2012年11月05日

シュールな絵本 その3



 先日、ヤマちゃんさまからご紹介いただきましたこの本、読みました。



   いつまでも、鰐/レオポルド・ショヴォー



 表紙はカラフルないかにも“絵本”でございますが・・・(しかし描かれている場面を



よく考えると・・・なんですけど)、中身は白と黒の線画のみ。 エドワード・ゴーリーとは



また違う、空白を最大限に利用した構図です。



 その絵に、短い文章。 それで、年老いたあるワニのなんとも一言では表現できない



日々が展開していきます。 それは、「ワニだから」なのか? 人だからといって同じこと



ではないのか? 本能に近い欲望に忠実でいてしまう姿勢を貫くという強い意志がある



わけでもなく、ただなんとなく流される、みたいな。



 ・・・現実は、やるせない。



 後半には、このオリジナルである小話(文章のみの短編)も収録されていますが、



基本「同じ話」です。 勿論短編の方が詳しいのですが、絵があるかないかだけで



こんなにも文章量が違うものか!、という驚きと、むしろ救いのなさ加減は絵がある方が



強いんじゃない?、という感覚に陥ります。 絵の力って、すごい。





 そして、マイ・ネクスト・ゴーリー。



   ギャシュリークラムのちびっ子たち

                   または、遠出のあとで/エドワード・ゴーリー




 『ドレミの歌』のように、A〜Zの数え唄的な、26人の子供たちの様々な死にっぷりが



韻を踏んだ一行の言葉と一枚の絵によって紡がれる。 マザーグースっぽくもあるのは、



悲惨なものを描きながらもどこかユーモラスだからか。



 自分の不注意のせいかなぁ?、でも子供にどこまでその分別を求めるべき?、と



考え込む死に方もあれば、その子には全く落ち度がない場合もあり、教訓的であり



ながらも同時にそうではなく、世界は理不尽に満ちていると言わんがばかりの26章。



 グロい絵もあれば、これからの悲劇を予感させる手前で終わるものもあり、かなり



ひどいんですが、だんだん繰り返し見ていくうちに漂うユーモアに負けてきた。



 そりから吹っ飛ぶ男の子、なんかかわいいし!



 やばい、すっかりゴーリーの思うつぼだわ。


posted by かしこん at 04:58| Comment(2) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする