2013年05月18日

出遅れシアター → 実話ベースで



ザ・ガール ヒッチコックに囚われた女/THE GIRL



 WOWOWで放送されてた、HBO制作のテレビ映画。 この前の映画『ヒッチコック』が



『サイコ』の撮影裏話だったのに対して、これは『鳥』の舞台裏を描いている。 『サイコ』の



次に撮った映画が『鳥』なのだから、そんなに時間はたっていないはずなのだが・・・。



   あまりに印象が違いすぎます・・・



 次回作を構想中のヒッチコック(トビー・ジョーンズ)は、たまたまテレビを見ていた妻の



アルマ(イメルダ・スタウントン)から「この娘、あなたのブロンドじゃないの?」とCMに出て



いたモデルを次回作のヒロインにどうかと示唆される。 その女性・ティッピ・ヘドレン(シエナ・



ミラー)は、シングルマザーで仕事をほしがっていることがわかるとヒッチコックは『鳥』の



ヒロインに彼女を抜擢することを発表。 これがうまくいけば女優として生きていけるかも、



というティッピの願いは、ヒッチコックの彼女に対する異常な執着を前に困難を極める・・・と



いう話。



 ティッピ・ヘドレンご本人に取材したらしいので彼女目線ではありますが、明らかに犯罪



レベルのセクハラです。 モデル出身故そのような“性的いやがらせ・あてこすり”には多少



慣れているティッピだったが、ヒッチコックの執着心は常軌を逸するレベルに。 アルマに



助けを求めても、いい作品を作るために犠牲になってもらうしかない的な「私にはどうにも



できないわ」な反応(これひどい。 ヘレン・ミレンのアルマならそんなことはしないはず



では! しかしこの作品でのアルマは自信のない女のように描かれていた)。



 ついに車の中で襲われたティッピは今まで払ってきた敬意もかなぐり捨てて完全抵抗



(当たり前だ)。 腹を立てたヒッチコックはその後の『鳥』の撮影でティッピにつらく当たる。



   模型を使うと言っておきながら、本番では

       本物のカラスを使うことに。 あげく目をつつかれ、あやうく失明の危機。



 しかしティッピはここで逃げたら娘を育てていけない(その娘ってメラニー・グリフィスなん



ですね)と一念発起。 感染症の危機も乗り切り、『鳥』の撮影を終了させる。 女優として



評価されるようにもなるが、ヒッチコックとは7本の映画を撮る契約を事前にしてしまって



いるので、次の『マーニー』にも主演することに。 



 が、ヒッチコックの嫌がらせはどんどんエスカレート。 ついに彼女は自由になる決断を



する・・・という内容でした。 これを『ヒッチコック』の前に見ていたら、ヘレン・ミレンでも盛り



上がれなかったと思う。 タイミングって大事だなぁ!



 当事者同士にしか本当のところはわからないだろうけど、ヒッチコックを見る目が変わり



ましたわ・・・。





カエル少年失踪殺人事件/CHILDREN...



 あたしは韓国映画はあまり好きではないのですが、『殺人の追憶』は傑作だと思って



います。 なので、<韓国の三大未解決事件のひとつ>の映画化!(そのうちのひとつが



『殺人の追憶』のモデルとなった事件)と聞かされたら興味が湧くじゃないですか。 しかも



カエル少年って何・・・。



   いわゆる韓流スターと呼ばれる人が出ていない、

           地味な顔ぶれがリアルでよろしい。



 1991年3月26日、ある片田舎の山村で「カエルを捕まえにいく」と言って出かけた



5人の小学生が帰ってこなかった。 その日は統一選挙の日で、警官隊のほとんどは



そちらにまわっており、捜索の手は十分とは言い難かった。 誘拐も考慮に入れて



その後も捜査は続けられるが・・・。



 どこまでが実話に沿っているのかわからないのだけれど、狂言回しとして「視聴率とって



評価されればやらせも勿論あり」と考えるテレビマンのカン・ジスン(パク・ヨンウ)、事件は



統一選挙の妨害か、それを隠れ蓑として利用した大量殺人ではないかと考える大学教授



ファン(リュ・スンリョン)、地元警察のパク刑事(ソン・ドンイル)が登場。 それぞれが



それぞれの立場で事件を追ううちに取り返しのつかない失態を犯したりなどして、交錯する



三人の人生そのものにも事件は影響を及ぼしていく。



 『殺人の追憶』の監督は「80年代は韓国の<無能の時代>」と言っていたけれど、この



映画を見ていたら90年代もなかなか無能ですけど、と思ってしまう。 また韓国マスコミと



当事者の近さというか、日本でも大きな事件のたびにメディアスクラムが言われるけれど



そのレベルではない近づき方(被害者家族の家に上がり込んでマイクとカメラを向ける等。



許可を取るという意識がないように思われる)が無神経すぎて憤る。



 一応、犯人的な人物は出てきますがほんとうの犯人ではなく何かの象徴として、という



雰囲気。 被害者家族は事件を風化させたくないという気持ちでついた嘘が疑惑を呼び、



余計な展開を招いて事態を悪化させた感があり、家族・警察・マスコミの間にまったく信頼



関係がなかったのが解決の妨げになったような気がしてならない。



 が、そもそもそんな信頼など存在するのか? そういう問題提起は実話がベースな



だけに、韓国映画の得意技かな、と思う。



 結局未解決は未解決のままなのか・・・カエル関係なかったよ・・・。


posted by かしこん at 22:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする