2012年09月12日

続・読書サークル、細々と活動中

 だいぶ前に読んで本は返していたのですが、感想を書いていませんでした。

終業式/姫野カオルコ
 高校の時の同級生4人を軸に、彼女たちの手紙・交換日記・メモ・メール・FAXの羅列だけで彼女たち・彼らの高校時代・卒業してから30歳すぎぐらいまでの時間を描き出す実験作。

  終業式.jpg それでも人とのつながりは見える。
 同じ日にやりとりされるメモもあれば、間に何年も時間があく手紙もある。 他人の人生の一時期を覗き見するような楽しみ、とでもいいましょうか。
 共感できるキャラがいれば自分の青春時代を思い出すでしょうし、いなかったらいなかったでも思い出すかな。 あたしは特に共感できる登場人物はいませんでしたが・・・あたしは普通ではなかったのであろうか、と来し方を反省する材料になりました。
 高校時代はそれなりに楽しかったけれど、でももう一回やってもいいよと言われても断るな(もうテスト勉強はしたくないぜ)。
 いろんな人生があるんだな・・・としみじみ。 勝ち組とか負け組とか、そんなの一時を切り取って呼んでるだけだよなぁ。 もっと長いスパンで見ようぜ、いろいろ!、と思ったりしました。 誰しも、いつどの立場になるかどうかわからないのだから。


ダイイング・アイ/東野圭吾
 いかにも東野圭吾な作品とでも言いましょうか・・・主人公の考え方が理系だ!
 でもある事件をきっかけに記憶をなくす男なので、記憶をなくしてからの彼とそれ以前の彼のキャラクターに整合性が・・・。

  ダイイング・アイ.jpg それも、仕掛けですか?
 交通事故、という被害者も加害者もどちらもその気がないのに不幸になってしまう一瞬の出来事において、加害者はどこまで加害者意識を持てるのか、というテーマ的は大変重いものですが、あまり書きすぎると説教臭くなると考えたのかさらっといっちゃってるところがちょっと物足りず(作者としては問題提起が自分の役目と思っている節があるので、広く読んでもらうためにあえてわかりやすく書いているのかなと思う)。 ホラーテイストな終わり方は、はっきり書かないで読者に想像させるほうが絶対いいのに! だからちょっと唐突な印象を受けるし、全体のミステリ度まで薄まります。
 これを貸してくれた方が、「ヘレン・マクロイの『暗い鏡の中に』がすごく面白かったです!」と言ってくれたので、この作品とのラストの違いについてちょっと熱く語ってしまいました。 あぁ、めんどくさいやつだ、あたしって。

posted by かしこん at 04:10| Comment(2) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする