2013年01月04日

メトロポリタン美術館展@東京都美術館



 というわけで、メトロポリタン美術館展でございます。



 当日券のチケット売り場に並んでいるときから、あたしの頭の中では



  ♪ タイムトラベルは楽しい メトロポリタンミュージアム ♪



 と、大貫妙子の『メトロポリタンミュージアム』がぐるぐる回りはじめ、油断すると口からも



出そうな感じに。 はしゃぎすぎですか?



 が、実際の会場はテーマ別に美術品が並べられ、それこそ時代もぐちゃぐちゃ・絵と



小物など素材も特に意識はされずに置かれていた。 まさにタイムトラベル!



   目玉はゴッホの『糸杉』



 えー、このレンブラント、明るすぎじゃない?、などと思いながら人波を縫うように



進んでいくと、『クイナ狩り』(トマス・エイキンズ)という絵の前で足が止まる。



均一に塗られた油彩、端正なタッチ、写実的。 あぁ、こういうの、やっぱり好き!



 様々なジャンルのものがあると、自分の本当に好きなものに否応なく気づかされます。



 それは次の<動物たち>のコーナーでも炸裂。 エジプトの『猫の小像』は何回も



見てる気がする(似たものが何個も存在するのであろう)けど、いつ見ても美しくて



かわいいなぁ、とほれぼれ。



 が、あたしの注目を一身に集めるものが登場する!



   『シロクマ』フランソワ・ポンポン



 ポーラーベアだぁ!(十数年前、そういうキャラクターがあったのである)



 どう見てもそっくり、絵の中のポーラーベアを三次元にしたらこれ、みたいな・・・あの



キャラはこれのぱくりだったのか、とがっくり肩を落とす。 というか、動物をリアルにでは



なく、特徴だけとらえてかわいらしくキャラクター化する、というのは日本の十八番かと



思っていたのに、すでに1923年にフランス人にやられてるとは・・・。



 ガラスケースに張り付かんばかりにして見る。 このレプリカ、ほしい!



 しかしいつまでも張り付いてばかりはいられず、名残惜しげにその場を去るが・・・



ホルス神をかたどったハヤブサの像にもニヤリとさせられてしあわせな気分になった



けど、次のフロアに行く前にもう一度シロクマの元に戻る。 頭をうしろから見た角度を



記憶に焼きつける(多分図録などは正面からしか写さないから)。



 次は花やら写真やらだったのだけれど、あたしの心はシロクマ。



 一際、人が群がっているところがあって、やっと『糸杉』の存在を思い出したほど。



しかし想像以上に厚塗りで、横から見たら何を描いているのか全然わからないってのも



すごい。 あたしはそれの二枚左に置かれていた『鱒池』ワージントン・ウィットレッジ)



ほうが好きかなぁ。



 その後、これが出てきて胸倉つかまれる感じ。



   『マーセド川、ヨセミテ渓谷』

                         アルバート・ビアスタット




 写真かっ!、と思うほどの細かさと美しさ(でも多分写真では無理)。



 この日の流れでは、あたしは19世紀アメリカ絵画が好きなのかも・・・と思わされまして、



ワイエス好きの気持ちが刺激されてるせいかもしれないけど、またいろいろ調べてみよう



かと。 ちなみにバルテュス『夏』に関しては『山』の一部拡大ではないか!、と



ツッコミを入れてしまいました。



   『トゥーライツの灯台』エドワード・ホッパー



 ええっ!、ホッパーってこんな絵も描くの!、とびっくり。 都市生活者の孤独ばかり



描いているのかと思っていた。 そんな意外性もあるけれど、この絵はとっても素敵。



暖かな陽射しとさわやかな海風を感じる。



 ♪ 大好きな絵の中に 閉じ込められた ♪ のであれば、この絵がいいかなぁ。



 と、次のコーナーでは『シロクマ』に匹敵するほどのものが!



   『カエルの分銅』メソポタミア/古バビロニア時代



 か、かわいい!! またもキャラクター文化、負けている・・・。



 残念なことに正面から左側が少々破損しているため、このカエルはこの角度がベスト。



えーっ、閃緑岩か安山岩でこんなのつくれるの〜。 川原に落ちてる石を拾ってきて、



削ったらなんとかなるのかしら・・・と一瞬わけのわからないことを考える。



 最後の部屋はテーマ<海と水流>。 ターナー、モネ、セザンヌ、ヴラマンク、ホーマーと



ビッグネーム揃い踏みの中、あたしが気に入ったのはこちら。



   『捕鯨中の事故』

                      ウィリアム・ブラッドフォード




 氷の凍てつき感とか、寒々しい空気感がよかった。 またもアメリカか・・・あ、アメリカも



やっぱり昔はクジラ捕ってたんじゃないかという証拠であることにも気づくけど、きっと



捕鯨反対を叫んでる人たちにはそういうこと言っても聞いてもらえないんだろうなぁ、と



考える。 ま、どうでもいいです。



 東京都美術館自体が新しく改装され、かなり見やすい展示になっていたのもよかったし、



内容もてんこ盛りなれど自分の気に入るものが順々に現れてくれたので、気分も上昇



したまま最後まで行けて楽しかった。



 実際のメトロポリタン美術館もこんな展示の仕方なのかしら。



 そしてあたしの頭の中ではずっと『メトロポリタンミュージアム』が流れ続けた・・・。


posted by かしこん at 23:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 舞台・演劇・芸術・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする