2013年07月01日

GATACA/フランク・ティリエ



 あの『シンドロームE』の続編を読み終わる。



 なんというか・・・まさか、マイクル・クライトンみたいになるとは意外でした。



 「なんじゃこりゃ?!」のエピローグで終わった『シンドロームE』の続きからスタート



ですが、一応これだけ読んでも問題はありません(むしろ『シンドロームE』だけで



終わってる方が落ち着かないと思う。 大変後味悪いですが、結果は出ますから)。



 現在のフレンチスリラー界の王道、なのかな。



   G・A・T・CはDNAの塩基配列。



 左右差(右利きか左利きか)について研究している大学院生が惨殺された。 捜査を



進めるうちに、人類学を学んでいるはずの彼女が凶悪な殺人事件を起こした死刑囚たちに



面会していることがわかる。 いつしか事件は人類の進化と本能としての暴力性の存在に



まで踏み込んでいく・・・という話。



 クロマニョン人とネアンデルタール人、環境に適応するという意味での進化、左利き、



乳糖不耐性(牛乳を受け付けない体質)、ジャングルの奥地に住む少数民族などなど、



風呂敷を広げるだけ広げて展開させる壮大さはまさにマイケル・クライトン的でお見事。



ただ、そっちに力を入れてしまったがために殺人事件のディテールが微妙(犯人はそれで



問題ないですが、そこまで残酷に殺す理由あり?)。 しかも、今回はまともに終わるかと



思ったのにやっぱりエピローグには不穏な雰囲気が。 まだ話は続くらしい・・・。



 なんでもハリウッドがこのシリーズの映画化権を所得したそうで、やりかねないというか



そういう仕上がりがなんとなく予想できる感じがしないでもない。 アンハッピーというか



後味が悪い話のほうが好まれるというか、リアルだと感じるのだろうか。



 ちなみに「アジア人の90%は乳糖不耐性」と言われてましたが・・・それは「牛乳を



飲んだらおなかがごろごろする」ってレベルでしょうか(でも乳糖不耐性のヨーロッパ人は



口に入れただけで吐き出すレベルに描かれていたんだけど)。 殺菌済みの牛乳ならいい



とか? それとも日本人含めアジア人も多少牛乳に対する経験値が上がってきたってこと?



 そう思うと地球は広いとか、民族差ってあるんだなぁ、としみじみしたりする。


posted by かしこん at 05:59| Comment(1) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする