの図解みたいなものが出てきて「おーっ」となるし、エンドロール終了後にもおまけ映像あります! それもいかにもB級映画のエンディングっぽく見せながらしっかり裏切る展開はかつてのUS版『ゴジラ』への皮肉?!
 レイ・ハリーハウゼンと本多猪四郎に捧げられた献辞にも感動。
 あー、面白かった!、と明るい気持ちで映画館を出てこれる久し振りの映画。
 これこそ夏休み大作にふさわしい!

ラベル:映画館 外国映画
posted by かしこん at 07:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする