2012年09月01日

休日の収穫 その2



 さて、マンガ以外の本です。



 コニー・ウィリスの新作など非常に悩んだものもありましたが、それはまたの機会に



して今回も文庫でまとめました(疲れていたのと重いのとで、サイズ違いの本は今度に



しようと断念するくらい疲労していたのでしょう)。



   雨の浜辺で見たものは/ジェイニー・ボライソー



 あらためてコージーミステリを読み始めようと考えて手にとったコーンウォールシリーズ、



7作目にしてついに最終巻。 一体どのような終わり方をするのか!、と期待したら・・・



なんと、作者逝去によるための最終巻というではないか!



 なんか、ショックとかいろいろで、勢い込んで読む気力が一気に失せた・・・。



   毒の目覚め/S・J・ボルトン



 『三つの秘文字』の作者による第二作。 ゴシックロマン!、と言われると弱いあたしです。



 舞台はイギリス田園地方の小さな村。 その夏はヘビが大量発生、ヘビにかまれて



死んだ老人も出た。 獣医であるクララはその謎に立ち向かうことになるが・・・という話っ



ぽい。 ヘビがうようよ出てくるのか、と思うと読む前からちょっと気が重いけど、



そこらへんはあまりリアルに想像しないようにしようっと。



   濡れた魚/フォルカー・クッチャー



 あたしはこの訳者の酒寄進一さんとわりと相性がよいかも(それをいうなら『毒の



目覚め』の法村里絵さんとも悪くない)。 まぁ、ドイツミステリ系を訳す人が少ない、と



いうこともあるでしょうが・・・『犯罪』・『罪悪』を訳した方でもあります。



 1929年のベルリン、何かあったらしいラート警部がケルンの殺人課からベルリンの



風紀課に移動してから一ヶ月。 しかし気持ちはまだ殺人課にいるラート警部は勝手に



殺人事件に首を突っ込み、事態は想像もしえない陰謀と罠が・・・という話。



 まだ最初しか読んでませんが、結構軽快です(しかし時代背景を考えたらこれからは



そうも言っていられないのだろうが)。 しかもこれまた一年に一作、8年間を描き切る



大河小説の始まりなのだとか。 ナチスがからんでくるだろう話がついにドイツから



出てきたか!、という意味でもすごく楽しみ。



 いっそのこと、マルティン・ベックシリーズの版権を手に入れて、ヴァランダーシリーズが



終わったら柳沢由実子さんに新訳してもらって、世界の警察大河小説を一手に引き受け



ませんか、東京創元社さん!



   天冥の標 Y 宿怨Part2/小川一水

       今回のコピーは「望を絶つ」



 絶望、よりも重たく感じますよ。 しかも『宿怨』はPart3もあることが判明。



 全10部というこの作品、転換点だという第6部でこの感じ・・・想像以上にはるかに



壮大な展開になりそうで、ちょっと怖くなってきました。



 しかも、「おめでとう、もうやめていいのです」はPart2最後の部分に使われてた



台詞だった・・・。



   ハイデガー拾い読み/木田元



 なんでも木田元さんの『反哲学入門』は10万部突破らしい。 大学生が一般教養で



哲学をとる場合の入門書としてヒットしているのだとか。 そんくらい高校生のとき読んで



こいよ(教養で哲学をとるような感じならば)、と思うのですが、今の仕事場にバイトに



来ている高校3年生が「センターで社会二教科必要なのに、倫理を学校の授業で全然



やってないから何から手をつけていいかわからないんです〜」、と先日泣いていて、



でも他の教科もあるからあまり時間をかけられないし、ということだったので『反哲学



入門』を貸しました。 そうなのだ、高校によって(特に進学校に顕著)とる教科とらない



教科の選択の幅が少ない場合があるのよね・・・。 思わず同情。



 「これ読んだら大体哲学の歴史の流れがつかめるから、あとは山川の一問一答を



2・3回やったらセンターは大丈夫だよ(二次で使うならヤバいけど)」みたいな話をした



のですが、一ヶ月後ぐらいに「あの本、どう?」と聞いてみたら、泣きそうだった高校生が



目をキラキラさせ「なんかカントって面白いですねぇ」と返してきたのでびっくりしました。



 おそるべし、偏差値の高い高校生の基礎学力(と体力)!



 でも、そろそろバイトはやめなさい。



 まぁ、『反哲学入門』がうまくまとまってるからかなぁ、というのもあるのですが、この



『ハイデガー拾い読み』はハイデガー初心者向けにはあらず!



 木田元初心者向けにもあらず! 帯は「初心者でも大丈夫」っぽく煽っていますが、



そこらへんはご注意ください。


posted by かしこん at 18:35| Comment(2) | TrackBack(0) | ☆ 買っちゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする