2012年06月10日

ロボット/ENDHIRAN(THE ROBOT)



 驚異のインド映画、登場!、ということで・・・好奇心を抑えられず、鑑賞。



 あたし自身はインド映画をあまり見てはいないのですが・・・歌と踊りははずせない、



宗教・慣習的にラブシーンはご法度、などの事情は多少知っています。



 ロボット、なんてタイトルが直球だなぁ、と感じましたが、オープニングからCG感



満載のグラフィック映像でインド映画っぽくない! おまけにタイトルが出る前に、



“スーパースター ラジニカーント”の文字。 “主演”でもなく、しかも他の出演者の



名前もなく! ラジニカーントって『ムトゥ 踊るマハラジャ』の人でしょ? 何年前



ですか? あの時からずーっとスーパースターなんだ! それもすごいな!、と



オープニングから別の意味で感銘を受ける。



   ワケわからんが面白い



 ロボット学を研究するバシー博士(ラジニカーント)は10年をかけてまったく



新しいロボットをつくりだした。 そのロボットのチッティ(ラジニカーント)は博士に



瓜二つで、あらゆる知識・身体能力をデータとして持っている最強の存在。



 まず、博士がどう見てもオッサンである・・・なのに、博士が研究ばかりで自分の



ほうを見てくれない、と嘆き悲しむ恋人サナ(アイシュワリヤー・ラーイ)は若い美女



・・・ずるくない? おまけに博士の恩師に当たる人(ちょっと中尾彬似)も「もしかして



博士より若いんじゃ・・・」という印象。 これか、これがスーパースター扱いか!



 というわけでいろんな意味で過剰な映画ですが・・・それがなんだかすごく面白い。



   マイケル・ジャクソンを意識してるね!



 ミュージカルシーンはチッティの妄想シーンの具現であったり、サナのダンス



パーティーであったりとシーンのつなぎとしての違和感は最小限。 また音楽は



『スラムドッグ・ミリオネア』のA・R・ラフマーンということで耳に心地よいキャッチーな



メロディだし(ヒップホップもうまく活用)、「あれ、歌とダンス、もっと多くてもいいのに」



と思わせる。 もっとも日本公開バージョンは短縮版らしい・・・オリジナルは3時間



以上あるらしい、じゃあカットされてる40分は全部歌とダンスなのか? ・・・それは



多いな(でも編集が不自然だったところもあるので、カットされてたのは歌ばかりでは



ないと思う)。



 びっくりなのは、ラブシーンはご法度なのにもかかわらず残酷な場面は制約を



受けないのか、という・・・人が死ぬ場面など結構ダイレクトに描かれてて動揺しました



(なにしろ人が半端なく死ぬ)。



   それ、ほんとに撮ったのか!、

             とあきれ・慌てる描写続出。 結構心臓に悪い。



 そんなアクションシーンはなんでもありで、次第に開いた口がふさがらなくなり、



それを通り越したらばかばかしすぎて笑えてしょーがない。



 『アイ、ロボット』・『マトリックス』・『ターミネーター』などハリウッドのSF大作的



表現を映像面ではちゃっかり利用しつつ、テーマ性は実は古典的SF。 要は



『フランケンシュタイン』なんですよね。 「ロボットが感情を持ったら、それは人間と



何が違うのか」、ということを堂々と突き詰めております! アシモフのロボット



三原則も出てきたし、ラストシーンなんか星新一みたいだ! なんか泣けてきた!



 だから新しいことは特にないのですが・・・あたし、このジャンルが好きなんだわ、と



しみじみ感じさせていただきました。 ただ博士はチッティの技術をインド軍の役に



立つように、と考えているのにはちょっと引いたけど(娯楽映画にそこまで入れて



くるか・・・という。 このへんが国民性ですかね)。



 サナさん、すごく美人で女性らしいラインがハリウッド女優とはまったく違う。



 で、「おっさんじゃん」と思っていたスーパースターに対してそう思ったことを忘れた。



これもすごい!



   いつしかラジニカーントさん、見慣れました。



 インドではあまりにも大ヒットで、見たいお客さんに対する上映回数が追いつかず、



早朝4時から上映、ということもあったそうな・・・4時から見る人も見る人だがやる方も



やる方である。 それだけ、映画という娯楽が浸透しているんだなぁ。 さすがインド!



 でも、娯楽が一極集中なのもちょっとあれだな・・・と、自分が我儘なことも実感。


posted by かしこん at 19:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする