2012年06月04日

引き続くコージーミステリ その5



おいしいワインに殺意をそえて/スコット・ミシェル



 また別のコージー作品。 レストランでウェイトレスとして働いて生計を立てている



ニッキィだが、実は売れない女優。 ある日、イヤな客にぶちぎれて「もう潮時だわ」と



悟るが、そのイヤな客の連れだったハンサムがニッキィにある提案をする。 その



ハンサムはナパ・ヴァレーのワイナリーの若きオーナーだったのだ。



   でもそんなにうまくいくわけがない。



 ニッキィのワイン知識に感銘を受けた彼は自分の補佐役になってほしいと言う。 



生まれてはじめて転がり込んだ幸運?! 早速ナパへ出向くニッキィだが、そこで



死体を発見してしまう・・・。



 自分のすぐ近くに殺人犯がいるかもしれないのに、ハンサム相手に妄想が炸裂する



主人公、再び。 なんかもう、ハーレクイン・ロマンスですか?(あまり読んだことがない



ですが、イメージとして)



 不意に、ずっと前に読んだ栗本薫の『グルメを料理する十の方法』を思い出した。



 グルメがらみのミステリは結構あるけど、基本的に「おいしいものを食べたり飲んだり



することが好き」という気持ちが前提。 『おいしいワインに殺意をそえて』もそうなんだ



けど、『グルメを料理する十の方法』にはそれ以上に食にこだわることのグロテスクさ



みたいなものがあったよなぁ・・・(のちのち、栗本薫が摂食障害だったということを知って



納得するわけですが)。 好きだという動機だけで食べ物に関する蘊蓄を語れる、と



いうのは幸せなことなんだな、と実感。



 冒頭から半分以上ニッキィ視点で進むので三人称にする意味あるのか、と思って



いたら後半でいきなりハンサムくん視点登場。 これだけのために三人称か・・・もう



ちょっと工夫があればいいのに。



 面白くなかったわけじゃないのですが・・・本国ではシリーズがまだ続いているのに



日本ではこれしか訳されていない、という現状が、なんだか哀しいですね。





料理人は夜歩く/カレン・マキナニー



 <朝食のおいしいB&B>シリーズ第2弾。 クランベリー島の秋、観光シーズンが



終わって落ち着いたけれど、また経営の危機が迫るナタリーの<グレイ・ホエール・イン>。



 さらにナタリーの寝室の真上から夜毎なにかの音がして・・・もしかして、幽霊ですか?



そんな心配事が重なる中、洗濯係の女性が無断欠勤。 そんなことするはずのない人



なのに・・・とナタリーがポリーの家に向かうと、そこでポリーの死体を発見する。 まるで



自殺のように、自分に銃を向けて。



   幽霊は、かつてこの建物の料理人だったらしい。



 というわけで例によって警察に疑われ、このままでは自殺として処理されてしまう



ことに危機感を覚えたナタリーはいろいろと首を突っ込み、またしても自分の身体を



張って真相に辿りつこうとする。 しかし、これだけ毎回昏倒したり、病院で検査や



手当を受ける(それも入院レベル!)コージーのヒロイン、珍しい。



 その上、ナタリーの元カレまでもが登場し、調子のいい申し出をするもんだから



ナタリーはそっちか今の恋人のジョンかで心が揺れるというおまけつき。



 こういうの、お約束ですか?



 容赦のない事件、容赦のない結末。 コージーのハード路線街道まっしぐらだな〜。


posted by かしこん at 03:01| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする