2012年01月10日

リアル・スティール/REAL STEEL



 原作はロバート・マシスンですが・・・この映画はディズニー配給です。



 マシスンの持ち味であるダークなエンディングが叶えられるわけもなく。 でも



見ちゃったよ・・・弱い。



   運命は、変えられる――。



 2020年、ボクシングというスポーツは人間がやるものではなく人間が操る



ロボットによって行われるようになっている。 かつてボクサーだったチャーリー



(ヒュー・ジャックマン)はロボットを連れドサまわりを続けているが借金まみれの



日々。 が、ある日、チャーリーのかつての妻が死んだと聞かされ、ずっと会った



ことのない11歳の息子マックス(ダコタ・ゴヨ)が現れる。



 とりあえずこのチャーリーがバカすぎて・・・同情する気も起こらない。 突然



現れた息子にどう接していいかわからない、というとまどいよりも「それ、人として



対応が間違ってるだろ!」という言動にあきれて言葉もないのである。 その分、



マックスくんが賢すぎ(ゲーム好きが昂じて日本語も勉強してるぐらいだ)。



 CMなどでは「父と息子の愛に泣きました!」みたいなこと言っているが、冗談



ではないのだ、そんなコメント放り出せ!



 メインは、ひとえにけなげなロボットたちなのである。



 チャーリーがドジって壊れてしまうロボットたちも、マックスが廃品置き場から



拾ってくる“ATOM”も、とにかくけなげなのである。 見てると目の奥がつーんと



なってくる。 人間の都合に関係なく、その指示に従おうとするロボットたちの



いたいけさに胸が熱くならないやつは人として何か欠落してるぞ! 人間じゃない



もの、というか生き物じゃないものにも人間と同じような感情を見出す、というのが



キャラクター大好きの日本人の特性であるならば、この映画ははっきり日本人を



狙い撃ちにしております。 そもそも字幕ではずっとATOM表記、アトムと書いたら



手塚プロに訴えられると思ってるのか?



   発見されたばかりのATOMは泥だらけ。

    それでもその青く光る眼は、じっとマックスを見つめる。



 あてにならないチャーリーよりも、マックスはATOMとともに過ごすことで心の



平穏を得る・・・このくだり、泣かずにいられようか。



 日本人を狙い撃ち、と書きましたが・・・この映画の世界観も非常に日本人的



発想で覆われており、妙な気分に。 ロボットのスタイルはガンダムのモビルスーツを



モデルにしているようだし、トランスフォーマーなどに比べれば重量感は明らかで



地に足のついた戦いを繰り広げてくれる。 まさにフォルムは超合金、という感じだし!



 そもそもアメリカにおいてロボットという存在はイコール軍事利用に結びつくはず



なのに(数々のアメコミの根底に流れているのはそれでしょう)。 が、ここでは陰謀の



動機はせいぜい金儲け。 このへんの底の浅さも、ある意味とても日本人的(心底



悪役というものが出てこないから)。



   マックスのTシャツ、“ロボット”って書いてあるぜ・・・。



 それにしてもチャーリーのダメっぷり。 ダメ男を許容する女がいるから、ダメ男は



いつまでたってもダメなままなのである。 チャーリーのプロボクサー時代のトレー



ナーの娘ベイリー(エヴァンジェリン・リリー)が罪つくり。 しかしマックスをこんな



いい子に育てた母親って、一体どれだけできた人だったのだろう。



 『アジャストメント』でいい味を出していたアンソニー・マッキーがここでもいい味



出してる裏賭博屋でニヤリ。 最強ロボットの設計者が日本人ということでマックスの



尊敬を買っているがどこが日本人ですか?な名前に困惑。 日本のサブカルへの



愛情は認めるが、どこかずれている・・・だから“極悪男子”を“超悪男子”とペイント



してしまうんだろうなぁ。



 あ、ダメ男のチャーリーですが、ボクシングフォームはなかなかリアルに本物っぽい。



   シャドー機能を使って、ATOMにボクシングを教え込む。



 そこだけかっこよかったです。 と思ったらエンドロールでボクシング指導はシュガー・



レイ・レナードとあって・・・ボクシング興味なしのあたしでさえ知ってる名前。 CGの



レベルは言うまでもなく、こんなお子様映画にそこまで・・・さすが、腐ってもハリウッド。



日本映画ではその底力、かないません。



 そして物語は予定調和ですが、とにかくけなげなロボットたちに免じて許そう。



 ダコタ・ゴヨくんもいい俳優になりそうだし!


posted by かしこん at 02:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする