2012年08月28日

出遅れシアター → クリント・イーストウッド特集



ダーティ・ハリー1〜5



 これはWOWOWで<吹き替えで蘇る山田康雄のクリント・イーストウッド>、



みたいな企画の一部でした。 当然リアルタイムじゃないので、金曜ロードショー



などで一部を見た記憶あり・・・なので改めて見たのは初めてかも、という感じ。



 それで、ダーティー・ハリがあの“ゾディアック”に触発されて作られた映画だと



(『ゾディアック』本編で「こんな映画を作るなんて犯人をよろこばせるだけだ」と



言わせてた映画なんだ!、と)気づくのでした。 同じ時代なんだ・・・。



 クリント・イーストウッド、若い!、というのがやはりいちばんの印象ですが、



埋められた女性の遺体を発見して収容するシーンは(遠景なのですが)、今見ても



戦慄するものがあります。 シリアルキラー映画のそんな原点も、ここにあり、



みたいな。



 シリーズを重ねるにつれ「力こそ正義」というアメリカ的な感覚に自ら葛藤を覚えて



いくハリーと、でもそれを人には表さないけど犯人に利用されてみたりとシリーズ的



味わいが。 続編では相棒に女性刑事を配されたりと時代も感じますな。 敵が



悪党という個人から<組織の中に巣くう悪>に移っていく感じもアメリカ警察小説の



伝統に則っているなぁ。



 しかしいちばんびっくりしたのは



 あっさり死んだ被害者は、どう見てもジム・キャリー(若い。 エンドクレジットでは



ジェイムズ・キャリーになっていた)。 犯人がストーカーとなる伝説的ホラー映画



監督はリーアム・ニーソンだし(これまた若い!)、ハリーといい仲になる人気ニュース



キャスターはパトリシア・クラークソンだったし(思い出すのに時間がかかりましたよ、



女性はメイクの感じが違うから余計わかりにくい)。



 こんな人がこんなところに!、という意外性に気づくのもまた、ちょっと前の映画を



見る面白さですね。



 しかし、いつしか「法律を守るのが市民だ」みたいなことを言い出すハリーも、結局



鉄拳制裁ありじゃん・・・という身も蓋もないラストが、これこそダーティ・ハリーなの



かも、と思わされたりして。





アイガー・サンクション/THE EIGER SANCTION



 こちらは字幕で。 



 トレヴェニアンのあの作品、やっと見る。 オープニングの字体が見慣れないもの



なので、誰が出るのか全然読みとれない。



 美学の教授でありながらパートタイマーの殺し屋ジョナサン・ヘムロック(クリント・



イーストウッド)。 ダーティ・ハリーと全く違い、妙な色気を漂わせていてびっくりだ!



髪型とサングラスと、とにかくその物腰がね。 しかもこの映画、自分で監督してたよ



・・・イーストウッドの役者としての幅の広さを、すみません、今頃思い知りました(で、



大学内では一部の女子学生に大人気なのだけれど、商品に手はつけないとクール



なのである)。



   いや、こんなに髪が白かった印象はないけど・・・。



 そのくせ、実際の作戦に入ってからは何度も女にだまされる・・・ダメじゃん(いや、



原作通りですけど)。



 大学で振りまいていた色気がアイガー北壁に登る準備に入ったら途端に消えて、



ちょっとダーティ・ハリーな感じが戻ってくるのがご愛敬。 ヘムロックに殺しを依頼



するボスが安物の007の悪役のボスっぽかったり、ヘムロックが依頼を断れない



理由がより個人的な復讐のほうに重点を置かれたりして、ポイントは原作通りであり



ながらイーストウッド的イメージに合うように変えられている(しかもその積年の恨みの



相手はコロンボの『魔術師の幻想』のジャック・キャシディなのである。 なんか、



笑った)。 中盤の、訓練のためのグランドキャニオンでの場面はそれ自体がある種



クライマックス。 一体、何本分の映画のエッセンスが入っているのだろう!



 『処刑人U』でおにーちゃんが惚れこんでいたロープ捌きも拝見しました。 さすがです。



 山岳アクション映画の雛型をほとんどここで完成させてるんじゃないか・・・という印象



すら受ける(実際、アイガー北壁でロケしたみたいだし。 誰も死ななかったか?!、と



心配になるほどだ)。



 なるほど、ロープを持ち出したにーちゃんの気持ちがよくわかる。


posted by かしこん at 03:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする