2012年12月26日

ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館/THE WOMAN IN BLACK



 結構前ですが、『ウーマン・イン・ブラック』の舞台をあたしは上川隆也・斎藤晴彦の



二人芝居で見まして・・・大変見ごたえがあった!、と記憶していました。



 メインキャスト以外の役柄も二人でそれぞれ分け合って演じるので、役者の技量が



試されるし見てる方も満足度高いし、ということで大変面白かったのですが、「あれ、



こんな話だったっけ・・・?」と映画を見ながらしばし困惑。



   見たら、逃げられない。



 19世紀末のイギリス・ロンドンで弁護士として働くアーサー・キップス(ダニエル・



ラドクリフ)は長男の出産の際に妻を亡くしたことに今もさいなまれている。 乳母も



頼むが父親一人での子育ては金がかかるのに仕事にも集中できないため、財政難が



押し寄せている。 仕事を選べる状態ではない彼は、上司から田舎町へ出張し、イール



マーシュの館の売買手続きを片づけてこいと命じられて4歳の息子を乳母に託して夜行



列車に乗る。 果たして、そのイールマーシュの館がある村はよそ者を嫌い、散々な



態度を取られた揚句、次々と奇妙な出来事がアーサーを襲う・・・という話。



   館はゴシック。



 時代設定は映画でははっきり言っていないんだけど、アーサーが列車の中で読む



新聞に「コナン・ドイルが交霊会に興味を示す」みたいなことが書いてあったり、村で



いちばんのお金持ちのデイリー(キアラン・ハインズ)だけが村で自動車をもっていたり



ということからだいたい推測できるかと。 ハリー・ポッターのあとにいきなり現代劇では



なく時代モノを選ぶあたり、妻子持ちという設定のみで成長した感を見せつけ、あとの



雰囲気はそんなに変わってないと思わせるような戦略を感じますが、原作がイギリスの



古典的なゴーストストーリーなので(しかも演出にJホラー要素をたっぷり使っている)、



ハリポタファンだからと見に来た少年少女にはトラウマになったのではないかと少々



心配してしまいます。 それくらい、結構どぎつくホラーです(血しぶきは飛ばないから



レーティングくぐりぬけたのかしら)。



 そんなわけで(?)、ダニエル・ラドクリフほぼ一人芝居の場面が多いのですが、



映画的工夫がそこかしこに。 でも日本人から見ると「あ、これ『リング』だ、『呪怨』だ」



だったりするんですが・・・(ロッキングチェアの場面で舞台との繋がりのことも思い出し



ましたけど)。



   あぁ、このシーンも舞台にあったなぁ。



 個人的にはキアラン・ハインズが素敵! いつもはいい人だか悪い人だか微妙(で、



どちらかといえば悪い人が多い)なんですが、今回は最初から最後までいい人だ!



(それでよろこぶのもなんだかなって話ですが)



 ただ、キアラン・ハインズはやはりベテランだしうまいので、この二人での芝居と



なるとダニエルくんの若さが見えてしまうのがちょっと残念かな・・・と。 仕方ないん



ですけどね! あと、アーサーと黒衣の女とのやりとり(?)のくだりが思いのほか



長く感じてしまったのもちょっと残念かな(2時間越えぐらいの気分だったのですが、



実際の上映時間は95分!)。



 それにしても、何故欧米の人形やおもちゃはリアルでかわいくないのか・・・だから



余計に小道具としての怖さがあるんだけど(屋敷に<見猿聞か猿言わ猿>があった



んだけど、東洋趣味なのか? Jホラーへのオマージュか?)。



 やはり日本のキャラクター文化は独特なんだな、と納得した次第。



 古典的作品を正統派で演出、という心意気は買いますが、結構音で驚かしてる部分が



多くて・・・ちょっとそれはあざといかな、と。 イメージをうまく使っている場面もあるん



だけどね。 ホラーファンは、大変贅沢で、我儘です。


posted by かしこん at 04:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする