2012年11月15日

大ニュースばかり



 今日は(というかもう昨日ですが)、仕事帰りに同僚とごはんを食べ、その人は



国文学科で平安時代を専攻していた人なので、和歌の話なぞで盛り上がる。



 「でも私は、なんだかんだ言いつつ実は『万葉集』が好き」と言うと、ものすごく



納得され、「たとえですぐに出てくる枕詞が“ぬばたまの”とかだから、なんか古い!



上代の方なんだと思ってましたよ」などと言われる。 だって飛鳥〜奈良時代、好き



なんだもん。 で、そんな話ついでに「南北朝時代って文学作品、ないですよねぇ」とか、



「平安時代の悪霊といえば早良親王か菅原道真なのはなんでなんですかねぇ」みたいな



話なんかもしちゃって、多分興味のない人にはなんのこっちゃの話題で大いに盛り



上がる。 おかげで帰宅がたいそう遅くなりました。



 シャワー浴びてネット開けば、<衆議院解散決定>とな!



 <森光子死去>とな! 地味に<阿部公房人気で『新潮』増刷決定>というのも興味



深いです。 ということで関連記事をじわじわ読みこんでいたら、時間がなくなってきて



しまいました。



 おー、“東京都知事選と同時選挙”になるわけですね〜。



 よし、これから衆議院TVも見ます!


posted by かしこん at 06:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事問題・ニュースに思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月14日

図書館の逆襲

 思わず、『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』風のタイトルをつけてしまいましたが・・・よく考えれば(よく考えなくても)、自分のせい&利用者のタイミングが重なっただけなんですけどね・・・。
 まぁ、ともかく、この一週間で「予約資料のご準備ができました」というメールが何回かに分けて、計7通も届いたのであった。 しかもそのうち4冊が、だいぶ前に予約を入れていていつ来るかわからないからと特に期待していなかったやつ!

   ワン・デイ/デイヴィッド・ニコルズ

 これは映画を見てから予約入れたから・・・7月末ぐらい。 それでも3ヶ月ちょっとで来たということは、結構早いなぁ。

   ロスト・シング/ショーン・タン

 『アライバル』の作者の別の作品。 これは予想外の早さです!

   湿地/アーナルデュル・インドリダソン

 <アイスランド・ミステリ界の巨人>、初邦訳作品として海外ミステリ翻訳界では刊行当初から話題になっていましたが・・・今年中には来ないだろうと思っていたのに!
 というわけでこの4冊は次の予約が詰まっているので延長できません。
 2週間以内に読み終わらなければ。
 ああ、『ソウル・コレクター』(今頃!)、2/3を読み終わったところだったのに・・・『ファイアーウォール』もまだなのに・・・。

  絵本自殺うさぎ2.jpg またまた自殺うさぎの本/アンディ・ライリー

 これはゴーリー本探しの合間に見つけて・・・ほんとは『自殺うさぎの本』というのが先でこっちが続編なんですが、こっちが先に来ちゃいました。 なんとなくコミックやイラストレーション的な絵にあふれるイギリス的ブラックジョークって感じ?

  絵本華々しき鼻血.jpg 華々しき鼻血/エドワード・ゴーリー

 これは<副詞に最大の敬意を表した>アルファベットブック。

  絵本うろんな客.jpg うろんな客/エドワード・ゴーリー

 やっと、『うろんな客』が来ました!
 しかし不吉な予感、ゴーリーの本、図書館に全部置いてないかも・・・それこそが、図書館からの逆襲だわ。

posted by かしこん at 04:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・読書 reading books | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月13日

謎のアンケート



 先日、<原子力発電に関するアンケート>への記入依頼があった。



 「社会意識研究の一環として」、「原子力の利用について、皆様がどのようにお考えに



なっているか」を知りたいのだそうだ。



 「うわっ、そういうのめんどくさい!」という気持ちにまずなってしまったのだが・・・いい



大人ですから、みんながそう考えて真面目にアンケートに取り組まなかったら、それが



“世論”として扱われてしまう、と引き受けることに(実際、謝礼の図書カード500円分に



心が揺れなかったとしたら嘘である)。



   【調査ご協力のお願い】と一行目に。

          やっぱり断る人、多いのだろうか・・・土地柄にもよるかもな。



 「最初のページから読んでアンケートに答えていってください」と表紙の注意書きに



あるのでその通りにやってしまったが・・・これが、結構手ごわい。



 まずは<Aさん>のご意見(A4一ページ分)を読んで、



   ア. ほぼ賛成である。

   イ. どちらかといえば賛成である。

   ウ. どちらともいえない。

   エ. どちらかといえば反対である。

   オ. ほぼ反対である。



 以上の選択肢のうちひとつに丸をつけ、その理由や思ったことなどをフリースペースに



書いてください、というやつだったのですが・・・このフリースペースが広いよ!



 基本、自由回答なので選択肢に丸をつければフリー欄には描かなくてもいいのでしょう



が、Aさんの主張があまりにもつっこみどころが多くてついつい書き込んでしまう。



 で、次のページをめくると今度は<Bさん>の主張。 BさんはAさんの考え方にちょっと



批判を入れつつ持論を展開していくわけですが・・・勿論つっこみどころはあるわけで。



 これが<Hさん>ぐらいまで続いたような気がする・・・なんか、いっぱい書いちゃった。



 でも結局、Hさんの考え方にある程度の人が同意するような流れができている、というか。



これが“世論誘導”ってやつですか。



 で、不思議なのは<原発即時停止・再稼働反対>と<再稼働やむなし>論が途中で



交わされているのだけれど、AさんからHさんまでも誰ひとりとして「原発が稼働してようが



していまいが、スイッチ一つで稼働できる状態(プールに燃料棒が入っている状態)にある



ならば、地震を始めとする天災などで施設・設備が破壊された場合の放射能漏れの可能



性・危険性は同じであることに誰も言及していないこと。



 再稼働が危険、運転停止している原発なら安全、みたいなすりこみがどこかで行われて



きていて、着実にその成果を上げているということなのか。



 あと、回答者について性別はまぁ仕方ないとして、年齢は大雑把なくくりをしておいて、



一人暮らしか否か(二人以上で住んでいる場合はその家族に16歳未満の人物はいるか



いないか)、とおおまかな設定で個人情報は詳しく取らないようになっているのかな?、と



思ったら最終学歴は具体的な大学名や学部・学科まで書かされることになっていたのに



げんなり・・・。 四年制大学(国立・私立)・(文系・理系)ぐらいでいいんじゃないの?



ちょっと専門的なことを書き込んでも学歴がいまいちだったらどうだっていうの? 逆に



学歴高かったらなんだっていうの?



 3.11以後、日本人は原子力に対してみなさん勉強してるんですよ!



 結局、アンケート仕上げるのに一時間近くかかった・・・。



 500円の図書カードでは、わりに合わない。


posted by かしこん at 05:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記のようなもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月12日

ハンガー・ゲーム/THE HUNGER GAMES



 結局原作は未読のまま、油断してたら終わってしまうぞ!、という声に押されて



見に行く。 見る前の印象は「『バトルロワイヤル』?」でしたが、違いました。



 これは、アメリカのリアリティ番組への皮肉であり、TVに出てしまったが故に



生活が大きく変わってしまう一般人の悲劇を描く作品だったのですね。



   生存確率1/24

     それは究極のサバイバル。戦うことでしか、生き残れないのか――?



 独裁国家パネムは、かつて反乱を起こした地域を別扱いとして隔離している。 



 そしてその見せしめのため、他の国民の娯楽のために各地区から選出された12歳



から18歳までの男女が殺し合う<ハンガー・ゲーム>を年に一度行っている。 くじ



びきで妹が選ばれてしまったカットニス(ジェニファー・ローレンス)は自分が代わりに



出ることを志願。 命をかけたテレビショーの世界に足を踏み入れる・・・という話。



 うーむ、あたしがジェニファー・ローレンスのファンでなければこの映画を見ただろうか?、



とちょっと考えてしまう内容であった。 パネムの富裕層の人々の服装やメイク、あれは



なんだ? 暇で金があればそっちに行くのか、みたいな美意識のかけらのなさへの



不快感。 それに対して1〜12地区はまるでアーミッシュの生活のようだ(その貧しさと



いうかモノの不足具合はちょっと『ウィンターズ・ボーン』を思い出すほどですよ)。



   引き出されるカットニス。

    くじびきの場面ではみなが精一杯の盛装をさせられてます。



 ゲームの参加者は各地区から男女一名ずつの計24人なのだが・・・ほとんど描かれ



ないままの人物もおり、もはや<ゲームがメイン>ではないのだとまるわかり(だから



『バトロワ』的シーンを期待した人たちはみなさん肩すかしでしょう)。 そのかわり、



重点を置いて描かれるのは<テレビ受けするためのキャラクター作りの舞台裏>。



 あたしもWOWOWで『プロジェクト・ランウェイ』や『アンダーカバーボス』、『ジェイミー・



オリバーの食育革命』などのリアリティショウを見ていますが、作り込んでないガチの



リアル感が面白いのであって(でも『アンダーカバーボス』は最初の頃ひどい社員が



いてほぼクビみたいなこととかあったけど、最近のは優秀な社員しか出てこなくなった



なぁ、とは感じていた)、ここまでキャラつくったら嘘っぽくならないだろうかと思うの



ですが、そもそも<ハンガー・ゲーム>自体が無茶設定ですからね、それを国民が



不満のはけ口としてよろこんで見ている、という状況自体でリアリティは重視されて



いないことはわかる。



 要は、いかに視聴者から好感を得られるか、応援させる気になるか。



 12地区代表のカットニスとピーター(ジョシュ・ハッチャーソン)をバックアップする



大人たちが、実は鍵を握っていましたね。 かつてのゲーム優勝者でこの二人の



サポーターになる酒びたりのヘイミッチ(ウディ・ハレルソン)が、準備期間に入った



途端やたらアドバイスしまくるおじさんになるのが面白かった(ま、それが仕事なんです



けど。 またもウディ・ハレルソン、はじけてます!)。 メイク・衣装担当の人が地味に



いい人で、いいなぁと思っていたら実はレニー・クラヴィッツだと知ってショック!



ゲームの司会進行役みたいなすごい扮装の人がスタンリー・トゥッチだと知ったのも



エンドロールでしたよ・・・メイク濃すぎだ!



   とにかくりりしいカットニス。



 ドナルド・サザーランド扮するパネムの大統領の真意がよくわからず、まぁそれが



二作目以降の布石なんでしょうが悪知恵を働かせている感が薄いのは何故なのか?



ウェス・ベントリーがなかなかひどい目にあっていたりとキャストはとても豪華なのに、



印象に残るのはジェニファー・ローレンスの力強い意志がきらめく表情だけ、というのは



どういうことなのか。



 むむむ、原作を読む気力が湧いてこないぞ・・・どうしよう。


posted by かしこん at 05:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月11日

推理作家ポー 最期の5日間/THE RAVEN



 いかにもB級なタイトルにやばいものを十分に感じたのですが(それこそかつての



ジョニー・デップ主演『シークレット・ウィンドウ』並みに)、ポー役がジョン・キューザック、



おまけに原題『THE RAVEN』とは『大鴉』のことではないか! 実はきっちりエドガー・



アラン・ポーへのオマージュが描かれているのかも、と期待していつものミント神戸の



レイトショーに参戦。 最近、スリラーやホラーは多いけど、<ミステリ:謎とき>を



前面に押し出す映画、少ないし!



   史上初の推理作家VSポーに魅せられた小説模倣犯

      偉大なる作家エドガー・アラン・ポーは何故死んだのか・・・?



 舞台は1849年のボルティモア。 戻ってきたエドガー・アラン・ポー(ジョン・



キューザック)は酒場でツケを払ってもらってないからと酒を出してもらえないのを



きっかけに大喧嘩の末に店を追い出される。



 が、その頃同じボルティモアでは世にも恐ろしい殺人事件が起こっていた。



 若いがやり手刑事のエメット・フィールズ(ルーク・エヴァンス)は、事件の手口が



どこかで見たことあるような気がして調べてみると、それはエドガー・アラン・ポーが



発表した小説の設定そのものだった。 一時は容疑者として取り調べられるポーだが、



酒屋での騒ぎがアリバイとなり、しかも次なる殺人も起こって「まるであなたに挑戦して



いるようだ」というフィールズ刑事の呟きから、不本意にも事件解決に力を貸すことに



・・・という話。



 ポーの死そのものには今も謎が残っているし、ポーを探偵役にする時代ミステリ小説は



多数存在するけれど、映画は初めてではないでしょうか? だけど、『推理作家ポー』と



タイトルにしないといけないくらい今では知名度がないということですか? それがすごく



ショックなんですけど(江戸川乱歩の筆名の由来、といったって、若い人は江戸川乱歩も



知らないのかもしれないしなぁ)。



   とりあえず、殺人現場、グロいです。



 映画は犯人による<ポーの小説の再現>を目指した殺人事件への迷宮に入り込んで



いくわけですが・・・これまた殺人の仕掛けや被害者の扱いが『SAW』シリーズ並みに



グロテスク。 でもそこに見せ場的な花道を用意するわけでもなく、結構投げっぱなし



なんですよね・・・なんで被害者が選ばれたのか理由が全然わからない(まぁ、ポーを



おとしめた評論家という接点はあったりしますが・・・もしくは誰でもよかったのか?、と



疑いたくなるほどに被害者の存在感は希薄)。 犯人の意図も最後までわからない



わけで、何を頼りに見たらいいのかちょっとよくわからなくなった。



 それもこれも、ポーが非常識人だからである。



 いや、多分実際のエドガー・アラン・ポーはそういうところのある人物だったんだろうけど、



映画のストーリー上、もうちょっと理屈の通じる人であってほしいというか・・・ジョン・



キューザックは役をつくり込み過ぎたのか、ポーへの敬愛の念が強すぎたのか、とにかく



ポーが全然チャーミングじゃないのだ!



   むしろ、エメット・フィールズ

     刑事のほうがポーと同じ思考派な上に勤勉で誠実な分だけポイント高し!



 「まぁ、犯人はこいつであろう」というのは比較的前半でわかってしまうのですが、



“ポーの死の謎”に一応説明がつくようにまとめた努力は認めます。 いろいろとポーの



作品は引用されているけれど『早すぎた埋葬』の再現度はぴかいちだったし(ま、『黒猫』



とかはちょっと無理矢理感があるというか、とってつけた感はあるのだが、好きな人に



にやりとさせる効果はある)。



 B級映画なのにどこか文芸作品的な香りがする・・・ポーが出会ったのは幻覚なのか



幻想なのか、というはっきり説明されない曖昧さがわりと好きです。 それこそポー作品



ぽいではないですか。



 ジョン・キューザック結構好きなんですが・・・でも、今回はフィールズ刑事を演じた



ルーク・エヴァンスに注目!、と思ってしまいました(常識人の方が好きなものでね)。



 エンドロールが何故か無茶苦茶かっこよくてしびれるのだが、本編の雰囲気とあまりに



かけ離れ過ぎてて違和感があり・・・うーむ、結局この映画、なんだったんだろう、と考え



込むことしばし。 面白くなかったわけではないのだが、手放しで人に薦められる作品でも



ない気がするし・・・ある一人の作家にフォーカスしてしまうことはマニアックのそしりを



免れないのでしょうか。 日本公開してくれてありがとう、ってことになっちゃうのかな?


posted by かしこん at 06:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月10日

この「わからない」は、面白くない・・・。



 ネットのニュースで、<人権委員会設置法案(別名:人権救済法案)が



閣議決定
>と出ていた。 この法案内容、詳しいことはわからないのですが



(全部が発表されていない)、そもそもこの法案を通そうとする意図がよくわから



ないのです。 一部からは「平成の治安維持法」と呼ばれているということは・・・



内容も推して知るべし、ということかしら。



 “人権”の定義がどこまでかにもよるのかもしれませんが・・・そもそも、人権は



憲法ですでに保証されているのでは?(基本的人権の尊重)



 ということは“基本的じゃない人権”に何か問題でも?



 基本的人権の尊重(ただし、公共の福祉に反する場合は別)という根拠で、



人権侵害問題は解決できたり場合によっては裁判所に持ち込むことができるの



ではないでしょうか(それが“名誉棄損”やら、“接近禁止命令”などに形が変わると



しても)。



 他にやるべきこと山積みなのに、何故しかもこれは成立を急ぐ?



 全然意味がわかりません。 国民に説明する義務を怠りっぱなしだ、民主党!



 早く総選挙、しようぜ〜。


posted by かしこん at 07:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事問題・ニュースに思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月09日

ゴーリー’s ナイト

 エドワード・ゴーリーの本が2冊届きました。 地味にゴーリー’sナイトを開催。
 (いえ、ただ読むだけですが・・・)

  絵本不幸な子供.jpg 不幸な子供/エドワード・ゴーリー
 本のサイズが倍以上になっております。 何故? 文章が長めだから絵+日本語文があのサイズには収まらないからだろうか。 それにそこそこの空白がないと、息苦しいですからね。
 まず開くと、見返しにこうあります。
   <トレードマークの微細な線画で圧倒的な背景を描き込み一人の少女の不幸を悪趣味すれすれまでに描いた傑作>
 シャーロット・ソフィアという女の子の不幸すぎる短い一生。 悪趣味すれすれっていうか・・・相当、性格悪いっすよ、って感じ。 『小公女』のダーク版か!、と思いましたが、実際は『パリの子供』という昔のフランス映画がモチーフらしい。
 「なんかこれならそうなっちゃうんだろうなぁ」という悪い方の予感通りに悉く進んでいくストーリーに、なんだか心が折れました。
 でも思い返すと、『ギャシュリークラムのちびっ子たち または遠出のあとで』と共通する表現が多いことに気づくと、ついニヤニヤ(「やつれおとろえ」、とか「のうてんわられ」とか「ごろつき」とか)。 そうなると、一ページごとに「何故?!」などとつっこむ余裕が生まれます。 あー、ちょっと復活。

  絵本優雅に叱責する自転車.jpg 優雅に叱責する自転車/エドワード・ゴーリー
 こちらは、あのサイズです。 そしてこっちはグロくも不幸でもなく、素晴らしくシュール。
 もう、プロローグの<火曜日の翌日で 水曜日の前日のこと。>からわくわくが止まりません。 エンブリーとユーバートというとんでもない性格(?)のきょうだいがしでかす冒険(?)の数々に笑いが止まらず。 共感できないキャラだとどんな目に遭っても平気、という読者の残酷さが浮き彫りになります。
 で、またチャプターがホイホイと飛んでいるのがおかしくて。
 <暗すぎて 何も聞こえません。>にはシティボーイズのコントに似たようなのがあった!(鼻をつまむと耳が聞こえにくい、みたいな)、とまたニヤニヤ。
 絵も、背景があまり描き込まれておらず、とぼけた味わいを助長。
 もう、意味不明すぎて楽しい。

posted by かしこん at 05:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月08日

アップルターンオーバーは忘れない/ジョアン・フルーク

 お菓子探偵ハンナシリーズ第13弾。 一体この舞台であるレイクエデンではどのような時間が流れているのか? 毎シーズンごとに事件が起こっていたとして、スタート時からは4年以上はたっているはずだが・・・主要キャラの年齢は変わらない感じがする。 イソノ界?
 ともあれ今回の季節は6月。 町のイベントが目白押しで<クッキー・ジャー>のハンナとリサはとにかくいそがしいのに、チャリティ用のアップル・ターンオーバー(アップルパイの簡易版)を何百人分とつくらなくてはいけなくなって、さあ大変。
 そしていつものように死体まで発見してしまって、さあ大変!

  ハンナ13.jpg 今回、いつになく絵が凶悪に感じるんだが・・・。

 なにしろ長いシリーズなので、レギュラーメンバーの近況報告で前半が潰れるというか、レイクエデンの人々にもはや親しみを感じてきてしまっている身としてはそこも面白く読んでしまうわけなんですが、とにかく今回、クッキーやアップルターンオーバーは勿論、朝食用マフィンなどレシピが豊富! あたしはつくらないですけど(しかもハンナがお店に出すことを考えて描くレシピだから“12ダース分”とか量が半端じゃない)、味はちょっと想像します。
 で、実際殺人が起こるのは半分過ぎてからだし、その段階で読み手は犯人も動機もわかってしまうという・・・ミステリとしてはそれはまずいでしょ、なのだけれど、ハンナは結局ノーマンとマイクとどちらを選ぶのかというサブストーリー(いや、こちらがメインなのか?)があるので大丈夫。 もはや連ドラのような感じである。
 ここ数巻はノーマンが優勢だったけど、今回はノーマンが嵐を連れてきてハンナとの関係はぎくしゃくするし、鼻持ちならない色男的マイクは自分の弱さを吐露してみたりと形勢逆転な勢い。 あたしはノーマンを応援していましたが、ここまで来ると「ハンナも悩むってことは、実はどっちでもないんじゃないの?」という気持ちになってきたりして、この先突然現れる誰かに心を奪われる可能性だってなきにしもあらずよね、とか考えるようになってきました。
 でも、続きが出たらまた買って読んじゃうんだろうな。
 一時期マンネリ化かと思ったレシピのバリエーションも増えてきたしね〜。

ラベル:海外ミステリ
posted by かしこん at 05:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月07日

ボーン・レガシー/THE BOURNE LEGACY

 最初はてっきりジェイソン・ボーンの配役を変えて新たに三部作をつくるのかと思ったのですが、ボーンシリーズの世界観の中で別の場所で同時進行で起こっていた別の人物を中心にした話・・・という設定だったのですね。
 好みの顔ではないのですが、ジェレミー・レナーはなんだか気になる役者です。
 最近すっかりアクションスター化しているのが心配ですが、壮絶な心理劇なんかもできそうなのでそろそろ役を選んでいただきたいなぁ、と思う次第。

  ボーンレガシーポスター.jpg ジェイソン・ボーンは氷山の一角にすぎなかった。

 アーロン・クロス(ジェレミー・レナー)は人里離れた山地で雪の中、決められたプログラムとしてのトレーニングを続けている。 彼は遺伝子レベルで操作された<最強の暗殺者>だが、2種類の薬を定期的にのまなければ彼の肉体と精神は安定を保てないというリスクを同時に背負っている。 ジェイソン・ボーンが表舞台に出たことで<トレッドストーン計画>と<ブラックブライアー計画>含めすべての計画は白紙に戻されることになり、<アウトカム計画>の産物である彼もまた抹殺される運命となるが・・・。
 比較的序盤でCIA長官役のスコット・グレンが顔を出し、彼の大ファンであるあたしの気持ちはかなり盛り上がる! しかし出番はあまりないのであった(ま、どうせ『ボーン・アルティメイタム』で失脚しちゃいますけどね)。 『ボーン・レガシー』では、新聞記者が駅で暗殺されるシーンもあったし、時間軸的には『ボーン・スプレマシー』と同時期かなって感じでした(でも、細かいこと忘れてるんだよね〜、復習してから見るべきだったな、と後悔)。

  ボーンレガシー1.jpg <最強>のアーロン・クロス。
    素早い動き・アクションは『ボーン』前三部作と同様のテンション。 でもちょっとアプローチが違う感じ・・・と思ったら前シリーズの脚本家が今回は監督を務めていたのでした。 トニー・ギルロイはもっと長回しが好きな人かと思っていたわ。

 もう一人の期待であるエドワード・ノートンはすべての計画をなかったことにする責任者のCIAエージェント、リック・バイヤー。 微妙に白髪がかった髪や眉間に刻まれた深いしわが彼の仕事のストレスやプレッシャーを如実に表していて、表には出ない彼の苦悩がわかりやすい。 そう、勝手な期待だったのですが、アーロン・クロス(ジェレミー・レナー)VS.リック・バイヤー(エドワード・ノートン)という二重の対決を期待していたんですよね〜。 というよりもむしろ、演技合戦重視で。

  ボーンレガシー2.jpg しかし事態は彼が本部を離れたりしている場合ではないのである。

 リック・バイヤーの冷酷で冷静な瞬時の判断はさすがの緊迫感。 そりゃあの『アベンジャーズ』断るよなぁ(いや、詳細は知らないのですが、イメージとして)、と納得。
 この二人の直接対決がない分、アーロンは薬の製造者である科学者のマルタ(レイチェル・ワイズ)と行動をともにし、命からがら逃げまくる、という展開に。
 レイチェル・ワイズがまたも“女優ならばやりたい役”をやっているのがすごいなぁ、と感嘆(あたし、レイチェル・ワイズ好きですけども)。

  ボーンレガシー4.jpg クライマックスの舞台はマニラです。
 マルタはただ才能を利用されただけの存在ではなく、薬品の違法性を知っていながら研究を優先してしまったグレイゾーンの存在。 ま、ある意味、科学者としては「気持ちはわかる」というか正直な人だけに、アーロンが何をしようがあまりわめいたりしない、という「アクション映画にありがちな騒いでうるさいヒロイン」ではまったくなかったのがよかったです。 変に恋愛モードにもならず、純粋(?)なパートナーシップ関係みたいなものが。
 ラストでは前三部作のエンディングテーマと同じ曲が流れたのもなんだか楽しくて。
 あの歌はそんなにもこのシリーズにとって大事なものなのか、と(確かに、歌われている内容は計画の渦中に置かれた人物に当てはまる心情ではある、主にジェイソン・ボーンにだけど)。
 どうやらこちらも三部作になる予定だとか。 アーロン・クロスにはジェイソン・ボーンが体験したようなひどい目に遭わないといいけど・・・でもそうじゃないと映画にならないんでしょうし、そこそこのダメージでお願いしますよ(次作の冒頭でマルタがいきなり殺されるとか、なしですよ)、という気持ちに。

ラベル:映画館 外国映画
posted by かしこん at 08:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月06日

物欲の、秋・・・

 気がつけば、なんだかもう11月である。
 一年で最も愛する10月を、今年もいまいち堪能しきれぬまま終えてしまった!
 どうしよう、なんか不完全燃焼。
 しかも、急に天気は悪くなるし気温は下がるし・・・といっても“冬支度”というほどでもないから着るものに非常に困ったり(昼間は暑かったりするしね)。 というか、家の中で着るものにいちばん困っています・・・とりあえず部屋着は秋冬用にしたけれど、フリースも出しておくか? 掛け布団を出すほどではないが準備はするべきか。 いや、そもそも暖房の準備をするべきなのか?
 この、<夏が長すぎて秋が短い、冬の始めもまた長すぎて、いつの間にか春になる>とあたしには感じられる神戸の四季に、あたしはまだ慣れないのであります。
 ハロウィーンが終わって街はクリスマス・ホリデーシーズン一色ですが、あたしの中ではまだ今は<秋>であります。 だからファッション誌などをホイホイ見て・・・。
  カシオエクシリムピンク.jpg CASIOのEXILIM EX-JE10シリーズがかわいい!
 こういう、中途半端じゃないピンクがむしろ潔い、と思うようになってしまった今日此頃。 しかも同色のカメラケース&首から下げられるストラップつき!

  カシオエクシリムブラック.jpgカシオエクシリムホワイト.jpg 色違いもございます。
 ホワイトはケースがナチュラル革っぽい色の組み合わせなのがいいよね〜。 黒は黒でどことなく風格が。 デジカメの必要性には迫られていないので衝動買いはしないとは思いますが、「いいなぁ」と思う気持ちは自由です。
 あと、トプカピが毎シーズン出しているハリスツイードのカバン。
 またカバンかよ!、とおしかりは覚悟の上ですが、今シーズンの形はあたしの好みだし、実際、使いやすそう・・・(結局、自分が使いやすい形や大きさって決まってきてしまうのですけどね)。

  トプカピハリスツイード.jpg サイズ感がわかりにくいですが、A4入るそうです。
 ハンドルの形というかカーブの角度&長さが、先日粉砕したかごバッグに似ている・・・それも惹かれる理由かも。 最近、素材としてのツイードも見直されてきているし、実はツイード好きとしてはうれしかったり。

  トプカピハリスツイード3.jpgトプカピハリスツイード2.jpg 色柄違いございまして、全部で6種類。
 しかし神戸阪急が閉まってしまったので、トプカピの実店舗が神戸にはない・・・。
 どこかデパート(あ、関西流には“百貨店”ですね)で取り扱っていないだろうか・・・。
 そんなにお高いものではないですが、やはり現物を見てから決めたいじゃない(トプカピのオンラインでは通販可能ですが)。 って、気に入ったら買う気かい!
 物を買うことが秋を楽しむ手段ではないのですが・・・自分の好きな・気に入ったものが近くにあればうれしい、という乙女心でございます。

ラベル:カバン
posted by かしこん at 06:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味・小物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月05日

シュールな絵本 その3



 先日、ヤマちゃんさまからご紹介いただきましたこの本、読みました。



   いつまでも、鰐/レオポルド・ショヴォー



 表紙はカラフルないかにも“絵本”でございますが・・・(しかし描かれている場面を



よく考えると・・・なんですけど)、中身は白と黒の線画のみ。 エドワード・ゴーリーとは



また違う、空白を最大限に利用した構図です。



 その絵に、短い文章。 それで、年老いたあるワニのなんとも一言では表現できない



日々が展開していきます。 それは、「ワニだから」なのか? 人だからといって同じこと



ではないのか? 本能に近い欲望に忠実でいてしまう姿勢を貫くという強い意志がある



わけでもなく、ただなんとなく流される、みたいな。



 ・・・現実は、やるせない。



 後半には、このオリジナルである小話(文章のみの短編)も収録されていますが、



基本「同じ話」です。 勿論短編の方が詳しいのですが、絵があるかないかだけで



こんなにも文章量が違うものか!、という驚きと、むしろ救いのなさ加減は絵がある方が



強いんじゃない?、という感覚に陥ります。 絵の力って、すごい。





 そして、マイ・ネクスト・ゴーリー。



   ギャシュリークラムのちびっ子たち

                   または、遠出のあとで/エドワード・ゴーリー




 『ドレミの歌』のように、A〜Zの数え唄的な、26人の子供たちの様々な死にっぷりが



韻を踏んだ一行の言葉と一枚の絵によって紡がれる。 マザーグースっぽくもあるのは、



悲惨なものを描きながらもどこかユーモラスだからか。



 自分の不注意のせいかなぁ?、でも子供にどこまでその分別を求めるべき?、と



考え込む死に方もあれば、その子には全く落ち度がない場合もあり、教訓的であり



ながらも同時にそうではなく、世界は理不尽に満ちていると言わんがばかりの26章。



 グロい絵もあれば、これからの悲劇を予感させる手前で終わるものもあり、かなり



ひどいんですが、だんだん繰り返し見ていくうちに漂うユーモアに負けてきた。



 そりから吹っ飛ぶ男の子、なんかかわいいし!



 やばい、すっかりゴーリーの思うつぼだわ。


posted by かしこん at 04:58| Comment(2) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月03日

ハンサム役者を見るヨロコビ



 たまたま新聞を開いて、NHKの欄に『(新)土曜ドラマ 実験刑事トトリ』という



文字を見つける。 というか、その下の三上博史という名前が先に目に飛び込んで



いたのかもしれない。 「なにこれ!」と時計を見ると21:01。 1分半遅れで、無事



視聴できました(はい、あたしは三上博史が好きです)。 というか、そういう時間に



新聞読み始めるな、って話なんですけどね。



 倒叙物ということで、コロンボスタイルから抜け出せないのは仕方がないのですが、



古畑でもガリレオでもない路線を進もうとしている気概は買います。 が、どうせならもう



ちょっと映像をスタイリッシュにできないものか・・・。 浮世離れ系人物でも三上博史が



やると全然嫌味じゃないのがうれしいような物足りないような。 年下だけど先輩刑事が



チュートリアル徳井くん似なのが微妙に気になります(『梅ちゃん先生』に出てた人なん



ですね、見てないので知らなかった)。



 でも、ドラマ見てる最中にニュース速報で『巨人、三年ぶりの優勝』なんてテロップは



いらなかったわ! ドラマ終わったらすぐニュースなんだから、そんな一分一秒争って



でも知らせなければならないこと?! ドラマは別の世界なのよ、災害関連以外の速報は



勘弁してもらいたいわ。



 さて、謎にあふれた都鳥刑事の全貌が全5回のドラマで明らかにされてはつまらない



ので、次のシーズンも視野に入れたドラマづくりをしていただきたい。





 海外ドラマでは『メンタリスト』シーズン3が最終回を迎えて・・・これが、これで



このドラマ自体が終わってもいいくらいの衝撃的で緊張感のある幕切れ!(実際は



アメリカ本国ではまだ放送中とのことなので、シーズン4はある模様)



 主演のサイモン・ベイカーにはこのドラマですっかり魅了されてしまいましたが、日本語



吹替を担当されている郷田ほづみさんとの相性もぴったりだからかも!(今、別のチャン



ネルでサイモン・ベイカー主演の『堕ちた弁護士〜ニック・フォーリン』を見ていまして、



それは声を桐本琢也氏が担当していますが本質的に真面目で根暗なニックには



桐本氏の声があっている。 お二人ともあたしの好きな声優さんです)



   これはパトリック・ジェーン(サイモン・ベイカー)



 『メンタリスト』の主役パトリック・ジェーンにはどこか人を食ったところがあって、一歩



間違うと(間違わなくても、かな)すぐに人をからかってやろうというイタズラ心が根本に



あるキャラクター。 そうでもしないと自分の心の傷と折り合いがつけられないのだろう



なぁ(いや、実際はついていないのですが、そうしないと日常を生きることもつらい経験の



持ち主なので。 もともとも性格に拍車がかかっているのかもしれないが)。



 しかしそんな愛すべき人物が下した決断に・・・胸が苦しくなってしまいましたよ。



 『メンタリスト』が終わっちゃったらちょっとつまらないわ・・・と思ったけれど、なんと



『ザ・キリング』のシーズン2が放送決定だそうなので、それをまた楽しみにしたい



ところです。 って、録りたまってる海外・国内ドラマはそれだけではないのですが・・・



ひとまず今日のところはこれで。


posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | WOWOW・CATV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月02日

あなたへ



 もしかして、ちゃんと高倉健の映画を見たのって初めてかも・・・。



 なんでだろう、と考えてみる。 あたしが子供の頃は角川映画全盛期。 テレビで



たまに放送される黒澤映画はモノクロだったからどうも興味をひかれず(でも『犬神家の



一族』には盛り上がったのだから市川崑監督だけちょっと特別な存在)、『日本沈没』や



『首都消失』といったスペクタクルものは見ましたが(でも『復活の日』と『さよなら



ジュピター』はちょっとよくわからなかった記憶が)、『幸福の黄色いハンカチ』みたいな



“人情物”は小学生にはまだ理解できなかったのか。



 どうも日本映画は辛気くさい、というイメージがあり、子供OKのアニメや洋画が豊富



だったのでそっちに流れてしまった感があります。 だからあたしには<日本映画冬の



時代>があり、その時代を代表するスターが高倉健と吉永小百合なのかなぁという気が



します(このお二人の作品、実はほとんど見ていないのです)。



 そのお二人の映画が今年は続けて公開され、今のあたしはどちらも見に行こうと思って



いるのだからいつの間にか冬の時代は終わっていたのかもしれません(今、WOWOWで



黒澤作品を放送中で、地道に録画しています。 そのうち小津作品もお願いします)。



   あなたの大切な想い 大切な人に 届いていますか――



 北陸の刑務所で木工の指導技官として勤務する倉島英二(高倉健)は定年退職後も



技官としての腕を買われて仕事を続けているが、最近、最愛の妻(田中裕子)を亡くして



仕事しかすることがない、という状態。 後輩ながら上司である塚本(長塚京三)は



「倉さん、休んでくれなきゃ困りますよ」とぼやくが、聞き入れてなどもらえないのは承知の



上である。 そんなある日、死期の近い人の願いをかなえる趣旨の活動をしているNPO



から倉島のもとに妻からの手紙が届く。 一通はこの場で開けてもいいが、もう一通は



妻の故郷である長崎の平戸の郵便局の局止めとして投函するという。 そこで受け



取ってもらうのが意志なのだ、と。 最初の手紙には平戸の海に自分を散骨してほしいと



いう妻の希望が書いてあり、倉島は定年後に妻と二人で全国を旅しようと準備していた



手造りのキャンピングカーを仕上げ、長期休暇を取って長崎に向かうことにする・・・。



 まずびっくりなのは、「健さん、老けている!」ということであるが・・・これは大スクリーン



なので致し方ない。 むしろ妻が田中裕子では年齢差で余計に健さんが老けて映るの



ではないかとハラハラしていた。 が、更にびっくりしたのは妻にだけ饒舌に語っている、



ということ。 しかも相当の甘えを含んで。



 <甘える高倉健>なんて、いいんですか?!



 妻以外の人物(特に旅の途中で出会う人々)に対しては「不器用ですから」のイメージ



そのままなのに・・・そこに妻への深い愛が描かれているのでしょうが、なんだか変な



感じがしてしまいました。



   だからこそ、二人の時間が貴重なものに。



 あ、あと、木工の技術がものすごく自然で、この映画のために身に付けたのか、それとも



過去のやくざ映画関連のときから覚えてすっかり自分の趣味・特技になってしまっている



のかわかりませんが、やたらうまいです。 それにもびっくり。



 そもそも、役名が「倉さん」です。 亡くなった奥様は歌を歌ってらっしゃいました。



 これ、高倉健の人生を別モードに翻訳した物語ととらえられてしまうのでは? もしくは



そう取られてもいい、ということなのかも。 PRの場に積極的に出てきてコメントする姿を



見ていると、「これが最後の映画になるかもしれない・そうなっても構わない」みたいな



覚悟が感じられます(実際、結果的に高倉健と大滝秀治の共演はこれが最後になって



しまったわけですし)。



   予告の印象ではコメディリリーフっぽかった

    たけちゃん、なんと元国語の教師を名乗り、倉さんに山頭火を題材に旅の指南。



 あまりにも真面目でまっとうな台詞展開にいい意味で裏切られました!



 でも、ちゃんと観客を楽しませるオチも用意されてるんですけどね。



 映画としては大変上品ですし、品格があるといえばある。 しかしそれは退屈と紙一重。



 「そんなにクレーンからの画像、素直に撮っちゃっていいんですか!」と見てるこっちが



ハラハラしてしまうほどシンプルな画づくりに度肝抜かれました。 斬新なものを求めて



しまうあたしがいけないのか、成熟とはマンネリとは違うのだと見抜く目が足りないのか・・・。



 いや、この映画の目的は<今の高倉健>をスクリーンに焼きつけることなのだ。



 となれば奥さんの気持ちがなんだかよくわからないんだけど、という疑問が残っても、



多分どこかすがすがしい気分なのであろう倉さんが延々と堤防を歩いていくエンディング



ロールで十分それは果たされた、ということなのであろう。



 これで、主演男優賞の枠をひとつ獲られた・・・。


posted by かしこん at 06:39| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月01日

ログイン、失敗・・・



 昨日はブラウザの調子が悪くて、ブロガリにログインできませんでした。



 今日は気を取り直して『あなたへ』の感想を一時間近くかかって書き上げたのですが、



「ブラウザに問題が発生したため開き直しました」とのことで消えました・・・。



 あぁっ! 何故コピー&ペーストしておかなかったんだ!



 というわけで気力が失せ・・・次回、再挑戦いたします。



 尚、リアルタイム更新ができなかった理由もそれでした。 申し訳ございません。