2013年05月31日

本屋さんの棲みわけ

 ついにジュンク堂も、他の書店と提携してポイントカードサービスを始めた。
 「まだ、すべてのジュンク堂書店で使えるわけではないのですが、順次導入中です」とのこと。 いつも来ることが多いセンター街店と駅前ダイエー店が対応であればOKなので、あたしも早速ポイントカードを作ることにしました。
 なにしろ、文庫5冊で¥5,000−以上も払っちゃったんでね・・・。
 そしてふと、品揃えが独特な昔ながらの商店街の本屋さんのことを思い出す。
 そのお店で先日、3冊ばかり本を買ったら、「よかったらこちらの袋、お使いください」とキルティング生地に花柄のバッグに入れてくれたのでした。 一瞬びっくりして、「あぁ、残った雑誌の付録についていたやつかな?」と気づく。 いつもそうだというわけではなくて、たまたまのタイミングだったんでしょうが・・・もしかしたら、そういう何気ないサービスが町の小さな書店の生きる道? ちなみにその本屋さん、マンガは発売日に入荷(わりとマイナーなところも押さえてくれている)、その他書籍は翌日入荷と、人手の足りなさを優先順位でカバーしている努力が見受けられるし、近所に住む方々の雑誌定期購読受け入れにも積極的だ。 地域密着だなぁ。
 大型店が増え、ネット販売もあり、電子書籍が出てきても、町中の小さな本屋はあってほしいなぁ、としみじみする。 むしろ客が用途によって使い分け、それぞれが棲みわけて生きていけるような環境を保たないと他の意味でもつらくなってくるような気がする。
 生命の進化の前提は、多様化ですから。
 だからあたしもどんどん使いわけようっと! 

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2013年05月30日

舟を編む

 石井裕也監督初のメジャー作品ということで、注目(というか、ちょっと「大丈夫?」の気持ちあり)。 原作は未読です。
 出版社・玄武書房に営業マンとして勤務する馬締光也(松田龍平)は大学の言語学科卒業・下宿先には本がいっぱいという生活をしながら営業マン、明らかに向いてない。 実際、営業部でももてあまされていたが、人が足りなくなる辞書編集部では彼をマークし、彼の言葉に対するこだわりと感性を見込んで社内ヘッドハンティング。 なんとか辞書編集部に配属され、新しい辞書<大渡海>の編纂に携わることになる。 そんな彼を中心とした、辞書(第一版)が完成するまでの15年という歳月の定点観測。

  舟を編むP.jpg マジメって、面白い。
    一生の仕事。愛する人たち。そして言葉。大切にする。全力で。

 辞書編集部には、上司だが近々妻の看病のために職場を離れる荒木(小林薫)、一見ただのチャラ男だが現代語には強い先輩・西岡(オダギリジョー)、感情をはっきりとは出さないが地道に仕事をさせるとすごく有能な派遣の佐々木さん(伊佐山ひろ子)、辞書監修の松本先生(加藤剛)とそれぞれにはっきりした個性の持ち主ばかりがいて少数精鋭(?)の趣。 他人とのコミュニケーション能力にも問題のある馬締はおろおろしながらも、次第にそこが自分の居場所であることを強烈に感じるようになっていく、という成長物語も噛んでおります。

  舟を編む3.jpg フルメンバーでの編集方針会議。
 なにがうれしいって、小林薫やオダギリジョーをこうやって「普段よくやる役とはちょっと違う役で使う」というのを見せてもらえたこと。 こういう小林薫を、オダギリジョーを、見たかったんだよ!、と思わせる何かがこの映画にはあり、それだけでうれしい気持ちになる。 ただ、馬締くんが一目惚れする下宿屋の女主人タケさん(渡辺美佐子)の孫娘・林香具矢の役である宮崎あおいはいつもながらのイメージでしたけどね。
 そして、なにより<用例採集>。 これ、是非流行らせよう! <用例採集メモ帳>とかお洒落なテキスタイルやらかわいいイラスト入りで出ていたら買ってしまうかもしれん。言葉と、その定義を自分で考えて書くやつです。
 よく考えたらこの映画は長いのですが(133分)、特にこれといった盛り上がりはないんですよね。 <言葉>や<文字>について考え、それを中心に物語は進んでいくのに、時間の経過を表すのにテロップを使わないところとか好きです(でもうっかりするとどれくらいたっているのか一瞬わからなくなって、次のヒントで気づいたり)。
 「辞書とは、言葉の海を渡る舟」がコンセプトの<大渡海>は、「今、生きている言葉」もできるだけ取り入れましょうという姿勢。 だから松本先生がファストフード店で女子高生の会話を盗み聞きして<チョベリバ>を用例採集する姿は、「これって観客へのサービスですか?」と思ってしまった。 何事にも真剣に、真面目に取り組むからこそその姿から生まれる笑いって、なんだかすがすがしいです。

  舟を編む5.jpg 伊佐山ひろ子さんには助演女優賞、小林薫&オダギリジョーには助演男優賞を!
 締め切りが近くなって追い込みのかかる辞書編集部は、日本語専攻の大学生のバイトさんたちも多数出入りし、泊まり込みしたり洗濯物を干したり、ほどんど大学の研究室かサークルの合宿所のようになってくるのがどうも懐かしさを連れてくる。 そういうところって文系理系関係なく、現場に近いことに取り組む研究室に共通のものだよね!、とうれしくなる。
 そう、見ていてなんとなくうれしくなってくる映画なのだ(協力:三省堂、とあってそれもさもありなんなのだ。 馬締くんの部屋の大量の本も、雑多に積んでいるように見せつつしっかり整理されていたりして。 スタッフ、本好きで固めたのか?)。
 <言葉>を大切に扱う姿勢そのものに、ちょっと胸を打たれてみたり。
 だからこそ、タイトルも『舟を編む』だし、最後まで辞書編集で行ってほしかったなぁ(第一版が出たら、次は第二版のための改訂作業が待っている)。 あのラストシーンでは、馬締くんの人生のほうに比重が置かれ過ぎてしまう感じがしたから。
 とはいえ、今年の日本映画の賞レースに絡む映画を見つけましたよ。
 よかったね、石井監督!

ラベル:日本映画 映画館
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2013年05月29日

旅するW座、パルシネマへ

 しばらく前から、WOWOWが全国の小さい映画館を応援する企画をやっている。
 それが、<旅するW座>。 ← WOWOWのページに飛びます。
 主旨は、「日本初公開の作品を、毎週金曜の夜、日本のどこかで無料上映」。
 それが、今度の金曜日に、神戸市兵庫区の湊川公園・パルシネマしんこうえんで開催されます!

                         パルシネマのページに飛びます ↑

 上映されるのは、『イヤー・オブ・ザ・スネーク 第4の帝国』
 おもにドイツ映画? アクションサスペンススリラー、かな。
 このジャンルの作品が<旅するW座>で扱われるのは初めてだから期待できそう!
 モスクワで爆弾テロ犯の汚名を着せられたドイツ人ジャーナリストの戦い、という話。
 主演は『es』や『ソウルキッチン』、『ミケランジェロの暗号』のモーリッツ・ブライブトロイ。
    開場 : 19:30〜
    上映 : 19:40〜  ※満席の際は先着順になります。
 勿論、入場料は無料です。
 先週の金曜もやっていたのだけれど、今週の金曜がラストチャンス。
 あたしは明らかに仕事で行けないので(くやしー!)、神戸市近郊にお住まいの方でお時間ある方、是非行ってみてください。
 あたしは来月のWOWOWプログラムガイドにこの映画が放送されると記載されているのを見て、あきらめがつきました。 そっちで見るぞ!
 でも、劇場で見られる方は是非。 パルシネマ初めての方も、是非。

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2013年05月28日

図書館に返すぞ!、の勢い

幕が上がる/平田オリザ
 舞台は北関東のある県。 公立高校に通う演劇部の少女たちが、三年生が引退して次は自分たちが三年生になるんだな、というところから話が始まる。 語り手の<私>は部長になり、演出もすることになる。 部長として、というよりも演出家として演劇と関わった一年間の物語。 だから「若き演出家の心得」的な内容でもある。

  幕が上がる.jpg 帯に「行こうよ、全国!」とありますが、高校演劇の大会には複雑な事情がありまして・・・。
 あたしもかつては演劇部に所属していたのですが、申し訳ないけど平田オリザの所謂“静かな演劇”には特に感銘を受けていない・・・(というか、見るきっかけがなかった?)ので、著者に対してあたしがいい印象を持っていないせいもあるのでしょうが、ちょっとした一文にカチンと来たりして。 それは<私>がまだ高校三年の女の子だから気づいてなくても仕方ないことだと思えばいいのか、それとも著者が結構いいお年の男だと知っているからそう思ってしまうのか、ちょっと判断がつかなかった。 たとえば、部員の一人が母子家庭で、彼女の母親のつくったサンドイッチを分けてもらった<私>が、
  たかがサンドイッチでも、作る人が違うとこんなにもおいしい。 でも、こんなに料理の上手いお母さんが、どうして一人なんだろうって、ちょっと思う。
 と地の文に書かれてあると・・・いらっとします。 いいじゃん、別に!
 いらっとする点は他にも何箇所かありましたが、まぁ本筋とはちょっとずれたところなので。 でも、大学演劇サークルの女王と呼ばれていた人が新任教師として入ってきたり、地域のライバル校からエース級の女優が転校してきたりと、「そんな運のいいことが次々起こるなんてずるいぞ!」ともっと地方にいたあたしはそこでもいらっとします。 でもいらっとしながらも、あの頃のことを記憶から掘り起こされてうっすら涙・・・。
 演劇部経験に近いものを持っていない人には伝わるのかな、この感じ。
 ちなみに高校演劇の地区大会・県大会・ブロック大会は秋。 全国大会は翌年の夏。
 だからブロック大会を突破して全国大会進出を決めても、三年生は出場できない。 同じキャストで再演できないから演劇部は配役から演出まですべて練り直さねばならない(場合によってはブロック大会のときよりレベルが下がることがままある)。 それでほんとに全国大会ってことでいいのか、とかなり前から問題になっているのだけれど、この悪しき慣習は変わっていないようだ・・・。
 あたしたちは地区大会を突破したことがほとんどない高校だった。 県大会に出られる枠は2つ、そのうちの1つは私立の常連校で毎年決まっていた。 残りの一枠を、他の学校で争う形になっていて、だからあたしたちのときは<地区大会突破!>がとにかく目標だった。 そして幸運にも、二年生のとき県大会に出られた。 でもなにしろ経験不足だったから、自滅したところがあった。
 予選通過したときのうれしさと、県大会で勝てなかった悔しさは、今もあたしの中にしっかり残っていることが、これを読んで確認できました。

目撃者 死角と錯覚の谷間/中町信
 プロローグとエピローグで、視点のマジックを披露して読者を納得させる中町作品、これもその流れでした。

  中町信目撃者.jpg 表紙の人の顔が怖いよ・・・。
 二人の幼い命が奪われた一瞬のひき逃げ事故。 和南城夫妻の妻・千絵の妹である香織がたまたま事故の瞬間を目撃、自分以外にも目撃者はいたというが30歳前後だというその男性は姿をくらましてしまう。 後日、白骨温泉に旅行に出かけた香織は同じツアーにその男性がいることに気づくが、地震による落石で命を落とす。 妹は事故ではない、殺されたのだと確信している千絵は暴走気味で事件に乗り込んでいく・・・という話。
 『錯誤のブレーキ』のときにもご夫妻のどちらかの親戚の方が亡くなられていましたが・・・<警察に歓迎される素人探偵>だけど親類縁者を次々なくすってのはどうなんでしょう。前もそうだったけど千絵さん押しが強すぎ。 ちょっと疑惑があれば直接本人に向かって「あなたが犯人なんじゃないですか」と平気で言う・・・しかも疑われた人は次から次へと殺されて(そのペースも速くてびっくりだ)、千絵さんは疑ったことを謝る必要がない。
 うーん、ちょっとこの人とはお近づきになりたくない感じだ・・・。
 その分、夫の健さんが温厚な人柄でフォローをするけれど・・・。
 いろんな意味で、後味が悪い。

posted by かしこん at 06:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月27日

フォカッチャのおいしいランチ@Source

 「焼きたてパン、食べ放題、みたいなのがいいなぁ」という友人のリクエストにより、「では、フォカッチャ食べ放題はどうでしょう」ということで、神戸市中央区の海岸通(栄町通かもしれない)のイタリアン・Sourceへ。
 ランチはメインがいろいろ選べるし、当日のみの黒板メニューもあるのですが、ここの売りはやはりピザの窯で焼いたフォカッチャですのよ(パン食べ放題を選ぶことも可能)。

  ソースランチ1.JPG 本日の前菜10種盛り合わせ。
 メインなのに前菜とはこれいかに、ですが、前菜好きのあたしとしては素通りできず。
 それに、このお店は前菜も大体おいしい。 それに、むしろ気持ちの上ではメインはフォカッチャなので、それをたっぷり食べるためにはおかずは軽いほうがいいしね。

  ソースランチ2.JPG フォカッチャ登場。
 わーい、とそれぞれ皿に取ってしまってから写真を撮っていないことに気づく・・・。
 人数に関係なく、フォカッチャをオーダーすればこのお皿一枚分がドーンと来ます。 三人で行ったので、もう一回おかわりできた。 薄めのピザの台みたいに端っこはカリカリ・パリパリで、中ほどはほどよくもっちり。 トッピングの味も6種類から選べました(一回目はゴーダチーズ、二回目はオレガノ、といった具合)。
 ただランチは時間が短い(そしてお店も込んでいる)のであわただしいのが難点か(お店の方のサービスは丁寧です)。
 やっぱり、夜にゆっくり来たいお店だなぁ。

posted by かしこん at 05:17| Comment(0) | TrackBack(0) | ごはん・お茶の時間 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月26日

今日の4冊。

 桑田マンガの新刊が出たので、本屋へ。

  放課後よりみち委員会3.jpg 放課後よりみち委員会3/桑田乃梨子
 1巻目は男子率が高かったのに、一気に女子比率が増えている・・・(いいんですけど)。
 なんだかストーリー展開がすごく進んだように見えて、実はあまり進んでない?、な感じもいつもの桑田マンガ流。 『楽園番外地』があまりにあたし好みのツボだったので、これには最初いまいちのりきれなかったんだけど・・・だんだんじわじわ面白くなってきました。
 かなりファンタジーな話なのに、全然ファンタジーに感じないのがすごい。 あくまで日常の延長なのですよね。

  あのひととここだけのおしゃべり.jpg あのひととここだけのおしゃべり/よしながふみ対談集
 萩尾望都さまとの対談があるよ〜、がお目当てでしたが、文庫版録りおろしで堺雅人との対談もついてました・・・ぎゃーっ、これが目当てだと思われる〜(まぁ、それでもいいけどさ)。
 しかし、対談集とあるからには<何年何月何日、どこどこにて収録>みたいな注意書きがついていて当たり前だと思っていましたが・・・何処さがしても書いていない!(その対談が発表された雑誌の号などは書いてありますが)。 しかし実際の対談日時と発表時期にはズレがあるでしょう。 この対談だってのちのち何かの資料になるかもしれないのだから、白泉社には「マンガばっかり出してるから」ではなくて出版社としての義務に誇りを持っていただきたい。 文庫なので、もしかしたら初出の単行本には載っているのかもしれないですが・・・だったら文庫にも載せてくださいよ、な話。
 「大学生のときみたいに、夜中じゅう喋っても朝になっても話が止まらない」ような相手を、大学生ではなくなっても持てることは、とても幸せなことだと思います。

  世界の果ての庭.jpg 世界の果ての庭/西崎憲
 表紙につられてみましたならば、第14回日本ファンタジーノベル大賞の大賞受賞作の文庫化とのこと。 というかファンタジーノベル大賞はまだやっているの?
 解説を円城塔が書いていることで、いわゆる普通のファンタジーではないことは一目瞭然。 純文学寄りか、前衛系の実験作品風か、メタフィクション入った読者を翻弄する系か。
 まぁ、確かめるならば読まないとね、ということです。

  バスカビルの魔物.jpg バスカビルの魔物/坂田靖子
 「あれ、これは読んだことがないなぁ」、と気づいて。
 タイトルからおわかりのように、古今東西の古典ミステリから材をとったパロディ&新たな解釈。 しかもほとんどショートショート。 いしいひさいちの『コミカル・ミステリーツアー』シリーズのように、オリジナルを知らなくても楽しめるし、知っていればなお楽しい。
 ・・・って、こんなことしてるから本棚がすぐいっぱいになるのである。

ラベル:マンガ 新刊
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2013年05月25日

探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点

 『探偵はBARにいる』続編。 『相棒』スタッフ勢ぞろいということで、前作同様音楽の雰囲気や入り方がすっかり『相棒』でした。 回想シーンの使い方なんかも。 なんか似てしまうものなのでしょうか。

  探偵は2−P2.jpg 四つの運命は【謎】で出会う。 さあ、冒険のはじまりだ。

 今回、またしても探偵(大泉洋)がのっぴきならない事態に陥っているところから話は始まる。 何故、こんな目に遭っているのか、の説明がナレーションで語られていく流れは好きだし、<ハードボイルドっぽさ>を感じられて面白いのです(でも終盤、場面が緊迫してくるとナレーションがなくなるんですよね・・・ちょっと物足りない)。
 ススキノの馴染みの仲間の一人、おかまのマサコちゃん(ゴリ)が殺された。 すぐに犯人は捕まると思われたが、警察の捜査は難航。 あげく地元選出の代議士がからんでいるとの噂もあり、このままではマサコちゃんの仇を打てない!、と探偵は一念発起。高田(松田龍平)をひきこんで調査を開始する。 また、「マサコさんは私を支えてくれた大切なファンだった」と人気上昇中のヴァイオリニスト河島弓子(尾野真千子)が現れて独自に真実を探そうとするので、探偵は自分の依頼人になるよう説得。 スポンサーも得て、調査を改めて開始するが・・・という話。

  探偵は2−07.jpg 冬じゃない札幌は、ちょっと魅力半減かな〜。
 弓子さんは関西人という設定のため大変口が悪く、探偵とのやりとりが若干ずれていて面白かったです。 しかし高田! きみはどうした! 前作では<相棒>っていう明確な立ち位置ではなかったのでは? 「ヒマだから付き合ってやるよ」的、一歩引いた関係性だったと思ったんだけど(そこがいいと思っていたのに)、今回は探偵さんも高田のことを「こいつは相棒で」って何回も紹介してるし・・・前作との間になにがあったの? そんなに探偵への同情心が芽生えたの?

  探偵は2−03.jpg アクション充実!、とのことですが・・・。
 うーん、狭い部屋での大人数での乱闘シーンをわかりやすく、ある程度爽快に見せるってのは難しい注文なのかしら。 しかも襲ってくる相手がマスクやヘルメットを装着しているので個体識別が難しいし(でもリーダー格である矢島健一さんは『X DAY』のときと同じウェーヴィな髪型だったので見ていてつい笑いが)。
 マサコちゃんが勤めていた店のママが篠井英介、同僚が佐藤かよという「そんなお店、むしろ行ってみたいですけど」なハイレベルさなのに、めんどくさい人たちに何度も襲撃されてお気の毒。 いやいや、それも探偵が油断をしているから。
 探偵は灰色の脳細胞をフル回転させて推理するタイプではない。 所詮は<街のプライベート・アイ>なのだからそういう方面に期待してしまうのは間違いだとはわかっているのですが、延々と似たような追いかけっこの繰り返しでは・・・すみません、ちょっと飽きてきてしまいました(全然事件解決につながっていくのが見えないんだもん)。 だからレギュラーキャラクターのヤクザな松重さんとか、おいしい情報だけくれる便利な元お客の田口トモロヲとか、敵対するやくざのチンピラ・波岡一喜などにピンポイントで頼りがち・・・まぁ、それがシリーズものの面白さではあるんですが。 チンピラ役をずっとやってきた波岡一喜くんが、今『遺留捜査』で「いとむらさーん!」と叫んでばっかりだけど刑事役をやっている、ということにうれしさを感じています。

  探偵は2−06.jpg で、悪徳政治家と目されるのは・・・。
  北海道選出の二世議員:橡脇孝一郎(渡部篤郎)。 大泉さんとの2ショット、前に見たことあるぞと思ったら、WOWOWオリジナルドラマ『プラチナタウン』でも共演していたではないか。 全体的にキャストの既視感があるのはそのせいか。 何故か橡脇氏は反原発運動の急先鋒で、「え、ここでいきなり社会派要素が入ってきますか?」とびっくり。
 ダラダラしたアクションシーン、無意味なお色気シーンなど、「それが古き良き東映テイストですか?」と感じられた部分もあったけど、社会派が入ってくるのは『相棒』以降の悪影響としか考えられない・・・。 いえ、社会派が悪いわけではなくて、もう少しバランスを考えてほしかったな、ということでした。
 そして探偵にも苦言を呈したい。 本来そこは自分が最初から調べておくべきことなのに、なんかのついでに人に頼んで、手遅れ近くなってから事実が判明するとか・・・それは探偵としてよくないと思う!
 しかも今回、実は探偵はほとんどバーにいない・・・。
 「携帯、持てや!」っていろんな人に言われるけど、結局高田くんが携帯持ってるからみんなそっちに連絡を入れる・・・意味ないじゃん。 そして高田くんの「隙あらば寝る」という特技(?)が発揮される場面がなかった。 残念。
 開拓おかきの甘海老味と帆立味を食べていたのにはニヤニヤしましたが・・・北海道を小出しに宣伝していく感じは好きですが、<ススキノ大交差点>というサブタイトルは少々はずした感もあり。
 第3弾はあるのでしょうか。 『まほろ駅前』みたいに深夜の連ドラにしてもいいと思うけどなぁ(でもレーティングがついている以上は、地上波は難しいのか)。

ラベル:映画館 日本映画
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2013年05月24日

『パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット』第一シーズン見終わる

 ただいまAXNで第二シーズンの放送が始まっております『パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット』、やっと第一シーズンを見終わりまして。
 しばらく間を置いてしまったのは、にくめないキャラ・ファスコ刑事に危機が迫ったので「もし彼の身に何かあったらどうしよう!」、と思ってしまって心の準備ができていなかったのであります。
 そもそもこのドラマ、J・J・エイブラムスとジョナサン・ノーランがタッグを組んだ、ということで注目だったわけですが、序盤はかなりジョナサン・ノーランのやりたいことが色濃く出ていた感じがして、「不確定な未来をどうにかしてはっきりさせたい、という気持ちは、過去は確かに起こったことなのに自分の記憶次第で曖昧になることの裏返し。 過去をはっきりさせたいがために未来を知りたいのでは?」という、脚本家として彼が追い続けてきたテーマだよなぁ、としみじみ(いや、もとからそう感じていたわけではなくて、彼の作品を見ていくにつれ追い求めているものがこっちにもわかってきたというか。 『インセプション』を見て、『インソムニア』の意味がわかったみたいな。 『インソムニア』だけ見たときには完全に失敗作だと思ってましたから)。
 ドラマのストーリーですが、“マシン”と呼ばれる全世界に張り巡らされた監視カメラの映像をチェックし、テロ事件を未然に防ごうというシステムが開発された。 が、“マシン”はあらゆる犯罪の気配を探知する。 国としてはテロ事件以外の<個人の犯罪>は管理の対象外だが、“マシン”の開発者であるハロルド・フィンチ(マイケル・エマーソン)にとって無視はできない存在。 協力者として軍の特殊部隊にも所属していた経歴を持つ元CIAのエージェントだが、現在はホームレスとなっているジョン・リース(ジム・カヴィーゼル)を探し出し、チームを組む。 そして、“マシン”がはじき出す<事件>を未然に防ぐために動きだす・・・という話。

  パーソンオブインタレスト.jpg 基本、一話完結ですが“マシン”をめぐる謎や陰謀が全編通して存在します。
 個人的にあたしはジム・カヴィーゼルが好きなのですが・・・すごく繊細な演技ができる人なんだけど、なんだか地味なのよねぇ。 映画で地味なのに、テレビドラマでも(主役なのに)やっぱりなんだか地味って・・・不思議。 ハンサムなのに。 むしろフィンチ役のマイケル・エマーソンの方がインパクトあるのよね(『LOST』のベン役みたいに強烈な役柄をやることが多いからか)。 あ、たまに『LOST』のレギュラーの方がゲストで登場したりもしてましたね。
 他のテレビシリーズ同様「おいおい、そこで終わるか!」な最終回でしたが、続きはもう放送しているんだわ〜、と思うと気が楽になる。 これで半年待たされるとか、つらい。

 しかしWOWOWでは先日、『CSI:NY』の第8シーズンが終了。
 「シーズン9放送決定!」と告知は流れたものの、本国ではシーズン9がファイナルになったという決定が。 あたしはCSIシリーズではNYがいちばん好きなので、哀しい・・・でも、続くのか終わるのかどうかわからないでシーズンの最終回をつくる側もしんどいだろうなぁ、と思いました。 でもテレビシリーズのレギュラーが終わったなら、ゲイリー・シニーズは映画に帰ってきてくれるかしら。

ラベル:ドラマ
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2013年05月23日

蔵書点検、終了。

 よく行く図書館の蔵書点検が終わり、「予約資料の準備ができました」メールがまた舞い込むようになった。 一週間って、早い。 その間に他の本を読み進めようと思っていたのに、思っていたよりも進まなかった。
 が、本は取りに行かねばならない。 4冊返して、2冊借りました。

  アイディアサンドイッチ.jpg アイディア・サンドイッチ
 サンドイッチには具をあふれんほどにはさみたいあたし、とはいえいつも同じような具の組み合わせになってないか、と反省(?)し、これを。
 まだぱらぱらめくってみただけですが(これも柴田書店のなので写真がグッド!)、もう普通の食パンで、というのはサンドイッチの一部でしかない、と思い知らされました。
 フランスパン、丸パンをスライスしたもの(これをオープンサンドにすればタルティーヌにもなりますね)、チャパタ、フォカッチャ、ベーグルなど使うパンの種類も盛りだくさん。
 それぞれのパンの特徴を活かす具を決める、という方向に考えるのは面白い。
 でも、手間をかければかけるほど、作ったサンドイッチはあっさり食べ終わってしまうのよね・・・諸行無常? お店で買うサンドイッチの値段の高さも納得。

  幕が上がる.jpg 幕が上がる/平田オリザ
 帯の堺雅人の推薦文につられたわけではない・・・と思うが、中・高と演劇部であったあたしには素通りできない物語である。 高校最後の年に全国大会を狙う演劇部の少女たち、と聞かされたら手が出ますがな!
 ただ、あたしは平田オリザの演劇にはあまり影響は受けていないので・・・(<静かな演劇>ブームはあたしたちよりも上の世代の方々だったし)、買うのはちょっと勇気がなくて。 面白かったら、文庫になったら買います。

posted by かしこん at 05:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月22日

改めて、気づくこと

 最近、というか少し前から、あたしは仕事場で一部の方々から<映画ソムリエ>の呼称をいただいています。
 つまり、「こんな感じの映画、見たいんだけど」というご相談に対して、「ではこちらなどいかがでしょう」とWOWOWや他のCATVから録画してDVDに落としたもの(自分で見ればいいだけのつもりだから標準画質で録っているし、121分越えるものはさらに画質を落として“ぴったりダビング”にしている状態ですがよろしいですか、と確認をとった上で)をお貸しする感じ。 その際、映画のあらすじや見どころなどをさらっと書いたメモを同封します。
 で、見終わったあとに感想を聞いて、あたしも見ているわけだからどこがよかったで盛り上がる・・・という趣向なので「個人で楽しむ」のレベルに収まってますよね? 著作権侵害してないですよね?
 そんなわけで、「これは○○さんに見てもらえるかも」という観点で<録画 → DVDに落とす>をするようになったのですが、その際に、公開当時映画館で見た映画をあたしは最近になってもう一度(全部でなくとも)見る機会が増え、「えっ、こんなところでこんな人が出てたの?!」ということに驚かされています。
 たとえば、『スタンドアップ/NORTH COUNTRY』
 シャーリーズ・セロンが鉱山でのセクハラ・モラハラに敢然と立ち上がる、という内容の映画ですが、鉱山で働く男性の中でも、いやがらせがひどい若い男が、なんとジェレミー・レナーだった!、ということに気づきまして。
 映画館では「なんてイヤな奴だ!」とむかむかしている記憶はものすごく残っているのですが、それがジェレミー・レナーだったとはその後も全然つながりませんでしたよ(でも、それだけイヤなやつだという印象が強烈なのは、やはり演技がうまいからでしょう)。
 あと、『ロード・トゥ・パーディション/ROAD TO PERDITION』
 サム・メンデス監督、トム・ハンクス主演のギャング映画の体裁をとった父と息子の物語。 ボス(ポール・ニューマン)の右腕ともされていたマイケル・サリヴァン(トム・ハンクス)だが、ボスのダメ息子がマイケルに嫉妬し、自分のしでかしたミスをおっかぶせようとしたことで始まるマイケルとその息子の逃走劇なんですが、このハンサムだけどダメな息子が、ダニエル・クレイグだったのです!
 うわー、マイケル暗殺のために雇われた変な殺し屋がジュード・ロウだということに気が取られまくっていたよ・・・。
 あと、わりと最近でも『完全なる報復/LAW ABIDING CITIZEN』
 出てくる女性市長さんも実はヴィオラ・デイヴィスだったし・・・大きくクレジットされていなかったのでまだ無名時代だったのだろうか。 印象に残ってはいるのだけれど、出番が少ないせいか全然気づいてなかったよ・・・。
 というわけで、「一回見たからといって見た気になってはいかんな」と自らを戒める・・・何年かしてからまた見ると、味わい深いことが起こっているかも。
 そんなこと言いつつも、つい先日WOWOWで『裏切りのサーカス』が放送されたので、録画しながらまた見てしまった・・・なんだかすごく短く感じてしまったなぁ。

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2013年05月21日

散財の一日・・・

 今日は病院に行く日だったので、いつもより多めにお金を持って出かけた。
 なのに、久し振りにタワーレコード実店舗にて気に入ったCDがあったので買おうかと思ったら・・・お財布にびっくりするほどお金がない。
 2万円弱は入っていたはずなのに・・・。
 そこで思い出す。 病院代+30日分の薬代で、¥5,000−超。
 腕時計の電池交換(2本分)で、¥3,150−。
 シャンプーとコンディショナーの詰め替え用と、石鹸何個かで、¥2,000−超え。
 それでもう一万円じゃない!
 しかもそごう神戸店での北海道展をぶらつき、ルバーブのソフトクリームを食べて開拓おかきなどを買ってしまった・・・(そしてさりげなく本も二冊買っていた)。
 いやいや、買おうと思えばCD買えるお金はお財布にはあったのだが、あまり巨額なお金を持ち歩かないあたしではあれど何かあったときに対応できない手持ち金でいるのも不安です。
 それに、CDは輸入盤¥1,500−セールだったけど(ちなみに気に行ったのは二枚)、ネットで見た方が安いかもしれない、というよこしまな気持ちが横切ったことも否定できない。
 というわけで¥5,000−以上残して帰宅しました・・・。
 大きい買い物だったらクレジットカード使うけど、¥2〜3,000−のものには使いづらい。
 お金を遣わない日はほとんど遣わないのだが・・・いろいろと用足しが入ってしまう日は仕方ないわよね、と納得。 ま、病院の日は、仕方ないのさ〜。

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2013年05月20日

積読本減らしキャンペーン続行中・・・H

獣の奏者 第三部探求編・第四部完結編/上橋菜穂子
 やっと読み始めまして・・・第一部・第二部を読んでからちょっと時間がたっているのではじめは「これ、誰? あぁ、あの人か」と登場人物一覧表と首っ引き。
 第二部終了後の11年後から第三部はスタートしている設定なので、ここから新しく登場する人物も多いのだが・・・人物よりも、国の内部関係を思い出すのに時間がかかりました。 そして主人公エリンが母親になっていることは早々に示唆されているのに、父親が誰かはあえてギリギリまで伏せられていた。 「いやいや、相手はあの人しかいないでしょ!」とわかっていながらもよぎる一抹の不安に、自分で思っている以上にドキドキさせられてしまいました。 そして読み始めたら、止まらない。

  獣の奏者3.jpg獣の奏者4.jpg 実は外伝もあることを知る。 同じテイストの装丁で早く文庫化してほしい。
 まぁ「小娘」と呼んでもよかったエリンが大人の女性として登場したのにはやはり驚いたけれど、背負わされた宿命に対する想いは変わっていなくて、やはりエリンはエリンだった。
 が、大人になり、職も得て、より秘密に近寄れる立場にいることで思いもかけぬ世界の広がりが・・・。 「第二部で完結した」と一度は作者に言わしめた物語が再開するときにはこんなにも世界観はスケールアップするものなのね、としみじみ(そうしないと続きは書けないんだろうけれど)。
 ページをめくる手が止まらず、でも一度時間を置いているから特定の誰かに感情移入せずに冷静に読んでいるつもりだったけれど・・・うっかり泣いちゃったよ!
 生きることは(人間だけではなく、あらゆる生き物も含めて)つらいけれど、それでもやはり素晴らしい、というような陳腐な生命賛歌がこんなにも説得力をもって語られると、降参するしかないです。 参りました。

ハンガー・ゲーム/スーザン・コリンズ
 ちょうどWOWOWで映画『ハンガー・ゲーム』が放送されるので、原作をほったらかしだったことを思い出して手に取ってみました。
 そしたら、面白いんですけど!!

  ハンガーゲーム1−1.jpgハンガーゲーム1−2.jpg ちょっとなめててすみません。
 しっかり事前に原作を読んでから映画を見るべきだったなぁ、と後悔させるに十分な内容でございました。 といっても映画が原作を改変しているわけではなくて、はっきりとは描かなかった(雰囲気はにおわせていた)第一区から十二区までの間の確執というか生活レベルなどの違いをはっきりさせてくれていたから。 劇中でカットニスがやってた指の仕草の意味なども説明があり(映画ではなんとなくわかるけど、はっきり定義はされていなかった)、小説はカットニスの一人称なので「この物語のメインはハンガーゲームではない」ということが早々にわかる仕掛けに。 『バトロワ』に敬意を払いつつリアリティショウの喜悲劇(架空と現実の区別のつかないことのおかしさと、それをあえて利用する恐ろしさ)がテーマとしてしっかり浮かび上がってきます。
 そして思っていたより恋物語の比重が高いぞ!、ということにドキドキ。 現在、第二部に突入しております!

posted by かしこん at 05:09| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月19日

哀しみの密告者/トム・ブラッドビー



 映画『シャドー・ダンサー』の原作本。



 もう品切れだったので図書館から借りだしました。 筆者はもともとジャーナリストで、



綿密な取材のもとに書かれた(というか、取材しているうちに書きたくなった)という感じが



する。 いろいろと衝撃的な内容です。



   なのに絶版という悲しさ。 和解が成立したから

                もう過去のことということ?



 読み始めてかなり最初の段階で驚く。 映画と全然違う!



 勿論、主人公はコレット。 彼女が子供との生活のために密告者になる、というメインの



部分は同じなのですが、それ以外は相当変わっている。 そもそもシャドー・ダンサーの



意味すら違う。 原作者が映画の脚本を書く場合、日本では失敗する例がかなり多いの



ですが、外国の場合は自作に驚くほどの改変を加えることも多くてその思い切りはどこ



から来るのかと思わされるけれど、映画としては成功なんですよね・・・(逆に、日本の



失敗は原作にこだわりすぎるため・台詞に頼り過ぎて映像的な表現の余地を減らして



しまうからともいえる)。 小説と映画は違うということがよくわかっているからなのか、



伝えたいテーマさえぶれなければあとはどう変えても構わないという気持ちなのか。



 なんかすごいなぁ、と感服。



 で、原作のほうですが・・・結構長いです。 それはIRAの中の組織というか人間関係の



描写に力を入れているせいもあるし、同じくらいMI5(国内問題担当)とアイルランド警察



との関係性も描かれているせい(そのあたりがジャーナリストっぽい)。



 確かに、邦題を『哀しみの密告者』とつけたくなるほど悲しくも非情な世界が展開して



います。 映画よりももっと非情な方向で、あれはあれで救いがあったんだな、と思うほど。



やはりIRAとイギリスの和解という事実が影響しているのだなぁ(原作が描かれたときには



まだ先が見えない状況だったため)。



 そう思うと日本は平和だ・・・けど、これからはそうも言ってられなくなるんだろうなぁ、と



暗澹たる気持ちになってきます。 勿論、そのレベルは全然違うんですけど。


posted by かしこん at 05:18| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月18日

出遅れシアター → 実話ベースで



ザ・ガール ヒッチコックに囚われた女/THE GIRL



 WOWOWで放送されてた、HBO制作のテレビ映画。 この前の映画『ヒッチコック』が



『サイコ』の撮影裏話だったのに対して、これは『鳥』の舞台裏を描いている。 『サイコ』の



次に撮った映画が『鳥』なのだから、そんなに時間はたっていないはずなのだが・・・。



   あまりに印象が違いすぎます・・・



 次回作を構想中のヒッチコック(トビー・ジョーンズ)は、たまたまテレビを見ていた妻の



アルマ(イメルダ・スタウントン)から「この娘、あなたのブロンドじゃないの?」とCMに出て



いたモデルを次回作のヒロインにどうかと示唆される。 その女性・ティッピ・ヘドレン(シエナ・



ミラー)は、シングルマザーで仕事をほしがっていることがわかるとヒッチコックは『鳥』の



ヒロインに彼女を抜擢することを発表。 これがうまくいけば女優として生きていけるかも、



というティッピの願いは、ヒッチコックの彼女に対する異常な執着を前に困難を極める・・・と



いう話。



 ティッピ・ヘドレンご本人に取材したらしいので彼女目線ではありますが、明らかに犯罪



レベルのセクハラです。 モデル出身故そのような“性的いやがらせ・あてこすり”には多少



慣れているティッピだったが、ヒッチコックの執着心は常軌を逸するレベルに。 アルマに



助けを求めても、いい作品を作るために犠牲になってもらうしかない的な「私にはどうにも



できないわ」な反応(これひどい。 ヘレン・ミレンのアルマならそんなことはしないはず



では! しかしこの作品でのアルマは自信のない女のように描かれていた)。



 ついに車の中で襲われたティッピは今まで払ってきた敬意もかなぐり捨てて完全抵抗



(当たり前だ)。 腹を立てたヒッチコックはその後の『鳥』の撮影でティッピにつらく当たる。



   模型を使うと言っておきながら、本番では

       本物のカラスを使うことに。 あげく目をつつかれ、あやうく失明の危機。



 しかしティッピはここで逃げたら娘を育てていけない(その娘ってメラニー・グリフィスなん



ですね)と一念発起。 感染症の危機も乗り切り、『鳥』の撮影を終了させる。 女優として



評価されるようにもなるが、ヒッチコックとは7本の映画を撮る契約を事前にしてしまって



いるので、次の『マーニー』にも主演することに。 



 が、ヒッチコックの嫌がらせはどんどんエスカレート。 ついに彼女は自由になる決断を



する・・・という内容でした。 これを『ヒッチコック』の前に見ていたら、ヘレン・ミレンでも盛り



上がれなかったと思う。 タイミングって大事だなぁ!



 当事者同士にしか本当のところはわからないだろうけど、ヒッチコックを見る目が変わり



ましたわ・・・。





カエル少年失踪殺人事件/CHILDREN...



 あたしは韓国映画はあまり好きではないのですが、『殺人の追憶』は傑作だと思って



います。 なので、<韓国の三大未解決事件のひとつ>の映画化!(そのうちのひとつが



『殺人の追憶』のモデルとなった事件)と聞かされたら興味が湧くじゃないですか。 しかも



カエル少年って何・・・。



   いわゆる韓流スターと呼ばれる人が出ていない、

           地味な顔ぶれがリアルでよろしい。



 1991年3月26日、ある片田舎の山村で「カエルを捕まえにいく」と言って出かけた



5人の小学生が帰ってこなかった。 その日は統一選挙の日で、警官隊のほとんどは



そちらにまわっており、捜索の手は十分とは言い難かった。 誘拐も考慮に入れて



その後も捜査は続けられるが・・・。



 どこまでが実話に沿っているのかわからないのだけれど、狂言回しとして「視聴率とって



評価されればやらせも勿論あり」と考えるテレビマンのカン・ジスン(パク・ヨンウ)、事件は



統一選挙の妨害か、それを隠れ蓑として利用した大量殺人ではないかと考える大学教授



ファン(リュ・スンリョン)、地元警察のパク刑事(ソン・ドンイル)が登場。 それぞれが



それぞれの立場で事件を追ううちに取り返しのつかない失態を犯したりなどして、交錯する



三人の人生そのものにも事件は影響を及ぼしていく。



 『殺人の追憶』の監督は「80年代は韓国の<無能の時代>」と言っていたけれど、この



映画を見ていたら90年代もなかなか無能ですけど、と思ってしまう。 また韓国マスコミと



当事者の近さというか、日本でも大きな事件のたびにメディアスクラムが言われるけれど



そのレベルではない近づき方(被害者家族の家に上がり込んでマイクとカメラを向ける等。



許可を取るという意識がないように思われる)が無神経すぎて憤る。



 一応、犯人的な人物は出てきますがほんとうの犯人ではなく何かの象徴として、という



雰囲気。 被害者家族は事件を風化させたくないという気持ちでついた嘘が疑惑を呼び、



余計な展開を招いて事態を悪化させた感があり、家族・警察・マスコミの間にまったく信頼



関係がなかったのが解決の妨げになったような気がしてならない。



 が、そもそもそんな信頼など存在するのか? そういう問題提起は実話がベースな



だけに、韓国映画の得意技かな、と思う。



 結局未解決は未解決のままなのか・・・カエル関係なかったよ・・・。


posted by かしこん at 22:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月17日

とても悩む・・・



 東京創元社が、「あなたが選ぶ東京創元社のBest 1」を募集している。



 締め切りは今月いっぱい。 自分にとって好きな“東京創元社から出版された本”の



中から最大3冊を選んで(最小なら1冊で可)、100字以内でその理由を添えてご応募



ください、とのこと。 今は絶版状態でも、過去のラインナップにあるものはすべて対象



だという。



 ・・・悩む



 いえ、べつに応募しなくてもいいんですけどね、そういう企画があるとちょっと考えて



しまうのです。 で、以前買った文庫目録をぱらぱらとめくり・・・「あ、これがあったか!」・



「お、これもあったよ!」の繰り返しで、3冊に絞り込めません・・・。



 人気が集まるやつに投票した方がいいのか、あえてマイナーな方向でまとめるかでも



悩むところです(創元SFの第一位はホーガンの『星を継ぐもの』ではないかという気も



するし、あたしの一票入れてしまいそうである)。 あー、でもアシモフも捨てがたいし、



『渚にて』もいいよねぇ。 バラードやバローズはどうしますよ。 っていうか『10月は



たそがれの国』は外せないでしょうよ!



 と、SFだけでも大混乱である。



 ・・・おっと、目録を熟読しそうになってしまった。



 今週末は、これで悩んでみるかなぁ。



 ・・・読まなきゃいけない本がすごくたまっているのに、地道に読んでいるけど、つい



そっちの方向に興味が行ってしまうのは何故なのかしら。 どっちも楽しいことには



変わりはないのだけれど。


posted by かしこん at 06:18| Comment(2) | TrackBack(0) | 本・読書 reading books | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする