2013年02月28日

今日も、3冊。



 なんだか最近、こまめに本を買っております。



 ちゃんと本屋に行っているから、かもしれない(でもいろいろな本がほしくなって困る)。



   数寄です!<参>

           女漫画家、東京都内に数寄屋を建てる/山下和美




 ついに最終巻となってしまいました。 家が建って引っ越しまでが描かれますが、その



途中のあの日、3.11のことが序盤に描かれていて・・・ちょっと泣いてしまいましたあたし。



 原稿料を前借りしたり税金に苦しんだりと結構赤裸々な日々が綴られていてもつらくも



暗くも辛気臭くもならないのがいいよなぁ。



 でもまだ描き切れていないネタがありそうなので、実際に数寄屋で暮らしてみて、という



続きがあるんじゃないかなぁ、と期待する。



   遮断地区/ミネット・ウォルターズ



 これは東京創元社の新刊情報で(あたしは東京創元社と早川書房のメルマガに登録



しています)、「家財道具を売り払ってでも読んでください」と書いてあったので気になって



ました。 <血と暴力に満ちた緊迫の一日を描く、英国ミステリの女王の新境地>だそうで



・・・これまでミネット・ウォルターズ作品を読んだことがあるものならば誰もが驚くあらすじ。



<封鎖された団地で起こる暴動・監禁・殺人>だなんて、まるでパニック映画のようでは



ないか(もしくはJ・G・バラードの『殺す』が頭に浮かびました)。



 というわけで、読まねばならないわけです。



   跡形なく沈む/D・M・ディヴァイン



 うわぁ、なんだろう、この身も蓋もないバッドエンド(もしくは悲惨な過程)を想像させる



タイトル! こういう余韻、好きです!



 ディヴァインが生前に発表した最後の作品ということで(ということは死後に発表された



作品もあるのか?)、その円熟度も期待できます。 中村有希さんが訳というのもうれしい



じゃないですか。



 あらすじを読んだ感じでは「え、主役が二人!?」的な驚きとよろこびが。 しかも一人の



復讐譚が絡んでそうだし。 わくわくだ!



 というわけで、またも3冊で3000円で足りないという事態。



 お財布の中身がどんどんなくなるよ〜。


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2013年02月27日

『アルゴ』、再上映!



 最近、タイミングが悪くて映画を見逃してばかりである。



 『アルバート氏の人生』、見たかったのに・・・『愛について、ある土曜日の面会室』も、



『塀の中のジュリアス・シーザー』も。 まだまだあってきりがない。



 パルシネマ、お願いします(しかしそれも油断するとあやうい・・・)。



 というわけで、毎晩神戸市内の主だった映画館のHPを見て上映時間をチェックする



(毎週火曜日の午後には翌週の予定がアップされることが多いので、それも含めて優先



順位も考えます)。 なんでしょう、このマメさ。 他に活かせないのか・・・。



 それで今日も109シネマズHATのHPを見たら、なんと3月2日から『アルゴ』



再上映されるではないか!



 アカデミー賞効果ですね・・・でも決まってからこんなに素早く行動はできないので、



<『アルゴ』、優勢!>の声が聞こえてきたタイミングで動いてたんだろうなぁ。 実際



候補に挙がった作品で結構前に日本で公開されてたのってこれだけだし。 あのときの



興行収入の足りなさを少しでも取り返そうという目論見と、話題になってからこの作品の



存在を知ったという人もいるわけだから、Win−Win?



 でもその分、スクリーンの上映回数を減らされた映画もあるのかもしれないけど、



『アルゴ』を日本で見るチャンスが増えたことはよろこばしい(そしてアラン・アーキンだけ



ではなくジョン・グッドマンもいい味出していることを知ってほしい!)。



 ある新聞では、今回のアカデミー賞を振り返って「民主主義の本質とは手間がかかる



ものだということを静かに描いた『リンカーン』ではなく、派手なCIAエージェントが活躍する



『アルゴ』が受賞したことは、本来は表に出てはならない・法律すれすれのことをするCIAの



存在を肯定するものだ」みたいなことが書いてあって、アメリカの政治体制に対して(そして



政治がエンタメを利用することも含めて)批判的な論調でしたが、いや、どっちかというと



「ベン・アフレック、ごめんね」って意味合いの方が強い気がするんだけど・・・と思って



しまったあたしは甘いのでしょうか。





 2月は28日しかない、ということに今頃あわてる。



 3月1日には『フライト』と『ジャンゴ 繋がれざる者』が公開だが・・・スケジュール見て



びっくり。 『ジャンゴ』、長い! 165分って!



 そんなあたしはまだ『レ・ミゼラブル』も見ていない・・・。


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2013年02月26日

第85回アカデミー賞授賞式



 アカデミー賞が、発表になりました。



 ノミネート関連で日本で公開しているやつは授賞式前にできるだけ見たいなぁ、という



野望は、からくもついえました。



 放送してくれるWOWOWはありがたいんですが、日本側の出演者にもう少し配慮が



ほしいかな・・・レッドカーペットでのスターの取材に尾崎英二郎さんと中野美奈子さんを



派遣していましたが・・・尾崎さんは現役のハリウッド俳優なのでいろんな人に顔が利くし、



質問もしっかり映画の本質から外れていないかつ直球だったりして気持ちいいのだが、



中野さんは自分が緊張して舞い上がっちゃっているのかもしれないが、その英語が



スターの方々に通じていないことがたびたび(何度もいろんな人から聞き返されていた)。



聞くこともまずは「今日のドレス素敵ですね〜、誰のデザインですか」だし。



 去年も思ったけど、ここは尾崎さん一人に任せちゃっていいと思う!



 で、東京のスタジオには司会のジョン・カビラと高島彩の他に、ゲストとして三谷幸喜・



前田敦子・斎藤工・町山智浩がいるわけですが、完全に前田さん、浮いてます。 映画



好きを公言してらっしゃるようですが、天然なのか、『ted』の字幕を担当した町山さんに



「お上手でしたよね」と言ってスタジオ中から失笑を買っていた(そのことに本人が気づいて



いるのかいないのか・・・町山さん、プロですから)。



 みんなを返答に困らせるゲストを呼ぶな! 見てる方も困る!(でも新規加入者獲得の



ためには、アカデミー賞が敷居の高くないイベントと視聴者に思ってもらうには素人も



必要なのかなぁ)



 ともかくも、結果ですが・・・。



作品賞 『アルゴ』



 結局のところ、「ベン・アフレックに監督賞ノミネートしてあげられなくてごめんなさい」



大会だったような気が・・・。 大本命!と騒がれた『リンカーン』がこの結果となれば、



所詮アカデミー賞も水ものというか、アメリカ人にも判官びいきってあるのかな?



監督賞 アン・リー(『ライフ・オブ・パイ』)



 というわけでもうけた格好になったのがアン・リー。 台湾映画で3000人規模のスタッフを



使うプロジェクトマネージャーとしての手腕が買われたのかな、という気もする(キャスト・



スタッフも多国籍ですからね)。 そして、実は「もういいんじゃねー、スピルバーグ」という



空気もあるのかも(個人的意見を反映させております)。



主演男優賞 ダニエル・デイ=ルイス(『リンカーン』)



 出たら獲る男、ダニエル・デイ=ルイス。 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』からもう5年だ



そうである・・・そりゃ、PTAも新作とりますよね。 タキシード着てても、ちょっと素の彼は



ぼんやりして見える(今年の髪型のせいだろうか)。 受け答えはウィットに富んでいて



いいんですけどね。



主演女優賞 ジェニファー・ローレンス(『世界にひとつのプレイブック』)



 「そのうちオスカーを獲る女優になるだろう」とは思っていたけれど、こんなにも早いとは!



 階段で蹴躓いて倒れても、さらりと切り返してスピーチできるとは只者ではない(でも



すぐに助けようと駆け寄るヒュー・ジャックマンはまたも男を上げたぜ)。 たとえば地方



出身者独特の頑固さや気取らなさ感が彼女からはいつまでも漂ってくる・・・いい意味で



このままでいてほしいですなぁ。



助演男優賞 クリストフ・ヴァルツ(『ジャンゴ 繋がれざる者』)



 毎年激戦区と言われる助演男優賞、しかも今年はノミニーがみな受賞経験者ということも



あり、誰が獲ってもおかしくない分、誰なのかの決め手に欠ける状態だったが・・・クリストフ・



ヴァルツですか。 またタランティーノがらみですな。



 で、この人はタキシード着て授賞式にいると<ちょっとインテリ系の普通のおじさん>って



感じになっちゃうんだよなぁ。 映画から受ける押しつけがましさやアクの強さがカケラも



なくて、それは全部演技ってことなんですよね。 スピーチでも他の候補者への敬意を先に



あらわすし、この腰の低さ(?)がアカデミーに好かれる理由なのか。 だったらさっぱり



報われないディカプリオくんってなんなんだろう・・・。



助演女優賞 アン・ハサウェイ(『レ・ミゼラブル』)



 まぁ、ここは本命というか、多くの人が彼女に獲ってほしいという空気、出てましたからね。



脚色賞 『アルゴ』



 ここらへんから「『アルゴ』、優勢!」の流れが出てきましたよね。



脚本賞 『ジャンゴ 繋がれざる者』



 タランティーノの<意味のない会話を聞かされているのにまったくイライラしない>という



技術は改めてすごいな、と感じてました。 個人的には『ムーンライズ・キングダム』にも



期待してましたが(まだ見に行けてないですが)。



撮影賞 『ライフ・オブ・パイ』



美術賞 『リンカーン』



音響編集賞 『007 スカイフォール』・『ゼロ・ダーク・サーティ』



録音賞 『レ・ミゼラブル』



 ま、これは「スタジオのみならず屋外の撮影でも、本番で歌わせる」という方針をやりきった



という意味で録音賞は送らなければならないでしょう。 舞台でやっていることをそのまま



映画にしたってだけですけど、それを可能にした技術は大変なことです。



編集賞 『アルゴ』



 編集賞を獲るのなら、そりゃ作品賞を獲らないとダメでしょう。



作曲賞 『ライフ・オブ・パイ』



歌曲賞 『スカイフォール』 by アデル



 アデルの歌を聴いて、シングルでいいからこの歌がほしくなった!



 演出も『スカイフォール』のオープニングイメージをそのまま反映させたものだった。



 ゴージャスなアレンジに目(耳?)を奪われがちだけど、007シリーズの音楽のメロディ



ラインは実はオーセンティックナのかも、と『ゴールドフィンガー』の主題歌も聴いて思い



ました(『ダイヤモンドよ永遠に』も聴きたかったなぁ)。



衣装デザイン賞 『アンナ・カレーニナ』



メイク・ヘアスタイリング賞 『レ・ミゼラブル』



 このあたりはコスチュームプレイが強いですね。 『ホビット』を応援してしまいましたが、



『ロード・オブ・ザ・リング』三部作のあとでは新鮮味がないのは確かだ。



視覚効果賞 『ライフ・オブ・パイ』



外国語映画賞 『愛、アムール』



 やはり、当然の結果というか。 こんなタイトルでありながら、見るのが苦痛な映画である



らしい。 さすが、ハネケ!



長編アニメ映画賞 『メリダとおそろしの森』



 これはちょっと意外だったな。 ピクサーだから?



短編アニメ映画賞 『紙ひこうき』



 候補作の紹介をするフッテージを見ただけでわかった。 この作品だけ、他の候補作と



テイストがまったく違ってた(というか、他がちょっと似ていた?)。



短編実写映画賞 『リッチーとの一日』



短編ドキュメンタリー賞 『イノセンテ(原題)』



長編ドキュメンタリー賞 『シュガーマン 奇跡に愛された男』



 短編やドキュメンタリーは配給しづらいので買い控えが起こっているそうですが、オスカー



獲るとやはり別で、問い合わせが殺到するそうです。 ここから、次の世代のすごい監督や



キャストが出てくるかもしれませんからね。



 授賞式司会のセス・マクファーレンは、ちょっとよくわかりませんでした。 やはり、笑いの



ツボが違う・・・。 23世紀からカーク船長が交信してきたのは面白かったけど。


posted by かしこん at 05:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画関連情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月25日

ゼロ・ダーク・サーティ/ZERO DARK THIRTY



 というわけで、『ゼロ・ダーク・サーティ』見に行ってきました。



 『ペイド・バック』が牧歌的に思える内容でした・・・。



   本当は、何が行われたのか。

   9.11から10年、ビンラディン殺害に至るまで―― 世界は、真実を目撃する



 オープニングは真っ暗な画面の中、世界貿易センタービルから“最後の”通話をしている



人たちの声が乱れ飛ぶ。 ビル崩壊のシーンを描きたくはなかったのだろう。 そして、



誰もがあの光景を思い浮かべることができるだろうという自信のようなものすら感じる。



今後時間がたてば、9.11をリアルタイムに体験していない人も増えるだろうに、この映画は



未来に残ることを想定していないのだろうか? それとも考えているからこそ、この描写



なのか。 ただ、電話の声の一人がマヤという女性に呼び掛けていた。 もしかして、彼女の



執念の原動力はこれなのかもしれない、とあたしは勝手に想像しています。



   CIAの情報分析官マヤ(ジェシカ・チャスティン)

   アナリストは基本オフィスでの仕事ですが、現地に行くこともあります。



 9.11−全米同時多発テロの首謀者にしてテロ組織アルカイダの指導者とされるオサマ・



ビンラディンの殺害計画を進めるアメリカ・CIAだがその消息は一向につかめないままに



時間が過ぎる。 2003年、パキスタンの秘密施設に「若いが、有能で冷血」との評判と



ともにマヤ(ジェシカ・チャスティン)が送り込まれる。 まずは容疑者の尋問に立ち会うが、



それは拷問と言えるものであった。 顔色を変えつつもその場に向かい合わなければ



ならないマヤだが、次第に平気になっていく。 仕事から執念へと変貌するマヤの10年を



描いた映画、なんだろうなぁ。



 オバマ政権への賛辞が含まれたプロパガンダ映画である、みたいな感じでアカデミー



会員からは人気がないらしいこの作品。 アメリカの状況がわからないのでプロパガンダか



否かの判断はできないのですが、しっかり捕虜の拷問場面がある上で、オバマ大統領が



「拷問してはいない」と記者会見(?)している映像も流れたりして中立っぽくやってる感じも



あるのだけれど、意外と拷問のシーンがあっさりしていたり。



   ちょいちょい星条旗も映されます。



 でもこれはドキュメンタリーとして見てはいけないような気がする・・・(勿論、現実にあった



事件も多数描かれているのですが)。 <マヤ>というキャラクターが、実際に何人かいる



CIAアナリストを集約してつくられたように、10年間の出来事を160分で語ることには無理が



ある。 現実にあったことをもとに、いかに観客にわかりやすく提示するかって話(そこは



脚本の力なのかなぁ)。



 現実を前にするとへこたれるので、あたしは<情報分析>という自分の仕事に絶対の



自信を持ち、上司に盾つくことも辞さない力強さと覚悟(一歩間違えば狂気になるわけ



ですが)のほうに重点を置いてみました。 そのマヤのスタンスは、ちょっとあたしにもある



部分かもしれない・・・でもそんな人をうまく使いこなすのは、上司の技量ひとつですよ。



  

   そんな上司たち。 またしてもあたしは、マーク・ストロングにすぐ気づけず。



 で、その結果のネイビーシールズ投入作戦。 軍事マニアな人たちはワクワクものの



映像なのかもしれませんが、あたしはちっとも心が躍らない。 テロ組織はアルカイダだけ



じゃないし、この期に及んでビンラディンを殺害したからって今後の状況が変わると言えるの



だろうか? 復讐は復讐の連鎖しか生まないし、しかもこの復讐は個人のものではなくて



国家のなのだ。 むなしすぎて立ち上がれない。



 ラストシーンにあるのは、マヤのむなしさなのか。 <テロとの戦い>を掲げる各国、



そして命を散らすことでしか自分たちの主義主張を伝えることができないと考えている



全てのテロリストに対するものなのか。 彼らとあてもなく戦う自分たちのことなのか・・・。



 現代を生きる者として、あたしにもそのむなしさや哀しさは伝染した。



 けれど、そこで立ち止まっていてはいけないんだよな。 どうにかしようとまた考えて、



動きださなければ・・・でも、どうしたらいいのか。



 マヤ同様、あたしも立ちすくむ。 そんな映画でした。


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2013年02月24日

出遅れシアター → 見る前に見ておくべきもの



ペイド・バック/THE DEBT



 これは以前、WOWOWの映画情報番組で存在を知り、「見たい・・・」と思っていたのに



一向に公開の気配がなく、いつの間にか今月のWOWOWガイドブックに新作として



紹介されていた。 日本未公開だったのか!



 ヘレン・ミレン、トム・ウィルキンソン、キアラン・ハインズというあたしにとってはすごく



豪華キャストなのだが(で、それぞれの若き日をジェシカ・チャステイン、マートン・



ソーカス、サム・ワーシントンが演じています)。



 そもそもこの三人、モサドの工作員です。 まずは1965年の東ドイツで、かつての



ナチスドイツ支配下のビルケナウ収容所で倫理観無視の人体実験をしていたという医師



ヴォーゲル(イェスパー・クリステンセン)を拉致してイスラエルに連れていくこと、が任務。



   この三人が

            任務を完了してイスラエルに帰国するところから、この物語は始まる。



 あー、多分、この医師のモデルはヨーゼフ・メンゲレなんだろうなぁ、と思いながら見る。



 で、あたしが早くこの映画を見なければならない!、と思ったのは、できたらアカデミー



賞発表前に『ダーク・ゼロ・サーティ』を見ておきたいし、ならばその前にはこっちも見て



おいた方がいいだろう、と感じたためである。 つまり、ジェシカ・チャステイン目当て、と



いうことで・・・こちらはモサドの工作員、あちらはCIAの分析官、と立場は微妙に違えども、



精神的にギリギリの状況に自分を置くという意味では似てる役だし、その違いを彼女が



どう演じているのか知りたかったので。



 映画としては1965年パートがかなり重視されており、だからこそ現在のレイチェル



(ヘレン・ミレン)の取る行動に説得力があるというか、感情移入できる内容になっています。



だから過去と現在の三人のキャスティングがほぼこの映画の評価を決めると言っても差し



支えない・・・とてもよくできていると思いました。



 でも、サム・ワーシントンがキアラン・ハインズになるなんて・・・どんな苦しみを背負って



これまで生きてきたのだろう、と(映画でははっきりとは描かれませんが)悲しくなりました。



モサドは絶対あきらめないからな・・・疲れちゃうよね。



   危険と隣り合わせだが、

      それでも彼らには“青春”でもあった、というのがつらい。



 「落とし前をつけなければ」という内容の都合上、そういうラストになってしまうのは当然



なんですが・・・確かにある種の爽快感もあるんですけどね、それでもやっぱり、哀しいです。





まほろ駅前多田便利軒



 これもWOWOWで。 前に途中からなんとなく見てしまって終わったままだったのだ



けれど、続編がテレビドラマとして始まるというのでちゃんとあらためて見てみた。



 舞台は東京の郊外、「何か特別なものがあるわけではないが、でもとりあえずこの町に



いればだいたいのものは揃う」というまほろ市。 その駅前で便利屋をやってみることにした



多田(瑛太)だが、何故か高校のときの同級生・行天(松田龍平)と出会ってしまって、職も



行き場所もない彼はなんだかんだと居候になり、なんとはなしで二人で便利屋稼業を



やっていくことに。 だからといって行天は仕事に対してもやる気があるわけもなく、多田は



足を引っ張られているといらつくのだが、彼の何気ない言動が事件解決の糸口になったり



するので侮れなかったり。



   なんだかんだと、いいコンビ。



 依頼人の様々な事情の間に、彼ら二人の人生の事情も見えてきて、ゆるくてのったり



したイメージの映画であるのに実はかなりビターだったり。



 行天くんはそばにいたらかなりいらつくキャラかもしれないけど、松田龍平がそこを



飄々とかつ軽々とやっているので、あまりいらつかない。 まぁまぁ、と多田くんをなだめて



やりたいぐらいになってしまう。 なんておいしい役だろう!



 ドラマ版にはお弁当屋さん(大森南朋)は出てくれるのだろうか・・・もし出てなかったら



ちょっとさびしいなぁ(録画してるけどまた見ていないのです)。


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2013年02月23日

今日は、3冊。



 本日の本屋の収穫。 まずは問答無用のこちらを。



   宇宙兄弟20/小山宙哉



 売れておりますなぁ。 でも面白いからこそ売れているのだ、と実感できることはうれしい。



 ・・・久し振りに、泣かされてしまいました。 “積み重ねられた想い”と“その結果”に



ついては勿論なんだけど、ともかくもそんなにひたむきに、まさに全身全霊をかけて仕事



できるって、すごく幸せなことだよなぁ・・・ということにじんわり来てしまいました。



 こんな風に書いてしまうとあたしはすごく仕事が好きみたいですが、別に仕事しなくても



そこそこやっていけるなら仕事したくないな!、というのが憧れです。 でも現実は無理



なので働くわけですが、働くからにはやれることは全部やりたいと思ってしまうタイプ。



 ・・・仕事が、好きなのかしら?



 だからこそムッタを、応援してしまうのかしら。



   ベンスン殺人事件/S・S・ヴァン・ダイン



 なんでもヴァン・ダインのこれがデビュー作だそうである! あれ、前に新訳の『僧正



殺人事件』買ったけど?(やはり名作と呼ばれるものを先に目玉として刊行するのね)



 多分あたしは昔、旧訳で『僧正殺人事件』と『グリーン家殺人事件』は読んでいるはず



・・・翻訳文体に苦労しつつ、♪誰が駒鳥殺したの(誰が殺したクックロビン)♪と、乱歩の



『緑衣の鬼』でなんとなくあらすじは見えたから読み通せたのかも。 一回そういう苦労を



通り過ぎれば、翻訳ものは大丈夫(十分楽しめるようになる)なんだけどな・・・。



 翻訳小説がなかなか売れない現状を憂いております。



   夏を殺す少女/アンドレアス・グルーバー



 いまいち売れてない翻訳ものの中でも、北欧ブームは地味に続いており、北欧作品が



ドイツ語圏から注目されることも相まってドイツミステリも最近の注目株(シーラッハの



登場のありましたしね)。 そんな中で、満を持してオーストリアから新星登場!、という



ふれこみです。 東京創元社の新刊案内では『復讐の夏』として紹介されていたやつ



ですが、よりインパクトある邦題に変わりました。



 こういう感じ、好きです。



 しかし、3冊で3000円でお釣りがこないという・・・しかも創元推理文庫は残りの新刊を



わざわざ27日に分けて発売だよ・・・どういう事情なんだろう。 買う人の気持ちを考えて



くれているのか?(そのわりに来月は同一日に5冊一遍に出る予定なんだが)



 どうせなら一回で済ませたいので、東京創元も早川も同じような時期に一気に出してくれ!



でもそうすると吟味する余地が生まれるから売れなくなる、ということなんだろうか・・・



むずかしいなぁ。


posted by かしこん at 06:51| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 買っちゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月22日

エドワード・ゴーリー生誕88周年記念



 ちょっと調べ物をしていたら、グーグルのトップ画面の絵にどこか見覚えが。



  



 エドワード・ゴーリーだ!



 マウスカーソルを近づけたら、<エドワード・ゴーリー生誕88周年>だそうである。



あ、そうだったっけ、2月22日なんだ・・・(何冊も読んでいるのにまったく覚えていない



というか意識していなかった)。



 毎日グーグルを開くわけではないし、なんとなくのシンクロニシティに早朝にニヤリ、



である。 そして“うろんな客”はまだ家を出ていってないのかな・・・とまたニヤリとする。



 さぁ、ゴーリー好きのみなさん! みんなでニヤニヤしよう!


posted by かしこん at 04:55| Comment(2) | TrackBack(0) | 本・読書 reading books | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月21日

ヒンデンブルグ 第三帝国の陰謀/HINDENBURG

 歴史モノの好きなあたしですが、この映画の広告を見たときは、「ヤバい、早く見に来なければ終わる!(妙な時間帯に押し込まれる)」と即座に認識。 一週目のレイトショーで見ました(事実、翌週からはひどいことに・・・)。
 なんでこんな勘が当たるのか。 ちょっとヤバいところがある映画だと自覚しているのに何故見に行ってしまうのか。 大作の振りしたB級映画が好きだからかも・・・。

  ヒンデンブルグポスター.jpg 国家(ナチ)の所為にはしない。 あなたを守る。
 飛行船ヒンデンブルグ号の爆発事故は20世紀の三大事故に数え上げられるほど規模もインパクトも大きかった。 現在でもはっきりした原因は不明とされているが、ここにナチスの陰謀がからんでいるという説を採用し、立場の違う若き恋人たちを入れて『タイタニック』風につくってやろう!、という製作者の意図がここまで丸見えなのもいっそすがすがしい。
 1937年5月6日、飛行船ヒンデンブルグ号はアメリカ側の着陸地点に到着した直後、爆発する。 その瞬間をまずはオープニングにとり込む感じ、これはテレビ映画か?!、と一瞬ひやっとした。 燃え盛るヒンデンブルグ号をバックにクレジットが出るが・・・イヤな予感。 人の名前はドイツ人なのだが、テロップのstory byなどの部分が英語!
 そして映画は<12日前>(だったかな?)に遡るわけですが・・・。
 出てくる人たちの会話が英語だよ!、とイヤな予感は的中(ちなみにドイツ映画である。 『レッドバロン』もそうだったがいい映画だったので一概に否定する気はないのですが・・・ドイツ映画を見に来て英語というのは違和感が拭えないよ)。

  ヒンデンブルグ2.jpg ヒンデンブルグ号の精密な描写がこの映画の売りでもあるらしい。
 飛行船ヒンデンブルグ号の設計技師マーテン(マキシミリアン・ジモニシェック)はグライダーが趣味。 今日も同僚で友人の幼馴染を巻き込み空を飛ぶが、最後の30秒で操縦ミスを起こして湖に不時着。 たまたま湖にいたアメリカ人ジェニファー(ローレン・リー・スミス)に助けられ、ついでに心まで持っていかれる。
 ヒンデンブルグ号の親会社“ツェッペリン”と、アメリカの石油会社“ヴァンザント”が主催のパーティーで二人は再会する。 ジェニファーはヴァンサントの社長令嬢だったのだ!、しかも許婚付きの。 しかしマーテンはそれくらいではくじけないのもお約束。

  ヒンデンブルグ3.jpg 確かにジェニファー、行動的だし美人だし。 しかしお育ち故なのか、肝心の会話は核心を突いたところはあえて喋らない・・・。
 ジェニファーの父がアメリカで心臓発作を起こして倒れた、という報がもたらされ、急遽翌日のヒンデンブルグ号でアメリカに帰国することになったが、その父親から「その船には乗るな」という伝言がツェッペリン社にまわり、マーテンがそれを伝えるために出発前の混乱の中ジェニファーを探すが、その前に婚約者のフリッツに出会ってしまう。 伝言の件を聞いたフリッツは突然マーテンに襲いかかり、格闘の末に「飛行船に爆弾が」と言い残す。 そしてマーテンは殺人者として追われる身に。

  ヒンデンブルグ6.jpg 男子トイレでの格闘。
 『タイタニック』を意識していながらも根本的に違うのは、随所に陰謀の空気を漂わせていること。 なんとかヒンデンブルグ号に忍び込んだマーテンをひそかに襲う男の存在などを要所要所でピックアップ。 氷山・凍りそうに冷たい海という人間ではまったく手に負えない存在が敵だった『タイタニック』に比べると、ナチスやらゲシュタポやらが絡む“陰謀”はどうも安っぽく映ってしまうのは否めない・・・。
 くしくもヒンデンブルグ号に乗り合わせてしまった人々の喜悲劇はそれだけで十分重厚な人間ドラマになりそうなのに、それをやってしまうと上映時間が3時間で足りなくなってしまうせいか結構さらっと流されてしまった感じが。

  ヒンデンブルグ8.jpg 皮肉屋の芸人さんが観客たちの人間模様を暴き出す役を一気に引き受けていらっしゃいましたが、役としてはおいしいと思う(見たことある気がするので、ドイツの実力派俳優さんなんだろう)。
 そして、着陸の時間が近づく・・・よく昔のニュースフィルムなどで引用されるシカゴ放送の<ヒンデンブルグ号爆破事件の実況中継>をしっかり再現してあったのが印象的。
 あれだけの大事故で、地上作業員を含む36名が死亡・・・というのは少ない方だったのでは?、と思ってしまった(勿論、大怪我をされた方はもっといたわけで、かろうじて助かったというだけの方もいらっしゃったであろうが)。
 なのに、なのに映画の最後はハッピーエンドなのである!
 キミたち、笑ってる場合か?!、とつっこみたくなるではないか。
 いやー、びっくりした。 この軽さが、世界市場向け?

ラベル:映画館 外国映画
posted by かしこん at 06:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月20日

大鴉の啼く冬/アン・クリーヴス

 油断していたら、図書館に予約が入り延滞できなくなった『大鴉の啼く冬』
 こりゃ早く読まねばならん、とちょっとずつ読み始め、やっと半分。 今日はちょっと冷えたし、と久し振りに半身浴(+バブ・ゆずの香り)をしようと思い、そのおともに持ちこんだ結果・・・あと一章、もう一章と読むのを止められず、お湯が冷める結果に。 バスタブにお湯を追加しました。
 イギリス、ロンドンから北へ960キロの北海海上にあるシェトランド諸島が舞台のこの物語はイギリスなのにもかかわらず天候描写はほとんど北欧(北緯60度なので当然といえば当然)。 バイキング伝説が残り、本土から来た人間を“イングランド人”と呼ぶ田舎独特の排他性といい、近所の人々のことをみなが知っているような関係性といい、なんだか横溝正史的で妙に親しみを感じる(別におどろおどろしさはないのであるが)。

  大鴉の啼く冬.jpg “REVEN BLACK”という原題も素敵。
 が、それ故に読み始めは登場人物の把握に一苦労。 4人の中心人物の視点で事件と町が描かれるのだけれど、名前と関係が把握できるまでは「これ、誰?!」と登場人物一覧表に戻りまくった。 でも把握できたらぐんと進み、だから湯ざめしそうな破目に・・・。 海外物は最初の3分の1が勝負だ!
 女子高校生が死体で発見される。 その周囲では8年前に少女が行方不明になったまま今も発見されていない。 これらの事件にある類似点は同一犯の仕業だからなのか。 違うのならば犯人は二人存在するはずだが・・・というのがメインのストーリー。 しかし、町に住む人々の生き方そのものがこの物語の輪郭をつくっていく。
 知っている人が自分の思っているような人ではなかった、自分の知らない一面を持っている、というのは当たり前のことなのに、そのことを忘れてしまっているのは何故なのか。
 その事実におののくのは何か事件が起こってから。 つまりはそういう話なのだけれど、それが面白いですなぁ。
 こういうのを読むとその土地に妙に親しみを覚えてしまう(行ったこともないし、多分行くこともないのだが)。 なるほど、シェトランド諸島(舞台は本島であるが)の四季を知りたくなってしまうではないか。

ラベル:海外ミステリ
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2013年02月19日

今日は、3冊。

 とりあえず本日の目的はこれ一本勝負でした。

  スケアクロウ1.jpgスケアクロウ2.jpg スケアクロウ/マイクル・コナリー
 やっと上下巻を活かす表紙になりましたよ・・・。
 <マイクル・コナリーの新刊>ということで、あたしはまったく疑わず、ハリー・ボッシュシリーズの続きだと思ってた・・・帰って来てからぱらぱらめくったら、今回の主役は新聞記者のジャック・マカヴォイくんだったのである!!! 微妙にショック。
 そうだったよ・・・この次の作品がハリーがとんでもないことに巻き込まれて苦悩する、ってやつなんだよ〜、すっかり忘れてた。
 マカヴォイくんが主役の前作『ザ・ポエット』は面白かったんですが・・・キャラクターとしてのマカヴォイくんがあたしはあんまり好きじゃない。 なのに、その方がストーリーが面白いというのはどういうことなのか。
 だからきっとこの『スケアクロウ』も面白いんだろうな、ということで早合点した自分を納得させるのであった。 解説は『ハゲタカ』の真山仁氏が書いているのだが、「男から見たらレイチェル・ウォリングにイライラする」的なことが書かれていてびっくり。 あたしにしてみたらエレノアのほうがわけわかんないんですけど・・・男から見る女・女から見る女、やはり違うもんなんですね(あたしはレイチェルは「自由だなぁ」って思います。 それにつきあう男がいるからでしょ、ややこしくなるのは)。

 今日はこれだけ買って帰るはずだったが・・・見つけてしまった。

  最後のウィネベーゴ文庫.jpg 最後のウィネベーゴ/コニー・ウィリス
 何年か前にハードカバーで読んだんですが、今回文庫化にあたり単行本未収録作品を一編収録とな! そりゃ買わないといけないでしょ。
 また文庫版あとがきにより、『ブラックアウト』の続き『オールクリア1』が4月に、『オールクリア2』が6月に出るらしいことが判明。 2分冊、一緒に出ないのか! ショック。
 しかし、よく考えれば他社の宣伝なんですよね(この文庫は河出書房新社だし、『オールクリア』は早川書房)。 ま、訳者の大森さんが日本におけるコニー・ウィリスの総窓口みたいになっちゃってるからですかね(翻訳作品にはよくあることです)。
 4月と6月かぁ、地道貯金がんばろう。

ラベル:新刊
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2013年02月18日

ノー・ダメージ



凶悪−ある死刑囚の告発/「新潮45」編集部編



 意外にも、というか・・・わりとサクッと読めてしまいました。



 なんでだろ・・・被害者の姿が希薄だから、だろうか。



 死刑囚による露見していない犯罪の告白を、雑誌記者が刑事告発できるまでの



裏取りをする記録。



   まえがきではすごく読んでて気持ちが重くなったのだが。



 ある一連の犯罪の主犯が、堂々とシャバで暮らしているという恐ろしさを描いたものでも



あるのですが、よく考えたらはっきり犯罪と認定されてない不審死や行方不明(たいていは



自殺で処理されてしまうことが多い)って多いんだよなぁ、と考えたらひどいのはこの事件



だけではないかと思ってしまって。



 実際、立件に持ち込むための証拠集めでかなり苦労していたし(告発では三件以上の



犯罪があるが、実際に立件できたのは一件のみ)。 被害者の姿がない・自己破産などで



自殺を選ぶ要因がある・そもそも保険金狙いで被害者の家族も関係していた、など、もう



お金関係のトラブルである意味自らヤバいものを引き寄せているではないか!、な感じが



してしまうからだろうか・・・何が悪いんだろう、不動産という素人には敷居の高い特殊な



世界が入り組んでいるから? カネさえ手に入ればなんでもいいという人が増えているから?



 あー、やだやだ。



 これは、一人の雑誌記者が死刑囚と面談し、相手の言っていることに引きずり込まれずに



あえて証拠重視で真相に迫る、という、最近すっかり信頼度ダダ下がりのマスコミ・



ジャーナリスト界において良心は存在する、という書、と捉えたほうがいいのかもしれない。



これが、雑誌の生き残る道。





別海から来た女/佐野眞一



 これは表紙がなんだかうれしくなくて、家の中で読んでいてもカバーをしてしまった。



醜い云々ではなくって、なんか呪い的なものを感じたから。



   実際の表紙はもっとモザイク感が強いのですが。



 帯にあるように、筆者はかなりの情熱でこの事件に取り組んだようなのだが、明らかに



途中で飽きたというか、イヤになったんだろうなぁ、という気がして仕方がない。



 <闇は深い>なんて一言でまとめちゃダメでしょ。



 でも、<庶民のウソはいつも悲しい>なんて一文はぐさっと刺さります。



 地方出身者としては身近にないブランドに憧れることなんてすごくよくわかるし、自分に



都合のいい倫理観で生きていくことに折り合いをつけているというのはあたし自身のこと



でもある。 ただ、大きな違いは、だいたいの人は無意識にでもできるだけ他人に迷惑を



かけないような形で生きている、ということ。 だからあたしは被告に同情も共感もまったく



しないですが・・・それに引っかかってしまう男性の多さに、実は現代とは常識が通じない



世界なのではないかと思わされます(筆者も、被害男性に対しては喜劇的要素をなくして



語れないみたいなことは言っている)。



 やはりいちばんの問題は、被害者たちの不審死が自殺として片付けられてしまっていた



こと(他の地域で類似事件もありましたし)。 自殺大国・日本と言われているけど、ほんとに



すべて自殺なのか? その中には犯罪が隠れているんじゃないのか?、という気持ちが



拭えないこと。 思っている以上に、普通の人の顔をした犯罪者は社会にいるんじゃないか。



 それがいちばん、怖いんですけど。



 だから、この二冊には思ったほどダメージを受けなかった・・・。



 でも、よく考えたらおそろしいんですけどね。



 とりあえず、あたしはそこまで深い闇には遭遇していない。 これからもそうであって



ほしいなぁ。


posted by かしこん at 05:22| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月17日

エルメのショコラを食べる その1



 高級ショコラって職人の繊細な技が詰まった芸術品よねと思っておりますあたしです。



なので先日購入したピエール・エルメのショコラの、箱のふたを開けて眺めるだけでも



結構癒される・・・これって、宝石を眺めてるみたいな気持ち?



 だからっていつまでも見てるわけにもいかず・・・まずは半分、食べてみました。



   向かって右の一列を。



 まずは真ん中の“アンタンス”から。 基本のダークチョコレートという感じなので、まずは



これが味の基準になるであろうと。 表面のぼこぼこした感じは、PとHの混ざったマークが



プリントされているためです。



 ふむ、ダークチョコである(ビターという呼び方と今はどっちがメジャーなのか?)。



 甘さは控えめだが苦さが突出しているというわけでもなく、なめらかでチョコレートの味が



くっきり。 カカオ50〜60%といったところか(と、勝手に判断)。



 それから水を飲み、上の正方形の“アンパ”へ。 コーティングは一緒みたいなので、



問題は中身だ。 断面を見たいのでかじった跡をチェック。 なんと中はミルクチョコな色。



マダガスカル産ショコラのガナッシュ、とのことだが・・・これも甘さは控えめだがさっきのに



比べるとダーク感は控えめ、でもガナッシュにはかなり酸味が。 これがマダガスカル産の



特徴なのかな。 しかしその酸味も後をひかない感じで、すっきり後味。



 あー、びっくりした、とまた水を一口飲んで、いちばん下の“クロエ”に取り掛かる。



 これは「フランボワーズ風味ガナッシュショコラノワール」とのことですが・・・最初の一



かじりは“アンタンス”とあまり違いはないのだけれど(これもコーティングが同じです)、



三かじり目から不意にフランボワーズが登場し、あとはずーっと居座る。 風味じゃない



じゃん、ショコラノワールがフランボワーズに完敗してますけど!



 断面をよく見ると上の層にフランボワーズらしき粒が見える。 これだけの量なのに、



他のダークに勝つのか。 いや、あえてこのバランスなのかも。 食べ終わりにはフラン



ボワーズとダークチョコレートの両方の後味が両方残る感じ・・・。



 お店が大きくなってからなんかいい噂聞かなかったり、憧れだったからこそあまり



近づかなかったピエール・エルメですが、やはり腐っても鯛、おいしいなぁ!



 今度、マカロン買いに行っちゃおうかなぁ。


posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ごはん・お茶の時間 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月16日

アウトロー/JACK REACHER



 というわけで、トム・クルーズ新作『アウトロー』です。



 原作シリーズを2作読んでいたので、予告で遠藤憲一さんが言うほどハードで非情な



無法者ではないということはわかっていましたが・・・ほんとにそんな感じ。 というかむしろ



感情的だったり、完全無欠っぽい割にちょっとした油断をしちゃったりとかなり抜けている



(失礼、人間らしい、ですかね)。 けれどそれがどこかキュートに映る。 恋愛問題を



挟まないキュートなヒーローというのが、トム・クルーズの新しい形?



   その男 行き着く先に事件あり



 ピッツバーグ郊外で白昼堂々乱射事件が起こり、5人が死亡する。 警察は威信を



かけて証拠をもとに容疑者を短時間で割り出すが、連行されたその男ジェームズ・バー



(ジョセフ・シコラ)は口を割らず、メモに「ジャック・リーチャーを呼べ」としか書かない。



ジャック・リーチャーとは何者だ!、と警察が調査するさ中、事件を報道で知ったジャック・



リーチャー(トム・クルーズ)本人が訪ねてくる。 ジェームズ・バーはかつて陸軍時代に



イラクで無差別射撃を行い人を殺したが、証拠不十分で軍法会議にかけきれなかった。



次に何かやったら俺が必ず追い詰める、と約束していたという。



 そんなリーチャーは元陸軍の憲兵だった男。 今は除隊し、住所も車も携帯も持たず、



軍からの恩給は電信振り込みで受け取り、居場所を特定されるデータをどこにも残さない。



移動手段はバス、服も古着屋で一式買って着ていたものをそのまま寄付袋に入れる。



   それまでは毎晩シャツなどは自分で洗濯します。



 何者にも執着しない、なにも所有しない。 そんなリーチャーの個人を描写する部分は



デジタル時代に逆行してて面白かったです。 そう、本人は結構大真面目なんだけど、



何気ない仕草がユーモラスだったり、ストーリーの緊張と緩和に役立ってる?



 いちばん笑えたのは、カーチェイスの果てに車を降りてバスレーンに並ぶところ。 バス



利用者たちには何か特定の連帯感があるのか?、と思うほど同じくバスを待つ人たちが



事態を察知(?)してリーチャーをかくまってくれるところがすごく面白い。 けれど、



自家用車を持つ者と持たざる者との間に目に見えない境界線があるように、そこに明確な



階級社会があるのだということならば・・・笑いごとではなかったりするんですがね。



   あえてその境界を行ったり来たりすることで

     真実をあぶり出そうとするリーチャーだが、彼の立場はバス利用者側なのだ。



 冒頭のスナイパーが誰を撃つのか、とハラハラさせる場面は、そのハラハラ度を高める



故に観客にヒントを提示してくれるというか・・・監督が『ユージュアル・サスペクツ』の脚本家



クリストファー・マッカリーだけにフェアなんですけど、だから早々にわかってしまうことが



ある・・・それでも「内部の裏切り者は誰か」を最後まで引っ張ったのはお見事です(しかし



黒幕の意味合いとかがはっきりする前に事件を見限るジャック、早い・・・)。



 せっかくリチャード・ジェンキンスが出ているのに結構中途半端な役柄だったり、一応



ヒロイン的役柄であろう弁護士のヘレン(ロザムンド・パイク)の扱いも微妙。 恋愛が



絡まない女性は活躍できないのか(といってもヘレンは役立たずというわけでもないの



だが・・・)。 ま、トム・クルーズの活躍がメインだからな、と思ったらかつての軍人として



射撃場のオーナー・キャッシュ(ロバート・デュヴァル)が登場し、おいしいところを全部



持っていくよ! ロバート・デュヴァルがキュートすぎるぞ!



   主役交代ですか?、なほど

      存在感が半端ない(もともとあたしがガンコジジイが好きってせいもあるけど)。



 いろいろ銃があるのに、結局決着をつけるには肉弾戦だったりするのには『ユニバーサル・



ソルジャー リ:ジェネレーション』を思い出したり。 しかしそれが名誉の問題だということ



なのであれば西部劇までさかのぼるのか?



 ちなみに「流れ者」は劇中ではdrifterと表現されていました。 どこから来たんだ、



アウトロー(日本語の中での認知度の問題か)。



 事件としてはほったらかしのネタもあるんですが、人間との深い関わり合いを持たない



ことに決めている(そのわりにはちょっとおせっかいな面もある)リーチャーにしてみれば



あとはどうでもいいことなのかも。 しかし観客にはフラストレーションだ!



 しかしこんな、ちょっとお茶目でまぬけなところのある有能で手段を選ばない男をまた



見せてくれる、というのであれば、シリーズ化はやぶさかではない。


posted by かしこん at 18:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月15日

チョコレート・ハイ



 ハッピー・ヴァレンタイン!



 と、チョコレート業界の陰謀に毎年のせられまくっているあたしでございますが、



今年はスケジュール的に準備期間が短く(というか早い時期から下見もできず)、



直前に会場を回る事態に。 そして、狙っていたもの・気になっていたものが軒並み



<品切れ>という状態に。 そうだった、ここは都会なのだ、油断は禁物だった!



 ま、それでも予定していたものは買いました・・・買いすぎなほどに。



 そして予定にはなかったけど、特別にいらしていたらしいフランス人の方から



ショコラの試食をさせてもらい・・・買ってしまった。



   それはピエール・エルメ



 いちばん小さい箱なのだけど、それでも¥2100−。 映画が二本見れるじゃん、



文庫が二冊買えるじゃん、なのですが、ピエール・エルメはあたしにとって思い出深く



特別なパティスリー。 もう十数年前のことですが、地元の図書館で『ピエール・エルメの



お菓子の世界』というレシピ本&写真集を読んで、「お菓子って芸術だ!」と目覚めたので



あります。 その後、東京に行くたびにホテルニューオータニに寄り、ケーキやマカロンに



焼き菓子、ブランジェリーなどを食べたのでした(当時はそこにしかピエール・エルメは



なかったので)。



 大阪伊勢丹の開業とともにピエール・エルメは関西上陸を果たし、今は神戸大丸にも



入っているのですが、マカロンや焼き菓子中心で生ケーキが食べられない・・・



あたしはあのショコラ・プレジールが、タルト・シトロンがまた食べたいんじゃ!、的なことを



件のフランス人さんに訴えるが、「申し訳ございません、まだ関西ではご用意できる



状態にはなっていなくて」と流暢な日本語で返されたのであった。



 で、そんなことを言ってしまったので何か買わざるを得ない感じに・・・というわけで、



今年の自分用です。



   中身。 一粒いくら〜



 向かって左上から、



バルタザー (カラメリゼしたシナモン風味ガナッシュショコラオレ、

         ショコラオレコーティング)

アンフィニマンヴァニーユ (タヒチ、マダガスカル、パプアニューギニア産、3種の

         バニラ入りガナッシュショコラノワール、ショコラノワールコーティング)

マッカサル (有塩バター入りカラメル風味の軽いガナッシュ、

         ショコラノワールコーティング)



 今度は右上から、



アンパ (マダガスカル産ショコラのガナッシュ、ショコラノワールコーティング)

アンタンス (ガナッシュショコラノワール、ショコラノワールコーティング)

クロエ (フランボワーズ風味ガナッシュショコラノワール、ショコラノワールコーティング)



 素材の産地にもこだわるのがピエール・エルメの特徴でもありますが、あたしにその



違いがわかるのか そしてそのフランス人さん一押しはバルタザーで、「スパイスの



相性が感動的です」と言われたが、あたしはシナモンがちょっと苦手だったり・・・ま、



感動的というのだから食べてみましょう。



 去り際に「メルシィ、ボクゥ」と笑顔で見送られ、今まで日本語で喋っていたのに!、と



動揺したあたしは「ありがとうございます」と日本語で返した・・・何故すんなり「メルシィ」と



言えなかったのだろう・・・後悔。



 というわけで、まだ食べていません。


posted by かしこん at 06:22| Comment(2) | TrackBack(0) | ごはん・お茶の時間 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月14日

図書館からのお呼び出し



 「予約図書の準備ができました」メールが日曜日から順々に5通も届いた。



 ちょうど5冊返すところだったし、と参上する。



   罪深き眺め/ピーター・ロビンスン



 つい最近、WOWOWプレミアで『主任警視アラン・バンクス』の第2シーズン放送に



合わせて第1シーズンも再放送していて、「あ、見たなぁ」と思い出し、原作がイギリスの



ベストセラー小説だと知って探してみようと思ってたんだよなぁ、ということを思い出した。



 新たなシリーズに手を広げている余裕はないはずなのであるが・・・。



 で、これがその<アラン・バンクスシリーズ>一作目。



   夏の記憶/ピーター・ロビンスン



 こちらは<アラン・バンクスシリーズ>二作目。 とりあえず二作読んでおけば大まかな



雰囲気はつかめるかな、と思って。 原作は15年ぐらい前っぽいけど、ドラマは現代の



設定に置き換えられていたから読んでいて誤差は感じるかもしれないけれど。



 しかしこの装丁には、ある種の感慨を覚える。



   大鴉の啼く冬/アン・クリーヴス



 これはまったく別なイギリスの作品ですが、まるでブリューゲルの『雪中の狩人』の



一部を切り取ってより寂しくしたかのような表紙絵と、タイトルがずっと気になっていて。



そしたらこれも<四季シリーズ・四部作>だそうで・・・(現在、3作目までしか邦訳は



出ていないが)。 またシリーズを背負いこんでしまった・・・



   警鐘・上巻/リー・チャイルド



 ジャック・リーチャーシリーズももういいかなぁ、と思ったのですが、『警鐘』でミステリ



度がぐっと上がるという噂を小耳にはさんだので、もう一作付き合うことに。



 映画『アウトロー』のせいで一から読み始める人もちらほらいるみたいで、シリーズ



全部ちょこちょこ予約が入っております。 ひとまず上巻だけ来ました。



 そして、来るのはまだずっと先かなぁ、と思っていたこれが。



   別海から来た女/佐野眞一



 「今更ですか?」感満載ですが、去年の10月か11月ぐらいに予約を入れていたのが



今、来たという。 ということは3〜4カ月待ちってことで意外と速かった?!



 これのみ次の予約が入っているので、早く返さなければならない(いや、『警鐘』も



ちょっとあぶない)。



 残りの三冊は延滞覚悟です。 予約が入らないでほしいなぁ、と祈る。


posted by かしこん at 04:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする