2013年01月08日

ブラックアウト/コニー・ウィリス



 オックスフォード大学史学部タイムトラベルシリーズ最新作(の前半)。



 過去の歴史の詳細を探るため、タイムトラベル技術を応用して学生が過去にもぐりこみ、



実地調査をした結果から史学部の学生は論文を書く。 しかし現地調査は思ったように



うまくいかない・・・あたしがこのシリーズを最初に読んだのは『ドゥームズデイ・ブック』で、



次に『見張り』、そして『犬は勘定に入れません』ときたのでこのシリーズの面白さは



わかっているつもり。



   ポケミスと同じ形態なれど、ページ数が多いので

     本を開きすぎるとページがはずれて落ちてきそうな危険・・・。



 それなのに、今回、序盤のドタバタ喜劇は同じことの繰り返し感が強すぎてイライラする



感じに(しかし、読み流してしまいそうな部分がのちに重要になってきたりするという・・・)。



 『ブラックアウト』は『ドゥームズデイ・ブック』の5年後という設定なのですが、ロンドン



大空襲の時代に行くというのにメインの登場人物となる史学生3人は危機感が乏しく、



自分の希望が何より優先。 困ったらすぐ回収チームが来ると思っている。



 甘いぞ!、ダンワージー教授は史学生の先輩の苦労を後輩の学生に話さないのか?



 まぁそんな時間がないくらい史学生たち(ヒストリアン)は自分のミッションの準備で



いっぱいいっぱいなのだろうけれど・・・自分の計画に不備が見つかればタイムトラベル



許可を取り消されることもあるわけで、とにかく向こうに行ってしまえばなんとかなる!、



もしも何かあったら回収チームが自分を迎えに来る!、ってことで自分をごまかしている



学生ばかり(いや、本心かも)。 あたしはもう『ドゥームズデイ・ブック』で痛い目に遭って



いるから、軽い気持ちで過去に行くことに盛り上がっている学生は要注意なのである。



 で、思わぬ事態に巻き込まれているじゃないか。



 が、このシリーズの読みどころはおたおたするヒストリアンたちではなくて、彼らが



“時代人”と呼ぶ、その時代をリアルタイムに生きている人たちの姿。 大空襲・戦争という



先の見えないさなかで、それでも懸命に日常を送ろうとする人たち。 苦難にも耐え、慣れ、



「自分さえよければ」ではなくて周囲を気遣い、誰かのために行動する人たち。



 ま、中には手に負えない悪ガキたちもいますがね・・・。



 それにしても、「もともとひとつの話だったものが、長すぎるので前半『ブラックアウト』、



後半『オールクリア』にわけた」、というものの・・・こんなところで終わられても困るん



ですけど! 何故後半も同時に出さない!



 ま、『ブラックアウト』のあとがきで「まだ一行も訳してない」と訳者の方が言ってる



からな・・・オリジナルと同じ8ヶ月後に刊行予定ということで・・・この4月には出るのでは



ないかと思う。 図書館を待ってられなそうだから、どうやら『オールクリア』を買うことに



なりそうである。



 あぁ、『氷と炎の歌』貯金に加えて『オールクリア』貯金もしなければ・・・。


posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする